アバタールチューナーの話
略してアバチュ。
分類的にはメガテンにもペルソナにも含まれないシリーズですね。
2作しかありませんけど。
内容は「メガテンでやる戦隊もの」ですな。
従来のメガテンシリーズは悪魔を召喚して戦うわけですけど。
(ペルソナシリーズも、そこは一緒)
これは違う。
自分が悪魔に変身して戦うわけですわ。
だから戦隊もの。
異形への変貌なら、仮面ライダーだろ?
……いやま、そこはそうなんですけどね。
変身するヒーローが複数いて、様々な個性を組み合わせて協力し合って道を切り開いていくって、それはもう戦隊でしょ?
(実際、この意見は確か公式のイメージだった気がする。開発者コメで読んだ気が)
物語は前編である1と、後編である2に分かれてて。
1はもう、続編ありきの中途半端な終わり方をするんですな。
ゲームとしての難易度はなかなか高くて面白いんですけどさ。
え? これで終わり?
話、意味不明なんだけど?
……そんな感じで。
1だけなら話は投げっぱなしENDのゲーム性だけのゲームですわ。
2をプレイすることが必須。
色々な意味で。
物語は、説明は一切なしで
「何故か戦争をしている世界に、1人の少女が降ってくる」
ところから始まる。
名前はセラ。
彼女がこの世界に出現したことで、この世界の住人に悪魔に変身する能力と、それと同時に感情が生まれて。
最初はただの戦争をするお人形だった主人公たちが、笑ったり怒ったり、恋をしたりする存在に変わる。
この現象が一体どういうことなのか、1では全く説明無いんですな。
ただ、何故かそういう現象が起きているだけ。
それが2で
彼らはセラという少女が妄想した思考の中のお人形であった。
その妄想をベースにして、仮想空間に構築された人格が主人公たち。
お人形には元ネタがいる。
元ネタの人物は、必ずしも良い人間ではない。(セラの妄想した「その人」なので)
そういうことが分かって来て。
1で意味不明だったことが一気に解ける爽快感。
ここが面白い。
ゲームとしては1も2も面白いんですけどさ。
話がそういう感じで、商品としては疑問な面が無きにしも非ず。
2をやらないと全く楽しめない。そして2は1をプレイしていることが前提。
やってないなら1をやれ。そうでない人はお断り。
そんな状況。
……こういうの、熱心な信者がいて、ゲームを出せば発売日に盲目的に購入してくれることが前提で無いと成り立たない戦略ですよねぇ。
今のアトラスじゃ多分無理なんじゃないのかな。
まあ、遊んで楽しんだ身としてはネタバレをかますのは本意では無いんで。
最後に1つだけ言っておくと
アバチュのストーリーって、私は仏教を思い出しました。
死を超越して、生命とは? みたいな思考に行っちゃう話に感じたんで……
これで「何が?」「どんなのよ?」と思った方は、是非1回プレイしてみてください。
ゲームとしては本当に面白いので。