吉本興業およびそこの実力者松本人志の「女性漁り疑惑事件」はまるで安倍晋三政権の裏舞台で進行していったかごとき様相
※-1 吉本興業の社内においてダウンタウン松本人志側が有する「組織社会力学上の実力」は?
松本人志は,吉本興業のなかでは社長格にかなり近づいた位置を占める実力者である。会社の組織図のなかに記入される氏名の「誰それ」という表記(名義)上の「地位の力」からは,必らずしも正確に表現されえない実質的な権力を松本は保持できていた。
今回,昨年(2023年)12月から急にSNS的な話題としても世間を大騒ぎさせだした松本人志と,この稼ぎ頭を抱える吉本興業は,相当に深刻かつ重大な局面に遭遇していると観察できる。ただし,問題そのものは自社の芸能人である「ダウンタウン」の片割れ:松本人志自身に集約的に代表されている。
これまでとくにネット通信の圏内でみるかぎり,松本人志は,かつて島田紳助がある日から突如,昔風にいうと「テレビのブラウン管」(今風だとその液晶画面)から消えたのは,いつだったか? 10年以上にもなる。こんどは松本人志が島田につづく人物になるかもしれない。
すでにその兆候がないわけではない。松本人志は今回巻き起こった事件に対応するため,つまり,今後に開始される裁判闘争に備えたいので,すべての出演からしりぞくと言明していた。
21世紀的な芸能分野においてはすでに,松本人志が「女との 〇 〇 〇 が好き好きでたまらず,いままですでにさんざんやってきたらしい」「女性漁り活動」は,女衒もどくの舎弟分を手先に使いながら長年にわたり,はやりことばでいえば持続可能的に常時なしえていた行為だったといえる。
現段階までをみまわしただけでも,もしかすると松本人志はすでに芸能人としての立場を,みずから崩壊させてしまったのかもしれない。
松本人志仕立てになる「女性漁り〈疑惑事件〉」の発覚は,「吉本興業」の立場にとってみたらまるで,安倍晋三の第2次政権時,この「裏舞台でこそ進行していた」,まさしく「その種の一連の行為」であったわけだが,ようやくいまとなって「明るみに出てきた」と理解できる。
それと同時に,いままでは,ほぼ「わが世の春」を続けることができていた吉本興業の芸能活動にとっては,完全に「寝耳に水」的な衝撃になったといえなくもない。
なんといっても,自社の一番の稼ぎかしらである松本が,文春砲の標的となったのである。彼が記録してきた「過去歴」(の一部分)が洗い出され,「その性的な行状」は,犯罪性が濃い疑いがあるものとして,世間に広く暴露された。
後段でも触れるがこのたび,松本人志は自分の芸能活動は,いったんそのすべてを休止すると報告していた。
本日は『週刊文春』1月28日号の発売が予定されているので,この最初の段落(※-1)はなるべく,※-2以降の議論を進めていくための要点のみを記述してみた。
補注)本日,2024年1月10日に『毎日新聞』朝刊に出稿された『週刊文春』1月28日号の広告はこれ。
なお,上掲した松本人志関係の報道を無償で要約版として読めるのが,つぎの「住所の記事」である。題名とアドレスをかかげておく。
上掲,『文春オンライン』2024年1月9日「記事」のネット画面がこれである。
本日のこの記述を公開した時刻は,14時31分となっていた。その後の17時前後に,『Samejima Times』が関連する内容をとりあげた動画を公開していた。
サイト主の鮫島 浩は,本ブログのこの「標題」に通じる「問題意識」で語っており,松本人志が採ってきた言動様式に露わな〈卑怯さ〉を,「自民党政権の国会議員たちの〈それ〉」と比較対照しつつ,相当にきびしく時事解説をくわえている。
※-2「安倍晋三 吉本興業 松本人志 癒着」ということばの組みあわせで検索してみたら,つぎのような画面が出てきた
断わるまでもないが,この本ブログは “note” というサイトで記述している。以下の諸記事のなかには,本ブログ筆者が書いた「本ブログ内のほかの文章」が2点登場している。
本日のこの記述と連絡がある議論を展開していたゆえ,検索してみたらこのように登場してきた。若干,手前ミソの嫌い(我田引水)がないではないが,その内容からみて当然の事情である。
本日の記述はごく簡素にと思ったが,いつものように,そうはいかなくなった。上掲の画像に写り出ているネット上の各種記事のなかには,本ブログ筆者がまだ,注目していなかった記事があった。そのなかからとくに『リテラ』の記事を引用してみたい。
