売り家と唐様で書く3代目どころか「世襲4代目の政治屋」で局アナ大好きだった小泉進次郎が首相になったらこの国はセクシーに黄昏決定
※-0 2024年9月6日新聞夕刊と2024年9月7日朝刊は,自民党総裁選に立候補表明した「世襲4代目の政治屋」(▼カボン)を,次期日本国の首相にもっともふさわしいかのように報道する「狂気の沙汰」的な報道
1)「〈はじまりのうた〉進次郎政権できるのか=佐藤千矢子」『毎日新聞』2024年9月6日夕刊2面「オピニオン:特集ワイド」
「世襲4代目の政治屋」であり,現実政治のイロハからしてなにも分かっていない小泉純一郎のせがれが,自民党総裁選に立候補した事実,そして当選する可能性が大ありだとする予想を踏まえてだが,この毎日新聞論説委員はつぎのように語っていた。
毎日新聞論説委員である佐藤千矢子の進次郎「観」をともかく訊いてみたい。
ともかく,9月6日(昨日)の新聞夕刊から7月(本日)には,その朝刊の自民党総裁選に立候補した小泉進次郎に関した報道内容が,まるで予定調和的にだったが,この「世襲4代目の政治屋」が本命であると決めたごとき「記事造り」になっていた。
そもそも「売り家と唐様で書く3代目」とはよくいったものだが,この格言どおりに「21世紀における日本の政治」は完全に4流化した。
「世襲3代目の政治屋」であっても,すでにその代表選手としての安倍晋三(いまは故人だが)が,この「美しいはずの国」をズタボロに破壊しまくってきた惨状史のあとを受けて,こんどは
「世襲4代目の政治屋」となる小泉進次郎が,日本の首相になったりしたら,すでに現状の政治はもう「売り家」としては倒壊寸前の状態になっているなかで,日本を沈没させるために登壇したような未熟者が,本当にこの国をイジクリだすことになるのか。
『一月万冊』というユーチューブ動画サイト放送担当者の1人,佐藤 章は,小泉進次郎が徹頭徹尾,ダメだらけの国会議員である事実を,こっぴどく批判していた。佐藤のいいぶんは,今回における自民党総裁選に進次郎が当選する確率が高い様子を汲んでか,かなりきびしく批評していた。
滝川クリステルを姉さん女房として配偶者にえた進次郎であったが,それまでのオンナ漁りにおいては,ともかく局アナの女性大好きでたまらなかった。しかし,クリステルに上手にからみとられて結婚するまでは,その界隈の女性たちのとのお付きあいは,たいそうお盛んであった。その小泉進次郎がいま自民党総裁選に出馬すると表明し,ともかく選挙での前評判では1番人気の首相候補だといわれる。
ところで,安倍晋三と岸田文雄というこの「世襲3代目の政治屋」たちもひどかった。総理大臣をやらせておくにはあまりにも哲学も理念もへったくれもなかったのが,この2人であった。かといって小泉進次郎も五十歩百歩というか,彼らよりももと下の部類……。
安倍晋三の第2次政権はまさに「アホノミクス」の大損害を,日本の政治と経済に残すだけに終わっていたし,岸田文雄となる原発再稼働と新増設,防衛費の倍増(5年間かけてだが宗主国アメリカの要求に応えてのもの)といったふうに,「宏池会」の驥尾に着いていたはずのこの「広島市を選挙区にもつ」政治屋の文雄が,そのように軍事費ばかりを熱心に増大させる方針を採ってきた。
岸田文雄は,原発を積極的に稼働させてたり,ましてや新増設するといった経済産業省のいいぶんを鵜呑みにした方針は,再生可能エネルギーの今後を妨害する政策しか導けないでいた。
ところが,彼らのあとを継ぎそうだとその第1候補と目されている小泉進次郎は,いままで環境大臣を務めたことがあるけれども,「ビニール袋とセクシー」の話題以外,とりたててわれわれの記憶に留まるものはなかった。
本当のところ,いままでの彼は「居ても居なくても同じ分際」であって,国会議員の給料・諸経費が税金からこの人にも無駄に注入されてきたに過ぎない。
マイケル・グリーンは,米国戦略国際問題研究所(CSIS)研究の有力成員であって,とくに,同研究所の上級副所長 / アジア・日本部長などを務めてもいたし,専門はアジア太平洋地域の政治外交,とくに対日本,朝鮮半島,豪,印関係などと説明されていたが,進次郎が相手となればこれが直ちに舎弟あつかいになる事実は明々白々であった。
