大怪獣【読切超短編小説】
21✖︎✖︎年、
地球は大怪獣に襲われていた。
いかなる兵器も通用せず、
慌てふためいている間に、
街は破壊され、食糧は食い荒らされた。
イグアナのような風貌から、
アナゴンと名付けられた。
しかし、
事態を改善する薬が開発される。
人間に投与する事で、
人間を怪獣に変身させ、
やっつけようというものだった。
名乗りをあげた若い青年がいて、
たちまち計画は、実行に移された。
アナゴンをやっつけ、
地球は、
平和を取り戻したかのように思えた。
しかしそれも束の間、
怪獣に変身した青年は、
食欲を抑えきれない。
それもそのはず、
怪獣は、
怪獣しか食べられず、
元に戻れることもないのだ。
抑えきれない食欲。
やがて暴れ始め、街は破壊。
食糧は荒らされても、満たされない食欲
破壊は止まらず、人々は青ざめる。
これならまだアナゴンの方がましだった
仮にヒトゴンと名付けて…
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