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私の歩み⑩(チェーン焼き鳥居酒屋編その1)

前回は、割烹居酒屋編を退職したところまで書きました。

割烹居酒屋を退職した後、飲食業自体をやめたいと思い、求人雑誌とにらめっこし、無謀ながらIT系の会社へ数社面接申し込みを行いました。
独学ではありますが、サイトの構築、当時全盛だったflashも使える、フォトショップで画像編集や作成もできる、サーバー構築から保守管理まで一通りできる。どこかに引っかかってくれないだろうかといったところでしたが現実は甘くなく、面接すらしてもらえませんでした。
失業保険期間も過ぎ、知り合いの保険屋さんに斡旋してもらい地元創業のチェーン焼き鳥居酒屋へ就職することとなりました。27歳になる年です。
万年人手不足の飲食業なので、面接即日採用。明日からでも働いてくれということで、すぐ働き始めました。
私が着任した店は本店で、いずれはこの本店をちゃんとした研修店としたいとのこと。まずは本店店長になるために研修を受けてくれとのことでした。
出勤は15時。閉店は翌1時。片付け等して2時過ぎに帰るといったところでしょうか。居酒屋なので開店から閉店までぶっ通しです。休憩なんて取れない11時間労働。まぁいつものことですね。
ひとまず現在の店長代理からお店のルールやレシピ等を教わります。
ところが…私が着任して1週間後、その店長代理がバックレました。
(まぁ、飲食業には多々あることではあるのですが…)
お店は365日年中無休です。私はまだ着任して1週間。右も左もわからないどころか、アルバイトとの関係性も構築できていません。
そんな中、統括部長から言われた言葉は「悪いけど経験でなんとか店を回してくれ。」でした。というわけで、その日から怒涛の日々が始まります。
そもそもチェーン店にありがちな、店舗の社員は店長一人、あとは全員アルバイト。店長が休む日はアルバイトリーダー的な子が育っていれば休める。そうでなければ休めないという状況でした。
入社後、いきなり1ヵ月無休でした。1か月後になんとか前述の統括事業部長が代わりに店に立つから休めということで休むことができました。
それでもなんとか一か月勤務した際の給料日。給料明細を見て愕然としました。その当時、前述のように基本的には11時間労働。ただし、宴会予約が多い日なんかは仕込みが間に合わないので12時に出社したり、バイトの都合で閉店まで残ってくれる子が居ない時は、片付けを1人で行わなければならず午前4時くらいまでやってようやく帰れるなんてこともザラにありました。
さらに、毎週火曜日は店長会議で朝9時~12時まで拘束されました。
ざっと計算しただけでも、一か月の時間外労働が300時間近かったと思います。(総労働時間で450時間くらいでしょうか)
ですが、給与明細には残業は30時間しかついていませんでした。俗にいうみなし残業というやつです。ブラックにもほどがあるだろといった感じですね。手取りは20万円程度でした。正直一か月で辞めようと思いました。
ですが、私の中でのマイルール「どんな職場でも1年は我慢してやってみる。」というのが発動してしまいました。そして結果的には、この会社に12年在職することとなるのでした。この会社に在職していた時は、本当に色々ありました。最大で70連勤したり、70連勤が終わったと思ったら休みを1日挟んで40連勤したり、年間休日が12日しか取れなかったり、創業社長と会議で大喧嘩したり、会社がM&Aで買収されたり、社長派、会長派の2大派閥が誕生し、そのどちらにも属さなかった私は目の敵にされたり。
よくもまぁ、精神を病まずに済んだなと思うことばかりです。
その当時のことはまた少しずつ記事にしていこうと思います。

今年最後の記事です。皆様、良いお年をお迎えください。

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