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世襲政治国家「日本」は安倍晋三が完全に壊しまくり,菅 義偉を踏み台に岸田文雄がさらに破砕しつづける体たらく,2024年2月『毎日新聞』と『時事通信』の世論調査はなにを語るか

 ※-1 いまや国家・国民全体の「体内に寄生するウ◉虫」にかぎりなく近い存在になりはてた自民・公明の「政教一致」内閣

 a) 自民党とは,統一教会(現・世界平和統一家庭連合)に体内の秘部を舐めつくされた政党を意味し,公明党とは「創価学会の操り人形」というオカルト的な政治体質を払拭できない政党そのものであった。しかも,この自公の野合政権がいままでさんざんに,この国を迷路に追いやってきた。

要するに,「獅子身中の虫」どころか「全身の皮膚を這いまわり,そこから喰いこむように荒らしてやまなかった自民党世襲議員たち」が,現状のごとき「衰退途上国」に落ちこんだこの「日本」に,さらに拍車をかけるようにして地盤沈下させている。

 現状において首相にふさわしい政治家として岸田文雄を支持する人は1%という「世論調査」の数字が出た。この2月実施の『毎日新聞』世論調査が報告したその1%という値である。岸田文雄が口先だけの「世襲3代目の政治屋」である事実は,いまごろでは国民のあいだではたっぷり共有されている基本理解になった。

 b) 岸田文雄はある時,まだ首相になれて間もないころであったが,子どもたちから「政権・内閣で首相になってなにをやりたいのか」と問われた岸田文雄は,こう答えたという。

 「日本で一番権限のある人だから」,つまり「政府・内閣の人事をイジれる立場からえられる快感」がたまらなく「精神的にオイシイのだ」というのが,その答えであったという。

 つまりこの国の「内閣総理大臣になったら,自分の政治の哲学とか理想とを,成就するためにその地位を生かして努力する」ことなどではなく,首相である立場の偉さそのものだけを,しっかりと享受することが楽しみだという趣旨を,子どもたちに返事したというのである。

 総理大臣になってもっともやりたいことは「人事」だという返事は,呆気にとられるほかない。もっとも,それがイケナイというではなく,それしか眼中にないかような答えだったのだから,しかもそのことを平然にいっていたとなれば,世襲政治家(それも「世襲3代目の政治屋」である)である人間が,その脳天気さにかけては天下一品である真実を,それもみずから告白していたことになる。

最近テレビなどの映像でみられるこの人の表情は
「国民・市民・庶民たち」を完全に舐めきっている
「真情」を素直にかつ露骨に浮かべている
 

 換言すれば,首相になれたらこの地位をともかく必死になってなるべく長く,いつまでも維持することじたいが,自分の人生の目標だったというのが岸田文雄の人生における自己目的であったというわけ……。

 c) そんな「世襲3代目の政治屋」に日本というこの国家体制,最近は困難ばかりにぶち当たっているゆえ,その程度の政治屋にこの国家を任せることはできなかったはずである。

 ところが,この男が2021年10月4日に首相になってからというもの,早,2年と4ヵ月が過ぎており,その間,この日本が「衰退していく過程を着実にたどる」なかで,いわばこの劣勢をなんとかしてでも盛りかえすのだという仕事じたいよりも,ただ単に「自分がいかにしたら首相の地位により長く居られるか」にしか関心がないというのだから,この国は以前からもはや救いようがない地点まで逢着させられていた。

 折しも2024年の初日:1月1日に発生した能登半島地震の被災者たちのその後はあいもかわらず,「実質的には放置に近いあつかいではないか」というふうにしか,われわれの目線に映らないのはどうしてか?

