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葬儀屋さんのひと言

京都の葬儀屋さん大手のK益社。いちおう24時間365日対応窓口の電話がある。当然深夜、年末年始もかまわないと謳っている。
だが、妻が亡くなって困ったわたしは2時間以内に病院から搬出しなければいけない。病院と言うところはご遺体を一泊もさせてくれない。すぐに出さないといけない。知らなかった。

そこで葬儀屋K益社に電話をする。
出ない。呼び出し音が何回も聞こえる。そうだ今日は元旦なので休みなんだ。それは仕方ないわ。って頭がバグってたのかな?納得しなあかんと思ったとき受話器をとってくれたようだ。

はい。K益社ご相談窓口です…ふぅ。と。

なんだかやる気ゼロの男性の声。年齢でいえば20代だろう。声からわかる、ああ電話かかってきた面倒だなせっかくの正月なのに感を全開に出して受け応えをする。わたしはこんな奴に頼まないとあかんのか?先方が出てから電話を無言で切ってしまった。

それから3分ほど気持ちを落ち着かせてまた電話をする。
はい。と、同じ男性の声。仕方ない。

あの。ご遺体の搬送は出来ますか?

ああきた。今晩の宿直は何もないことを願ってたけどとうとう来たか。仕方ない感がめっちゃ伝わる。遺族の心情もわからない男だ。普通ならばお悔やみのひと言があってしかるべきなのにそんな言葉ない。返ってきた返事。

どちらの病院ですか?
◯◯市のS◯◯総合病院ですけど。
そしたら彼はなんて言ったと思う?

遠いですね。ってひと言。

今車が空いているか調べますからしばらくお待ちくださいって。電話を一旦切って待つ。

どれだけ待つのかいつまで待つのか。はたまた返事してくれるのか?返事なかったらどうしよう。

電話かかってきた。
一台空きましたので今から向かいます。と。

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