もっとも,『リテラ』の記事が2020年の夏ごろの公表であったとすれば,これについては間違いなく一度,そのころには読んでいたはずである。だが,いまとなってはその記憶がなく,再度読み返すことになった。
※-3「松本人志と東野幸司が語った “安倍首相の功績” に絶句! 『サミットの記念写真で真ん中に写った』 ただの在任期間順なのに」『リテラ』2020.08.31 10:31,https://lite-ra.com/2020/08/post-5610.html
この『リテラ』の記事には冒頭に『ワイドナショー』番組HPより,ということで,つぎの画像が添えられていた。まえもって提示しておきたく思い,ここにかかげることにした。
--今回の安倍首相辞任について, “隠れ安倍応援団” の松本人志と『ワイドナショー』(フジテレビ)はいったいどんな放送をするのか。そう思って〔いまから3年と4ヵ月前の,2020年8月〕30日の放送に注目をしていたら,その中身はあ然とするようなスカスカぶりだった。
たしかに発言の端々から安倍応援団ぶりはダダ漏れていた。まず,MCの東野幸治に「安倍首相の功績,たくさんありますが」と振られた松本人志が最初に口にしたのは,こんなセリフだった。
「そうですね,まずは,7年8カ月お疲れさまでした。ということだと思いますね」
橋下 徹が辞任会見で記者たちが安倍首相に「お疲れさま」といわなかったことに説教をしていたのを意識したのか,ふだんテレビでみせたことのない殊勝な対応をみせた松本。続けて「あと,ちょっと後づけみたいになってしまうんですけど」と,こんな話を始めたのだ。
「アベノマスクを安倍さんが何週間か前にやめたでしょ? なんか,あのぐらいから僕はちょっと,心が折れてんのかなあという気がしましたね」
「戦意喪失しちゃってんのかなあみたいな気がしなくはなかったんですけどね」
「心が折れてんのかなあ」「戦意喪失しちゃってんのかなあ」
などと,お友だち目線の感想を述べたのだ。
さらに東野が「拉致問題,北方領土問題,憲法改正問題,約束したんですけど,なかなかできなかった」と解説を挟むと,松本はこう答えた。
「もちろん国内ではなんかいろいろあった人ですけど,外交においてはなかなか安倍さんに代わる人がそんなにたくさんいないなあというのが,少し不安ではありますよね」
補注)途中でチャチを入れるが,政治・外交の専門家でもない漫才師分際が,国際政治次元の課題を専門的に討議できる知的能力や見識を,それなりの有資格者として存分にあるわけはない。
もっとも,発言じたいをしてはいけないとはいわないが,漫才レベルの話題からいきなり大飛翔,それでも,井戸端会議風にというか喫煙室談義程度でもって国家の重要課題が論じられるのであれば,安倍晋三という「世襲3代目の政治屋」となんら変わりない。
というか「あっ,そうか」,だから彼らと彼は同じ台の上に乗っかって語りあえるのだと,いささかだが合点そのものが,いくような気分が生まれないとはかぎらない。
〔記事に戻る→〕 たしかに安倍応援団や御用メディアは「外交の安倍」をやたら連呼するが,実際は安倍政権下の7年8カ月でまともな外交実績はほとんどない。
a) 北朝鮮拉致問題はまったく進展させることができず,
b) 歴史修正主義と差別政策で日韓関係は最悪になり,
c) レイシストであるアメリカ・トランプ大統領と親密な関係をアピールするという人権感覚のなさを世界に晒したうえ,武器を大量に買わされるだけのスネ夫っぷり。
d) ロシアにも媚びまくるだけで,領土問題も「北方領土」という言葉すら使えない状態にまで後退させ,あげく中国に対してもウイグルや香港弾圧でほとんど批判できない弱腰の対応を続けている。
補注)最近,ネット放送の『デモクラシータイムス』がある番組のなかでかかげた安倍晋三政権のダメさかげんを,5大項目に整理してくれた古賀茂明の掲示版を紹介しておきたい。
〔記事に戻る→〕 それなのに,安倍首相の演出にまんまと乗せられて「外交では安倍さんに代わる人がいない」などとしたり顔でコメントするとは,松本は恥ずかしくないのか,と思っていたら,番組ではさらに情けない展開になった。東野がこんな “実績” を語り出したのだ。
「これは,だから,指原さん,国際会議とかで,僕らがちっちゃいころとか,20代,30代のころって,日本の首相ってG7とかの,記念写真の端っこのほうにしかいけなかったんですよ。安倍さんになってから,7年8カ月になってくると」
