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売り家と唐様で書く3代目どころか「世襲4代目の政治屋」で局アナ大好きだった小泉進次郎が首相になったらこの国はセクシーに黄昏決定

 ※-0 2024年9月6日新聞夕刊と2024年9月7日朝刊は,自民党総裁選に立候補表明した「世襲4代目の政治屋」(▼カボン)を,次期日本国の首相にもっともふさわしいかのように報道する「狂気の沙汰」的な報道

 1)「〈はじまりのうた〉進次郎政権できるのか=佐藤千矢子」『毎日新聞』2024年9月6日夕刊2面「オピニオン:特集ワイド」

 「世襲4代目の政治屋」であり,現実政治のイロハからしてなにも分かっていない小泉純一郎のせがれが,自民党総裁選に立候補した事実,そして当選する可能性が大ありだとする予想を踏まえてだが,この毎日新聞論説委員はつぎのように語っていた。

顔つきだけは一人前だが政治屋としては幼稚園児水準
だという進次郎的な事実そのものは

米国戦略国際問題研究所 (CSIS)の関係者(後見人?)である
マイケル・グリーンに訊ねてみればすぐに分かること

このグリーンがジャパンハンドラーの一員であった事実は周知の事実

進次郎が関東学院大学経済学部経営学科くんだりから
コロンビア大学大学院修士過程に進学できた経路は

もちろん通常ではアンビリーバブルであり
むろん「エンコ」入学であった
このオトコ,日本で政治の勉強をしてきたはずだが
その相手(国・民)を完全にコケにもしてきた

 毎日新聞論説委員である佐藤千矢子の進次郎「観」をともかく訊いてみたい。

 進次郎政権は誕生するのだろうか。予定通りなら〔9月〕6日午前,小泉進次郎元環境相(43歳)が記者会見し,自民党総裁選への立候補を正式に表明する。この原稿の締め切りは会見には間に合わないが,進次郎政権誕生の可能性を考えてみたい。

 次期首相を事実上決める総裁選には,候補者9人前後の乱立が予想される。誰が選ばれてほしいかを聞いた報道機関の世論調査では,小泉氏と石破茂元幹事長(67歳)が上位2位を占めている。

 27日の投票日は,第1回投票では国会議員票で大差がつかず,党員票に強い候補が上位2位となり,決選投票にもつれこむ展開が予想される。いまの勢いのままなら,小泉,石破両氏が決選投票に進む可能性が高い。

 もしそうなった場合,どちらが勝つのか。キングメーカー争いを繰り広げてきた菅義偉前首相と麻生太郎副総裁はどう動くのか。

 菅氏は小泉氏を支持しており,行動がみえやすい。

 片や麻生氏は,河野太郎デジタル相(61歳)を支持している。茂木敏充幹事長(68歳)との関係も深い。河野,茂木両氏が決選投票に残れなかった場合,麻生氏がどう動くのかが,勝敗の大きなポイントになる。

 麻生氏にとって「小泉 VS 石破」の決選投票は,最悪のシナリオだ。2人とも「菅カード」と目されている。とりわけ石破氏は,首相時代の麻生氏に退陣を迫った過去の経緯が尾を引いている。

 この2人による決選投票になったとしたら,麻生氏は最終的に小泉氏を選ぶのではないかと,最近まで私はみていた。だが「違う」という,つぎのような話を聞いた。

 進次郎政権とはなにか。菅氏の影響力がきわめて強い政権になるだろう。一方,石破氏の場合,小泉氏に比べて政治経験が豊富な分だけ,菅氏との距離はもう少し中立的になるのではないか。だから麻生氏は恩讐(を超えて石破氏を選択するのではないか。

 もちろん麻生氏の意向だけで勝敗が決まるわけではなく,旧岸田派がどう動くのかなども重要な要素となる。

 進次郎政権とはなにかを多くの議員がみずからに問いながら動こうとしている。誕生しそうにみえるが,まったく着地点はみえない。そんな状況が続いている。(論説委員)

佐藤千矢子の論評

 ともかく,9月6日(昨日)の新聞夕刊から7月(本日)には,その朝刊の自民党総裁選に立候補した小泉進次郎に関した報道内容が,まるで予定調和的にだったが,この「世襲4代目の政治屋」が本命であると決めたごとき「記事造り」になっていた。

 そもそも「売り家と唐様で書く3代目」とはよくいったものだが,この格言どおりに「21世紀における日本の政治」は完全に4流化した。

 「世襲3代目の政治屋」であっても,すでにその代表選手としての安倍晋三(いまは故人だが)が,この「美しいはずの国」をズタボロに破壊しまくってきた惨状史のあとを受けて,こんどは

 「世襲4代目の政治屋」となる小泉進次郎が,日本の首相になったりしたら,すでに現状の政治はもう「売り家」としては倒壊寸前の状態になっているなかで,日本を沈没させるために登壇したような未熟者が,本当にこの国をイジクリだすことになるのか。

