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「世襲3代目の政治屋」岸田文雄の「人相学的にも刻印された」「人事にしか興味がない総理大臣」の才覚不在ぶり

 岸田文雄の「世襲3代目の政治屋」である出自が「人事にしか興味がなかったこの総理大臣」の感性を作っていた。それゆえ,彼の「人相学的にも表現されていた」,しかも正直に無策・無能だとみなしうるの政治資質は,そもそも首相になる器ではなかった才覚不在を意味した。

 国家指導者として岸田文雄が発揮してきた無爲・無力ぶりは,安倍晋三によってすでに破壊しつくされた「美しくなくなった」「この国の汚面」を糊塗するための「憲法無視・国会軽視の采配次元」においてのみ,よく発揮されうるものでしかありえなくなった。

 本日のこの記述,最近までなんどか話題にした日本国首相岸田文雄の「人相」に関する感想を,より自由に語ってみたい。この種の〈問題意識〉で資料(材料)を探索してみたら早速,以下の記述でいくつかとりあげるが,その具材に利用できそうな記事が出てきた。

 本日,この記述を書いてみたいと思ったきっかけは,2024年元日に発生した能登半島地震発生にさいして生まれていた。

 「首相である岸田文雄の顔つき・表情」のあれこれについて,テレビやネットで各種・各様に観たかぎりであっても,最近はとくに冴えない気持ちを抱えている様子を端的にうかがわせており,とくに「岸田の顔面に浮刻されているなにか」が,いささかならず気になる様相を呈していた。

 以下の記述において,以上のごとき「問題意識」を考えるために参照する記事は,それぞれが「岸田文雄の画像」も出してものもあったので,本ブログのこの記述全体の趣旨を理解してもらうのに役立つものと思っている。

 補注)以下の記述の前に,つぎのような疑念を表示しておきたい。

 ブログの『くろねこの短語』2024年1月7日いわく,「石川県がようやく非常事態宣言・・・遅い!!&『(激甚災害)指定が視野に入るほど甚大な状況』(岸田文雄)・・・間抜けなことを!!&自民党・池田議員,逮捕へ!!」が題目だが,

 つぎのような指摘( a) )と,『X』の意見を引用( b) )していた。

a) 東日本大震災では,当時官房長官だったエダノンが日に何度となく記者会見を開き,「枝野,寝ろ!」とまでいたわりやねぎらいの声が上がったものだ。

 能登半島地震へのヘタレ政権の対応に,そうした声はとうてい上がらない。なんてったって,ヘタレ総理は記者会見にロクな対応もせずに,テレビ出演したり新年会に出席したりしてますからね。

【参考記事】

 b) 半島の先端にもっともひどい揺れに見舞われた被災地があって,そこまでの道路が寸断されているのだからこそ,なぜ防衛大臣は,空中機動でき,ヘリコプターから降下できる部隊を投入しないのか,首都圏で温存するのか不思議。
  
— 奥山俊宏 (@okuyamatoshi) January 6, 2024 の意見。

 本ブログ筆者も,今回発生した能登半島地震について当初から疑問だったのは,自衛隊3軍が本気で救援・援助しているのか,という基本的な点についてであった。いま,どこかの国と戦争状態にでもあるのか日本は?

 前段で指摘されている対応の仕方,空中機動でき,ヘリコプターから降下できる部隊を投入すれば,被災地の人びとの救出・援助は急展開できるはずだが,自衛隊3軍の幹部たちはなにを考えているのか?

