第15話 葬儀屋さんの手配
母が病気になりました。
病名は急性骨髄性白血病でした。
2018年11月2日、母は永眠致しました。
日の出を見たのは久しぶりでした。
母が旅立つまで、看護師の方々は5日間という短い間でしたが、とてもよくしてくれました。その中には、前回の入院期間中は担当でなかった方もいました。ほぼ初めましてなのに、親身に対応をしてくださって本当に感謝でいっぱいでした。
その方は、母が亡くなったときの夜勤担当でした。
母の体をきれいにしてくださったあと、同じ階で入院される他の方には見えないようにパーティションを運んできてくれました。そして、普段は使わないエレベーターで遺体を安置所に運んでくれました。
そこへ病院の事務員さんが来て、葬儀屋さんの指定があるか聞かれました。
母とは生前、特にその点については話し合いをしていなかったので、病院が紹介する葬儀屋さんにお願いしました。
テレビドラマに出てくるような遺体と面会する場所、まったくそのような部屋があり、そこで葬儀屋さんの到着を待ちました。1時間以上だったはずです。結構な時間が経ったと思います。すべてのことが初めて体験することだったのと、余りにも急におとずれた母の死という現実に直面し、私の体内時計は幾分か狂っていたように思えます。
病棟に入るデジタルパスを返却し、さきほどの看護師さんと、母が入院中お世話になった先輩看護師さん2名に深々とお辞儀をされ、遺体を運ぶ専用の車で母は自宅に帰ってきました。
母はベッドでしたので、急遽お客様用の布団を用意してリビングに母を寝かしました。まだまだ気が動転していたので、ふと質問されると北がどちらか一瞬ではわからないくらいでした。いま、冷静になってみるとiPhoneにコンパスのアプリが入ってるのに、そのことも思いつきませんでした。
その日の夕方、病院が指定した時間に死亡診断書を取りにいきました。
長い1日でした。
ここからは私の体験に基き、しておいた方がよかったと思うこと、生前に準備をしたけど、し忘れていたこと、そして実際に行ったことなどをまとめます。
1、葬儀屋さんの手配
母とは生前色々なことを話して希望を聞きましたが、葬儀屋さんは決めておりませんでした。母の願いは葬儀は密葬で、呼ぶ人のリストも渡されていました。
結果、病院で紹介された葬儀屋さんにお願い致しました。家からも近く、とても丁寧で、本当によくして頂き、重要なお値段もネットで色々調べてリストに上がった葬儀屋さんと比較してもリーズナブルでした。
もし、ご家族が以前頼んだ葬儀屋さんがあったり、ご希望があれば聞いておいた方がいいと思います。
【重要】葬儀屋さんの指定があれば生前に確認する。過去にお使いになった葬儀屋さんの名前と電話番号などをメモしておく。
2、死亡届の提出と火葬許可申請書の提出
私のお願いした葬儀屋さんは、私の代わりにやってくださいました。こちらは、全ての葬儀屋さんがやってくれるのかはわかりません。もし、そうでないとしたら、所定の市区町村役場に7日以内にご提出ください。
3.安置の準備
これも当日になって知ったことでした。幸運にもお客様用の布団があったのでよかったですが、普段は使わないのでシーツの場所がどこかわからずに探してしまいましたし、家が3階なのですが、家に入れるのに片づけないと入らないような場合や、エレベーターがないときなど、困ることがあるようです。
【重要】お布団、枕、シーツの場所の確認、方角の確認、入り口や通路の確保、運ぶ経路の確認。
(続く)
イラストは元吉茉莉花さんです。twitter(@marika_3o210 )
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