 『一月万冊』というユーチューブ動画サイト放送担当者の1人,佐藤 章は,小泉進次郎が徹頭徹尾,ダメだらけの国会議員である事実を,こっぴどく批判していた。佐藤のいいぶんは,今回における自民党総裁選に進次郎が当選する確率が高い様子を汲んでか,かなりきびしく批評していた。


 滝川クリステルを姉さん女房として配偶者にえた進次郎であったが,それまでのオンナ漁りにおいては,ともかく局アナの女性大好きでたまらなかった。しかし,クリステルに上手にからみとられて結婚するまでは,その界隈の女性たちのとのお付きあいは,たいそうお盛んであった。その小泉進次郎がいま自民党総裁選に出馬すると表明し,ともかく選挙での前評判では1番人気の首相候補だといわれる。

  ところで,安倍晋三と岸田文雄というこの「世襲3代目の政治屋」たちもひどかった。総理大臣をやらせておくにはあまりにも哲学も理念もへったくれもなかったのが,この2人であった。かといって小泉進次郎も五十歩百歩というか,彼らよりももと下の部類……。

 安倍晋三の第2次政権はまさに「アホノミクス」の大損害を,日本の政治と経済に残すだけに終わっていたし,岸田文雄となる原発再稼働と新増設,防衛費の倍増(5年間かけてだが宗主国アメリカの要求に応えてのもの)といったふうに,「宏池会」の驥尾に着いていたはずのこの「広島市を選挙区にもつ」政治屋の文雄が,そのように軍事費ばかりを熱心に増大させる方針を採ってきた。

 岸田文雄は,原発を積極的に稼働させてたり,ましてや新増設するといった経済産業省のいいぶんを鵜呑みにした方針は,再生可能エネルギーの今後を妨害する政策しか導けないでいた。

 ところが,彼らのあとを継ぎそうだとその第1候補と目されている小泉進次郎は,いままで環境大臣を務めたことがあるけれども,「ビニール袋とセクシー」の話題以外,とりたててわれわれの記憶に留まるものはなかった。

 本当のところ,いままでの彼は「居ても居なくても同じ分際」であって,国会議員の給料・諸経費が税金からこの人にも無駄に注入されてきたに過ぎない。

 マイケル・グリーンは,米国戦略国際問題研究所(CSIS)研究の有力成員であって,とくに,同研究所の上級副所長 / アジア・日本部長などを務めてもいたし,専門はアジア太平洋地域の政治外交,とくに対日本,朝鮮半島,豪,印関係などと説明されていたが,進次郎が相手となればこれが直ちに舎弟あつかいになる事実は明々白々であった。

一国の首相が頭の上がらないこの種の人物がアメリカ側に居る
この事実はよくよく日本側は考えておく必要があった

【参考記事】-『日刊ゲンダイ』などから-


 ※-1 小泉進次郎の自民党総裁選出馬表明はどのように報道されていたか

 本日,2024年9月7日の『毎日新聞』朝刊1面には,こういう記事が掲載されていた。すでに自民党総裁(⇒内閣総理大臣予定者)になりそうだ,という雰囲気さえ読みとれる報道にもなっていた。

野党第1党関連の記事や「下駄の▼▲」である公明党関連の記事も
連ねていた本日『毎日新聞』朝刊「左側上部」の紙面構成

 また昨日,9月6日の『日本経済新聞』夕刊は2面に,つぎのような,最近における若者層の「支持政党を詮議した解説記事」を掲載していた。

「自民党が生き残りのため若者を取り込む必要があることは自明の理だ」
という結論になっているがこの解説記事はともかく

自民党応援団で財界支援のための情報紙である『日本経済新聞』の立場を
明確に表現していた

 以上の記述を受けてとなるが,ここからは,いまから8年半も前に(2016年2月13日)一度執筆・公表してあったけれども,その間,現在までは未公開であった記述の再掲となる。※-2「以下の記述」において復活,再掲することにした。もちろん今日の段階での補正や追論もくわえられている。

 ということで,こちらの内容は主に,「世襲4代目の政治屋」小泉進次郎についてではなく,「世襲3代目の政治屋」安倍晋三君のことを中心に議論していた。

 なお,安倍晋三君のほうの家系図関連でいうと,岸 信介の「世襲4代目の政治屋」に相当する「岸信千代」が,すでに国会議員になっていた。

 この信千代が唱えるように「新しい国のかたちをつくり」たかったら,世襲議員は一掃しておく必要が絶対的にあった。これは政治学者にいわせればしごく当たりまえの基本的な要件であった。

選挙用に準備・制作した「自分の家系図」には男系しか記入しなかった
この「ボクちん」であった

実際に血族で国会議員になったのは男性しかいなかったにせよ
まるで「選挙にオンナは無用で無関係の存在だ」という点までを

無意識にだったのか公表していた

つぎの画像資料はそのことがバレたとき批判された
信千代の幼さ
左下に写っている岸信夫は信千代のオヤジで
このオヤジが「世襲3代目」

そしてその息子がこの「世襲4代目」

このような世襲政治に強烈な異議が出てこない日本は
まさに政治後進国そのもの


 だが,今回,小泉進次郎が自民党総裁選に立候補することになり,しかも,当選する確率が一番高そうだという事前の読みが盛んに流布されている事実を踏まえた発言が,ごく自然にあちこちから湧出していた。