 国民を守れない軍隊に国が守れるのか? 国家は守るが人民(国民)はあとまわしか? ドローンはまだ活用できていない軍隊なのか? 「人事が好きな」岸田文雄は,この緊急非常事態時に本気で働いているつもりか? 居てもいなくても同じような国家最高指導者は要らない。


 ※-1「岸田文雄首相『長男らと高級すき焼き舌鼓』報道が波紋 「炊き出しに並ぶ年末に…」『裏金問題も意に介さず』」『中日スポーツ』2023年12月31日 22時02分,https://www.chunichi.co.jp/article/830355

 家計を直撃する物価高にくわえ,自民党の派閥パーティー券をめぐる疑惑報道が相次ぎ,内閣支持率低迷のまま2023年を終えようとしている岸田文雄首相。大みそかの〔2023年12月〕31日に飛び出した報道で,ネット上がざわついている。

 その報道は「岸田首相『秘書官クビ』長男らと高級すき焼き舌鼓『庶民は物価高で青息吐息』パーティー券問題のなか猛批判」と見出しがついた一部週刊誌によるネット記事。29日から年末年始休暇に入った岸田首相が30日に夫人や長男で6月に政務秘書官を事実上更迭された元秘書官の長男と東京都内ホテルにあるすき焼き店で食事を楽しんだという内容となっている。

 すき焼きのコースだけで1人前2万円を大きく超える老舗での食事報道に,X(旧ツイッター)上では

 「実にくだらない,(牛丼チェーンの)松屋でも行けってのか? ろくな飯も食わずに一国の首相が務まるかいな」と理解を示す声もある。

 その一方で「(都庁前で民間団体が行った)炊き出しに700人が並ぶ年末に」「この人,鈍いのか。一般国民感覚はまったくもちあわせていないことは確かだ」

 「ほらね,危機感なんてないんだよ。国民がどんな生活してるのかまったく興味はないし,裏金問題も意に介さず」

 「うちはね,正月の食事を買うのにスーパー3軒も回りましたよ。この気持ちわからんだろうね」などと憤る声も寄せられた。(引用終わり)

 岸田文雄の息子翔太郎は,2023年6月1日,内閣総理大臣公邸で親族と忘年会を開き,赤じゅうたんの敷かれた階段にて組閣写真に似た記念撮影をするなどの行動の責任をとり,内閣総理大臣秘書官を辞職。後任に翔太郎の前任であった山本高義が内閣総理大臣秘書官に任命された。

 しかし,その父親である文雄はそうした息子の好き勝手を黙認というよりも,しっていながら自身もしばし,この息子の行動にくわわっていた時間帯もあったらしい。が,この事実をまともに反省する気持ちを国民・有権者に対して表示する気はなかった。その程度での「事後の対応(自身の反応)ぶり」になっていた。

 首相秘書官に経験も知識もなにもない「自分のせがれ」を採用することじたい,失策をあらかじめ冒したも同然だった,文雄の「親バカぶり」だけは1級品であった。その反面でこの首相,肝心の国家運営ぶりのほうときたら,ほぼ3流以下でありつづけている。

 前口上的な記述が,※-1としての文章の内容となったが,ここまで参照した『中日スポーツ』の記事は,記事下に挙げていた関連の記事のひとつとして,「スタジオがシーン… 長嶋一茂,岸田首相に『バカなの?』 国債発行して『所得減税』政策に憤り」『中日スポーツ』2023年11月10日 11時12分,https://www.chunichi.co.jp/article/804706 と見出しを付けた記事を,一番最初にかかげていた。

 長嶋一茂はテレビへの露出度がかなり多い「親の七光り的な2世的な芸能人」,いいかえると「親の七光り」のおかげもあってこそ活躍できている元プロ野球選手である。もっとも野球選手としては「未完成品のまま賞味期限切れ」に終わっていた。この人物に,岸田文雄は『バカなのなの?』と見出しを付けた記事を書かれていた。

 この2世のプロ野球選手は,職業上,自分が誇れるような成績はなにひとつ残せなかった。比較の材料になるかどうか分からぬが,岸田文雄は早稲田大学であるよりも開成(高校)の卒業(生)である事実を名乗りたがっているが,東大受験に3回失敗して早大に進学した自分のことに,なにか劣等感でも抱いているのかと邪推されそうな理由を,みずから提供している。

 なお,早大には(慶応義塾大学もたぶん同じ)東大など〔と同じ入試超難関校〕の入試に合格できなくて,心の底にその付近の劣等意識をいつも淀ませながら通学している,いわゆる〈不本意入学者〉が数百名の単位でいるのではないか?

