ブラック校則に学ぶこれからの学校のこと
こんにちは
公立中学校教員・公認心理師のモネです
時代の流れには逆らえないなと思います。
私の勤務校でもつい最近
『ブラック校則の見直しについての要望書』
が提出されました。
誰から?
『全校生徒より』
と書いてありました。
でもアンケートや署名運動する様子も一切見なかったので、
生徒会の子たちがせっせと書き上げたんだろうなと推測します。
ちゃんとワードで打って、
A410枚。フォントは10くらいかな。
(すごいなー。仕事してる人が作ったような見た目でした)
内容は
①髪型の自由化
②服装の自由化
③スマートフォンの持ち込みの自由化
④帰り道にコンビニなどへの寄り道の自由化
⑤友人宅などへの宿泊の自由化
などなど。
とにかく自由になりたいらしいです。
(うん。うん。わかるー。)
『全生徒からの意見です』
とあったので
私が授業行ってるクラスの子に
「ブラック校則について全校生徒で話してるの?」
って聞いてみると、
「何のこと?」
って言ってました☺
まあ中学生らしいか。それはいいとして。
例えばなんです。
③のスマートフォンの持ち込みを自由にしたとしましょう。
どんなことが学校で起こるでしょうか。
まず、登下校中の歩きスマホで
交通事故に巻き込まれる可能性が上がる。
(おそらくイヤホンもしちゃうのでより危ないと思います)
授業中に触っちゃう。
音とかなるし、ゲームもするでしょう。
髪や手で隠しながらワイヤレスイヤホンで音楽聞いてるでしょう。
授業の雰囲気悪くなること間違いなし。
教室でクラスメイトや教師の写真や動画を
撮ることもやっちゃうと思います。
無断で撮って、勝手に保存。
ひどい場合はSNSで拡散もあり得ます。
あと、スマートフォンを持っていない子についてはどうでしょう。
おそらくそんな子のほうが少数派になるから、
少数派を排除しようとする雰囲気でからかい、仲間外れなんて
1日で始まると思います。
結局、
『スマホ持ち込み禁止』
の”ブラック校則”は、
生徒を守る”ホワイト校則”
かもしれないということなんです。
髪型のツーブロックを禁止するのがどうかとか、
昭和・平成の時代には「中学生らしくない」と言われていたこと、
時代の流れに沿って変えていけばいいと思うんです。
ちなみに私の中学生時代は
男は坊主。
女はショートカット。でした。
(そしてさらに女は体育の時ブルマだった)
前髪が目にかかったら、
部活の先生が、
「切ってやる」
と工作ばさみでジョキジョキ切って、
「ありがとうございました」
という時代でした。(この時代やばい)
時代の流れに沿いながら、
だけれども、子どもを守るために必要なルール
は見極めていきたいなと思います。
でも実は、去年、修学旅行に引率して、
『スマホは持っていくの禁止』
だったんですが、
●ディズニーランドで行方不明になる生徒、
●スカーツリーで迷子になる生徒、
●バスの出発時刻過ぎてスタバのフラペチーノ持って歩いてきた班…
安全確認、居場所特定のために
『全員スマホ持っといてくれ』
と正直思いました(笑)
校則を無くしちゃえば、
教師も生徒も楽かもしれない。
(実際東京に校則がない公立中学校があると聞きました)
でも、『自由』を適切に管理することが難しいこともある。
『ブラック校則の見直しについての要望書』
を提出してくれた生徒に、
例えば10万円のスマホを盗まれたり、
友達に壊されたりしたら?
という心配がある。
と伝えると、
「その時は持ってきた人の自己責任なんで」
という答え。
いやいやー💦
きっといろんな生徒に話を聞いて、状況を調べたり、
保護者に連絡したり、
場合によっては警察を要請したり。
で、大変になりそう。
時代の流れに沿って、
考えたいこと、変えたいことたくさんあるけど、
ブラック、ブラックと言われて、
私たちも辛いところがあります。
(結局、悪気ではないこともあるということを伝えたいんです。)
よかったら、お気持ち聞かせてくださいね☺
今日のモネ川柳
しばりがある ほうが 好きな 人いますよね
(五七五を完全に無視)