 さて,「世襲3代目の政治屋」たちからさらに「世襲4代目の政治屋」がこの国の最高指導者になる事実そのものが,いかに国益を損ねる人選にしかなりえない事実に気づかねばならない。

 たとえば,つぎの『東京新聞』の記事がその弊害について簡明に指摘していた。肝心な段落のみは文字でさきに,ここに引用しておく。

 なにが政治不信を招いているのか。

 「最大の要因は,世襲議員の存在だと思う。3代目,4代目が首相や閣僚を務めることで(一般市民が)『自分たちは議員になれるはずがない』という感覚をもってしまっている。これは非常にまずい」

 「親の遺産も政治団体を経由させることで相続税なしで受けつぐことができ〔る彼ら世襲の議員たちは〕,『地盤・看板・カバン』が簡単にそろう。世襲政治家は圧倒的に有利で,親の選挙区からの立候補を禁じるなどの見直しが必要だ」

 補注)現に岸 信夫の場合は,自分の選挙区の議席を自分の息子・信千代に「譲る」などと,ごく自然に公言していた。そこまでも「自分たちが国政選挙」を私物化していた事実を,当然だと認識している。日本の選挙制度はだいぶ以前から,実際には死物化したも同然になっていた。

世襲議員の問題

 
 それでも,今回の自民党総裁選を報道するマスコミ・メディアはとくに,大手紙をはじめテレビ局などは,小泉進次郎が首相になりそうだという大前提で報道をしはじめた。たとえば『日本経済新聞』の本日(2024年9月7日)朝刊にはつぎのような記事まで出されていた。この「解説」記事は半ば「進次郎が総裁選に当選確実である」かのようなあつかいをしていた。

この記事のなかに文章化されている題材のなんとその中身が薄いこと!
ジョン・F・ケネディや伊藤博文が生きていたら,

こんな◉鬼と俺様をいっしょにとりあげ比較の対象にした解説記事など書くな
と怒り出すこと十分に請けあえる

 小泉進次郎が安倍晋三の〈二の舞〉になる以前に,彼自身がたいそう喰わせ者の「世襲4代目の政治屋」であった事実は,注意深く観察し,的確に理解しておく必要がある。

 ※-2 かつてだが,チャイルド(childish)な安倍晋三の派閥ワールド圏内で,幸せに暮らすチルドレン的な自民党議員,そして大臣たちが大勢いて,事後の現在(2024年)となってみれば,ろくでもない選良たちが(国会議員のことだが)ワンサカと国会に蝟集したため,日本の政治は実質機能不全

 いってみれば,21世紀のこの国においては,空虚な知識しかもちあわせない首相や,ただ単に無教養であった大臣・閣僚が飛びはねまわるばかりで,その軽佻浮薄さときたら耐えがたかった。

 チャイルドゆえにワイルド的にかつ粗雑な政治運営ができた「故・安倍晋三」総理大臣は,この国を「衰退途上国」にすべく,自分の痴的水準に合致しうるような施策を推進させてきた。その結果,現在にいたってもなお進展中である「失われた10年」を第4段階目にまで引きずりこんだ。

 多分だが,いまから予想できるのは,もしも小泉進次郎が首相になったら,その第4段階目の道筋を極力阻止しようとする気があれば,この国の出直しは可能性がもてるかもしれない。

 さて(ここからは2016年2月13日時点に書いてあった話題となる),安倍晋三が〔いまは故人だが〕首相だった時期,国会などにおいて彼が語ってきたもろもろの知識の理解や情報の認知が,いかにデタラメさと空虚(カラッポ)さに〈満ちていた〉か(?)については,本ブログ内では他日の記述でもさんざんにとりあげてきた。

 それにしても,この安倍晋三が首相がであった時期は,配下の大臣・閣僚に就いていた人びともまた,しばしば,シッカリとていねいに「こと(主に悪事)」を起こすことが多かった。

 安倍晋三が内閣を組んでいたころの《陣笠閣僚》たちの場合,「なんとか大臣」だとか「何々相」と称される立場にあっても,その「口の軽さ」と「教養のなさ」と「行動の不埒さ」加減が,勝手気ままにめだっていた。

 これらは,庶民の側における日常的な立場や生活的な感覚から観たの話であったにしても,その程度の人物たちが大臣だ閣僚だ長官だとかの地位に就いていた状態だったゆえ,安倍晋三の第2次政権においては,尊敬に値する中身など皆無であった

 「その程度」であった国会議員たちの実態(ていたらく)を観察させられるようでは,いいかえれば,いまの自民党政権の大臣程度であれば,このオレにも・このワタシにも簡単に,その大臣たちの代わりとなって就任できそうな感じすら抱かせた。しかし,そうした様相なってしまった「この国のまつりごと」が順調に進むわけなどなかった。これはけっして不思議な感想ではなかった。