 そうした話題はともかく,岸田文雄の息子翔太郎が首相秘書官として適格者であったかどうか,他者からみるかぎりこの父親と同じ次元での判断しかねる。この息子が不始末を起こしてしまい,そのあとを埋めるための首相秘書官の補充人事が,

 なんと「前任であった山本高義が内閣総理大臣秘書官に任命された」ということならば,これが当面の急の手当的な人事采配であったとはいえ,それならば初めから,あの「▼カ息子」を首相秘書官に任命することなどすべきではなかった,という非難の声が飛んできて当然である。

 さて,つぎに参照する『Smart FLASH』の記事(※-2)は,以上の翔太郎の話題が2023年6月1日時点で話題になったときよりも,1年近くも以前に現われていた。


 ※-2 FLASH 編集部「岸田首相に『顔つき変わった』の声 派閥の祖・池田勇人に学び『大宏池会実現』で長期政権目指す」『Smart FLASH』2022.07.15 20:50,https://smart-flash.jp/sociopolitics/191662/1/1/


  ◆ 岸田首相に「顔つき変わった」の声 派閥の祖・池田勇人                 に学び「大宏池会実現」で長期政権めざす ◆

「顔つきが変わった」といわれるとき
それは
「善くなったか」それとも「悪くなったか」
が問題となる

 〔2023年〕7月14日,首相官邸で記者会見をおこなった岸田文雄首相。亡くなった安倍晋三元首相の「国葬」を秋に実施することや,新型コロナウイルスへの対応,エネルギー対策,物価高対策について,1時間にわたって説明したが,その後,“ある声” がSNS上にあふれた。

 《岸田首相,顔つきが違う。覚悟を決めた顔にみえる》

 【関連記事:政府提出法案61本すべて成立…26年ぶり “無風” 国会に憤る声続々「異常だよ!」】

 補注)この「無風」という指摘はおかしい。自公民野合政権にくわえて一部のエセ野党までがこの与党の意向に加勢する「国会の議決」まで現象している,いまの日本の国会を形容して無風という形容は当たらない。そうではなく異常,逸脱,横暴などの形容を充てるのが妥当と思う。

 《なんか岸田さん表情も話し方も変わった? 覚悟を決めた感じがするのは気の所為?》

 《検討おじさんじゃなかった。顔つきもなんか変わってる感じがした。こういう岸田総理ならば応援する》

と,岸田首相に変化を感じたという声が多数,あったのだ。

 「参院選は自民党が大勝。衆院の解散がなければ,2025年の参院選まで国政選挙はなく,岸田政権はいわゆる『黄金の3年間』を手にしたことになります。

 補注)この1年半前における話,『黄金の3年間』ウンヌンは,岸田文雄が衆議院「解散」という強硬な技を,その後,徐々に使えにくくなっていった「国内政治情勢の変化」に照らしていいなおすと,すでに黄金ではな真鍮といいあらわしたら,より適切な指摘になる。

 そのあたりで変わってしまった事情に関していうとしたら,そのもっとも代表的な言辞が「岸田文雄の増税メガネ」であった。異次元的に無策・無為でありつづけてきたこの首相は,実質1年ほど首相の座に就いているうちに,その本当の力量はすっかりバレバレになっていた。

国民の意見・意向などカッパの屁程度にしか
みなしていなかった岸田文雄は
「世襲3代目の政治屋」としての傲慢さを
丸出しにする総理大臣になっていた

 岸田文雄は,安倍晋三のために(より正確にいうと旧安倍派のために)国葬を,2022年9月27日に日本武道館で強行していた。だが,国民・有権者側の《過半の意思》を平然と無視して,しかも法律的にも疑義の余地が非常に大きい,その「国葬」を挙行した。

