生きているだけで丸儲け
結局、幸せって、生活の中にあるんだと思います。掃除したり、ごはんをつくったり、選択したり。そのことじたいが、幸せなことだったということに気づく。
吉本ばななさんの最近のインタビュー記事より(朝日新聞)
黒豹コメント:
「生きている」という言葉の裏には、
人により大きく違う背景があると思います。
全財産を失って、それでも「生きている」
交通事故に遭遇し大怪我をしたが、それでも「生きている」
社会に絶望し、一度は暗い川を見下ろしたが、それでも「生きている」
幸いにして辛い思いがない人もいると思いますが、
多くの人間は、
数え上げたらきりがないほどの逆境を乗り越えながら、
辛うじて「生きている」というのが真実でしょう。
小説や映画は、どこにでもある普通の生活が、
一歩間違えば想像を絶する奈落の底へ落ちていたかもしれない、
ということを気づかせてくれます。
従って、小説を書く人間は、
「生きているだけ丸儲け」という言葉の裏にある、
人間や社会の重く暗い部分にも、
光を当てる視点が大切なのではないかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。