本当は怖い「小人の靴屋」
【果たしてこれは心温まる話?】
お爺さんが寝ている間に、
小人が仕事を手伝ってくれる。
なんとも健気で可愛らしいお話…
ではありませんよ!!!
お爺さんは、自分の名前で、
人の作った出来の良い靴を
売ってしまいました。
最初は偶然だったにせよ、
こうなった以上、
秘密を隠し通しながら、
高い金を払い続けるしかありません。
小人が独立すると言い出したら、
秘密を公表すると言い出したら、
お爺さんはおしまいです。
小人を見てしまった瞬間、
お爺さんは今までのようには
生きられなくなったはず笑
その証拠に、この話の題名は、
「小人の靴屋」
お爺さんの靴屋ではなくなっているのです。
ほら。靴屋が乗っ取られる
未来が見えますね。
と、まぁ、ありがちな
ゴーストライターの話としても
読めるのですが…
ここからはもっと怖い話をします。
【これからは誰もが
小人の靴屋となる】
小人の靴屋が怖いのは、
記憶もなく、本人も気づかないうちに、
作りもしない物が、勝手に現れる恐怖。
そして、それを知っても、
手放すことはできないし、
作りかけたのは確かに自分だし、
全く関係がないとは言えない。
ただこれは、自分の作品と言えるのか…
ここまでは他人事の話でしたが、
どうでしょう。ここまで書くと、
段々身近になってきませんか笑
CHATGPTや、
配信ライブの加工なんかもそうですかね。
未来では頭と機械の融合も
更に進むでしょう。
自分が100%作らなくても、
ある日突然記憶が飛んで、
目の前に完成した物が現れるけれども、
果たしてこれは自分の作品と言えるのか。
または、自分の行動だと言えるのか、
それは更に
これまで以上に曖昧になるはずです。
現に、
韓国では、既にAIの歌か、歌手の歌か
聞き分けようというバラエティがあります。
面白くて好きなのです笑
そう言う時代において、
小人の靴屋という話に、
皆が向き合う機会が訪れるかもしれません。
このような話の載っている
童話パロディ短編集
是非お読み下さい!