 そういうほかないのは,「あの,いまでは国賊,売国奴だ」とまで蔑称されてもいる「安倍晋三のための葬儀」を,「国葬にして執りおこなう」といったごとき「岸田文雄のへっぴり腰的にだが恣意的な采配」は,すこぶる評判が悪かった。

 この首相は,国民・市民・庶民の立場や要求を顧慮することをいっさいしなかった。ただ,自民党内で使われている「茶碗のなかに取り残されて浮かぶ出がらし」ごとき「旧・アベ派集団」の目線ばかり気にするあまり,晋三故人のための国葬を強行した。

 安倍晋三は2010年代を通して,この「美しいはずだったニッポン」を「衰退途上国」に送りこんでから他界したけれども,その最大の責任者であった。

 いうなれば安倍晋三は「亡国の首相」であったし,また「滅国のための総理大臣」であった。

 安倍晋三は,この国のなかに「私物(死物)化政治」体制を作りあげたあげく,この国と民たちをどん底にまで誘導してきたた「世襲3代目の政治屋」であった。別言するまでもないが,実は安倍は「裸の子どもの王様」であった。

 母方の祖父が自慢らしかった安倍晋三は,自身の生来の本質的な資質,「幼稚と傲慢・暗愚と無知・欺瞞と粗暴」を国家運営のための推進力に使い,この国が溶融させた。そういった「岸 信介の孫」であった。

 安倍晋三は第1次政権の時期,東電福島第1原発事故を防げたかもしれない対策を採らせるどころか,原発には事故が無縁であるという「安全神話」を国会のなかで正式になんどでも反芻していた。日本が原発の重大・深刻な事故を起こした内因のひとつに,安倍その個人的な傲慢と政治の不作為があった。

〔記事に戻る→〕 実力者の安倍さんが亡くなったことで,党内の情勢は一変し,不安定になっているのはたしかで,岸田さんとしてはここで党内の引き締めを図り,長期政権への地固めを図りたい。ここが勝負だ,という決意が,会見の顔つきにも表われたのでしょう」(政治部記者)

 岸田首相には以前から「大宏池会構想」をもっているといわれている。

 「『岸田派』と呼ばれる宏池会は,党内でも最古の名門派閥。故・池田勇人元首相が創設し,これまで5人の総理を輩出してきましたが,たびたび分裂や合流を繰り返しています」

 「『麻生派』の志公会や,『谷垣グループ』と呼ばれる有隣会は,宏池会の流れをくむ派閥で,これらを再結集させることが『大宏池会構想』です」

 「岸田さんはもちろん,麻生太郎副総裁にとっても,大宏池会は長年の悲願。2021年の首相就任以来,岸田さんは麻生さんとの距離を縮めており,構想が実現する可能性はあります」(同前)

 岸田首相はこれまでたびたび,目標とする政治家として,宏池会創設者であり同じ広島選出の池田勇人元首相の名を挙げている。池田政権は1960年7月から1964年11月まで,4年以上にわたる長期政権だった。

 「岸 信介内閣の退陣を受けて誕生したのが池田内閣です。後継に池田氏が決まった直後,岸氏は暴漢に襲われ,重傷を負っています。不謹慎かもしれませんが,安倍さんの後継が池田氏直系の岸田さんであること,岸氏の孫である安倍さんが銃撃されたこと,これらがどうもダブってしまうんです」(同前)(引用ひとまず区切り,後段に飛んでつづく)

 補注)こういった昔話も聞く分にはひとまずいいかもしれない。しかし,岸田文雄が以前から考えていたことは,その宏池会から首相になった人物のうち,その任期で一番長かった池田勇人の「1960-1964年の1575日」にはかなわないものの,2番であった鈴木善幸元首相の「1980-1982年の864日」を超えることであった。

2023年7月10日ですでに,岸田文雄の首相在職日数は645日になっていてすでに宏池会出身の宮沢喜一元首相(1991~1993年)の644日を超え,3番目の長さとなっていた。