【参考記事】-『日刊ゲンダイ』などから-
※-1 小泉進次郎の自民党総裁選出馬表明はどのように報道されていたか
本日,2024年9月7日の『毎日新聞』朝刊1面には,こういう記事が掲載されていた。すでに自民党総裁(⇒内閣総理大臣予定者)になりそうだ,という雰囲気さえ読みとれる報道にもなっていた。
また昨日,9月6日の『日本経済新聞』夕刊は2面に,つぎのような,最近における若者層の「支持政党を詮議した解説記事」を掲載していた。
以上の記述を受けてとなるが,ここからは,いまから8年半も前に(2016年2月13日)一度執筆・公表してあったけれども,その間,現在までは未公開であった記述の再掲となる。※-2「以下の記述」において復活,再掲することにした。もちろん今日の段階での補正や追論もくわえられている。
ということで,こちらの内容は主に,「世襲4代目の政治屋」小泉進次郎についてではなく,「世襲3代目の政治屋」安倍晋三君のことを中心に議論していた。
なお,安倍晋三君のほうの家系図関連でいうと,岸 信介の「世襲4代目の政治屋」に相当する「岸信千代」が,すでに国会議員になっていた。
この信千代が唱えるように「新しい国のかたちをつくり」たかったら,世襲議員は一掃しておく必要が絶対的にあった。これは政治学者にいわせればしごく当たりまえの基本的な要件であった。
だが,今回,小泉進次郎が自民党総裁選に立候補することになり,しかも,当選する確率が一番高そうだという事前の読みが盛んに流布されている事実を踏まえた発言が,ごく自然にあちこちから湧出していた。
さて,「世襲3代目の政治屋」たちからさらに「世襲4代目の政治屋」がこの国の最高指導者になる事実そのものが,いかに国益を損ねる人選にしかなりえない事実に気づかねばならない。
たとえば,つぎの『東京新聞』の記事がその弊害について簡明に指摘していた。肝心な段落のみは文字でさきに,ここに引用しておく。
それでも,今回の自民党総裁選を報道するマスコミ・メディアはとくに,大手紙をはじめテレビ局などは,小泉進次郎が首相になりそうだという大前提で報道をしはじめた。たとえば『日本経済新聞』の本日(2024年9月7日)朝刊にはつぎのような記事まで出されていた。この「解説」記事は半ば「進次郎が総裁選に当選確実である」かのようなあつかいをしていた。
小泉進次郎が安倍晋三の〈二の舞〉になる以前に,彼自身がたいそう喰わせ者の「世襲4代目の政治屋」であった事実は,注意深く観察し,的確に理解しておく必要がある。
※-2 かつてだが,チャイルド(childish)な安倍晋三の派閥ワールド圏内で,幸せに暮らすチルドレン的な自民党議員,そして大臣たちが大勢いて,事後の現在(2024年)となってみれば,ろくでもない選良たちが(国会議員のことだが)ワンサカと国会に蝟集したため,日本の政治は実質機能不全
いってみれば,21世紀のこの国においては,空虚な知識しかもちあわせない首相や,ただ単に無教養であった大臣・閣僚が飛びはねまわるばかりで,その軽佻浮薄さときたら耐えがたかった。
チャイルドゆえにワイルド的にかつ粗雑な政治運営ができた「故・安倍晋三」総理大臣は,この国を「衰退途上国」にすべく,自分の痴的水準に合致しうるような施策を推進させてきた。その結果,現在にいたってもなお進展中である「失われた10年」を第4段階目にまで引きずりこんだ。
多分だが,いまから予想できるのは,もしも小泉進次郎が首相になったら,その第4段階目の道筋を極力阻止しようとする気があれば,この国の出直しは可能性がもてるかもしれない。
さて(ここからは2016年2月13日時点に書いてあった話題となる),安倍晋三が〔いまは故人だが〕首相だった時期,国会などにおいて彼が語ってきたもろもろの知識の理解や情報の認知が,いかにデタラメさと空虚(カラッポ)さに〈満ちていた〉か(?)については,本ブログ内では他日の記述でもさんざんにとりあげてきた。
それにしても,この安倍晋三が首相がであった時期は,配下の大臣・閣僚に就いていた人びともまた,しばしば,シッカリとていねいに「こと(主に悪事)」を起こすことが多かった。
安倍晋三が内閣を組んでいたころの《陣笠閣僚》たちの場合,「なんとか大臣」だとか「何々相」と称される立場にあっても,その「口の軽さ」と「教養のなさ」と「行動の不埒さ」加減が,勝手気ままにめだっていた。