「アメリカのトランプ大統領も,ビジネスマンから大統領になったからよくわからないから,安倍さんがいろいろ相談に乗ってあげたり,するなかで,立ち位置がどんどん真ん中に」
▼-1「安倍首相がサミットので真ん中に」と興奮する東野,松本に石原良純が「あれは在職日数も」
そう,安倍首相の外交実績を語るのとかと思いきや,東野は安倍首相が記念写真に真ん中に(!)と興奮気味に話し,松本も「そうですよ」「うん」などと,ひときわ大きな声でしきりに同調したのだ。
しかし,恥ずかしかったのはそのあとだ。東野に「ねえ,良純さん」と振られた石原良純が「あれは,在職日数とかもあるから」とまともに返すと,なんとなくこの話はしぼんでいき,
その後は,東野が「森友問題,加計問題,防衛省日報問題,桜を見る会問題,いろいろあったんですけれども。で,ポスト安倍なんですけど」と,さっさとポスト安倍の話に移ってしまった。
良純が指摘したように,サミットなどの集合写真での各国首脳陣の立ち位置は,議長国の首脳が真ん中で,両サイドに在任期間の長い順に内側から並ぶ。大統領と首相では大統領のほうが先など,きわめてシンプルなルールに沿っただけのもの。
別に,各国首脳のコミュニケーション能力とかリーダーシップ,ましてや国際的地位によって競い合われるような類のものではない。2016年の伊勢志摩サミットや2019年の大阪サミットで安倍首相が真ん中なのは単に開催国だったからにすぎないし,在職期間中に国内でサミットがあった福田康夫や森 喜朗だって真ん中にいた。
1983年にアメリカ・ウィリアムズバーグで開かれたサミットで,中曽根康弘首相が真ん中のレーガン大統領の隣に無理やり割って入っただけのことが,日本国内では「日本の国際的地位が上がった」などともてはやされたという間抜けなケースがあった。
写真の立ち位置で国際的地位や国際社会における存在感をはかるなど,スクールカーストじゃあるまいし,あまりに頭が悪すぎるだろう。
ところが,この日,東野や松本が語った,安倍首相の実績とやらは,このG7やサミットの記念写真で真んなかにいけたこと,それだけだった。
▼-2 自分たちと安倍首相の蜜月や会食問題を完全にネグった『ワイドナショー』
別に『ワイドナショー』や松本に,安倍政権の7年8カ月を批判しろ,などということを要求するつもりはないが,これはいくらなんでも中身がなさすぎだろう。しかも,もうひとつの問題は,松本と『ワイドナショー』が自分たちと安倍首相の蜜月な関係を完全に隠していたことだ。
2016年5月には,選挙期間中に『ワイドナショー』に安倍首相を出演させ(2016年5月1日放送,熊本地震で放送予定がずれて結果的に選挙期間中の放送にはならなかった),接待と見紛うばかりの安倍政権PRに協力。12月には安倍首相の会食をし,“寿司トモ”(実際は焼肉だったが)の仲間入りまで果たした。
補注)時期的な前後関係を意識して指摘する。
今回,松本人志が強制性交(不同意性交)に相当すると認知されそうな加害行為をした件は,東京の場合は2018年であったが,
さらに,本日(1月10日)発売の『週刊文春』(『文春オンライン』版では本日に先に配信されるが)の記事でとりあげられた件は,福岡や大阪で2015年に起こされていたというから,
いまここで,『リテラ』の記事を参照して聞いてみた松本人志らの性加害行為の疑惑は,このブログを書いている時点よりも,何年も「以前にすでに起こされていた「出来事(事件)」に関することであった。
〔記事に戻る→〕 実際,松本は,露骨な安倍応援団ぶりを全開にしてきた。安倍政権の政策は支持し反対意見を攻撃,安倍政権の不祥事についても荒唐無稽な論理をもち出して徹底的に擁護していた。
たとえば,甘利 明・元経済再生相が口利き問題で大臣を辞任したときは
「TPPどうなんねん」
「このタイミングで(大臣辞任を)やることによって,国益とか,何兆円規模の日本にとっての損害の可能性があるわけですよ」
とかばい,加計問題は「わき見運転したみたいなもん」と,話を完全に矮小化するという具合だった。
ただ,安倍首相との会食が発覚して批判を浴びたあたりから,こうした露骨な安倍政権擁護はしなくなり,最近では政権不祥事は極力取り上げないという姿勢に転換していたが,それでも今〔2020〕年5月に黒川弘務・東京高検検事長の賭けマージャンが発覚したさいも「検事長は新聞記者にはめられた」などとネトウヨばりの陰謀論を展開し政権擁護していた。
