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NOVA SURGE Low Performance Review

今回もballaholicカラーを購入出来ました。

いつもはTSBC(Tokyo Street Ball Clasic)に合わせて準備している様な印象だったのですが、今年は特にアナウンスもなく、プレイヤーも特別なモデルを履いている訳ではなかったので、「もしかしたら今年はないのかなー…」と思っていたら数ヶ月後に発表があり、今回も結局ポチッと…。

今回も2色展開で、アイボリーの方は抽選販売だったこともありかなりの競争率だったようですが、こっちのカラーは…なんというか、あまり人気無かったんですかね、余裕で普通に買うことが出来まして…。
確かにアイボリーの配色は可愛かったのですが、こっちはこっちで締まっていて格好良いと思うんですけどね。

という訳で、今回は”asics NOVA SURGE Low”を見てみようと思います。

NOVA SURGE、というとasicsの中ではジャンプ特化のモデルという認識で、初代モデルはどちらかというと硬質寄りなフォームを持ち、ビックマン向けシューズと言う印象でしたが、2ndモデルではFlyteFoam Propelをふんだんに利用することでとても面白い感触で、癖もあって中々の面白いモデルだったと記憶しています。

その後、Lowカットモデルがラインナップに追加され、シリーズは先日3が新たに加わりました。(これまた大分面白いので、後日トライしようかなとは思っていますが)
1シリーズが続いてくれること、本当に嬉しい限りです。

さてさて話を戻しまして、このNOVA SURGE Lowですが、ソール周りを見てもらえると分かる通りNOVA SURGE 2がベースになっています。つまり厳密には”2のLow”です。

あのフォーム特性をLowカットのフィット感を用いてどう乗らせるのか・乗せたいのか。楽しみです!
では早速見ていってみます。

今回のカラーは冒頭でも説明した通り、Ballaholicとのコラボカラーである”ミッドナイトxオーロラグリーン”の組み合わせ。
ballaholicの手掛けるカラーって本当にセンスが良いというか、個人的にはじわじわ来るんですよね…。時間が経っても飽きの来ない、特に今作はビビットでありながらクドくも無い絶妙な配色。この配色大好物です。

■ディティール

まずは外観から。
ballaholicコラボレーションではカラーパターンと材質に手を加えて、オリジナルの雰囲気を壊さず、且つ敢えてasicsのカラーも主張させすぎず、そして独特のクラッシクさを加えつつの絶妙なバランスで仕上がっているように自分は感じています。

今作に於いては、
・シュータン部分のレザーがリフレクティブ素材に
・インサイド側、足首周囲のレザーがスエード調の素材に
・スエード部分に刺繍を施し、ballaholicメッセージが含まれている
・アウトサイド側のタイガーストライプが大型化

の、上記4つがオリジナルとの違いになります。

まず真っ先に目を引くのはオーロラグリーンのサイドパーツ。
ダーク系のベースに対してビビッドなカラーがとても良く映えます。

インサイド部分には先程ご紹介の通り、特別仕様故のメッセージ。
Oの文字を刺繍にしてカラーを入れるというオシャンティなことをしております。

モデルとしてのシルエットを見てみま。
カットとしてはTheローカットの低さ。個人的に特徴的に感じるのはヒールパッドを敢えてアッパーのラインより高く設定しているところ。
アキレス腱付近までパッドを伸ばすことでフィットに対してどの程度効果があるのか、それは後ほど。

シュータントップにはボールの刺繍。
asicsとballaholicのダブルネームが入ってます。

シューレース付属。
オリジナルの丸紐はドレッシーで格好良いんですが、解けやすいので、もしオリジナルの雰囲気を壊したくなければ、同デザインの平紐に変更されるのが良いかと。(私は変えてしまいました。)

■フィット

では早速堪能させて貰います。

まずラスト。
これはミッドカット版と粗同一。

縦方向はジャスト・横方向も広すぎない程度。
ただ、asicsあるあるなのか、トゥボックスの高さがローカットになると低くなります。
個人的にはこちらの方がありがたいです。が、ミッドカット版のトゥの高さに合ってる方には逆に少しタイトになるかと。

構造は、現代の主流であるスリーブ構造ではなく、アッパーに対してシュータンだけ接続したクラシカルな構造。
フィット・スペースの殺し込みに関してはスリーブ構造に劣るので、個人的にはスリーブを採用してほしいな、と。

とは言えこの構造、ロックダウンとしては非常にシンプルが故にダイレクトにフィットを作れるのがこの構造の良いところ。
総合的なフィットに関しては十分です。

シューレースラインはシンプル。
基本的にはアッパー貫通式のレースホール。
上から2段目だけアッパーを巻いたレースループを通す構造。
内部的なフィットソリューションは特に無し。

ヒールパッドはボリューム控えめ、ヒール整形は悪くないですが総合的な抑え込みは弱め。この辺りはミッドカット版の方が個人的には好みでした。
アキレス腱のパッドは当たり防止用ですかね。フィットに寄与するという感じでは無かったです。

