信長の首【読切超短編小説】
信長は悩んでいた。
国内では、魔王だの、天才だの、
進んでいるだの、もてはやされているが、
海外から見れば、
半世紀以上前の、古くなった武器を買い取り
半世紀以上前の、古くなった技術で、
半世紀以上、遅れている国を治めているのだ
退屈。
彼は外国へ行き、世界を見て回りたかった。
当然のことだ。
その上昇思考があるからこそ、
ここまで来れたと言える。
おまけに、弥助とかいう家臣、
どうやらスパイらしい。
本国に俺の動向を、逐一連絡している。
気が休まることがなかった。
そこで、信長、光秀を呼び出す。
「わしは、お前に討ち取られたことにして、
海外へ旅行に出かけるぞ。」
計画は成功した。
普通ならありえないことでも、
天下人には、叶えられることもある。
ところが、生まれつきNo.2の座が、
合っている者もいる。
光秀、3日も経たないうちに、
玉座から降りたくなった。
しかし、心配はなかった。
普通ならありえないことでも、
天下人には、叶えられることもある…
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?