 「世襲3代目の政治屋」として「人事が最大の仕事」だと思いこんでいた岸田文雄は,ともかくこれからもなるべく長く,宏池会出身の首相として,次回の自民党総裁選挙までは,できるだけその在職記録(日数)を増やしていくことが,換言すると,「自分自身の人事体制」をつつがなく維持していくことが最大の関心事=念願であった。

 以上は,自民党政治の陋習・悪弊を再生産させている「死物化政治」の真相を,いわば,もっとも分かりやすく説明する実例になっていた。ともかく,岸田文雄は自国の為政(内政・外交)よりも,「自分がいつまで首相の座に居られる」か,この時間を,いかにしたらより長く延伸できるかにしか「自分が政治家をやっている価値」をみいだせないでいる。

 だから,「世襲3代目の政治屋」である岸田文雄のみならず,自民党にはウジャウジャ居ると形容してもよいが,政治を「世襲ゆえに完全にダメ化」させてしまい,しかも「政治を家業だ」と勘違いしている連中のせいで,この国の為政は完全に堕落・腐敗させられた。

 〔記事に戻る→〕 また,ある政治ジャーナリストはこう分析する。

 「安倍,菅政権の強権的な姿勢から一転して,岸田政権は『ソフト路線』です。強硬に日米安保を進めた岸のあとを受けた池田政権が『低姿勢』『寛容と忍耐』路線で長期政権を担った姿に学んでいるのではないでしょうか」

 「検討使」とも揶揄される岸田首相だが,じつはそれも戦略なのかも……。(引用終わり)

 以上,『Smart FLASH』の記事はだいぶ以前の話題をとりあげた内容であった(2022年7月15日)。しかし,ごく最近は,評判がた落ちになっていた岸田文雄の「直近における実像」までも,抜かりなく反映させうる解説ではなかった。

 2024年1月に新聞社や通信社など実施する最近の世論調査が,どの程度に岸田文雄政権の支持率などを報告するかについては,最速のそれであっても,まだ1週間以上は時間がかかると思う。

 だが,2023年12月に実施された,いまのところ最新である世論調査のうち『毎日新聞』は内閣支持率16%,『時事通信』が17%となり,惨憺たる内閣支持率の低水準になっていた。

 そういった情勢に即してだったのが,昨年のその12月ごろになると,つぎの※-3のごときに「精神分析的な観察」を試みた岸田文雄の「描写」が登場していた。

 

 ※-3 「〈岸田首相・会見を分析〉『ストレスが強くなると口を堅く閉じ,上唇を膨らませる』臨床心理士〔で経営心理コンサルタントの岡村美奈〕が気づいた,一貫して無表情だった岸田首相が唯一うなだれた『記者の質問』とは?」『集英社オンライン』2023年12月18日,https://shueisha.online/newstopics/182860

 〔2023年〕12月14日に出た時事通信の世論調査で,岸田内閣の支持率がついに17.1%となった。2012年12月の自民党政権復帰後の調査としては,過去最低の数値だという。

 13日に臨時国会の閉会を受けておこなった会見で,岸田文雄首相は「国民の信頼回復のため火の玉となって取り組む」と,自民党安部派の政治資金パーティーをめぐる裏金疑惑について決意を述べた。

 だがその言葉も国民の心には響かなかったようだ。臨床心理士の岡村美奈氏が会見時の首相の心理状態を分析する。

 補注)その文句「火の玉」が「火だるま」だといいかえられて揶揄される始末を生んでいた。岸田文雄は,きっと心筋付近に要らぬ負担を強く感じていたものと推察する。

 ★「強いストレスや緊張だけでなく,不安や不快感も」★

 「火の玉」という言葉を使った岸田首相だったが,もはや泥船ともいわれる岸田政権の実状は「火だるま」ではないか。ネットやメディアもそういう声であふれたが,そう思わせてしまうだけの要素がこの会見にはあった。

  この日,岸田首相は黒っぽいダークグレーのスーツにグレーと白のレジメンタルストライプのネクタイを着用。グレーは自己主張せず,控えめで落ち着いている印象を与えるため,謝罪会見などでよく用いられる色だ。

スーツのファッションよりも国民生活にもっと気を使ったら?
能登半島地震の被災者は地震発生後明日で週間になるが

それこそ救われないどん底の窮乏生活を強いられている
高級すき焼きセットを被災者たちに届けるつもりはないか?

