チャイナクオリティーの闇
毎朝の納期進捗会議でわたしひとりが怒られる。毎日毎日。工場長と生産計画と組立と工作部からも。
大物鋳物部品を社内の加工機で加工するのだが、工作に素材を渡せない。毎日最低30個必要で、よせばいいのに中国から加工前素材を輸入している。毎日供給できないので月に2回。1個150キロの素材を基準面だしから面加工穴あけ後に塗装に出す。
中国の鋳物の品質はめちゃくちゃで、鋳物屋ではスクラップ廃材、家電の金属部品、自転車、バイクとかちゃんと分別せずに溶かして湯をつくる。それに、若干の炭素、珪素、マンガンなどの金属成分を混ぜて均一にすべきなのだ。しかし均一ではない。ちゃんと混ざっていない。しかも不純物が含まれている。
それに加えて、設計も良くない。鋳物の厚さがバラバラで20ミリの最薄部に対して100ミリの最厚部がある。普通は中を抉るのだがしていない。
これらの要素が合わさると形は図面通りなのだが工作部では加工できない。鋳物部品の加工部分によっては硬くて工具が立たない。時間がかかるのは仕方ないとして工具が折れる。
鋳物屋の冷却方法が悪くて、薄肉部は硬くて厚肉部は柔らかい。しかも不純物があるので、内部ガスが気泡になって巣になったり、加工して巣が出て来たりしてとても使えない。
100個来て半数はダメで返却する。大きな部品で置きっぱなし。わざわざ中国から引き取りに来ない。どうするのこれ。発注者がなんとかしろよと思ったという話