これらは,庶民の側における日常的な立場や生活的な感覚から観たの話であったにしても,その程度の人物たちが大臣だ閣僚だ長官だとかの地位に就いていた状態だったゆえ,安倍晋三の第2次政権においては,尊敬に値する中身など皆無であった
「その程度」であった国会議員たちの実態(ていたらく)を観察させられるようでは,いいかえれば,いまの自民党政権の大臣程度であれば,このオレにも・このワタシにも簡単に,その大臣たちの代わりとなって就任できそうな感じすら抱かせた。しかし,そうした様相なってしまった「この国のまつりごと」が順調に進むわけなどなかった。これはけっして不思議な感想ではなかった。
一国の最高指導者の資質・個性・力量というものは,やはり部下である大臣・閣僚たちのそれらにも反映されてくる。最近における自民党議員たちの極端なまでの品質悪化現象の発生は,正直「ヘドが出る気分」。
来たる2016年7月の参議院選挙では,この自民党の候補者を全滅させるつもりで国民・有権者が臨まないことには,いつまでもこの国はろくでもない国会(たしか,国民の選良が集まる公的な場所だが)は,迷走・妄走を続けていくほかない。
補注)自民党総裁選後に確実に予想されている衆議院の解散総選挙に当たっては,有権者側はこの自民党を壊滅させるぐらいのいきごみで選挙に挑まないことには,この国の自堕落政治はなにも変えられない。
1)「丸川環境相が発言撤回 1ミリシーベルト目標『科学的根拠ない』」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊1面)
この女性大臣,まことに程度の悪い無知をみずから披露した。それとも故意に,そのように発言していたのか。だが,例の原子力村全体の意向が,環境担当大臣の発言をもって代弁されたとまでも解釈できる。
それにしても,原発事故の問題や原子力・放射能の問題に関して,本当になにもしらないのではないか,とまで思わせるような発言があった。ただしもう一度いっておくが,ある程度は関連する知識を聞きかじっての〈その種の発言〉だったのかもしれないという〈見立〉もありえようが,ともかく,この記事に聞いておこう。
以下はまず,当該の朝日新聞【記事本文】の紹介。
丸川珠代環境相は〔2016年2月〕12日夜,記者会見し,東京電力福島第1原発事故への対応で国が追加被曝線量の長期目標として示していた年間1ミリシーベルトについて,「なんの科学的根拠もない」などと自身が講演で発言したことを認め,発言を撤回し,「福島の皆様にはまことに申しわけない」と陳謝した。衆院予算委員会では発言を認めていなかっただけに,週明けの国会審議で野党の追及は必至だ。
補注)問題となった発言はこういっていた。「『反放射能派』というと変ですが,どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだなかで,なんの科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」。
この種の発言が「なんの科学的根拠もなく時〔いま〕の環境大臣」である丸川珠代の口が飛び出たところに,そもそもの「かなり重症であった問題」が潜んでいた。
ここで『反放射能派』とは脱原発・反原発派を意味するものと解釈しておくが,この話法を敷衍するとなれば,丸川珠代のような国会議員は,しかも環境大臣の立場でありながらも,「追加被曝線量の長期目標」に関しては,適当にいくらにでも高く設定してかまわない,ということになりかねない。
〔記事に戻る→〕 1ミリシーベルトは,国が除染などによって達成する目標として決めた。国際放射線防護委員会が原発事故から復旧するさいの参考値としているのなかで一番低い数値。除染事業を担当する環境相が発言したとして,丸川氏の認識を問題視する声があがっていた。
問題の発言は,〔2月〕7日に長野県松本市であった講演で出たとされる。信濃毎日新聞が報道した8日,丸川氏は記者団に「そういういいまわしはなかったと記憶している」と否定。9日の衆院予算委でも「こういういいまわしをした記憶はもっていない」と釈明した。
