ラベンダーオイルで湿疹が改善?
ラベンダーエッセンシャルオイル(L.O)配合のクリームを2週間局所塗布することで、湿疹の重症度が低下する可能性が示された。イランのロレスターン大学の研究。
L.Oには、抗炎症作用や皮膚疾患の鎮静作用など、さまざまな効果がある。今回、著者らは非盲検のランダム化臨床試験を実施して患者を5群に分け、A群にはL.Oクリームを3%の用量、B群には5%の用量、C群には8%の用量で塗布し、D群には1%の局所ヒドロコルチゾンを、E群には保湿クリーム(ユーセリン)を1日2回14日間塗布し(各群15人)、湿疹の重症度に対するL.Oの影響を調べた。すべての患者で、7日目と14日目に湿疹の重症度を評価した。
その結果、7日目で湿疹の重症度が上昇する相対確率は、E群と比較して、A群で9.7%、B群で34.7%、C群で73.9%低く、14日目では、それぞれ79.2%、82.4%、97.7%低かった。L.Oは、7日目と14日目の時点で湿疹の重症度を大幅に低減しており、8%の濃度で最も高い効果が観察された。一方、D群では、E群と比較して、7日目において湿疹重症度が上昇する相対確率は67.0%低く、14日目では89.7%低かった。
著者らは、「これまでのところ、湿疹治療におけるL.Oの効果を調査した臨床研究はほとんどなく、われわれの研究は成人の湿疹治療におけるラベンダーの効果を調査した唯一のランダム化臨床試験である。 本研究の結果は、L.Oが時間の経過とともに湿疹の重症度を大幅に低減できることを示している」と述べている。
ラベンダーのエッセンシャルオイルがステロイドよりも湿疹に対する効き目が高い可能性があり、しかも2週間というかなり短期間で効果を発揮するというのはとても興味深い。