Freak 5(?) Performance Review
名前変えるのは良いんですけど、統一せい!!!!
はい、すみませんw。開口一番文句から始まってしまいましたw。
いやーだって、正式名称がマジでわからなくて。
「Freak 6で名前変わったなぁー」とか思ってたんですけど、いつの間にか名称変更は5にも反映されていたり、はたまた小売り側や黒タグは未だに頭に”Zoom”が付いてたり、もうどれがどれやらの状態。
(adidasも時々やらかしますけど)
はい、気を取り直して。
今作、正直リリース直後の試着時点ではスルーする予定でした。正直感想が「え?普通かな」くらいの印象しかなかったのもあって、光るなにかを感じなかったというのが正直な感想だったんです。
ただ、周りの着用率が徐々に増え、好印象の声を多く聞くようになり。
はたまた状況が一変したある出来事があった為、満を持してのトライとなりました。
(そのためモデル末期、且つ次作出てる{&そもそも書ける時間が上手く取れていない}な大分遅れている状態ではありますが、取り上げてみようと思います。
というわけで今回は”Nike Freak 5”を見てみようと思います。
※名前面倒臭いので、本稿では「Freak 5」で行きます。
さてさて、ここまで見た上で既にお気づきの方もいらっしゃるかもしれませんが、その通りです。
つまり…
そう、実はこのシューズは”グローバルラスト”モデルになります。
知り合いがふと立ち寄ったNikeアウトレット。
しかもカットボックスでひっそりと置かれていたラストの1足。
たまたまお願いして見に行ってもらっていたところにこれを見つけてしまい、急いで確保してもらうことに。
人生における縁の大切さを感じますね。(?)
というわけで早速見ていってみようと思います!
今回チョイスしたカラーは“Nigerian Nightmare”というカラーウェイだそうで。
「ナイジェリアの悪夢」、これはナイジェリア出身のUFCレスラー、Kamaru Usmanの異名から取られているとのこと。
UsmanがGiannisをNBAにおける“Nigerian Nightmare”と称したことに由来するとのこと。
すみません、勉強不足でこのストーリーは初耳でした。
普通にジェイドとバイオレットのダークカラーをベースに差し色オレンジが可愛いなーくらいの印象しかなかったのですが、バックストーリーが素晴らしかった。
■ディティール
ではまず外観から。
サイドから見て一番印象的なのは、やはりこのバカでかスウッシュ。
Giannisモデルらしくスウッシュで相変わらず遊んでいますね。
カラーウェイによってはミッドソールを塗り分けて大きく見せていたり、今回のカラーの様にミッドソールに沈んでいる様な見た目の2バリエーションあるのが面白いところ。
イン・アウトでアッパーレイアウトは別々。
外側のメッシュ部分は幾何学模様、内側のメッシュはヤニスロゴのパターンが入ってます。
またミッドソールにも所々パターンが入っている芸の細かさ。
面白いのは、アウトサイドキックの方が力が掛かるので外側を強化するのがセオリーだと思うんですが、アウトサイド側のほうがメッシュエリアが広いんですよね。
しかも支持になっているのはデザインでもあった大きなスウッシュとトゥ部分の巻き上がったミッドソール、あとは内側のサポート材(後述)のみ。
これがプレイにどの様に影響してくるのか、楽しみです。
トゥボックスのレザーに”35”の形で刺繍。
うーん、かなりコスト掛かっているシューズ。
■フィット
では堪能させて頂きます。
※今回はカットボックス、ラスト1足だった関係で、ハーフアップでのトライになっています。店頭でのEPモデルも合わせて試着の上感想を書いている状況&ソックス2枚であればプレイに支障ないレベルで着用できたので、それも踏まえて参考にして頂ければと思います。
まずはラスト。
グローバルラストということもあり、EPラストに比べるとほんの少しだけタイト目。
とは言え、ここ最近のEPラストでも不自然に広すぎてプレイができない、ということは粗なくなっており、Freak 5においてもそれは同様でした。