補注)丸川珠代はこうなると,「そんなことはありえない」のではないかと思わせるほどに「記憶力の悪い大臣」だったと指摘されてもいい。何日が前に自分が講演で話した内容をろくに覚えていないというのでは,若年認知症だという疑いを抱かせた。そうでなければ,ひたすらおトボケテを装っていただけである。
〔記事に戻る→〕 10日の同委では,民主党の細野豪志元環境相が「信じがたい発言だ。明確に撤回するべきだ」と追及した。丸川氏は「福島の皆様に誤解を与える発言をしたとしたら,おわび申し上げたい」と述べたが,「記憶がない」などと答弁。発言内容を認めていなかった。
補注)以上の記述については,「記憶がない」と思いたい,といえるだけの一定の「記憶はある」と受けとめておくことにするが,環境担当大臣としてこの問題(被曝線量「年1~20ミリ」)は,東電福島第1原発事故における放射性物質拡散の問題に関連して,非常に重大な論点を提示していたことを忘れてはいけない。
〔記事に戻る→〕 とりわけ,いま〔原発事故後5年が経過した時点で〕は,子どもたちを中心に「甲状腺ガンの発生状況」が深刻な問題となる時期を迎えていた。この問題はチェルノブイリ原発事故が,以後の経過において発生させてきた人的な被害面のひとつでもあった。
だが,12日午前の閣議後会見では一転して「いったと思う」と説明。同日夜には,発言内容の詳細なメモを入手し,講演の出席者にも問いあわせて自身の発言を確認したとして,記者団への説明に臨んだ。
丸川氏は撤回の理由について「福島の皆様との信頼関係を保っていくうえで,撤回すべきだと自分で判断した」と説明。年間1ミリシーベルトの数値についても「科学者が集まって議論をしたうえで決まったという意味では,まさに科学的な根拠」とし,辞任については「引き続き職責を果たしてまいりたい」と否定した。
前後の記述を,理解しやすくするために,つぎの図解を出しておく。
2) 佐藤 優がとりあげていた小佐古敏荘の「20ミリシーベルト:涙の会見」
佐藤 優が2011年4月30日,『BLOGOS』に「【佐藤 優の眼光紙背】小佐古内閣官房参与の爆弾発言に注目せよ」という文章を書いていた。「3・11」原発事故の余韻が日本社会全体をまだ覆っていたころの事実に関する論評であった。
註記)なお,http://blogos.com/article/23483/ 『BLOGOS』はすでに休刊になっていた。
〔2011年〕4月29日,東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が,4月30日付で内閣官房参与を辞任する意向を表明した。小佐古氏は,3月16日に原子力災害の収束に向けた問題に関して,菅 直人首相を補佐するために内閣官房参与に任命された。小佐古教授は,チェルノブイリ原発事故の研究家としても国際的に認知されている。原子力分野で日本を代表する一級の学者である。
小佐古氏の辞任の理由が「事態が収束に向けたので,あとは政府機関と東京電力に委ねればよい」ということならば,大ニュースではない。しかし,辞任の真相は,政府に対する抗議であることが,辞任にあたって小佐古氏が配布した文書から鮮明になっている。
小佐古氏は礼儀をわきまえた知識人なので,ていねいな言葉遣いをしている。しかし,その内容は,政府の東京電力福島第1原子力発電所事故の対処が「法と正義」の原則に則しておらず,「国際常識とヒューマニズム」にも反しているという糾弾だ。具体的に2点を紹介する。
第1は,政府が定めた福島県における小学校などの校庭利用の線量基準(年間20ミリシーベルト)を,乳児・幼児・小学生に適用することはヒューマニズムの観点から絶対に受け入れられないという小佐古氏の意見表明だ。小佐古氏が配布した文書から引用する。
補注)この小佐古の見解は「ヒューマニズム」と称していたが,この前提に「サイエンス」が置かれていることはいうまでもない。つまり,小佐古敏荘がこの見解を披露する会見のとき「涙を浮かべていた」ことの真義は,奈辺にあったか,もっと真剣に受けとめるべきであった。
つまり,被曝線量「年1~20ミリ」の1ミリと20ミリとでは,疫学的・病理学的に重大な差がある事実をもとに,小佐古はここで言及している立場をもって表明したのである。