 また,被災地となった石川県知事の馳 浩は,自分の親分にあの森 喜朗を戴いている人物であったが,自分の頭でものごとを考え,知事の立場から言動しているようにはみえないところが,なんとも頼りなくみえてしかたがない人物であった。

 さて,その森 喜朗は自分が首相として内閣を構えていたころの,つまり,森内閣(2000年4月5日~2001年4月26日)における内閣支持率は,発足時からして40%といったそれほど高い数値ではなかったところか始まっただけでなく,森自身が拙劣な為政を繰り返すなかで,みずからが批判を惹起させた結果,なんと一桁台の9%まで下落させるという珍しい事例まで記録していた。

 d) ところで時間は四半世紀飛ぶが,2024年2月になって実施された『毎日新聞』と『時事通信』の世論調査の結果が,しかもこの2社はきびしい数字を出すことで定評があるとはいえ,それはもうひどいその調査の中身を報告していた(※-2以下に述べていく)。

 それでも,日本の政治の現況(元兇!)は,安倍晋三に勝るとも劣らぬほどに,現に体たらくぶりを披露している,これまた岸田文雄という「世襲3代目の政治屋」が為政(内政と外交)をおこなってきただけに,しかも,これに対峙する野党陣営が四分五裂以上にも散らばっていて,しかも完全にその全党を議員数を合せても劣勢の構図であるがゆえ,

 自民党と公明党(「福祉と平和の党」だという看板をかかげているヌエの,本質はカルト政党)との野合政権が,やりたい放題の政治をおこなう実際をほとんど抑制すらできないできている。

 しかもおまけに,「わが党は第2の自民党」だと自称してはばからない,本来は野党であるはずの「日本維新の会」が,いちおう野党に位置するといった立ち位置にありながら,いつでも癒党として自民党に擦りより協力する気が満々である。さらに国民民主党になると,野党でありながら次年度予算案に賛成するというトンデモぶりまで発揮していたゆえ,呆れる。

 補注)ただし,ごく最近になって玉木雄一郎は,国民民主党の代表としてほかの法案関係で自民党と意見を対立させていた結果,再びまともな野党の立場に戻ることを表明した。こうなるとこの政党の基本性格は,カリカチュア的であった事実を覆い隠せなくなっていた。結局,自民党と一緒になりたいだけの疑似野党であるに過ぎないのが,この国民民主党。

【参考記事】-日本維新の会の「陳腐の会ぶり」-

いう人にいわせると「山犬集団」であるのが
日本維新の会とのこと

なにかといろいろ問題(法律違反:犯罪)を起こす議員が
一番多い政党である


 e)「日本の政治の構図」の実情は実際には,無党派層が「政治への関心を投げている現実情況」にもあった。当面これからも「衰退途上国」への進路へ向かうほかないこの国は,その方途を変更しなければならなのだが,なかなかそのような希望がかなわず時期が継続するばかりで,いわば絶望的な気持ちに追いこまれざるをえない。その

 なかで,彼ら「無党派層」の政治意識を,現状のままに阻却させておくことに自民党政権は熱心であり,これまではある程度はその点をうまく成就させてきた。

 最近の国際政治情勢のなかでは,この国の首相のたいそう不人気ぶりに目をつけたのか,あの北朝鮮のこれまた「世襲3代目の政治屋」というよりも「世襲3代目の独裁者」金 正恩君の実妹である金 与正(朝鮮労働党中央委員会宣伝扇動部副部長で正恩と「同じ実母」をもつ)が,

 今回はどういうわけか,あの怖い顔を異様に愛想がいい面相に急に入れかえては,「日本人拉致問題は解決済み」だという条件を日本が受け入れるならば,なんらかに両国間で交渉を始める用意がないわけではないなどと,たいそう思わせぶりたっぷりの発言を,日本に向けて発信してきた。

 要は,彼女が,北朝鮮の拉致問題をチャラにするつもりがあるならば,日本となんらの交渉をしてもよいと秋波を送ってきた。日本政府側がいま,それとはどのように水面下で折衝しているかはさておき,まさか拉致被害者たちやその家族たちを完全にコケにしたうえで,北朝鮮となんらかの交渉を始めるようだと,岸田文雄という「世襲3代目の政治屋」の本性は,さらに本当に暴露されるかもしれない。