またFreakシリーズはこれまで履いてきた中で感じている特徴として、インナースリーブが厚め・低反発系で初期のスペース潰し込み感が強めな仕様。(良くも悪くも)
これもあり、EPだグローバルだというラスト仕様上の影響は低めです。
それも踏まえて、縦はジャスト〜少し長め、横は少し広め、高さはグローバルラスト故の低さがありますのでジャスト、EPラストでもクリティカルなほど高くはないですけど、ソックス2枚とかで少し調整したくなる可能性有り。
総合してソックス1枚の場合はマイサイズ基本、場合によってハーフダウンまで、ソックス2枚の場合はグローバルの場合はマイサイズだと少しタイトかも、なのでできればハーフアップ見てみて貰えると。
できれば前述のスリーブ仕様がありますので、少し長めに試着時間をとってください。ちょっとずつ広がっていってしまう点も少し考慮のほど。
(この関係で、ハーフアップのこの個体に関しても履き始めこそソックス1枚でもいけそうな感触なんですが、徐々に広がってしまって、結果的にソックスを2枚にしないと無理なくらいのクリアランスに…。)
構造はオーソドックスなハーフスリーブ。
前述の少し厚めのスリーブにフィット用ベルト+アッパーを重ねた構造。
まずなんと言ってもこのベルトが目を引きますよね。
1の時のコンセプトを継承したんですかね。
1と同じ仕様のV字状のベルトではなく扇状で、広範囲を均一にホールドする仕様になっています。
合わせて、シューレースライン全体が若干アングルついている仕様。
親指側に少しアングルを傾けており、トゥボックスのパディングによるパターンも相まってどことなくサッカーシューズ感も感じる仕上がり。
ちなみにベルトは出口で縫い付けられており、レースアップに応じて連動はしないです。
全体のフィットとしては、初期はやはり厚みのあるインナーのおかげで密着感高いのですが、時間が経つと、特にこの時期は割とすぐにパッド内のクッションが柔らかい・広がる感触。
シューレースを締め上げることで、左右のバンドのフォローとロックダウンを感じますが、個人的にはもう一歩ダイレクト感があるとさらに良いのになーと感じることも。
ヒールパッドも結構厚めのパッドが入っています。
ただ、シューレースライン的にヒール側へのテンションが少し弱めなこともあり、前述のスリーブ仕様も相まって個人的にはここも今一歩な感触。
なので、総合してソックス2枚は基本になりそうです。
■ソールフィール
続いてソールフィール。
まずはインソール。
Artholiteっぽい…いや、それよりは柔らかいですかね。
少し厚みあり&低反発系のインソールで初動時に少し沈む感触あり、良く言えば足あたり良く、悪く言えば少しダイレクト感に掛ける・スポイルされる感触に感じます。
ヒール真下のバッジは縫い付けられておりちょっとお金かかっています。
底材にクッション1枚。
お待ちかねのミッドソール。
ベースはフォームはなんだろう?感触的にはクシュロンの様な柔らかさに感じます + フォアにZoom Airの組み合わせ。
Zoom Airはトップロード。ただ、踏むと分かる通りかなり薄め。
というかソール全体が薄めの仕上り。
また、それに加えてフォア周りはフレックスグルーブが入っており、良く曲がる仕様。
…良く曲がってしまう仕様。
薄い・フロアに近い感触、で且つフレキシブル。フォームも柔らかく、表現するならば”足袋感”を感じます。
…なんですけど、「なんだろう、これで良いんだっけ??」という、なんかちょっと思うところもありまして…。(あとがきに纏めます。)
ヒール側はそこそこ厚み有り。ヒールストライクで着いても衝撃は殆ど来ないです。
フォームの柔らかさ&センターの刳り抜き部分も相まって、個人的には少し沈みを感じます。
前後の厚みバランス的には前下がりのハズなんですが、履いてる感触は粗フラット。
アーチサポートは少し張り出し有り。インソールの組み合わせは考える必要が有りそうです。
トラクションに関して。
フォア側はヤニスマークで敷き詰められた幾何学模様チックな細かなパターン。
一方、ヒール側は大分深く、間隔の広いブレードパターン。