小佐古敏荘編著『原子力教科書 放射線安全学』(オーム社,2013年5月)は,放射線防護の歴史に関連してICRP 勧告の大まかな説明があり,そして「2007年勧告」については,つぎのように説明していた。
〔佐藤記事に戻る→〕 〔前段まで引用した佐藤の記述の最後:『小佐古氏が配布した文書から引用する』に続く段落が,ここからとなる ↓ 〕
【佐藤記事本文に戻る→〕 政府は小佐古氏の発言を重く受けとめ,ただちに福島県における小学校などの校庭利用の線量基準を引き下げるべきだ。住民の放射線被曝線量を法律の規定にしたがって正直に開示せよ,との小佐古氏の諫言だ。この点についても少し長くなるがさらに,小佐古氏の文書から引用しておく。
補注)すでに承知のことがらであるが,SPEEDIの公表が東日本大震災:原発大事故の発生直後における被災住民の避難行動にパニック状態を惹起させるおそれがあるからといって,この予測結果はしばらく隠蔽させられていた。関係して,こういう記事もあった。
この刑事告発はけっして間違いではなかった。その理由は小佐古敏荘がそれ以前に説明していたことになる。中断したが再度,小佐古の発言に戻る(再び,佐藤 優の記述中における文章)。
補注)以上のなかで「初期のプリュームのサブマージョンにもとづく甲状腺の被曝」とは,素人には分かりにくい記述であるが,つぎのような解説を出しておく。
a) まず「放射性プルーム(plume):放射性煙流」について。
原発事故などにより飛散した微細な放射性物質が,大気に乗って煙のように流れていく現象を指す語。いわゆる「放射線ホットスポット」の形成に関与している。
「3・11」では,東京電力福島第1原発事故で放出された放射性プルーム(放射性雲)をめぐり,2度にわたって関東・東北地方に広く拡散していった様子が,各地に設置されていた大気汚染の測定局で採取した試料を解析した結果,あらためて確認されていた。
なお,放射能雲の流れは,3月14~15日未明と3月21~22日未明の2経路があった。これらの放射能雲の流れに雨が重なると,高濃度の放射能汚染が発生している。
つまり,前出のSPEEDI が「その予測を記録していた」にもかかわらず,被災住民には事故発生当時,いっさいしらされることがなかった。なんのための「いざ」というときのための測定機器であったのか,その後において非難・批判の声が挙がっていたことは,あまりに当然であった。
b) つぎに「サブマージョン:submersion」(直訳では〔煙・雲などの〕柱)について。
放射性希ガスが人の周囲にあると,吸入により身体組織に放射性物質が集積することによる線量よりも,体外又は肺のなかの放射性気体からの線量の方がはるかに大きくなる。なぜなら,希ガスは,体内摂取が少ないために内部被曝しないからである。このような核種を「サブマージョン」と呼ぶ。
【ここで再度,佐藤 優の本文記事に戻る→〕 このような法律に明白に違反する情報隠しがおこなわれていることを,小佐古氏の爆弾発言があるまで,筆者(佐藤)は夢にも想像していなかった。菅 直人首相は,絶大な権力をもっている。ただちに首相命令を発して,法令を遵守した対応を原子力安全委員会におこなわせ,情報を国民に開示すべきだ。
事態はきわめて深刻だ。(2011年4月30日脱稿)
註記)以上,引用した本文の記述は,http://blogos.com/article/23483/ からの引用であったが,『BLOGOS』は前記したとおり,現在は休刊。
もっとも,この類いに類する「原子力村利害共同体諸集団」側による情報隠しは,いまでも絶えることなく続いている。原発の再稼働は2015年秋にははじまっており,当時までには営業運転までこぎ着けていた(九州電力川内原発1号機・2号機)。
電力会社にとっては,原発事故の教訓や放射性物質による周辺への汚染問題などよりも,ともかく「目先の収益(利潤)」のほうがよほど大事なのである。
しかし,さすが東電が原発を再稼働⇒営業運転まで再稼働できるかといえば,この見通しはいまのところ,なんともいえない。それでも,東電も最近の2年度分の決算は黒字である。
