最強の音楽コンテンツ Bizarre TV
この記事では日本のロックバンドRoth Bart Baronのyoutubeチャンネルで連載されていたBizarre TV について書いてみる。
コロナ自粛期間と共に高校生活をスタートさせた私は家でダラダラとみのミュージックなどの自分の好きな音楽にまつわる話をしている動画をyoutubeで見漁る怠惰な日々を送っていたところ、みのが取り上げなさそうな実にインディーな音楽ばかりを紹介しているチャンネルを見つけた。
当時ロックにハマりたての中坊だった私は類に違わずビートルズやニルヴァーナといったクラシックなものばかり聴いていたので、このチャンネルを見始めた時は三船さんと岡田さんが口々に名前をあげるGrizzly BearやThe Nationalといったバンドがなんなのかさっぱりだったが、動画内で話されている音楽を調べていくうちにその後の私の音楽的趣向は決定付けられてしまった。
このチャンネルで紹介されている音楽は主に二人が影響を受けたものやその時にハマっているものなのだが、趣味趣向が似通った二人なのでジャンルはSSWやフォーク、ブルースにやや偏っている。とは言いつつも戦前ブルースや60sのサイケ、70sのニューエイジからシティポップ、現代のUSインディーまで幅広いジャンルについて話しているのでそこから色々なマイナーな音楽にアクセスできる。
ハウリンウルフのギタリスト、ヒューバートサムリンや伝説的シンガーソングライター、ジュディシル、めちゃくそにかっこいいのに何故か全然有名じゃない日本のインディーロックバンドKlan Aileenなど、ドープなセレクトが魅力的だ。
メジャーなアーティストを紹介する際にもレディオヘッドではなくジョニーグリーンウッド個人に焦点を当てて話したり、ヴァンパイアウィークエンドのロスタムがバンド内で果たしていた役割について話したりと、オルタナティブな音楽を追求するミュージシャンならではの視点が冴え渡りまくっていてすごく勉強になるのだ。
特にこの動画を見た時は「オルタナティブ」という言葉の意味や使われ方について再考させられ、自分の音楽に対する向き合い方に少なからず影響を与えた。
またレコードの紹介の他にもギターキッズには堪らない、エフェクターやピックアップを紹介する動画もあるのでみのミュージックでは満足できない捻くれ者たちには是非見ていただきたい。今や話題になるアルバムにはほぼ必ずといっていいほど参加している岡田拓郎と西田修太のギターやエフェクターボードを凝視できる動画はとても貴重なのでは。
最近は残念ながら更新が止まってしまっているこのチャンネル。まあお二方とも忙しいことは間違いないので仕方ないことではある。しかし先日ロットの最新アルバム「8」のツアーファイナルに行った際、光栄なことにレコードにサインしていただける機会があったので、今しかないと思いサンタさんに願い事をする5歳児の気持ちで「bear night 5 の際に西田修太さんと三船さんのペダルボード紹介をbizarre tv にあげてほしい」という旨を三船さんと西池さんに伝えることができたので、願いが成就することを楽しみに待つとする。
ちなみにそのライブは当たり前に最高だったのだが、特に岡田さん不在の穴を埋めるように三船さんがギターを弾き倒しているのが印象的だった。ジェフトゥイーディーに近いバイブスを感じた。キャリアを重ねていくうちにライブのセットリストが豪華になっていくバンドは本当に珍しいし、単純にすごいことだと思う。これからもずっと応援していきたい。
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