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取引代理人指定サービスについて

実の母親は米寿を迎え、さすがに元気に歩いたり、お買い物に行ったりすることが億劫になってきたようだ。生活費をATMでおろす事でも一度は暗証番号を忘れたりして機械の前で妹に「わたしの暗証番号はなんだった?」って聞いたりして、聞いたら大きな声で復唱したり、ご丁寧にもキャッシュカードにマジックで書いたりしている。これを見つけてすぐに消したけど。

なんだか、ひとりでお金をおろすのは危険だと判断して、いつも妹が付き添ってわずかな生活費をおろしている。たとえば、うしろで悪意のある第三者が暗証番号を押すしぐさで判読して、老婆のあとをつけてひったくり簡単に下ろすだろう。いまは一度に引き出せる最高限度額は50万だったか。それ以上は当日は下せないし被害はそこまでだろう。だが、ひったくりにあって転倒でもして骨折など大怪我をしたらお金どころではない。この歳で骨折などしたら一生車椅子になってしまう。本当に心配である。

少し痴呆も出てきた。いつもはほとんど正常なのだが、ごくまれに言ってることがおかしかったり、薬を間違えて二度も飲んだりする。

世の中このような年寄りが増えるなかで銀行の預金のことだが、痴呆になったらたちまち出し入れができなくなる。キャッシュカードで代理人の出し入れは可能であるが、定期預金などは解約が難しいだろう。どう難しくなるかは知らないけれども。

そこで、最近はこんなサービスが出来ている。
「将来の代理人指定サービス」
判断能力が低下する前に推定相続人のひとりだけを事前に指定して、もし痴呆になったら代理人が本人の代わりとして銀行と取引ができるもの。

今日登録しておいた。代理人はわたしである。これで安心。

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