原発事故の後始末に関しては,国民の税金にオンブに抱っこの要領で,東電はそのように黒字を計上できている。原油価格は現在1バレル30ドル前後であるが,東電の広瀬直己社長は50ドル以上に上がれば赤字になるといっている。
註記)最後の原油価格に関する箇所は,「インタビュー:脱国有化を視野,自由化は他地域・ガスに注力=東電社長」(ロイター,2016/2/8 07:25),http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160208-00000003-biz_reut-nb 参照。このリンク先住所も現在は削除されており,参照不可。
※-3「歯舞『読める』と釈明 島尻沖縄北方相」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊4面)
島尻安伊子沖縄北方担当相は〔2016年2月〕12日の会見で,北方領土の一部である歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」が読めなかったことを問われ,「一瞬詰まってしまった。『歯舞』という字は読めるという風に思っている」と釈明した。
島尻氏は9日の会見で「千島歯舞諸島居住者連盟」と読みあげるさい,「千島,はぼ,ええっと,なんだっけ」と言葉に詰まり,秘書官が島尻氏に「はぼまいしょとう」とささやいた。
沖縄県選出の自民党議員である島尻亜伊子は,このように「のちにおける〈夢解釈〉」のような弁明をしていた。だが,北海道民の立場からすれば,この人は本当に読めなかったのかと感じるかもしれない。
なお,島尻安伊子が内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当・科学技術政策担当・宇宙政策担当)に就いたのは,昨年〔2015年10月7日〕に成立した第3次安倍改造内閣のさいではなかったか?
その間,歯舞という「北方領土」の島名に,どうやら一度もお目にかかったことがない,聞いたことすらなかったみたいにこの大臣が起こした,今回の「この漢字が読めない騒ぎ」であった。
もっとも,漢字をよく読めない自民党議員といえば,この党を代表するような最古参級の人物のなかにもいないわけではなかったゆえ,いちがいに島尻大臣だけを責められない。⇒アソウ・某。
さらには,漢字をよく書けない世襲3代目の国会議員が,なにせ首相の座にいたくらいだから,この亜伊子議員だけをあまり責めるのは酷というものであった。⇒アベ・某。
ともかくこの大臣議員,すぐあとに健忘症(一時的?)が直っており,「千島歯舞諸島居住者連盟」が読めるようになった,知力を回復しえたというのだから,メデタシ,めでたしである。
※-4「育休論議『水差した』宮崎謙介議員,復帰意欲も 辞職会見」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊31面「社会」)
男性国会議員で初の育休取得を宣言する一方で,妻の出産目前に不倫。落差の大きさから批判が集まっていた,自民党の宮崎謙介衆院議員(35歳,当時)が〔2月〕12日,疑惑を認めて議員辞職を表明した。政治家の資質を問われる自民党議員が続き,「党内教育の劣化」を指摘する声も出ている。
「主張してきたことと,軽率に行動したことのつじつまが合わない。議員辞職をする決意を固めたところです」。衆院第2議員会館で開いた記者会見。宮崎議員は長い沈黙のあと,こう語った。その一方で,「しっかりおわびをし,いつか大きくなって帰って来ることができれば」と,政界復帰への意欲もみせた。
宮崎氏の不倫疑惑を報じた週刊文春発売の2日後。初めて開いた会見の冒頭では,「不適切な行為により,多くの皆様に多大なるご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。妻の金子恵美衆院議員(37歳)と子どもについて話す場面では声を詰まらせ,「出産直後の妻に酷なことをした。妻と子どもにあらためて謝罪をし,一生涯償ってまいりたい」と話した。
宮崎氏の説明では,京都市の自宅に泊めたとされた女性タレントとは,1月4日の国会開会日に議員会館での催しで出会った。「会ったのは3回」という。「(京都に誘ったのは)おそらく私」と説明。また,今回の女性以外に結婚後に不適切な関係になった女性がいたかを聞かれると「否定はできない」とした。
