石原 淳也

石原 淳也

最近の記事

石原なんでも通信 No.20 (世界に広がるおむすび文化)

日本では当たり前の「おにぎり」(おむすび)が海外で人気急上昇中。安価でヘルシーなおむすびは海を越え、海外で大きな人気を博しています。 昨年来香川大学創造工学部石塚ゼミが進める当地大手米問屋である   「四国ライス」様との讃岐米(おいでまい)のリブランディングに係る共同研究。讃岐米と讃岐産食材をつかった「さぬきのおむすび」を来年の関西 万博のおむすびショップで販売すべく、ショップオーナーの象印マホービン様との交渉と魅力ある商品開発を継続しています。(筆者はコーディナーターとし

    • 石原なんでも通信 No.19 (歌川広重と 讃岐)

      今回は讃岐にはいかにも関係なさそうな「東海道五十三次」で 有名な歌川広重をとりあげます。 歌川(安藤)広重(1797-1858) といえば、その代表作は       「東海道五十三次」。 江戸の定火消の同心の家に生まれましたが、幼い頃から絵心が勝り、 1823年には家督を譲り、絵師に専念しました。 当初役者絵から始め、その後美人画をやりましたが目が出ず、1828年師匠の死後風景画に専念したことより大いに売れて一挙に時代の兆児と なりました。 「広重ブルー」とも言われる「ブル

      • 石原なんでも通信 No.18 溜まった原稿一挙放出です。

        今回は高松城(玉藻城)について少し深堀します。 高松城(玉藻城)は “天守閣”がないお城ということで、今一つ価値がないようにみられていないでしょうか?    天守閣なんてなくても、高松城には 国の重要文化財である「月見櫓」、 「艮(丑寅うしとら)櫓」があります。全国で現存する「三重櫓」は12基  のみ。江戸城の富士見櫓以外はすべて重要文化財でです。いかに価値があるかはこれでわかります。(富士見櫓は宮内庁管轄なので、文化財指定 はされないこと。) さて、香川のお城と言えば、

        • 石原なんでも通信 No.17 一か月振りの投稿です。

          東京国立博物館で開催されていた特別展 「法然と極楽浄土」展、展示物の中で一番注目を浴びたのが我が高松 法然寺の 「仏涅槃群像」だったとのことです。 法然寺の「仏涅槃群像」、お釈迦様の「涅槃像」の珍しさもあると思いますが、涅槃釈迦にお仕えする26躯の仏像も ユニークで人気を集めたようです。      ということで、当の高松の法然寺では、涅槃のお釈迦様は不在の状況となっています。東京での開催は終了しましたが、この後、京都(今年10月8日~12月1日)、そして九州(来年10月7

          石原なんでも通信 No.16 ”鳥居耀蔵と 丸亀”をお届けします。

          今回は香川県にも馴染みの薄い、江戸の”妖怪”の鳥居耀蔵の話です。江戸時代末期に23年にもわたり、丸亀に幽閉状態で滞在していました。 鳥居耀蔵(1796-1873)、生まれも育ちも讃岐に関係ありません。  幕末の歴史を辿ると彼は江戸市民を厳しく取り締まり、洋学者を次々と牢に送り込んだ憎き悪役として登場します。鳥居耀蔵の 「耀(よう)」と、 役職の「甲斐(かい)守」を重ねて「妖怪」(ようかい)とも呼ばれたとのこと。失脚後、どこにいたか? 実は「丸亀」に23年にもわたり幽閉されて

          石原なんでも通信 No.16 ”鳥居耀蔵と 丸亀”をお届けします。

          石原なんでも通信 No.15 (テスラの  価値)をお届けします。

          今回は電気自動車の世界トップメーカーであるテスラ社と    イーロン マスク氏について書きました。   米国のIT ジャイアント、通称GAFAM( Google, Apple, Facebook, Amazon,Microsoft)を越える新たなAmerican Dream を作り上げてきたマスク氏によるテスラ王国に異変が  生じています。先月、日経新聞で特集記事あり、その掲載資料も  踏まえ、報告します。       1.  消えた2000万台構想   世界最大のトヨタが

          石原なんでも通信 No.15 (テスラの  価値)をお届けします。

          石原なんでも通信 No.14 をお届けします。

          No.12 では与謝蕪村と丸亀妙法寺について書きましたが、今回は与謝蕪村の第2弾です。 与謝蕪村(1716-84)は、ご存じの様に江戸俳諧の巨匠の一人で、写実的で絵画的な発句を得意とし、また 俳画の創始者で、池大雅(1723-76)とともに日本文人画(南画)の先覚者といわれています。   特に有名な絵画作品は池大雅との共作である「十便十宜図」。十便図 (10の便利なこと)は池大雅が、十宜図(10の宜きこと)を与謝蕪村が 担当しています。   十宜図は自然が四季や時間、天候に

          石原なんでも通信 No.14 をお届けします。

          石原なんでも通信 No.13 (バーガーキングの攻勢)をお届けします。

          今週は趣向を変えて、香川県でも攻勢をかける、今元気なハンバーガー  ショップである「バーガーキング」について報告します。 高松駅Orne(オルネ)2階のハンバーガーショップ 「バーガーキング」、ロケーションが良い事もあって週末などは大盛況のようです。 ハンバーガーと言えば「マクドナルド」、長らく 「一強」 時代が続いて います。それに続くのは、遠く離されていますが、グルメ、高級路線で 「モスバーガー」、それ以外はその他大勢、といったイメージでした。   ところが、今、大き

