重箱の隅をつつく-19:何が何やら、PennzoilのIndy Car
2024.06.26 Formula Models(FM)のFM22 Dallara Oldsmobile Pennzoil Flag Sam Hornish 2001がそのモデル名。Sam Hornish Jr.は2001年のIndy 500ではNo.4で参戦し、予選13位で決勝14位、優勝はMarlboro Team PenskeのHelio Castronevesが駆ったDallara IRO。S. Hornishは同じ車でエンジンもOldsmobile (V8 3.5ℓ 650hp)、車の名前はPennzoilとなっており、後述のFlagかPantherかは不明。
eBayのオークションでこのモデルを初めて見た時、「PENNZOIL単独スポンサーの最後の車」との説明が付いていたので、是非ともコレクションに加えたいと思い、結構な値段で落札。モデルを見たら流石にFMで出品者もよく知っている人間、出来は綺麗で輸送も満足のいく品であった。モデルの写真を撮って、繁々見ると「あれ!?」、後部に米国国旗の星条旗があるではないかと。
オークションの写真では旗はなく黒い曲線が数本あっただけ、旗のモデルは2002年のこの車モデルにあるのは確認していて、この旗が何かを意味するのだと思っていた。それが最後のモデルに付いている、再度写真や題字を確認、旗が付いたモデルは、「Dallara Oldsmobile Pennzoil Flag Sam Hornish 2001」、
この違い、色々調べたが、Flagは「旗、(花の)あやめ」しか出てこない。一方Pantherは「豹あるいは黒豹」。もしかして米国のスラッグかと思ったが、そんな説明はない。
Indy 500は特別なレース、よく調べてみると、結構なチームがスペアカーを用意していて、調子の良い方を本戦に使用しているので、そのための様にも思える。
もう一つの疑問、2001年は39台の予選出場車があったが、本戦出場は36台(6台はDNQでその中には日本人の服部茂章も予選不通過)、内27台がOldsmobileエンジンを使用、3台が日産エンジン。翌2002年は本戦出場33台(4台がDNQ、服部茂章は初の決勝進出)の内27台がChevroletで日産が6台と記載されていた。この
OldsmobileとChevroletは同じGMの一部門、なぜ名称を変えたのかを考えた。するとレース用のOldsmobileは市販車エンジンをレース用に改造したものであるのに対し、ChevroletはIlmor Engineeringというイギリスのレース専門のエンジンビルダーの製造であるので、そのためと推察されるが。まあ、FordといってもCosworth製、MercedesはIlmor、HONDAはJudd製、PorscheはTAG製だったので、IlmorをChevroletと呼び変えても判る人には判るし、自動車に興味のない人にはChevroletの方がずっと判り易いともいえる。
以前、Ampersand(アンパサンド)が判らないとこの欄で記載したら、「小型版のAmazon」と判ったことがあったが、その二番煎じ。
2001年のIndy 500 本戦を戦ったPennzoilは旗なのか豹なのか何方か知りませんか!?
2024.06.30
追加文章
7月17日、「note」を眺めていたら「2001年インディ500は豹柄」という投稿を目にした。それによると「パンサー・レーシングはペンゾールカラーの黄色に車体中央後方のエンジン・カウル部分へ『ヒョウ柄』を書いたものをXカー(インディ500ではバックアップカーと呼ぶ、F-1等でのTカー意味)含めて(の)カラーリング」と書かれていた。また「インディー500で『星条旗』といえば、アンドレッティ・ファミリー。『星条旗がレーシングマシンのスポンサー』を”インディ500決勝”で行う(の)は、ほぼチームやレーサー個人スポンサーへ日本では考えられない?米国陸軍スポンサーの場合だ。」とも述べられていた。更に「2001年のペンゾールカラーのサムホーニッシュJr、インディ500では決勝日(の)朝は二番手の好タイムながらもスタート順位はRow-5インサイド。寒いと、ここ(は)クラッシュ(が)多い、スタート直後のファースト・ターン出口(で)単独スピン(の)理由」「パンサー・レーシングは『一発が速く新人(を)育てるのがうまいチーム』」と書かれてあった。そこで本番はどちらの車であったかを質問をしたところ、最初Tカーであったパンサー・レーシングの車(ヒョウ柄)であることが判明(生中継の画像で)し、購入した星条旗の車はTカーに成り下がりであることが分かったが、それはそれで結構な結末であった。
一部追加 2024.07.20
参考文献(引用文を含む)
・檜垣和夫 インディー500 二玄社 1994
・林信次 INDY 500 1911-2017 三樹書房 2018
・photo@500Miles氏の助言 note 2024.07.16