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ふと 口にしたひとり言や呟きも あるときは詩のことばとなって 浮かんでは 消えていきます 書き留めておきたい そんな愛着があるのです
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#詩

詩⑬「かなしみとして」

それでは また と言われたきがした さかのぼる 記憶に みつめてる みつめられていた まぼ…

林霙
1年前
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詩⑫「おもいちがい」

昨日までの雨は どこかへいってしまった そんな晴れた日に わたしの出会った花が 微笑んでみえ…

林霙
1年前
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詩⑪「はらはらと」

坂道をのぼっていくと いつのまにか丘の上にいた わたしの目の前に 町が広がっていた 知ってい…

林霙
1年前
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詩⑩「雨のしずく」

雨のしずくに 映っている 世界は ひとつじゃない 町も わたしも 知らないことって まだまだ た…

林霙
1年前
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詩⑨「まっさら」

まっさおな空に 昼の星ひとつ 落ちていった なにかがおわって 空はまっさら なんにもない 空ば…

林霙
1年前
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詩⑧「夏の日の花」

就職活動で  歩き回った だけの うまくいかない夏 暑いからと 頭も心も さえないからと 言…

林霙
1年前
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詩⑥「夏の道」

夏の道 浸みゆく水の 広がる果てを夢み 遠くで枕木を叩きつづけながら ふるさとの列車は小さくなっていった 子どもの頃の記憶の片鱗を 一つひとつ重ね合わせては 誰もいない田圃の轍を 今日も歩いている ふと 誰かに呼びかけられ おもわず振り返ってみても そこにいたはずの人の姿は 影となって風にきえてしまう 草いきれを身に帯びたまま 今では すっかり舗装された道の 裂け目からのぞいた草花に陰る わずかな名残さえも 反射光にかき消されてしまう たちまちに

詩⑤「歳月」

湖のうえを 光が滑りはじめる すると 誰かが 小声でささやきだす 幻たち おまえたちは知っ…

林霙
1年前
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詩④「あいさつ」

こんにちは さようなら そんなあいさつを くりかえして 毎日がすぎていきます 今日という日は…

林霙
1年前
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詩③「海をみにいく」

海をみにいく    退屈そうな夜空が、建設中のビルのうえに、月をのっけている。巨大なハンバ…

林霙
1年前
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詩②「ポスト」

ポスト 毎日暑いですが よく働かれますね いやもう 何十年ですよ まだまだ現役 隣の街では …

林霙
1年前
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詩①「なやんだら」

なやんだら あれって なんだっけ なんといったか わすれたよ 空は夕暮れ 今日のことは 今…

林霙
1年前
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