 補注)北朝鮮との国交回復のための外交は,けっして一筋縄ではいかない。そもそも自民党政権内のみならず,外務省関連でもその責務をになえるだけの力量,才覚,情報,知識をもちあわせている人材がいない。とくに政治家のほうは総じて落第,あとは国家官僚に期待するほかないが,かつての小泉純一郎政権時に登場した外交官田中 均のような人材は,いまの外務省から発掘できるか疑問である。

 f) さて,昨日までの国会あたりの様子は,文部科学省大臣の盛山正仁が統一教会とは書面を交わし,約束事まで交わす仲にまで深入りしていた立場からであっても,自身の大臣としての職務遂行として「旧統一教会の解散命令を請求していた」というのだから,国民たちは皆がそれこそズッコケるほかないほど驚愕させられた。

 しかもこの盛山大臣,それは過去の話であり,現在は関係がないなどと,ヘリクツにもなりえない弁解をもちだしていた。

 「過去があっての現在」であり,この「現在が過去の関係で問われている」にもかかわらず,そのように「子どものいいわけ」みたいな自己弁護である。なんといっても,この盛山正仁は文部科学省大臣であった。そう
だから話題は,もはや吉本興業の下手クソなお笑い芸人にも及ばない域にまで突入していた……。

 NHKの2024年2月19日 19時56分放送のニュースが,午後1時前に「立民 不信任決議案提出 盛山〔正仁〕文科相 “何ら恥ずべき行動はない”」は,「旧統一教会側から選挙の支援を受けたなどと指摘が出ている盛山文部科学大臣について,立憲民主党は,不適格だとして不信任決議案を衆議院に提出しました。一方,自民・公明両党は20日の衆議院本会議で否決する方針です」と報じていた。

 このニュースは要するに,野党側は「宗教法人を所管する文部科学省」が「旧統一教会の解散命令を請求し」たが,そもそも,最近までは「教団と密接な関係にあった盛山大臣が,国民から疑念を抱かれずに公正な審理を進めることは不可能」であるはずなのに,「国会では『記憶にない』と不誠実な答弁を繰り返しており,文部科学大臣の任に堪えない」として,不信任決議案を提出したのである。

 まあともかく,ここまで来た自民党と統一教会との骨肉的なつきあいがさんざん暴露されてきた今日の時点になってもまだ,自民党内の「馬糞まみれ的な政治体質」の徹底した堕落ぶりだけは,よりいっそう世間に対して露呈されつづけている。

 この国のまつりごと(政)は,「国民・市民・庶民たち(人民たち)」の生活次元とは,岸田流にいうまでもないけれども,まったく「異次元的な中空」でのみ営まれてきた。

 g) 岸田文雄はそれでも最近,ニュースなどでみせている自分の表情は完全に開きなおっており,どうせ圧倒的な勢力を占めている与党の立場なのだから,「オマエら野党の思うどおりにはさせないぞ」と,ニタニタした顔面を覆い隠さないでいる。

 あらためていう。あの安倍晋三もたいそうひどかったが,この岸田文雄もひどすぎる。国家・国民のための為政をおこなうのではなく,「世襲3代目の政治屋」である自分が,どうやったら首相の椅子になるべく長くしがみついていられるかにしか自分の関心がない。そうであるとなれば,この国がよくなる期待は完全に無であったと,その本筋あるいは元来からして確言するほかなかった。

なんどでもいう。岸田文雄が「たびたび口にする〈先送りできない問題〉とは,これすなわち「自分自身の首相の延命」であった。したがって,この「世襲3代目の政治屋」の意識の次元(異次元!?)にあるものが,国民の目線において可視できるものにはなりにくい。

 以上のように,自民党・公明党のためだけの政権や,この頂点にいる無為・無策・無能・無恥の総理大臣岸田文雄をこき下ろしたところで,本日の本論的な話題であった「2024年2月の『毎日新聞』と『時事通信』の世論調査」の結果をめぐる記述に進みたい。