 一国の最高指導者の資質・個性・力量というものは,やはり部下である大臣・閣僚たちのそれらにも反映されてくる。最近における自民党議員たちの極端なまでの品質悪化現象の発生は,正直「ヘドが出る気分」。

 来たる2016年7月の参議院選挙では,この自民党の候補者を全滅させるつもりで国民・有権者が臨まないことには,いつまでもこの国はろくでもない国会(たしか,国民の選良が集まる公的な場所だが)は,迷走・妄走を続けていくほかない。

 補注)自民党総裁選後に確実に予想されている衆議院の解散総選挙に当たっては,有権者側はこの自民党を壊滅させるぐらいのいきごみで選挙に挑まないことには,この国の自堕落政治はなにも変えられない。

 1)「丸川環境相が発言撤回 1ミリシーベルト目標『科学的根拠ない』」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊1面)

 この女性大臣,まことに程度の悪い無知をみずから披露した。それとも故意に,そのように発言していたのか。だが,例の原子力村全体の意向が,環境担当大臣の発言をもって代弁されたとまでも解釈できる。

 それにしても,原発事故の問題や原子力・放射能の問題に関して,本当になにもしらないのではないか,とまで思わせるような発言があった。ただしもう一度いっておくが,ある程度は関連する知識を聞きかじっての〈その種の発言〉だったのかもしれないという〈見立〉もありえようが,ともかく,この記事に聞いておこう。

 以下はまず,当該の朝日新聞【記事本文】の紹介。

 丸川珠代環境相は〔2016年2月〕12日夜,記者会見し,東京電力福島第1原発事故への対応で国が追加被曝線量の長期目標として示していた年間1ミリシーベルトについて,「なんの科学的根拠もない」などと自身が講演で発言したことを認め,発言を撤回し,「福島の皆様にはまことに申しわけない」と陳謝した。衆院予算委員会では発言を認めていなかっただけに,週明けの国会審議で野党の追及は必至だ。

 補注)問題となった発言はこういっていた。「『反放射能派』というと変ですが,どれだけ下げても心配だという人は世の中にいる。そういう人たちが騒いだなかで,なんの科学的根拠もなく時の環境大臣が決めた」。

 この種の発言が「なんの科学的根拠もなく時〔いま〕の環境大臣」である丸川珠代の口が飛び出たところに,そもそもの「かなり重症であった問題」が潜んでいた。

 ここで『反放射能派』とは脱原発・反原発派を意味するものと解釈しておくが,この話法を敷衍するとなれば,丸川珠代のような国会議員は,しかも環境大臣の立場でありながらも,「追加被曝線量の長期目標」に関しては,適当にいくらにでも高く設定してかまわない,ということになりかねない。

〔記事に戻る→〕 1ミリシーベルトは,国が除染などによって達成する目標として決めた。国際放射線防護委員会が原発事故から復旧するさいの参考値としているのなかで一番低い数値。除染事業を担当する環境相が発言したとして,丸川氏の認識を問題視する声があがっていた。

 問題の発言は,〔2月〕7日に長野県松本市であった講演で出たとされる。信濃毎日新聞が報道した8日,丸川氏は記者団に「そういういいまわしはなかったと記憶している」と否定。9日の衆院予算委でも「こういういいまわしをした記憶はもっていない」と釈明した。

 補注)丸川珠代はこうなると,「そんなことはありえない」のではないかと思わせるほどに「記憶力の悪い大臣」だったと指摘されてもいい。何日が前に自分が講演で話した内容をろくに覚えていないというのでは,若年認知症だという疑いを抱かせた。そうでなければ,ひたすらおトボケテを装っていただけである。

〔記事に戻る→〕 10日の同委では,民主党の細野豪志元環境相が「信じがたい発言だ。明確に撤回するべきだ」と追及した。丸川氏は「福島の皆様に誤解を与える発言をしたとしたら,おわび申し上げたい」と述べたが,「記憶がない」などと答弁。発言内容を認めていなかった。

 補注)以上の記述については,「記憶がない」と思いたい,といえるだけの一定の「記憶はある」と受けとめておくことにするが,環境担当大臣としてこの問題(被曝線量「年1~20ミリ」)は,東電福島第1原発事故における放射性物質拡散の問題に関連して,非常に重大な論点を提示していたことを忘れてはいけない。

〔記事に戻る→〕 とりわけ,いま〔原発事故後5年が経過した時点で〕は,子どもたちを中心に「甲状腺ガンの発生状況」が深刻な問題となる時期を迎えていた。この問題はチェルノブイリ原発事故が,以後の経過において発生させてきた人的な被害面のひとつでもあった。

 だが,12日午前の閣議後会見では一転して「いったと思う」と説明。同日夜には,発言内容の詳細なメモを入手し,講演の出席者にも問いあわせて自身の発言を確認したとして,記者団への説明に臨んだ。

 丸川氏は撤回の理由について「福島の皆様との信頼関係を保っていくうえで,撤回すべきだと自分で判断した」と説明。年間1ミリシーベルトの数値についても「科学者が集まって議論をしたうえで決まったという意味では,まさに科学的な根拠」とし,辞任については「引き続き職責を果たしてまいりたい」と否定した。

 前後の記述を,理解しやすくするために,つぎの図解を出しておく。

特定の制限基準未満・以下だからといって絶対安全という保証はないのが
放射線被曝量の問題
原発事故は実にやっかいなその後における放射性物質公害をもたらす
なぜこれほどまで基準が異なるのか?
われわれは1年間でどのくらい放射性物質を浴びているか?