ヒール側の形状は一見縒れそうですけど、かなりしっかりと立っていて、このパターン故のブレ等は自分は感じず。(ヤニス自身のフィジカルに耐えられるかはわからないですけど。)
グリップ力はかなり高く粘る感触。グローインザダークですがXDRではないので不安を感じず踏んでいけます。
今の期間だと逆に少し粘りすぎてストッピー気味に感じるほど。
逆に冬場のテストができておらず、特にホコリが浮いたフロアでヒール側の接地面積が少ないことがどこまで影響するかちょっと様子を見たいところ。
(初期ステップの殆どはフォアを使うので、そっちが噛んでくれればクリティカルではないです。)
あ、あと少し気になったのはフォア側のパターンが狭いせいか水分付着には少し弱めな感触。
汗に乗った時に少しヒヤッと。
■重量
最後に重量。
26.5㎝で344g。
なるほど、Hypershiftと初代Kobe A.D.と同じ重量。(26.5cm/344g)
■Over All
ということで、以下に評価してみようと思います。
フィット … 7/10
グリップ … 9/10
ベンチレーション … 8/10
クッション … 6/10
コスパ … 7/10
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ALL … 37/50
もの凄い正直な感想ですが”………普通だな…”というのが正直な感想で…。
いや、普通に履きやすい部類だとは思います。特別な癖も無く、”足”は自由に動く感触。フロアの感触は掴みやすく、ストレスは特に無いです。…無いんですけど、果たしてこれで良かったんだっけ???というのがどうしても拭えず…。
ヤニス自身、シグネチャーシューズが出るまでの間Kobeのシューズを好んで利用していました。
そこから2019年、Freak1が満を持してリリース。ヒールにダブルスタックのZoom Airを搭載していたものの、コンセプトストーリーでも語っている通りヤニス自身かなりKobeシューズがお気に入りだった訳で、デザイナーもKobeシューズのエッセンスをアップデートして適用したかったと語っている程。
そこからシリーズ2作目へ。
これは結構正当な進化だったと思います。ミッドソール周りは少し硬質で厚めにはなりましたが、彼のフィジカルを考えるとこれは必要なアップデートだった様に見ていました。(それを本人が好んだのかはまた別の話ですが。)
問題はで3作目。
左右にセパレートしたポッドタイプのZoom Airを搭載してから。ここの裏側が本当に興味が有り、知りたい部分。
彼自身が長年慣れ親しんだKobeシューズライクなフィーリングを大きく変化させ、確か縦方向のジャンプに対する推進力はかなり高まりましたが、彼お得意の、それも1stモデルから動きのヒントとして挙げていたユールステップ・横の動きに対する安定性はかなり低下した様に見えました。
この流れは次の4作目まで継続されます。
そしてこの5作目。
自分としてはこれ、”振り出しに戻る”を選んだようにしか見えておらず。
(故に、デザインの中で1stのベルト・ニュアンスをモチーフにしたのではないか、と。)
これは他のシグネチャーシューズでも往々に起きている事で、度々書いている様な気もするんですが、”本人の希望 ≒ メーカーの意図・やりたいこと”になっていないか、という点がどうしても気になっています。
本人が納得した上でそうなっているなら良いんですが、ヤニスのみならず他のシグネチャーシリーズ、またNikeに限らずでこういった事が起きているので、ビジネスという面では避けて通れないことなのかもしれないでうが、できるならばすべてのモデルで、本人の望む形でリリースされている事を願うばかりです。
…ちょっと話がそれてしまいました。
Freak 3/4 から5への流れの答えはこのあとのモデルを見るしか無いので、添を見た上で、判定をできればと。
とりわけFreakに関してはすでに6がリリースされているし(5のレビューをアクのが遅すぎる…すみません;)、店頭に並んでいるはずですので、まずは近く現物を見に行ってみようと思います。
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