 

 ※-2「自民支持率16%,自公政権下最低に 裏金問題など直撃 世論調査」『毎日新聞』2024年2月19日朝刊1面

 なお,以下の引用は2月18日中に報道された記事(2024/2/18 17 : 44,更新 2/18 17:44,https://mainichi.jp/articles/20240218/k00/00m/010/111000c からである。

『毎日新聞』2024年2月世論調査「内閣支持率」

 毎日新聞は〔2月〕17,18の両日,全国世論調査を実施した。岸田文雄内閣の支持率は1月27,28日実施の前回調査(21%)比で,7ポイント下落の14%

 調査手法が異なるため単純に比較はできないが,旧民主党・菅 直人政権末期だった2011年8月(15%)を下まわり,麻生太郎内閣時代の2009年2月(11%)以来,15年ぶりの低水準だった。

 不支持率は前回(72%)比10ポイント上昇の82%で,毎日新聞が内閣支持率の調査を始めた1947年7月以降で最高だった。

 自民党の支持率は,前回(23%)比7ポイント下落の16%。第1次安倍晋三内閣時代の2007年8月(17%)を下回り,自公政権下での過去最低となった。

 内閣支持率は1月調査で8カ月ぶりの上昇に転じていたが今回は下落。岸田政権として過去最低だった2023年12月の16%を割りこんだ。

 2023年から続く自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件にくわえ,世界平和統一家庭連合(旧統一教会)と自民との関係をめぐる疑惑が今月に入って再燃した影響とみられる。

 裏金事件の解明が自民党内の調査で進むと思うかとの質問では,「進むとは思わない」が91%に達した。「進むと思う」は4%,「わからない」は5%。

 自民は事件の真相解明に向け党内アンケートや聞き取り調査を実施。パーティー券収入の不記載・誤記載があった議員らは安倍派,二階派の計85人で,総額は5億7949万円だとの結果を今月まとめたが,裏金の経緯や具体的な使い道などについては不明確なままとなっている。

 つぎに 『共同通信』が配信した記事を『東京新聞』から引用する。

    ◆ 議員は非課税「不公平」 確定申告会場で批判相次ぐ ◆
  =『東京新聞』2024年2月16日 16時55分,https://www.tokyo-np.co.jp/article/309724

 自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐり,議員側に渡った裏金が課税対象とならないことへの不満が高まるなか,2023年分の所得税の確定申告が16日始まった。

 「不公平だ」「野放しは許されない」。税務署を訪れた納税者から批判の声が一斉に噴出した。議員は裏金の使途を明らかにすべきだとの意見も聞かれた。安倍派(清和政策研究会)を中心に,多くの議員が還流分を政治資金収支報告書に記載していなかったのに,政治資金として扱っている。

 長崎市の平松孝介さん(80歳)は「自分たちに都合の良いようにルールを決めている」と不満をこぼす。裏金の一部を課税対象として議員に納税させる案が浮上していることには「われわれはきちんと申告しているのだから,同じようにすべきだ」と憤った。

 「裏金をなにに使ったのかがうやむやで,ごまかしているように感じる」。東京・浅草税務署を訪れた女性(41歳)は怒りをあらわにした。

 政治資金には原則税金がかからないが,政治活動以外に使った分や未使用分は議員個人の雑所得と見なされ課税対象となる。

『東京新聞』2024年2月16日

 まあそのとおりであるが,『X』(旧ツイッター)のなかには,鵜川和久@sousyou13 が,「Feb 16」の日付であったが,「今日から始まった確定申告で大荒れ。当然のことです。政治家だけが優遇され,国民は罰せられる。変わらなければ一揆を起こすしかない」とつぶやいたら,

 これを受けたかたちになっていたが,とむBF @BF15208860 が,翌日の「Feb 17」にこう応えていた。

 「荒れるの当然と思うけど,窓口の平社員や派遣社員にイキりちらして溜飲を下げるのは,くれぐれも止めようね … 。弱者 vs 弱者の構図になっちゃうから。怒りの矛先は正しく」と冷静に対応しように,と呼びかけていた。

