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短編小説【もういいかい】

秋風が冷たく感じてきた。

もう、あれから何年たっただろうか。

弱虫だった俺のわがままで

君を傷つけて離れてしまった。

不器用な愛の全てを渡すこともできずに。

待たせ過ぎて

何度も『もういい、知らない!』

ケンカしては

『ごめん』って

テーブルにたった一言のメモをおいては

『はっきり言葉で言ってよ。

私、、そーいうの好きじゃないんだけど』

笑顔で許してくれた。

周りは、時間がたてば忘れるから

そんな風に励ましてくれる。

愛想笑いをしてる自分は本当に嫌い。

どんなに時が流れても

君を忘れるなんてできやしない。

頼りなく溢れる『もう。。いいかい?』

君に届いてるかなぁ。

大きな溜め息をしてる。

帰宅してベッドに倒れこむと

あの日が何度もループする。

些細な喧嘩をして

君は泣いていた。

『もういい』

俺はいつもの事と仕事へいく。

夕方。

1本の電話。

慌てて病院へ行くと

眠ったままの君がいて

冷たく動かない。

周りの声は俺には届かない。

ただただ、泣き叫び

『ごめん、、、』

2度と会えなくなるなんて。

はっと目を覚ましても

やっぱり〖君〗はいない。

何度も何度も

戻ってきてほしくて

『だいすき』を繰り返した。

静かな部屋

君の匂いもしなくなった。

『あいたいよ』

俺は君のもとへ

急ぐように

でもそんなことすら

出来ない弱虫な俺。

こんなことしても君は嬉しくない。

思い止まって

俺のこと。。許して

『くれるかなぁ。』

君との思い出を口にして言葉にすれば

大切な記憶が遠い過去のことになる気がしてた。

ずっとずっと

言えずにいた。

目蓋を閉じたら

いつでもそこに君がいて

『だいすきだよ』

笑ってくれてる。

ねぇ

抱きしめてもいい?

もういいかい?

“もう、いいよ。許してるから前を向いて、

ありがとう”

-END-


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最後まで読んで頂きありがとうございます。

こちらの小説は私の大好きな曲をモチーフに書いてます。

その曲とは何ら関係はありませんが、リンクさせるようにしました。

ぜひ曲の方も聞いてまた、読み返してもらえると嬉しいです。

こちらに詳細をのせておきます。

BLF ENTERTAINMENT

Dan / singer-songwriter

【もういいかい】

https://youtu.be/Po1zB5V3NRo

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