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Anthony Edwards 1 Mid Performance Review

Adidasあるあるの正式名称不明案件(BoxにはA.E. 1と書いてますが公式は表題の通り)

Adidasさん、そろそろこの辺りの解決を…。
というわけで今回は、Anthony Edwardsの初シグネチャーシューズ”Anthony Edwards 1 Mid”を見てみようと思います。

Anthony Edwards、ウルブズのスターSGに遂にシグネチャーシューズが与えられました。
Adidasはここ近年PGに強くスポットライトを与えてシグネチャーをリリースしていた印象なので、SGの彼にシグネチャーが与えられた事実は個人的には結構な衝撃で。

あと顔とプレイスタイルが正にマイk(ry
Godがちらつく彼のキャリアがどの様に進展していくのか、本当に楽しみで、当時彼を獲得出来なかったAdidasが彼をどの様に輝かせるか、という面でもとても気になっております。

さてさて、与太話はこの辺にして早速見ていってみましょう。
今回選んだのは”Ascent(国内だとMXチャコール?)”というグレーマーブルの独特なカラー。
なんか石っぽいような風合いの素敵な仕上り。
AE 1、足数が少ないのかすぐに争奪戦で殺されるて履けなかったんですよね…。
このカラーは本当に最近販売されたカラーウェイで、たまたま店舗で見つけることが出来て入手に至ることが出来ました。このカラーは少し多めに用意頂けたのかも。

■ディティール

ではまず外観から。

正直に、ここ最近のAdidasデザイン、大好物です。
ベースはレザーやファブリックで。そこに要素やアイコンをてんこ盛りして…と作られ易いシューズと言うアイテム。特にバスケットボールにおいては横方向の動きが強いからこそこういった多重レイヤーのシューズが増えていきやすいんだと思うんですが、昨年辺りからAdidasは徹底的にマイナスデザインに切り替えている様に見えます。
特にHarden Vol.7 / D.O.N. Issue 5辺りからこういったデザインテーマにシフトしている様な状況。
アイデンティティーであるスリーストライプも極力目立たせない形で申し訳程度にいれる程。

その流れに沿う形でAnthony Edowards 1(面倒なので、以降AE 1で。)もシンプル・スタイリッシュなスタイリング。

シンプル、ではありますが決して退屈なプレーンでは無いのが良いところ。
このAE  1ではアッパーの広範囲を覆う様に巻き上げられたTPUレイヤー(ジェネレーティブ サポートウィングというらしい)がハニカム状のメッシュになっており、このシューズのユニークさに拍車が掛かってます。

イン・アウト対象のデザイン。
ここまで押し出しが強いデザインだとインとアウトで大きく表情を変えたくなりそうですけど、adiadsさんよくわかってます。共通デザインにすることですごく上質な印象を感じます。
これがインとアウト切り替えると一気にチープに見えたりとかするから、デザインって難しい。

ヒールカウンターにはカーボン調の独立形状。ここにだけスリーストライプがそっと。
これ以外にブランド主張のないプレーンさが萌ポイントです。

カットはここ最近のプロダクトではなかなか珍しいミッドカットシルエット。しかもくるぶし上でズバッと一直線で切った形状。
Yeezy的なソックスニットだから…でも無く、どちらかというとクラシカルな要素かと。これは後述。

■フィット

では堪能させてもらいます。
まずラストから。

ただ若干幅広め・若干高め・少し長めのラスト。ここ最近のadidasラストの中では少しゆったり目ですかね。
縦の長さはちょっと判断むずかしいところ。基本的にマイサイズで問題なさそうですけど、先尖りの形状もあり若干前方向に余裕有り。インソールがぺったんこで、アーチサポートも無く交換前提なのでそこで調整も可能なんですけど、高さ方向との兼ね合いが結構難しいところ。
高さ方向を追い込んでいくと、最下段付近のシューレースが潜り込んでいる部分が足に当たり始めるので、このあたりしっかり確認された方が良いかと。
もしくはこの硬めの丸紐を変更してしまううか。(…ただ、これを変えるのは結構大変。)

そのうえで、基本はマイサイズで見てもらってもし在庫あればハーフ下げまで試着の上決められると良いかもしれません。

構造はアッパー+独立のシュータン、シュータン下部はアッパーと接合、シュータン左右にラバーバンドが装着されたなんともクラシックなセットアップ。
Web商品画像しか見ていないときはてっきりフルブーティ、少なくともハーフブーティだろうと踏んでましたが結構な肩透かしを喰らいました。

まぁだからなんだって話ではありますw。
結構な厚さのアッパー+TPUレイヤーの成形も相まって形状維持されるので、レースアップで左右から抑え込むだけで結構なサポートを得られます。シュータンとアッパー部分の接合部だけは構造上どうしても厚みが出るので足当たりは試着の際に十分ご留意の程。