参考画像

 ここで再度 『毎日新聞』の世論調査に戻る。

 --旧統一教会系団体との接点が新たに判明した盛山正仁文部科学相(岸田派)について,「交代させるべきだ」は78%。「交代させる必要はない」は10%,「わからない」は11%だった。

 盛山氏をめぐっては,2021年の前回衆院選のさいに旧統一教会の友好団体「世界平和連合」の集会に出席し,「政策協定」に当たる推薦確認書を署名付きで交わしたなどとの指摘が出ている。

 盛山氏は宗教法人の所管閣僚。旧統一教会をめぐっては東京地裁で文科省による解散命令請求の審問を控えており,野党から更迭を求める声が上がっている。

 政府の能登半島地震への対応をめぐっては「大いに評価する」「ある程度評価する」と答えた人は計46%で,「あまり評価しない」「全く評価しない」の計52%を下回った。前回1月調査と比べ,「評価する」は5ポイント減り,「評価する」と「評価しない」が逆転した。

 補注)能登半島地震の被災者に対する「その後の政府による対応ぶり」を観察していると,以前から指摘されていた点だが,岸田文雄政権は被災地をあたかも切り捨てるかのような調子でしか対応しているのではないか,という疑念がふつふつと湧いてくる。

 地震発生直後からその初動に関してもあれこれ批判があったのだが,これにまともに答えうる対処すら岸田文雄はしてこなかった。それでいて「パー券裏金問題」だけで国会内は騒いでいるという印象。
 
 要するに「世襲3代目の政治屋」になると,彼らにのみ特有であった「世間知らずの常識欠如」の精神感覚だけが表面に浮上してしまったのが,能登半島地震発生後における政府の対応ぶりであり,その実績であった。

〔『毎日新聞』の記事に戻る→〕 政党支持率は,

  自民16%    (前回23%)
  立憲民主党16% ( 同14%)
  日本維新の会13%( 同9%)
  共産党7%   ( 同8%)
  れいわ新選組6%( 同7%)
  国民民主党5% ( 同4%)
  公明党3%   ( 同3%)
  参政党1%   ( 同2%)

などで,また

  「支持政党はない」と答えた無党派層は28%( 同27%)

であった。

 調査は,携帯電話のショートメッセージサービス(SMS)機能を使う方式と,固定電話で自動音声の質問に答えてもらう方式を組み合わせ,携帯453件・固定571件の有効回答をえた。固定については,能登半島地震で大きな被害が出ている石川県の一部地域を調査対象から外した。


 ※-3「『次の首相』1位は石破 茂氏25% 岸田首相は1% 世論調査」『毎日新聞』2024/2/18 18:09,更新 2/19 09:45,https://mainichi.jp/articles/20240218/k00/00m/010/118000c

本ブログ筆者は「この中にはいない」と感じる


 この記事についていうと,わざわざさきまわりして断わっておくまでもない周知の事実であったが,石破 茂もまた「世襲3代目の政治屋」である。この自民党の政治家も,以前の印象ではあぶない感じがないわけではなかったが,安倍晋三の第2次政権になると,この「子どもみたいな首相」にイジメ抜かれたという印象が残っていた。

 いいかえると,石破 茂は,安倍晋三のせいで「日陰に押しやられ」てしまい,自分の派閥を解消せざるをえなくなった経緯もあってか,「次の首相」候補を「誰にしたいですか」という設問については,相対的にいい点が取れる条件を備えた人物になれていた。