右側半ばあたりに「1.0」「一般公衆の線量限度(年間)(医療は除く)」とある

 2) 佐藤 優がとりあげていた小佐古敏荘の「20ミリシーベルト:涙の会見」

 佐藤 優が2011年4月30日,『BLOGOS』に「【佐藤 優の眼光紙背】小佐古内閣官房参与の爆弾発言に注目せよ」という文章を書いていた。「3・11」原発事故の余韻が日本社会全体をまだ覆っていたころの事実に関する論評であった。

 註記)なお,http://blogos.com/article/23483/ 『BLOGOS』はすでに休刊になっていた。

 〔2011年〕4月29日,東京大学大学院教授の小佐古敏荘氏が,4月30日付で内閣官房参与を辞任する意向を表明した。小佐古氏は,3月16日に原子力災害の収束に向けた問題に関して,菅 直人首相を補佐するために内閣官房参与に任命された。小佐古教授は,チェルノブイリ原発事故の研究家としても国際的に認知されている。原子力分野で日本を代表する一級の学者である。

 小佐古氏の辞任の理由が「事態が収束に向けたので,あとは政府機関と東京電力に委ねればよい」ということならば,大ニュースではない。しかし,辞任の真相は,政府に対する抗議であることが,辞任にあたって小佐古氏が配布した文書から鮮明になっている。

この小佐古の抗議は事後無視されている

 小佐古氏は礼儀をわきまえた知識人なので,ていねいな言葉遣いをしている。しかし,その内容は,政府の東京電力福島第1原子力発電所事故の対処が「法と正義」の原則に則しておらず,「国際常識とヒューマニズム」にも反しているという糾弾だ。具体的に2点を紹介する。

 第1は,政府が定めた福島県における小学校などの校庭利用の線量基準(年間20ミリシーベルト)を,乳児・幼児・小学生に適用することはヒューマニズムの観点から絶対に受け入れられないという小佐古氏の意見表明だ。小佐古氏が配布した文書から引用する。

 補注)この小佐古の見解は「ヒューマニズム」と称していたが,この前提に「サイエンス」が置かれていることはいうまでもない。つまり,小佐古敏荘がこの見解を披露する会見のとき「涙を浮かべていた」ことの真義は,奈辺にあったか,もっと真剣に受けとめるべきであった。

 つまり,被曝線量「年1~20ミリ」の1ミリと20ミリとでは,疫学的・病理学的に重大な差がある事実をもとに,小佐古はここで言及している立場をもって表明したのである。

 小佐古敏荘編著『原子力教科書 放射線安全学』(オーム社,2013年5月)は,放射線防護の歴史に関連してICRP 勧告の大まかな説明があり,そして「2007年勧告」については,つぎのように説明していた。

 「放射線作業者(職業人)の線量限度は20mSv / 年(5年間の平均),年 50mSv を超えないことが維持された。妊婦の胎児については1mSv / 妊娠期間,また確定的影響を避けるものとして等価線量限度を定め,目の水晶体で150mSv / 年,皮膚,手,足について500mSv / 年とした。公衆の実効線量限度は1mSv/年とした。」(12頁)

 註記)「20ミリシーベルト問題で涙の辞任会見した小佐古敏荘が書いた,原子力教科書『放射線安全学』を読む」『そのたびごとにただ一つ,世界のはじまり 瀧本往人のブログ』2015年6月2日 22:36:00,https://ameblo.jp/ohjing/entry-12032354184.htmlhttp://ameblo.jp/ohjing/entry-12032354184.html 参照。

放射線防護のICRP「2007年勧告」

〔佐藤記事に戻る→〕 〔前段まで引用した佐藤の記述の最後:『小佐古氏が配布した文書から引用する』に続く段落が,ここからとなる ↓ 〕 

 今回,福島県の小学校等の校庭利用の線量基準が年間 20mSv の被曝を基礎として導出,誘導され,毎時 3.8μSv と決定され,文部科学省から通達が出されている。

 これらの学校では,通常の授業をおこなおうとしているわけで,その状態は,通常の放射線防護基準に近いもの(年間1mSv,特殊な例でも年間5mSv )で運用すべきで,警戒期ではあるにしても,緊急時(2~3日あるいはせいぜい1,2週間くらい)に運用すべき数値をこの時期に使用するのは,まったくの間違いであります。