安倍政権をここまで長くのさばらせてきた責任の一端を担う存在のひとつであるにもかかわらず,「アベノマスクをやめた」と「サミット写真の立ち位置」しか口にしないというのは,御都合主義,ゴマカシにもほどがある。
松本人志に限った話ではないが,安倍応援団メディアが安倍政権の功罪を総括するなら,自分たちの政権擁護をこそネグらずに,きちんと総括するべきだろう。(編集部)(引用終わり)
2023年12月暮れ,松本人志の性加害行為疑惑が報道されてからいうもの,吉本興業も松本も,社会常識じたいに関してそもそもなにか重大な欠損がある事実を,しかも,みずから率先して他者に教えてしまうがごときに「一方的な発言」を,なんどか重ねてきた。
どうやら,芸能事務所としての吉本興業側においても人間個人としての松本においても,一般社会人しての良識や誠意をそのカケラも感じさせないところが,寒々しく思わせて仕方がないやりとりになっている。
基本線としてみると,「吉本興業と〈松本人志〉の組みあわせ」は,かつての「自民党政権と〈安倍晋三〉の組みあわせ」を彷彿させる。
お笑い芸能人がここまで素養の点で本当に空っぽなのかと強く感じるほかない点は,松本人志が自分に向けられた疑惑に今回,記者会見などをして真正面から応えるのではなく,SNSでただ一方的にぶつぶつつぶやくだけであって,
それも自分では意味深のつもりであるなのかしらぬが,いかにも自分でも大物ぶっている割には,ただこそこそと隠れ家の一隅から発した「戯れ言」ないしは「雑音的な音声」にしか聞こえなかった。
松本人志は性加害の問題に関しては,つぎのような見解がすでに優先的に理解されるべき知識・情報であることなど,おそらくなにひとつ分かっていないとしか観察できない。
この※-3と同じ見解は,つぎの※-4が説明していた。前段に言及した『文春オンライン』2024年1月18日号のなかでも,これと同旨の指摘・批判が明述されている。
※-4 國﨑万智「『迎合するメールを送った』ことが,性被害を否定する証明にはならない理由 『本当の被害者なら,その後加害者に連絡を取ってお礼を言ったりしないはず』。
こうした『正しい被害者像』を押し付け,被害を否定する二次加害はこれまで繰り返されてきた。だが,このような言説は正確ではない。」『HUFFPOST』2024年01月06日 13時0分 JST,https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_6598b798e4b0bfe5ff634270
(※-4の題名は太字を解いたこの段落までつづくものとなっているので,念のため)
「性暴力を受けた被害者なら,すぐに警察に通報するはずだ」「性暴力被害者は,加害者に好意的な連絡をするはずがない」。……これらは,性暴力被害の実態と異なる誤った言説だ。
性暴力を受けた被害者の多くは誰にも相談できず,警察に相談するケースはごく一部であることが,内閣府の調査などから明らかになっている。また,性被害者はときに加害者に迎合するような行動を取ることがあるものの,それは必ずしも性的行為に「同意があった」ことの証明にはならず,性暴力被害を単純に否定する根拠にもならない。
★-1 警察への相談はわずか 5.6%。6割が誰にも相談せず
全国の5000人を対象に行った内閣府男女共同参画局の調査(2020年,有効回答数は3438人)では,無理やりに性交等をされた経験があると答えたのは全体の約24人に1人,女性では約14人に1人だった。被害を受けた人のうち6割がどこにも相談をしていないことが分かった。相談していない人の割合は男性ではさらに高く,約7割だった。
被害の相談先(複数回答可)でもっとも多かったのは「友人・知人」で,「家族・親戚」が続いた。警察に連絡や相談をしたのは,全体のわずか5.6%だった。被害に遭ってから相談までの期間が「10年以上」と答えた人は約1割だった。
被害を相談しなかった理由(複数回答可)は「恥ずかしくて誰にもいえなかったから」「自分さえ我慢すれば,なんとかこのままやっていけると思ったから」「そのことについて思い出したくなかったから」「相談しても無駄だと思ったから」の順で多かった。
内閣府の調査結果からは,性暴力被害者の多くが誰にも相談できない実態が浮かび上がる。「被害者ならすぐに警察に届け出ているはずだ」という言説は,性被害の実情に合っていない。
性的グルーミングを受けた場合のように,本人が被害を受けたことじたいに長い間気づけないケースもある。
