モヤモヤした気持ちを自分でどうにかしたい心理
認知的不協和
世の中は認知的不協和にあふれている。
自分の中の複数の情報が矛盾していると気づいたとき、人は気持ち悪くて居心地が悪くなる。
人はこれを解消するために、矛盾する認知の定義を変更したり、過小評価したり、自身の態度や行動を変更したりする。
有名な例でいうと、
◉木の上のブドウが食べたいキツネ。けれどどうしても採れない・・・。
「どうせあのブドウは酸っぱいに決まってる。」
◉タバコは体に悪いと分かっている。一度は禁煙しようと頑張ってみたものの、やっぱりやめられない・・・。
「タバコを吸ってたって長生きの人もいる。それに吸ってなくても死ぬときは死ぬよな。事故とかで。」
子育ての例でいうと、
◉発達特性のある子どもを持つ親。同級生のお友達と同じようにできない・・・。本当はそれに気が付いている。でも認めたくない・・・。
⇒親が先回りして子供に手を貸したり、アドバイスしたり、代わりにやってあげたりする。その方が子供が”できない”ことを見なくて済むから。そのほうが楽だから。
また、
「今の先生はうちの子に合わないみたいです。先生を変えてください!」と、子どもがうまくできないのは先生との相性が悪いからだと自分に言い聞かせ、自分の正当性を主張する親もいる。
これらは一見異常な行動にも思えるが、
実は誰もが持っている【認知的不協和】という心理状態が関係しているのである。
これらは日常的によく起こっている現象で、
そんな時によく聞かれる代表的なセリフはこれである。
「ま、いっか。」
「そういうときもあるよね。」
「そこまでしなくていっか。」
「ま、だいじょぶっしょ!」