 警戒期であることを周知のうえ,特別な措置をとれば,数カ月間は最大,年間 10mSv の使用も不可能ではないが,通常は避けるべきと考えます。年間 20mSv 近い被曝をする人は,約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも,きわめて少ないのです。

 この数値を乳児,幼児,小学生に求めることは,学問上の見地からのみならず,私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。

 年間 10mSv の数値も,ウラン鉱山の残土処分場のなかの覆土上でもなかなかみることのできない数値で(せいぜい年間数 mjv〔mSv〕です) ,この数値の使用は慎重であるべきであります。

 小学校等の校庭の利用基準に対して,この年間 20mSv の数値の使用には強く抗議するとともに,再度の見直しを求めます。

小佐古・引用続き1

【佐藤記事本文に戻る→〕 政府は小佐古氏の発言を重く受けとめ,ただちに福島県における小学校などの校庭利用の線量基準を引き下げるべきだ。住民の放射線被曝線量を法律の規定にしたがって正直に開示せよ,との小佐古氏の諫言だ。この点についても少し長くなるがさらに,小佐古氏の文書から引用しておく。

 この1ケ月半,さまざまな「提言」をしてまいりましたが,そのなかでも,とりわけ思いますのは, 「原子力災害対策も他の災害対策と同様に,原子力災害対策に関連する法律や原子力防災指針,原子力防災マニュアルにその手順,対策が定められており,それに則って進めるのが基本だ」ということです。  

 しかしながら,今回の原子力災害に対して,官邸および行政機関は,そのことを軽視して,その場かぎりで「臨機応変な対応」をおこない,事態収束を遅らせているようにみえます。
 
 とりわけ原子力安全委員会は,原子力災害対策において,技術的な指導・助言の中核をなすべき組織ですが,法にもとづく手順遂行,放射線防護の基本にもとづく判断に随分欠けたところがあるよう見受けました。

 たとえば,住民の放射線被ばく線量(すでに被ばくしたもの,これから被曝すると予測されるもの)は,緊急時迅速放射能予測ネットワークシステム(SPEEDI)によりなされるべきものでありますが,それが法令等に定められている手順どおりに運用されていない。  

 法令,指針等には放射能放出の線源項の決定が困難であることを前提にした定めがあるが,この手順はとられず,その計算結果は使用できる環境下にありながらきちんと活用されなかった。また,公衆の被ばくの状沢もSPEEDI により迅速に評価できるようになっているが,その結果も迅速に公表されていない。

小佐古引用・続き2

 補注)すでに承知のことがらであるが,SPEEDIの公表が東日本大震災:原発大事故の発生直後における被災住民の避難行動にパニック状態を惹起させるおそれがあるからといって,この予測結果はしばらく隠蔽させられていた。関係して,こういう記事もあった。

    ★ 浪江町が刑事告発検討=放射能拡散予測の公表遅れ ★
     =『時事通信』2012年4月11日(水)16時59分配信=

 東京電力福島第1原発事故で,放射性物質の拡散を予測する「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム」(SPEEDI)の情報が速やかに公表されなかった問題で,福島県浪江町の馬場 有町長は〔2012年4月〕11日,公表の遅れで被害が拡大したとして,刑事告発を検討していることを明らかにした。

 浪江町では昨〔2011〕年3月の事故発生直後から,住民約2万1000人の大半が避難。町によると,約8000人が原発と反対方向の同町津島地区に一時逃れたが,実際には放射線量が高かったことがあとで判明した。

福島県浪江町の馬場有町長「告発」

 この刑事告発はけっして間違いではなかった。その理由は小佐古敏荘がそれ以前に説明していたことになる。中断したが再度,小佐古の発言に戻る(再び,佐藤 優の記述中における文章)。

 初期のプリュームのサブマージョンにもとづく甲状腺の被曝による等価線量,とりわけ小児の甲状腺の等価線量については,その数値を,20,30km圏の近傍のみならず,福島県全域,茨城県,栃木県,群馬県,他の関東,東北の全域にわたって,隠さず迅速に公開すべきである。
 
 さらに,文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDI システム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し,福井県,茨城県,栃木県,群馬県のみならず,関東,東北全域の,公衆の甲状腺等価線量,並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである。

情報公開せず

 補注)以上のなかで「初期のプリュームのサブマージョンにもとづく甲状腺の被曝」とは,素人には分かりにくい記述であるが,つぎのような解説を出しておく。

 a) まず「放射性プルーム(plume):放射性煙流」について。

 原発事故などにより飛散した微細な放射性物質が,大気に乗って煙のように流れていく現象を指す語。いわゆる「放射線ホットスポット」の形成に関与している。

当時はなんとこの放射性雲の方向に合わせて
つまりこの動きをしらずに避難していった県民たちがいた


 「3・11」では,東京電力福島第1原発事故で放出された放射性プルーム(放射性雲)をめぐり,2度にわたって関東・東北地方に広く拡散していった様子が,各地に設置されていた大気汚染の測定局で採取した試料を解析した結果,あらためて確認されていた。

