フィリピン・ルソン島のマバラカット。首都マニラから北へおよそ90キロメートルに位置するこの地名に聞き覚えのある人はもうほとんどいないだろう。 今からちょうど80年前、1944(昭和19)年10月25日。マバラカット飛行場から、関行男大尉率いる敷島隊5名が、レイテ島タクロバン沖の米艦隊を目標に出撃した。これが、その後終戦の日まで続いた航空機による特別攻撃のはじまりである。 「敷島の 大和心を 人問はば 朝日に匂ふ 山桜花」江戸時代の国学者本居宣長の和歌から引用された「第一神