 登壇したさいも,「国民から疑念をもたれるような事態を招いているのはきわめて遺憾」と述べながらも,表情はいつもと変わらない。それでもストレスは強かったのだろう。言葉と言葉の合間になんどか大きく息を吐く。

 「自民党の体質を一新すべく,先頭に立って戦ってまいります」と述べたときは,一瞬眉間にシワが寄り右頬がぴくっと動いた。その表情から自民党の体質と戦うことへの緊張感が感じられた。

 岸田首相は話しながら文節を区切るときに,口をしっかり閉じるクセがある。ストレスが強いほど口を堅く閉じて唇を引き締めるだけでなく,口先,とくに上唇の上を膨らませ,唇を隠してしまう。

 前日の〔2023年12月〕12日,報道陣による囲み取材に答えていたさいも口をギュっと閉じ,上唇の上を膨らませていたが,この日はいままでになく,何度もそこを膨らませた。強いストレスや緊張だけでなく,不安や不快感なども感じていたのだろう。

続けて「これが自分の務めであると思い定めています」と述べると,こんどは一瞬,頭を軽くのけ反らせた。この問題に取り組むことがいかに大変なのか,どれだけ時間がかかるのか,首相自身がよくわかっているのだ。

 だが「国政に遅滞をきたすことがないよう,全力をあげなければなりません」と述べ始めたあたりから,語尾から力が抜けていく。その後「国民の信頼なくして政治の安定はありません」というときも口を堅く結び,奥歯をかみしめたようにみえたが,言葉に力がなくいい切れない。

 政治資金をめぐる問題に「正面から取り組んでまいります」「火の玉となって取り組んでまいります」と表現は強いが,声は弱く視線も下がり,気が抜けた印象だ。

 「国民の皆様のご理解をお願い申し上げます」では声のトーンがいちだんと下がり,視線まで落としてしまう。国民にお願いしたい気持ちが視線を落とさせたのかもしれないが,このようにメリハリのない言葉と話し方では,首相の気持ちはまるで伝わらなかった。

「思っています」「考えています」単調な説明が淡々と続き…

 質疑応答では,裏金疑惑について問われる度に,回りくどい説明を繰り返した。事実と確認されたら対処,説明し,課題や原因を明らかにした後で党が対応を協議するという主旨だろうが,「そして」「そして」と接続詞を多用するため,なにをいいたいのか頭に入ってこない。

 また,単調な説明が淡々と続き,「思っています」「考えています」と,状況に応じて対応する姿勢を示すばかりで,具体的なことはなにも示されない。前向きな熱意も意気ごみも使命感も感じられないため,真摯な取り組みを期待するのは難しいと,観てていた人びとに思わせた。

 また,ないを問われても,なにを話しても表情が大きく変わらなかった。手振りや仕草も少ないため感情が読み取れない。動じる様子もないのは,鈍感なのか,したたかなのか。しかし「人事の後,閣僚に問題が出た場合,どう対応するのか」と問われたときは違った。

 「人事をやる段階でお答えすることが適切でないが」と前置きしながら,「懸念が生じないよう,どう対処していくのか,体制はどうあるべきか判断する」と右手を動かし,やや前のめりになって大きく頷きながら述べたのだ。

 補注)このように「人事・・・」と聞いた瞬間からは,多少はアクセルを踏みこんだかに感じられる応答になっていた。なにせ,人事のために政治家になり,そしてなんと,首相にもなれた岸田文雄であった。相手が同じ音量でいっても「人事」ということばだけは,かなり大きめのボリュームでかつより明瞭に,文雄の耳には聞えるのである。