 なお,放射能雲の流れは,3月14~15日未明と3月21~22日未明の2経路があった。これらの放射能雲の流れに雨が重なると,高濃度の放射能汚染が発生している。

原資料は『朝日新聞』であるがここでは
http://www.kananet.com/fukushima-osenmap/fukushima-osenmap2.htm
から引用

 つまり,前出のSPEEDI が「その予測を記録していた」にもかかわらず,被災住民には事故発生当時,いっさいしらされることがなかった。なんのための「いざ」というときのための測定機器であったのか,その後において非難・批判の声が挙がっていたことは,あまりに当然であった。

 b) つぎに「サブマージョン:submersion」(直訳では〔煙・雲などの〕柱)について。

 放射性希ガスが人の周囲にあると,吸入により身体組織に放射性物質が集積することによる線量よりも,体外又は肺のなかの放射性気体からの線量の方がはるかに大きくなる。なぜなら,希ガスは,体内摂取が少ないために内部被曝しないからである。このような核種を「サブマージョン」と呼ぶ。

【ここで再度,佐藤 優の本文記事に戻る→〕 このような法律に明白に違反する情報隠しがおこなわれていることを,小佐古氏の爆弾発言があるまで,筆者(佐藤)は夢にも想像していなかった。菅 直人首相は,絶大な権力をもっている。ただちに首相命令を発して,法令を遵守した対応を原子力安全委員会におこなわせ,情報を国民に開示すべきだ。

 事態はきわめて深刻だ。(2011年4月30日脱稿)

 註記)以上,引用した本文の記述は,http://blogos.com/article/23483/ からの引用であったが,『BLOGOS』は前記したとおり,現在は休刊。

 もっとも,この類いに類する「原子力村利害共同体諸集団」側による情報隠しは,いまでも絶えることなく続いている。原発の再稼働は2015年秋にははじまっており,当時までには営業運転までこぎ着けていた(九州電力川内原発1号機・2号機)。

 電力会社にとっては,原発事故の教訓や放射性物質による周辺への汚染問題などよりも,ともかく「目先の収益(利潤)」のほうがよほど大事なのである。

 しかし,さすが東電が原発を再稼働⇒営業運転まで再稼働できるかといえば,この見通しはいまのところ,なんともいえない。それでも,東電も最近の2年度分の決算は黒字である。

 原発事故の後始末に関しては,国民の税金にオンブに抱っこの要領で,東電はそのように黒字を計上できている。原油価格は現在1バレル30ドル前後であるが,東電の広瀬直己社長は50ドル以上に上がれば赤字になるといっている。

 註記)最後の原油価格に関する箇所は,「インタビュー:脱国有化を視野,自由化は他地域・ガスに注力=東電社長」(ロイター,2016/2/8 07:25),http://newsbiz.yahoo.co.jp/detail?a=20160208-00000003-biz_reut-nb 参照。このリンク先住所も現在は削除されており,参照不可。

 

 ※-3「歯舞『読める』と釈明 島尻沖縄北方相」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊4面)

 島尻安伊子沖縄北方担当相は〔2016年2月〕12日の会見で,北方領土の一部である歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」が読めなかったことを問われ,「一瞬詰まってしまった。『歯舞』という字は読めるという風に思っている」と釈明した。

 島尻氏は9日の会見で「千島歯舞諸島居住者連盟」と読みあげるさい,「千島,はぼ,ええっと,なんだっけ」と言葉に詰まり,秘書官が島尻氏に「はぼまいしょとう」とささやいた。

北海道の地名はとくに関東以南出身の人にはなかなか読めないものが多い
しかし「歯舞」は北方領土の島の名のひとつとして有名であった


 沖縄県選出の自民党議員である島尻亜伊子は,このように「のちにおける〈夢解釈〉」のような弁明をしていた。だが,北海道民の立場からすれば,この人は本当に読めなかったのかと感じるかもしれない。

 なお,島尻安伊子が内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策担当・科学技術政策担当・宇宙政策担当)に就いたのは,昨年〔2015年10月7日〕に成立した第3次安倍改造内閣のさいではなかったか? 

 その間,歯舞という「北方領土」の島名に,どうやら一度もお目にかかったことがない,聞いたことすらなかったみたいにこの大臣が起こした,今回の「この漢字が読めない騒ぎ」であった。

 もっとも,漢字をよく読めない自民党議員といえば,この党を代表するような最古参級の人物のなかにもいないわけではなかったゆえ,いちがいに島尻大臣だけを責められない。⇒アソウ・某。

 さらには,漢字をよく書けない世襲3代目の国会議員が,なにせ首相の座にいたくらいだから,この亜伊子議員だけをあまり責めるのは酷というものであった。⇒アベ・某。

 ともかくこの大臣議員,すぐあとに健忘症(一時的?)が直っており,「千島歯舞諸島居住者連盟」が読めるようになった,知力を回復しえたというのだから,メデタシ,めでたしである。