ヒールパッドは薄めだし立体的ということもなく。
ただ、独立ヒールカウンターの形状 & TPUレイヤー後端のエッジが上手く効いており、踝下辺りを締めている技有りのフィット。抜け感無し・ブレも少ない良く練られた形状です。

■ソールフィール

お待ちかねのインソール。
まずはインソール。前述の通りいつも通りのペラッペラ仕様なので、アーチサポート的にもこちらはサクッと交換される方がオススメになるかと。
デザインはめちゃくちゃ凝ってて格好良いんですけどね。

ミッドソールはLightstrikeフォーム + Boostフォームの2種混合。

構造としてはヒール側にBoostフォーム、フォア側にLightstrikeフォームらしいんですけど本当にこの通りなのかはちょっと不安に…。
というのもアウトソールの隙間とかストロベルの隙間から見えるフォームのサーフェス(表面の見た目・触り心地)が全部一緒で、パット見Boostフォームのそれにしか見え無い為…。

ただ、確実にフォアの方が明らかにコシが強いのは確かなので、硬度が違うの間違い無いかと。
なるほど、Lightstrikeもこういうグレイン状の組み合わせ的なフォーム成形するのか…。

話を戻しまして。
ヒールのBoostは沈み幅大きめ。ショックは全部消されるので、ヒールストップはかなり快適、ですけどちょっと沈み大き過ぎるかも。
もう少し体重あればもう少しレスポンシブなのかもしれません。
一方フォア側はコシが有り、適度な反発&心地よいフロアフィール。
薄めではありますが、ショックの角は落とされた状態でフィードバックされます。
それでいてポンッと返る感触。跳ね感のコントロールもし易い、なるほどこれはかなり良い塩梅。評価が高いのもの頷けます。

個人的な欲を言えば、ソール形状。
全面的にV字状に入れられたフレックスグルーブにより曲がりやすいソールとどうしてもやはり段差感は足裏に感じます。

フレキシビリティに関して、X字のシャンクがアウトソール全面に入れて曲げ剛性を作っているとはいえ、それでもフレキシブルでこれがもうちょっと硬くなると初速はもう1段引き上がりそうな気がしており、彼自身の動きにもさらに勢いをもたらしてくれそう。

段差感はクリティカルというほどでは無いですけど、それでもフラット形状よりこちらを…というほどのアドバンテージって無いと思うんですよね…。
であれば平たく踏める方が個人的には好みで。
FYWな概念を持つadidasならではといえばならではあるんですが、別に無くても困らn(ry

アウトソールは全面的にV字状、というより全体適用の大きなヘリンボーン。

各パターンの設置幅は狭く、ラバーも柔らかめ。
スキール音も大きめ、結構ガチッと粘ってくれます。
埃はに対してもかなり強く、12月現在でも拭かずに数ポゼッションガンガンいけます。
ただ、このパターンの宿命は脆い事。まだ10回未満ですけどパターンの欠けがちらほら。

■重量

最後に重量。
26㎝で475g。
自分の周りは重いという声が多く、数値上も重め。
ただ、履いている体感としては重く感じないんですよね。疲れてきても振り回される感覚無いですし。
適切なフィットと重量のバランスが良いのかと。特に周りのTPUレイヤーで全面に分散されている重量の筈なので、手で持つよりは体感大分軽いと感じられると思います。
(私の計測史上3番目の重さ。)

■Over All

ということで、以下に評価してみようと思います。
フィット … 7/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 7/10
クッション … 8/10
コスパ … 9/10
-----------------
ALL … 40/50

昨今あらゆる物が値上がりの最中、定価(16,500円)だとしても現行のラインナップの中では圧倒的なコスパを誇るモデルかと。
でもadidasの買い時の本当に難しい事…。
これがもしいつも通りのデタラメセールに掛かったらバケモンどころじゃ…。 

幸いなのか狙ってなのか、特に国内においては流通がかなり絞られているか寧ろ取り合いの構図でその世界線は無さそうですが。
(戦略的に絞ってそうな感じはしつつ。)

“I want y’all to sit outside for these AEs how y’all sit outside for them Jordans,” Edwards said. “Come shop with me.”

https://www.nicekicks.com/anthony-edwards-adidas-ae-1-design/

「Jordanと同じ様にAEを買う時は外に並んでほしい」と。
これだけ引き合いになったのであれば一種叶ったのかなと。
(というadidasセールスの思う壺かもですが)

このあたりからなにか親和性を感じるというか、デザインにおけるスパっと切り取られたカットの高さ等のクラシカルさというのは強く意識されたものなのかなーと個人的には思っています。

お世辞抜きにかなりのパフォーマンスモデルですので、是非機会を見つけて一度トライされるのをお勧め出来るかと。


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