補注)もしも,こちらの話題を「否定したりして」いると,あとでその別の不倫相手が名のってきたり,あるいはまた『週刊文春』に暴かれたりしたら,事態は最悪。事前にこの事態が発生する可能性を封じたつもりだったと推測しておく。
みずからの育休宣言で男性の育休取得論議に一石を投じたが,今回の不祥事で「水を差してしまった。申しわけない」と謝罪。「私が論じる資格はないが」と前置きしたうえで,「(男性の育休の)機運もだんだん変わってきた。この流れが止まらないことを願うばかり」と話した。
1) 相次ぐ議員の不祥事
ここ最近,安倍政権の閣僚や自民党議員をめぐって,政治家としての資質が問われる事態が目立つ。政権の屋台骨だった甘利 明前経済再生相が先〔1〕月,建設業者側からの現金授受問題で辞任。2期目の武藤貴也衆院議員も昨夏,未公開株をめぐる金銭トラブルを週刊誌に報じられ,自民党を離党した。
甘利氏の辞任後も,丸川珠代環境相が福島第1原発事故の除染で,国が長期目標として示す年間追加被曝線量について,「なんの根拠もない」と講演で発言したと国会で指摘された。丸川環境相は12日に発言を認めて撤回した。
〔既述にもあった話題だが〕島尻安伊子・沖縄北方担当相は閣議後会見で,北方領土ネット検定を紹介したさいに,歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」を読めず,秘書官が助け舟を出した。
補注)丸川珠代環境大臣の話題は前段で触れたが,この「なんの根拠もない」という発言内容は,推察するに,おそらく「経産省関係者」か,原発推進の立場にある関係者が吹きこんだものである。
問題は,丸山自身がそうした入れ知恵をされていたとしても,自分なりに学習(勉強)したうえで,そういう理解(認識)でよいのかを確認しておくべきであった。ところが,この手順をはぶいたというか無関心のまま,大臣就任後の4ヶ月ほどを無為に過ごしてきた。
こうして話題をとりあげていると,安倍晋三「元政権」の準備してきた大臣の椅子は,トテモ軽かった。籐いす製であったよりも多分,それとも発泡スチロールかなにかでできていた椅子らしい。軽いことこのうえなかった点は当然であって,もう,小学生にでも「バカにされそうな」大臣たち。
政治評論家の中村慶一郎氏は「公人の自覚をもつ政治家が減った」と指摘し,衆院選が小選挙区でおこなわれるようになったことが影響しているとみる。中選挙区時代には,複数の自民党候補が同じ選挙区で競いあったが,小選挙区ではそれがなくなり,議員の力より,党首の顔などで選挙が決まる傾向が強くなったと思うためだ。
「志の低い議員が増えた。宮崎氏は国民から信託を受けたという認識に欠け,辞職は当然だ」。
2) 甘利 明の辞任に比べて〈不公平〉?
これまでも与野党の数々の政治家が不倫疑惑を報じられたが,議員辞職に至った例はまれだ。この点について,政治ジャーナリストの田原総一朗氏は「宮崎氏は育休とか格好いいことをいい過ぎた反動が大きい。気の毒だが自業自得」とみる。さらに「対照的なのは,現金授受問題を起こしたのに閣僚を辞任しただけの甘利さんだ」と話した。
自民党議員の不祥事が目立つ背景としては,同党が圧勝した2012年や2014年の衆院選で,経験の浅い若手が「安倍チルドレン」として多く誕生した一方,派閥間の論争や,派閥の先輩による教育が劣化しているのではと指摘する。
「かつての自民党では若手も先輩から手ほどきを受けて必死に政策を勉強していた。いまは党内に議論の場さえないから,議員としての質を下げている」と話す。
しかし,2020年11月になると宮崎謙介は再び,不倫事件を発覚させていたとか。この種になる話題の勃起減少に関しては,全然世話は要らないのが,この人。
「安倍晋三のチルドレン集団」がいまだに,国会あたりには大勢生き残っているが,当時からこれら集団を率いていた当人が,もともとチャイルドの好例・見本であったゆえ,話はそもそも初めからややこしい命題を提供されていたことになる。
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