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日本のへそからぶらりたび 人生初の隠岐島前神楽鑑賞@村上家夜神楽 

ふるさと兵庫県から島根県海士町に移住して3ヶ月。
海士町に行ったら観たかった隠岐島前神楽をついに間近で観ることができた。

2024年6月22日 雨が降り注ぐ海士の夜、村上家資料館の屋内で夜神楽が開催された。

初めて夜神楽を見た時のことは記憶が鮮明なうちに隠岐島前神楽を見た時のことを記録に残しておきたいと思う。

👺隠岐島前神楽とは👺

隠岐島前神楽は島根県の隠岐地方・隠岐神楽のうちでも隠岐島前(※1)の3島で行われている神楽。

※1 隠岐島前=海士町・西ノ島町・知夫村の3島のことを指す。


👺村上家夜神楽・隠岐島前神楽での演目👺

寄せ楽

音楽と歌詞のみで神様を舞台に迎える場所として設定する神楽。
地響きのような太鼓の音と覇気のある歌声を聞いて
神楽がいよいよ始まるんだなと思うと高揚感でいっぱいだった。


神途舞



島前神楽で最初に舞う演目。
前座の舞の一つで、後々に現れる神様のために舞台を清めるというもの。神社の神主さんの祈祷のような動きが印象的だった。

子供が舞っている姿には感動した。一生懸命舞っている姿が本当にかっこいい。


先祓い

儀式三番の能の一つ。天孫降臨の神話、猿田彦大神が天孫を迎える故事による能。隠岐島前神楽では一番最初に現れる神(面をつけた舞)なので「一番だて」ともいう。

猿田彦が掛け声に合わせてダイナミックに舞う姿と神楽のリズムが頭から離れなかった。

神楽が終わっても音楽が頭の中でループしていた。



巫女舞



島根県の石見神楽などでは見られない巫女舞
神楽の中で重要な部分を担っているそう。
村上家夜神楽の演目の中でも静寂な雰囲気だなと感じた。


随神能

白面の善神と黒面の邪神とが戦うという勧善懲悪もので、舞も激しい。善神が邪神を倒すというもの。
この演目を観ていて、善神が邪神を倒すまでの舞が長く感じ、早く決着をつけて欲しいと焦らされているような感じがした。



邪神が白面の善神の弓矢に当たってやられるシーンは、邪神がやられにいっているように見えたが実際にはどうなんだろうと気になった。

神楽のテンポも早まり会場のボルテージも上がりクライマックスを迎えるかのような雰囲気は印象に残った。


神戻し

音楽と歌詞のみで、舞台から神を帰す神楽。
寄せ楽から始まり神戻しから終わる隠岐島前神楽。

自分のいるべき場所に戻るような感じが良いと思った。

村上家夜神楽で隠岐島前神楽を見てみて

海士町に来てから隠岐島前神楽は海士町にいるうちに必ず観たいと思っていたので間近で見ることができたのは貴重な経験だと思う。

島後(隠岐の島町)にも島後神楽というものがあるので実際に自分の五感をフル活用して言語化できればと思います。

隠岐諸島も夏に向けて民俗行事などイベントが盛り沢山なので
思い切り楽しみたいと思う。

神楽の踊り手の中には若手の方もいたので
これからも伝承されて欲しいと思う。と同時に自分が地元兵庫に戻った時にも地域に根ざした祭りに何かしらの形で関わりたいという気持ちがあることを確信した1日でもあった。

まだまだ書きたいことがあるがこの辺りで筆を置こうと思う。

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