★-2 被害者が順応・迎合の行動を取ることはある
「本当の被害者なら,その後加害者に連絡を取ってお礼をいったりしないはず」
「被害者なら加害者に笑顔をみせたりしない」。
こうした「正しい被害者像」を押しつけけ,被害を否定したり被害者を責めたりする二次加害もこれまで繰り返されてきた。だが,このような言説は正確ではない。
性暴力の被害者は,被害に遭ったことを認めたくなかったり,社会的地位や立場の差がある加害者との関係悪化を恐れたりして,加害者に順応や迎合するような行動を取ることがある。
厚生労働省は2023年,「心理的負荷による精神障害の認定基準」と題する通達を全国の労働局に出した。この中で,「セクシュアルハラスメント事案の留意事項」として次のように指摘している。
〔この〕通達からも分かるように,置かれた立場や心理状況によって,被害者が加害者に迎合するような振る舞いをすることは起こりうる。それらはただちに「同意のある性的行為だった」ことの証明にはならず,性暴力の事実を単純に否定する根拠にもならない。(引用終わり)
a) この『HUFFPOST』における関連の記事を読んでもらえれば,今回,ジャニー喜多川(ジャニーズ事務所)や宝塚に関して判明・発覚していた「性加害」や「女性同士間の強烈なパラハラ行為」につづいて,世間に暴露された吉本興業と松本人志の女性漁り事件の疑惑は,このままではけっして済まされえない社会問題となる。
『HUFFPOST』の記事が解説していた肝要な事項は,『週刊文春』の今回最新号(2024年1月18日号)のなかでは,つぎのように説明されていた。
くわえてここでは,松本人志の「性加害行為・疑惑」の問題をめぐっては,安倍晋三の第2次政権が吉本興業とこの芸能人たちとは異様に親しい間柄にあったという「歴史的な事実」に注目しておく余地もある。
安倍晋三の政権が吉本興業(の実力者松本人志)と相似形・特性的に親密な関係にあったことは,周知の事実であった。安倍がこの国を壊しつづけていたとき,これと並行していたかのように,芸能人が自分の人気稼業を利用(転用・逆用・悪用)したかっこうで,「女性漁り」の行為を盛んに繰り返していた事実が,いまごろにもなってだがようやく表沙汰として正式に世間に暴露された。
松本人志は裁判をするのだといいだしたが,そもそも吉本興業は今回「被害者の立場」に立たされた女性たちや,とくに文藝春秋側に対して当初,訴えられてきた問題はいっさい存在していない,だから認められるような問題はなにもないと反論していた。
松本人志と吉本興業とは現在,どのように対応していくにしても,同じ側に位置する関係にあるにもかかわらず,おたがいの歯車が全然噛みあっていない。
そうだとなれば,この松本個人と吉本という法人からのそれぞれ反論は,いったいどのように突きあわせて解釈すればよいのか,第3者ならずとも,不可解千万だいわざるをえない。
いずれにせよ,そこには『「犯罪的な行為」に相当するものアリ』と判断されざるをえまい。
b) 安倍晋三は,2020年9月16日であったが,7年と8カ月もの長い期間,この日本国を破壊しまくってきたあと,まさしく「飛ぶ鳥跡を濁した」かっこうで,ずいぶん無責任にも「総理大臣」の地位を捨てた。
以上の記述中にも関説があったように当時,安倍晋三がとうとう「首相の座から逃げ出した」理由は,実は検察庁が捜査をつづけていた政治資金規正法違反疑惑による追及を回避する意図があった。
新聞・テレビ関係の報道からは,今回における松本人志「騒動」に関して報道として,まともに参考になりうる記事・ニュースがほとんどない。その背景としてなんらかの深い関係がありそうな表をつぎにかかげておく。
ところで,吉本興業と松本人志は今回のように,芸能人活動における「自分の過去歴」(あまり表面には出したくないそれ)が徐々に,つまり,日陰から日向に引き出されたかっこうになってだが,過去に蓄積されてきた,いわば「好ましくない・不適切な行状」が暴露される顛末になってしまったのだから,だいぶあせっていることは確実である。
最後につぎの『東洋経済 ONLINE』の記事の見出しのみ紹介しておくが,その本文のなかに「上場廃止で株主は『吉本応援団』オンリーに」という文句が目を惹いた。これは,さもありなんの形容,文句。
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