 能書きはともかく,この記事の本文を以下に紹介する。

 毎日新聞は〔2月〕17,18日実施の世論調査で,「次の首相にふさわしい人」を自民党の国会議員8人のなかから選んでもらった。

 もっとも多かったのは石破 茂元幹事長の25%で,上川陽子外相の12%が続いた。3位は高市早苗経済安全保障担当相,小泉進次郎元環境相の各9%だった。

 5位は河野太郎デジタル相の7%,6位は野田聖子元総務相の2%,7位は岸田文雄首相と茂木敏充幹事長の各1%だった。「この中にはいない」との回答も34%に及んだ。

記事引用

 本ブログ筆者なども「答えたくもない質問」だと強く感じたが,それはともかくとして,その中身はこうなっていた事情が反映されていたということらしい。

 石破氏は60代と70歳以上の約3割が名前を挙げるなど,年配者からの支持が厚い傾向があった。上川氏は女性,高市氏は男性の支持が多かった。

 自民支持層に限ってみると,こうであった。

  1位 石破氏
  2位 小泉氏
  3位 上川氏
  4位 高市氏
  5位 河野氏
  6位 岸田氏
  7位 野田氏と茂木氏

記事引用続き(それにしても世襲議員が多い)

 ところで,以上に氏名が出ていたうちの1人上川陽子は,こういう実績をもつ人物であった。

     ★ オウム死刑執行 上川陽子法相,                           死刑執行命令は16人で最多に ★
 =『産経新聞』2018/7/26 22:33,https://www.sankei.com/article/20180726-O3PRZ5F6RRMHVGVTTCEMPFHVWQ/ =

 一連のオウム真理教事件で残った6人の死刑が執行されたことで,上川陽子法相が執行を命じた死刑囚は計16人となった。これは法務省が死刑執行について公表を始めた平成10〔1998〕年11月以降で最多。これまでは2019年8月から約340日間,法相を務めた故鳩山邦夫氏の13人がもっとも多かった。 (以下,中略)

 刑事訴訟法で「死刑の執行は法務大臣の命令による」と定められており,執行の最終判断は法相がする。2010年11月以降,在任期間中に執行を命じなかった法相は9人で,このうち在任期間が100日以上の法相は4人いる。 (以下,後略)

 なお参考にまで触れておくと,日本を含む先進国グループであるOECD(経済協力開発機構)加盟国(34か国)のうち,死刑を存置して いるのは,日本・韓国・米国の3か国だけであるが,このうち韓国についてはつぎのごとき実情にあることに留意したい。

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルの統計では,2018年時点で正式に死刑を廃止した国は106カ国あり,事実上廃止した国をくわると計142カ国にのぼります。「廃止」は制度上も死刑をなくくした状態,「事実上廃止」は制度は残しつつ,長年執行していない状態を指します。つまり,世界にある193カ国(国連加盟国)の7割ほどが死刑を執行していないことになります。

 「先進国クラブ」ともいわれ,日本も加盟する経済協力開発機構(OECD)の36カ国に限れば,軍事犯罪をのぞく通常犯罪への死刑制度が残るのは日本と米国,韓国だけです。しかも韓国は長年執行していません。死刑を執行している国はアジアや中東に多く,……(後略)

 註記)「死刑制度,世界では少数派 存続は日本・米国・中国…」『朝日新聞』2019年9月14日 0時12分,https://www.asahi.com/articles/ASM9F571WM9FUHBI025.html

死刑制度の実情

 韓国は25年にわたって死刑執行がなく,国際人権団体から「事実上の死刑廃止国」とされている。もっとも最近は,死刑再開の議論が起きているというが,こういった死刑制度の実情,その運用状況について国民たちが周知したうえで,前段で触れた話題「日本のつぎの首相には誰がいいか」について世論調査をしたら,間違いなく上川陽子に対するその支持率は変わる,多分落ちると受けとめることも可能ではないか。

 なお,こういう事実も付記しておく。

 とくに,少年死刑囚の死刑執行は,1997年に死刑が執行された永山則夫元死刑囚(1969年,永山則夫連続射殺事件発生)以来20年ぶりの出来事になっていた。このあたりの決断がもしも買われて上川陽子が,前段のように首相になってほしい人物として浮上してきたとしたら,これはこれでまた要検討の問題を提起している。そう受けとるほかない。