〔記事に戻る→〕 さらに一般企業を例にトップが責任を取るかたち,すなわち「総辞職」について問われると,うなだれるようにうつむいた。

 総辞職という言葉は聞きたくないのだろう。だが答える段になって頭を上にあげると,総辞職ではなく「解散」という言葉を使い,「いまはそうした先のことを考えている余裕はない」といい切った。

 先行きの心配より,新しい岸田内閣をどうまとめていくのかが首相にとっての最優先事項なのだろう。

 翌日には4閣僚が辞表を提出し,岸田首相は囲み取材で,安倍派の閣僚を一斉交代させ,即戦力となるような人事をおこなったと,すっきりした表情でコメントした。この取材での岸田首相のネクタイは鮮やかな濃いブルー。色で知的さと冷静さを示しつつ,前日のように上唇の上側を大きく膨らませるようなこともない。

 補注)この岸田文雄という人は「人事のなにかやる」という段になった場合にだけは,やはり,このように「すっきりした表情で……」となれるらしい。ここまで聞いてきて抱けた感想だけでも,なにか変に変な人。

 結局,人事という仕事以外の任務は,それこそ「当初から仕事半分」にしか取り組む気持ちがなかった。あるいはもともと,その程度にしかヤル気がなかった。あるいはまた,もしかしたら,やはりその程度にしか仕事ができなかった「世襲3代目の政治屋」であった。

〔記事に戻る→〕 すでに首相のなかでは気持ちが切り替わっているようであった。記者の質問には「うん,うん」「はい」と頷きながら,返答する声は明るく力がある。この様子から,閣僚の交代は首相にとってむしろ好都合だったのではないかと思いたくなったほどだ。

 増税メガネというありがたくないニックネームで,すっかりネガティブなイメージがついてしまった岸田首相だが,今回の会見でさらに,増幅させてしまったのではないか。このままでは,岸田首相の「火の玉」は,政権よりも先に支持率を燃やし尽くしてしまいそうだ。(引用終わり)

 以上,臨床心理士・経営心理コンサルタントの岡村美奈による「岸田文雄の精神分析的な描写」であった。結論は相当に皮肉であり,「岸田首相の『火の玉』は,政権よりも先に支持率を燃やし尽くしてしまいそうだ」と予想までしていた。

 さあ,今月(2024年1月)の世論調査が各紙それぞれどのように出るかみものである。岸田文雄のような「世襲3代目の政治屋」は,そもそも首相になど就いてはいけなかった。だいたい,そのやる気じたいが「人事に向けられるしか能がない」ようでは,ほかの仕事のなにをやらせても高がしれている,というものである。

 要は,「世襲3代目の政治屋」に,この日本はさらに徹底的に破壊されつづけていくのか? そのような覚悟をわれわれは迫られているのか?

 繰り返していう。「衰退途上国」という用語の本意は,けっして「衰退から途上に向かえる国」という含意ではなく,ただ「衰退していく最中にある国」が日本ということになる。

 つぎの画像資料は『日本経済新聞』2024年1月1日朝刊に掲載されていた解説記事である。

 これでいて日本は,防衛費(軍事費)だけは大幅に増やすと,日本の国民たちに対してでなく,アメリカの大統領(親分)に約束していた。それも,もっぱらアメリカから言い値で兵器・武器を購入する約束をしたのは,岸田文雄ではなく,あの安倍晋三がやらかした「外交のアベ」の『ヘマな成果』のひとつであった。


 『日本経済新聞』がこうがんばって力んで叫んでみたところで,まずムリ。自民党政権がつづくかぎり,かつての時代のように「坂の上の雲」を追い求めたところで,「坂の下のドブ川」にはまりこみそうな見通ししかもてない,この国になっている。軍事費を増やしている場合か……。

 「責任者! 出てこーーい」といっても,これは「岸田文雄」のことじゃないし,あなたはおよびではない。しかし,あの安倍晋三は無責任なままに死んでいった。なんという国か,この国は……。

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