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会社に居る寄生虫の話

わたしが35歳の時、ちょっと変わった上司に付いた。彼は組織から少しはみ出した人で、自分の主張は論理的に成り立っていて頭が良くて緻密で繊細な人で、但し少し変人だった。なぜかわたしと気が合った。その人といっしょに新機種を短期間で立ち上げる。

大企業ではないので自分で設計したものは、人を雇って(グループ会社のサービスマン)機械の仮組みして不具合を確認し修正して販売する。同時にお客様のところへ行って据付までやる。

受注して引き渡しまで約2年で、もちろん外注設計さんも何人も入りお金をかけて挑戦させてくれた。当時はバブル前でいけいけどんどん何でもあり。

この頃のわたしは、しんどかったが楽しみながら仕事をしていたのだ。給料はぜんぜん増えなかったが。その上司(Uさん)とやってたら面白かった。

そのうち癖のあるUさんは、社内の力関係で別の部署に行ってしまった。これはあとでわかったがずーっと若いマサト(仮名)が仕組んだトラップである。年齢が15ほど上のUさんの悪口を怪メールを流して嫌がらせをしていた。姑息なやつだ。

Uさんはそんなせこいことされて直接対決した。職場で大声で喧嘩していた。当然わたしはUさん側に付く。

また、更なるマサトのトラップによりUさんは消えてしまった。

そんな頃を過ぎて、わたしは性格的に人の顔色見たり、人によって意見を引っ込めたり、押し出したりしないし、とか考えているとしんどくなってくるのである。

その頃から、会社が嫌になってきた。自分の思い通りにならない。我慢しなくちゃいけない。人の顔色見たり、どう思ってるのかと考えて見たり、わたしの意見言えば潰されたり。

結局のところ不器用なわたしはそんなところでは生きていけなかったのだ。

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