 ※-4「内閣支持16.9%,最低更新 不支持初の6割台-時事世論調査」『時事通信』2024年2月15日16時31分,https://www.jiji.com/jc/article?k=2024021500726&g=pol#goog_rewarded

 まず図表から紹介する。

『時事通信』2024年世論調査「内閣支持率」

 『時事通信』が9~12日に実施した2月の世論調査によると,岸田内閣の支持率は前月比 1.7ポイント減の 16.9%となり,発足以来の過去最低を更新した。不支持率は同 6.4ポイント増の60.4%で,初めて6割を超えた。

 ◇「連座制,必要82.6% 政策活動費『使途公開し存続』5割」(これは途中に挿入されていたリンク先の記事のみだし)

 支持率は,2012年12月の自民党の政権復帰後で最低。「危険水域」とされる2割台以下は7カ月連続で,直近3カ月は1割台に落ちこむ。一方,不支持率が6割台に達するのは安倍内閣の2020年5月以来。自民党派閥の裏金事件などが影響したとみられる。

 自民党の政党支持率は前月比 1.7ポイント増の 16.3%。過去最低を記録した1月から微増したものの,4カ月連続で1割台と低迷が続いている。

 自民党はさきに,政治改革の中間取りまとめを決定。派閥について,政治資金パーティー開催や人事関与を禁じたが,政策集団としての存続は認めた。この内容を「評価しない」は67.3%で,「評価する」の 14.1%を大きく上回った。

 派閥の存廃については,「解散すべきだ」が63.8%。「存続すべきだ」は10.3%にとどまった。

 能登半島地震の政府対応は,「評価する」29.6%(前月比 2.4ポイント減),「評価しない」37.6%(同 2.9ポイント増)だった

 内閣を支持しない理由(複数回答)は「期待が持てない」36.9%がトップ。「政策がだめ」26.8%,「首相を信頼できない」25.1%と続いた。支持する理由(同)は「他に適当な人がいない」8.4%がもっともも多かった。

 政党支持率は

  自民党が首位で 16.9% (前月比 1.7ポイント減)
  立憲民主党 4.1% (前月比 0.6ポイント増)
  公明党 3.6%   (同 0.5ポイント増)
  日本維新の会 3.3%(同 0.5ポイント減)

の順。

 23年ぶりにトップが交代した共産党は 0.5ポイント増の 2.4%だった。

 以下,れいわ新選組 0.9%,国民民主党 0.4%,社民党 0.3%,参政党 0.3%で,教育無償化を実現する会はゼロ。「支持政党なし」は64.7%

 調査は全国18歳以上の2000人を対象に個別面接方式で実施。有効回収率は59.1%。 (引用終わり)

 以上,『時事通信』の世論調査は『毎日新聞』と比較するまでもなく,とくに各政党の支持率が,大幅に低く出されていた。それはともかく,岸田文雄政権に対する国民・有権者たちの支持はかぎりなく低い。この首相辞めどきは,とうの昔に過ぎてきたというほかないくらいに,この政権は支持されていない。

 それでも岸田文雄は,まず時間の経過を待って人びとが忘れてくれることを期待し,つぎに話題をそらすことに留意かつ努力し,できればさらに新しい話題をいきなりもちだしてみて気をまぎらす,といったような試験答案でいえば「課題はずし(そらし)」を,これからは機をみてなんどでも試みようとするるはずである。

 それにしても『毎日新聞』の世論調査で出ていたが,「次の首相」として「岸田文雄に期待する回答1%」といった比率は,絶妙だという以上の含意が汲みとれるはずである。実質,誰もが,岸田文雄が首相でいる現状については「異次元的にも非常に怒っている」様子が,よく伝播してくるではないか。

 岸田文雄は,次回の衆議院選挙となる「第50回衆議院議員選挙 任期満了日2025年10月30日」を待たずに解散総選挙をやりたかったのだが,その時宜をえられないで,これまで来た。

