柚菜を甲子園に連れて行って!
○:柚菜おはよう
柚:あっ○○おはよう〜
いま挨拶したのはマネージャーの柴田柚菜だ
同じクラスで柚菜はマドンナ的存在だ
柚:○○は勉強もしっかりしてて偉いよね
○:そうかな?
野球も頑張んないとな
最後の大会だし
柚:そうだね
柚菜も近くで支えるから
頑張ってね
放課後の部活では
顧:ほら○○行くぞ!
ノックをしていく
○:よし!
バッチリ!
顧:もう一球行くぞ〜
さっきよりも勢いのあるボールが飛んでくる
○:うぉ!
グローブで弾いてしまった
顧:しっかり取れ!!!
外周走ってこい!
○:はい!
○○は外周走りに行った
柚:先生も気合い入ってるなぁ
顧:柴田!○○帰ってきたら
スポドリ渡してやれ
柚:わかりました
数分後に○○が帰ってくる
○:はぁはぁ…
柚:お疲れ様
はいドリンク
○:ありがとう!
○○はもらったスポドリをごくごくと飲む
○:いやぁ回復したぁ
柚:お疲れ様
○:柚菜が居てくれるだけで頑張れるわ
柚:なにそれ?
○:なんでもねぇよ
柚:気になるじゃん
厳しい練習を積み重ねて最後の大会も近づいてくる
柚:そろそろ始まるね
○:そうだな
ここまでマネージャー
続けてくれてありがとうな
柚:いえいえ
甲子園行けるように応援してるから!
○:頑張るよ
そしてこの日たまたま一緒に帰ることになった
柚:○○の家ってこっちの方なんだ
○:おう
3年間通ったけど柚菜の家が
こっちっていうの今知ったわ
柚:何気に一緒に帰るのも初めてだしね
○:彼氏居ると思ってたし誘いずらかったよ
柚:柚菜は1年の時から好きな人は居たけどね
○:そうなんだ
告白したら付き合えただろうに
柚:告白かぁ…
無理だよフラれるかもしれないし
○:柚菜は自分が思ってるより可愛いよ
自分に自信持てよ
柚:ん〜それでも勇気ないから
○:そっか
俺は応援してるよ
好きという気持ちは押し殺して
応援してるよなんて……
柚:○○は好きな人とか居ないの〜?
○:俺は部活しか脳がないから
弱いチームだけどさ
頑張って甲子園の舞台に連れて行くから
柚:嬉しいな
○:柚菜って可愛いよな
柚:急に何よ///
○:なんでもねぇよ///
柚菜の家に着き…
柚:ありがとうね
○:いえいえ
じゃあまたな
柚:うん
大会頑張ろうね!
○:おう!
そして大会が始まり
1回戦2回戦とどんどん勝ち上がって…
○:明日はついに決勝!
明日勝ったら甲子園だ!
柚:みんなここまで凄かったね
○:おう!
明日も頑張って行こう!
とは言ったものの…
決勝の相手は甲子園優勝候補の高校
そんな簡単に勝てる相手じゃない
ここまで投げ続けた○○にも
異変が起き始めていた
○:はぁはぁ…
柚:先生…
交代した方がいい気がします
顧:そうか…しかし…。
そして攻撃の時間に○○と先生が話していた
顧:○○、次の回から交代しようと思う
○:交代?
俺はこれが最後の大会だ
交代はしない
11
顧:お前…腕をしっかり振れてない
自分でわかってるだろ
コントロールが乱れ始めてることも
○:それでも…
俺はここまで頑張ってくれた
柚菜を甲子園に連れて行ってやりたい
柚:○○…
○:それにこれに勝ったら
伝えたいことがあるから勝たなきゃいけない
顧:お前ならプロにも行ける実力はあると思う
ここで無理してしまったら
それもなくなってしまうんだぞ?
話してると三者凡退で
すぐに守備の時間が来てしまう
○:じゃあ行ってきます
早々に2アウトを取りあとひとりで攻守交代
相手の選手が打った球が…
○:うっ…
ピッチャー返しで○○の腕に当たる
○○は急いで取ってファーストに投げてアウト
柚:今のは…
最終回は補欠のピッチャーが
マウンドに上がることに
顧:○○すまんな…
これ以上はやらせられん
○:くそ…!
柚:○○…今は堪えて
仲間を信じよう!
○:そうだな…
決勝は惜しくも負けてしまった
○:惜しかったな甲子園
○○は涙を見せずに
最終回投げたピッチャーに言った
○:来年の背番号1番はお前だ。
泣きながら頑張りますのひとこと…
そして月日は経ち
プロ野球ドラフト会議…
柚菜は自宅で観ていた
何巡目かなんてもう忘れた
柚菜の家のテレビから…
千葉ロッテマリーンズ ○○
柚:えっ?
○○!!
その頃自宅では母や父さんも喜んでくれていた
○○はと言うと…
イ:千葉ロッテマリーンズが交渉権を獲得しました今の気持ちを教えてください
○:正直驚いてます
育成枠でもなんでも
選んでもらえたのが嬉しいですね
これからも野球頑張ります!
イ:今の気持ち誰に伝えたいですか?
○:母や父はもちろんですが…
1番は…高校1年の時から野球部のマネージャーでずっと俺のことを傍で支えてくれてた人ですかね。
イ:いいですね〜
その方とはどんなご関係なんですか?
○:選手とマネージャーですね
俺は…高校1年で会った時から好きだったんですけどね……///
イ:青春ですね
ありがとうございました!
インタビューが終わり解放される
俺はすぐに柚菜に連絡した
○:柚菜?
柚:うん///
○:話があるから少し会えないかな?
柚:会えるよ
○:じゃあ学校のグラウンドで待ってる
このあと30分後ぐらいに柚菜が来る
柚:おまたせ!
○:全然!
柚:名前呼ばれてよかったね
○:おう…絶対無理だって思ってたけど…
柚菜のおかげだよ
柚:柚菜はなにもしてないよ
○:あのさ…?
柚:ん?なに?
○:俺さ…1年の時から柚菜のこと好きだった
柚:柚菜もだよ
○:これからも柚菜に傍で支えて欲しい
俺と結婚を前提に付き合ってくれませんか?
柚:もちろんよろしくお願いします!
○:よかった
柚菜これからもよろしくな
柚:こちらこそよろしくね
大好きだよという言葉の後に唇が重なった