          石原なんでも通信 No.13 (バーガーキングの攻勢)をお届けします。

          香川大学おむすび研究室は6月16日(日)のさぬきマルシェにおむすび店を出店しました。

          香川大学創造工学部 石塚ゼミは四国ライス様、象印マホービン様、   米屋ながはら様の協力の下、おむすび販売店、「香川大学おむすび研究室」を出店し、多くのお客様に香川県産米「おいでまい」と県産具材のコラボによる「讃岐おむすび」を味わって頂きました。             アンケートで提供した5種の具材の中から好みの具材を選んで頂きました。結果は今後の研究の材料となります。 協力教員の私もマルシェでの販売要員として頑張りました。

          香川大学おむすび研究室は6月16日(日)のさぬきマルシェにおむすび店を出店しました。

          石原なんでも通信 No.12 (与謝蕪村と丸亀妙法寺)

          江戸時代の俳諧の三大巨匠といえば、松尾芭蕉(1644-94)、与謝蕪村(1716-84)、小林一茶(1763-1828)。与謝蕪村、小林一茶は讃岐を訪れて  います。松尾芭蕉は讃岐を訪れた記録は見当たらないようですが、「幕府の隠密」説もささやかれる芭蕉の事ですから、極秘裏に訪れた可能性は あるかもしれません。   さて、今回のテーマは「与謝蕪村と丸亀妙法寺」です。 JR丸亀駅から徒歩5分にある「妙法寺」ですが、別名 「蕪村寺(ぶそん でら)」と呼ばれていることご存じでしょう

          石原なんでも通信 No.12 (与謝蕪村と丸亀妙法寺)

          石原なんでも通信 No.11 (稲岡工業文書 ①) 

          「稲岡工業」って どこの、何を作っていた会社?    兵庫県加古川市の実家の目の前にある風雪に耐えた30mの煙突、2012年の 同社廃業以降は稼働しておらず、工場群も廃墟同然です。 全盛期は海外にもその名前を知られた錨(イカリ)ブランドのタオルを生産 していた「稲岡工業」本社工場の跡地です。   生まれてから小学3年生まで本社敷地内にある社宅兼管理人住居で成長、 祖父、父は「稲岡工業」に勤務していた私にとって、この地はいまでも  心の故郷です。   「稲岡工業株式会社」(当

          石原なんでも通信 No.11 (稲岡工業文書 ①) 

          香川大学おむすび研究室 さぬき   マルシェ in サンポートに初出店

          私が協力教員を務める創造工学部石塚ゼミの学生がその研究の一環として 6月16日に実施予定の さぬきマルシェin サンポートにおむすび販売店を出店することになりました。私も販売員の一人として参加予定です。

          香川大学おむすび研究室 さぬき   マルシェ in サンポートに初出店

          石原なんでも通信No.10をお届けします

          今回は、江戸時代の大名、茶人、作庭家である小堀遠州についてです。(タイトル画像は頼久寺所蔵の「小堀遠州像」) 小堀遠州(こぼりえんしゅう)って誰? もしかしたら歴史の教科書に名前が出てきたかも?って程度ですよね。 学生時代はほとんど気にも留めなかった名前ですが、江戸時代初期の庭園を見学して、小堀遠州作って書かれているを見るにつけ、気になりだしていました。小堀遠州、大名でありながら、実は作庭家としては知る人ぞ知る  カリスマ、そして茶人としても時代のリーダーでした。   実は

          石原なんでも通信No.10をお届けします

          石原なんでも通信 令和6年度 No.9,  京都へ行こう! 第2弾です。

          2週間前に投稿した「京都へ行こう!」の第2弾です。「静かで落ち着いた」京都を探索する方針に変更はありません。訪れたのは4月22日、「桜」の季節が終わり、「つつじ」の季節が始まる前、山々は まだらに「新緑」が輝きだす初々しい瞬間でした。 今回は京都の「西山」地区。 京都の西といえば、通常は「嵐山」あたりが思いつくのですが、今回は、もう少し南に下がった「大原野」地区です。    「大原野」は、思わず 「だいげんや」とでも読んでしまいそうですが、 正しい読み方は「おおはらの」です

          石原なんでも通信 令和6年度 No.9,  京都へ行こう! 第2弾です。

          石原なんでも通信 No.8 (カカオ豆価格の乱高下) です。

          円安による海外からの輸入物価の上昇が再三報道される今日この頃ですが、世界を見渡すと気候変動、異常気象による主産地の 不作が最大の要因となっている品目も多いようです。第4号では オリーブオイルを取り上げましたが、今回は「カカオ豆価格の 乱高下」です。 カカオ豆は ここ1年で3倍にもなりました。欧米市場の先物価格はこの4月に初めて 1 トン1万円台に到達しました。ところがここに来て6,000ドル台に 急落。その最大のきっかけは西アフリカの「降雨」とのこと。 これでは日本のチェコ

          石原なんでも通信 No.8 (カカオ豆価格の乱高下) です。

          石原なんでも通信 No.7 をお届けします。 

          先月、久々に京都に行ってきました。桜の季節が終わり、ゴールデンウィークが始まるまでの束の間の休日を取っている京都は 期待通り、落ち着いた佇まいを見せていました。 京都は今や外国人の方が大量に押し寄せており、有名どころは大混雑という情報を耳にしたので、静かに散策ができる場所を探してみました。  「鷹峯(たかがみね)」、名前で選びました。何か厳かで静かな場所っぽいですね。 京都の街から離れた静かな場所といえば、洛北の「大原の里」、「貴船」といったあたりがガイドブックに出て来ます

          石原なんでも通信 No.7 をお届けします。