 現状,世論調査の支持率は最悪に近い結果である。だが,コバンザメ政党の公明党と組んでいる自民党の連立政権は,国会内では圧倒的な勢力を誇る。したがって,いまの政権は完全に「国民・有権者をバカにした(そして小馬鹿?にあしらった)為政」を,これからもつづけていくみこみである。

 それこそ,今月2月16日から始まっている確定申告を国民たち全員が「拒否するのではなく,最低でも半年から1年間は延伸させる決意をもって対応するぐらいの態度に出なければ,パー券裏金問題でタンス預金ならぬ引き出し預金(萩生田光一がその代表格だが)を,雑収入の千万円単位の金額であっても納税しない国会議員が許されているのあれば,われわれ庶民もそれに倣ってバカ正直に税務申告をする必要などあるまい。

 バカ,馬鹿という表現をなんども出していると,自分でも気分が悪くなってしまいそうだが,人間,怒るときに怒らず,また行動に出るときにそれなりに行動に出ていかないようでは,あんな「世襲3代目の政治屋」たちがこれからもわれわれを,軽く舐めるづけていく現政権が,最低は来年の秋まではつづくのである。こうなると現状はほとんどホラーに近い……。

 東京都であるならば20万人や30万人くらいのデモが毎週にでも実行され,「自民党退場しろ!!!」という大音響が,週末ごと東京中に鳴り響いて当然であるはずのところが,なぜか,この国の民たちはとてもおとなしい(音なしな)のである。

 いつまでも,国民・有権者がこうだああだとなどいっても,結局は「国民をアホあつかしていっこうに止まない」「あの自民党と公明党の野合政権」は,これからも調子に乗って同じふうに,ろくでもない為政しかしようとはしない。

 なんといおうが,岸田文雄は,国民たちを踏んだり蹴ったりするだけが得意な政権を,いまだに維持できている。能登半島地震の被災者たちに対する救済・支援の実態を観てきたところ,この「世襲政治屋としての手腕の貧困ぶり」だけが突出したかたちで,われわれの視線に映っていたではないか。

 繰りかえす。この岸田文雄も「世襲3代目の政治屋」として,もっぱら自分の利害のことしか頭になかった様子は,結局「いまだけ,カネだけ,自分だけ」の立場からする,いわば「政治そのものを〈私物化した家業〉」とみなしている点に,鮮明に表現されていた。

 彼ら「世襲3代目の政治屋」たちは「国家単位・次元での為政」を,まともには全然あつかえない小人物であった事実が,今日もまた記録されるべき「歴史の出来事」となって,われわれの目前で展開されつつある。

 以上まで書き終えたところで,パソコンのメールに飛びこんで来た『X』上の意見があった。

 まず日本共産党の小池 晃のそれだが,岸田文雄は,改憲のことまでも国会の壇上から軽いノリで,それも不用意に発言していた( ↑ これ)。つまり,場違いにも国会のなかで改憲の話題に気軽にも言及していた岸田文雄の「世襲3代目の政治屋」的なボケ加減については,小池がこうツイートしていたこと添えておこう。


 さらにここでは,元朝日新聞社記者の佐藤 晃もまともな発言をしていたことに触れておきたい。こちらも『X』における発言であった。

佐藤 章 @bSM2TC2coIKWrlM

 ハッキリ言おう。自民党はきちんと税金払えよ! 裏金議員82人,領収書ないのに納税ゼロ!

 二階元幹事長50億円の「裏金」もらい松野前幹事長は辞任前に4600万円の機密費懐に入れてともに納税なし。

 結果,岸田内閣支持率14%,不支持率82%! 即刻〔総員〕退陣『一月万冊』」〔2024年2月19日〕21時公開!

 註記)https://twitter.com/bSM2TC2coIKWrlM/status/1759451345055338841 〔 〕内補足は引用者。

こういう人たちのことを通常は税金泥棒と蔑称するのではなかったか?

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【参考記事】-『日刊ゲンダイ』記事などから-

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