近年のasicsシューズ、オリジナルのインソールが一昔前のSpEVAインソール程アーチフォローをしてくれないので、インソールの組み合わせも見つつフィットを調整すると総合的な満足度が高くなるかと。

■ソールフィール

続いてソールフィール。

まずはインソール。
他モデルと共通のアーチ低め&パンチングされていないインソール。
基本は吸収寄り、奥側で少し反発に変わるフォーム。
貼り付けはされていないので、サードパーティー製のインソールの利用も最初から想定されてそうですね。
前述の通りアーチサポートはそこまで高くなく、むしろ扁平足でも履けてしまう位には低いので、アーチサポートが欲しい方はサクッと変えてしまった方が良いと思います。

底材は特に無し。
ファブリックを一枚敷いてある状態で、基本的にはミッドソール直乗りの構造。

さてさてお待ちかねのミッドソール。

まずフォームの感想としてはミッドカットモデルの時と大きく変わりませんでした。
ただ、当時と比較してプレイスタイルもフィジカルも若干変わってしまっている事もあって、ちょっと変化した点も。

搭載されているのはフルレングスFlyteFoam Propelフォーム。
軽・柔・跳の3つをうまくバランスしたくて開発されたフォーム。
ただ、ミッドカットモデルの時にも記載しましたが、バスケをするには少し柔らか(過ぎる)と感じるフォーム特性。
また、シャンク非搭載なこともあり、アーチサポート低めなインソールも相まって足への追従性というところで一歩足りない印象はやはりあります。
加えて、ローカット版ということもあり、足首を固められないと余計にこの特性が顔を出してる感触。

近年のシューズ特性的にはこの方がマッチ率高いかもしれませんが、個人的にはもう少し付いてくる・返ってくる方が動きやすく感じてしまいます。
(好みの問題とは思います。)

基本的な構造・特性は大きく変化しておらず。
・トゥに向けて薄くなっていくフォーム = 弱前傾のバランス
・若干反りのあるトゥ
・アウトサイド側のクリップによるフォロー

ミッドカット版を履いたのが22年10月の事。(うわっ…ジャスト2年経っている…)
あの時から比べると色々な面で体重が…になって来ましたお年頃ということもあり、余計にフォームの柔らかさの部分が目に付く様になっていました。
ミッドカット版を履いた時はこの特性出なかった記憶なのですが、今履くと、特に切り返しの時にミッドソールが捲れるような動きが時々出るように…。
asicsの強力な武器の一つであるNCラバーによる超トラクションに対してフォームが柔らかい故に発生しているのかなと。

発生は局所・限定的なので今のところクリティカルということはないですが、自分よりフィジカル強い方だと発生頻度高い筈なので、結構煩わしく感じられるかもしれません。

トラクションに関しては上にも書きましたし、言わずもがな。
相変わらずasicsのNCラバーは圧倒的なトラクション力を誇ります。
正直止まりすぎな程、突っかかるレベルでストッピングパワーが急に立ち上がるので、この特性が好みの方は相変わらずasicsのモデルを愛用していますよね。

■重量

最後に重量。
26㎝で386.5g。
見た目の割には結構重量ありますね。とはいえbllaholicモデルのみならず、多様されたレザーを使っていたりで素材感を大事にしている感じなので、納得な重量かと。

Harden Vol.3と粗同じ重量です。(26cm/385g)

■Over All

ということで、以下に評価してみようと思います。
フィット … 7/10
グリップ … 10/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 6/10
コスパ … 7/10
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ALL … 37/50

ミッドカット版から2年、あの時もフォーム特性的に柔らかさを感じていましたが、この期間で増えた体重により余計フォームの物足りなさが…。

これ自体は私の体重管理の問題もあるんですが、ミッドカット版でも触れた通り、根本的にこの柔らかなフォームだと全速力を出した時のストップ時などで暴れやすく、正直コントロールできるか不安な為基本的にはコントロールスピード以上でプレーしたいとは自分は思えていないというのが正直な感想でした。

少なくともインソールの変更は最低限必要で、スジオカボード等でストロベルボード、又は踏み込みをフラットにするものと組み合わせて補強をした上で利用されるのがオススメになろうかなと思います。

プロダクトとして見たい場合、ミッドカット版独特の雰囲気を壊さずに上手くローカット化されているなと。
カラバリも多く展開し、若年層へのブランディングも成功している印象。
河村勇輝の活躍も相まって、asicsの人気は一気に引き上がることでしょうし、本モデルは個人的にはちょっと利用に難しさを感じましたが、引き続き意欲的にいろいろなプロダクトを生み出していって欲しいです。
とりわけ、Unpre Ars 2や後継のNova Surge 3のミッドソール特性はかなり面白い味付けに変わって来ていると感じていますので、引き続き動向を追っていこうと思います。





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