 ※-4「育休論議『水差した』宮崎謙介議員,復帰意欲も 辞職会見」(『朝日新聞』2016年2月13日朝刊31面「社会」)

 男性国会議員で初の育休取得を宣言する一方で,妻の出産目前に不倫。落差の大きさから批判が集まっていた,自民党の宮崎謙介衆院議員(35歳,当時)が〔2月〕12日,疑惑を認めて議員辞職を表明した。政治家の資質を問われる自民党議員が続き,「党内教育の劣化」を指摘する声も出ている。

小泉進次郎はこれから大丈夫か

 「主張してきたことと,軽率に行動したことのつじつまが合わない。議員辞職をする決意を固めたところです」。衆院第2議員会館で開いた記者会見。宮崎議員は長い沈黙のあと,こう語った。その一方で,「しっかりおわびをし,いつか大きくなって帰って来ることができれば」と,政界復帰への意欲もみせた。

 宮崎氏の不倫疑惑を報じた週刊文春発売の2日後。初めて開いた会見の冒頭では,「不適切な行為により,多くの皆様に多大なるご迷惑をおかけしました」と頭を下げた。妻の金子恵美衆院議員(37歳)と子どもについて話す場面では声を詰まらせ,「出産直後の妻に酷なことをした。妻と子どもにあらためて謝罪をし,一生涯償ってまいりたい」と話した。

 宮崎氏の説明では,京都市の自宅に泊めたとされた女性タレントとは,1月4日の国会開会日に議員会館での催しで出会った。「会ったのは3回」という。「(京都に誘ったのは)おそらく私」と説明。また,今回の女性以外に結婚後に不適切な関係になった女性がいたかを聞かれると「否定はできない」とした。

 補注)もしも,こちらの話題を「否定したりして」いると,あとでその別の不倫相手が名のってきたり,あるいはまた『週刊文春』に暴かれたりしたら,事態は最悪。事前にこの事態が発生する可能性を封じたつもりだったと推測しておく。

 みずからの育休宣言で男性の育休取得論議に一石を投じたが,今回の不祥事で「水を差してしまった。申しわけない」と謝罪。「私が論じる資格はないが」と前置きしたうえで,「(男性の育休の)機運もだんだん変わってきた。この流れが止まらないことを願うばかり」と話した。

 1) 相次ぐ議員の不祥事

 ここ最近,安倍政権の閣僚や自民党議員をめぐって,政治家としての資質が問われる事態が目立つ。政権の屋台骨だった甘利 明前経済再生相が先〔1〕月,建設業者側からの現金授受問題で辞任。2期目の武藤貴也衆院議員も昨夏,未公開株をめぐる金銭トラブルを週刊誌に報じられ,自民党を離党した。

 甘利氏の辞任後も,丸川珠代環境相が福島第1原発事故の除染で,国が長期目標として示す年間追加被曝線量について,「なんの根拠もない」と講演で発言したと国会で指摘された。丸川環境相は12日に発言を認めて撤回した。

 〔既述にもあった話題だが〕島尻安伊子・沖縄北方担当相は閣議後会見で,北方領土ネット検定を紹介したさいに,歯舞(はぼまい)群島の「歯舞」を読めず,秘書官が助け舟を出した。

 補注)丸川珠代環境大臣の話題は前段で触れたが,この「なんの根拠もない」という発言内容は,推察するに,おそらく「経産省関係者」か,原発推進の立場にある関係者が吹きこんだものである。

 問題は,丸山自身がそうした入れ知恵をされていたとしても,自分なりに学習(勉強)したうえで,そういう理解(認識)でよいのかを確認しておくべきであった。ところが,この手順をはぶいたというか無関心のまま,大臣就任後の4ヶ月ほどを無為に過ごしてきた。

 こうして話題をとりあげていると,安倍晋三「元政権」の準備してきた大臣の椅子は,トテモ軽かった。籐いす製であったよりも多分,それとも発泡スチロールかなにかでできていた椅子らしい。軽いことこのうえなかった点は当然であって,もう,小学生にでも「バカにされそうな」大臣たち。

 政治評論家の中村慶一郎氏は「公人の自覚をもつ政治家が減った」と指摘し,衆院選が小選挙区でおこなわれるようになったことが影響しているとみる。中選挙区時代には,複数の自民党候補が同じ選挙区で競いあったが,小選挙区ではそれがなくなり,議員の力より,党首の顔などで選挙が決まる傾向が強くなったと思うためだ。

 「志の低い議員が増えた。宮崎氏は国民から信託を受けたという認識に欠け,辞職は当然だ」。

 2) 甘利 明の辞任に比べて〈不公平〉?

 これまでも与野党の数々の政治家が不倫疑惑を報じられたが,議員辞職に至った例はまれだ。この点について,政治ジャーナリストの田原総一朗氏は「宮崎氏は育休とか格好いいことをいい過ぎた反動が大きい。気の毒だが自業自得」とみる。さらに「対照的なのは,現金授受問題を起こしたのに閣僚を辞任しただけの甘利さんだ」と話した。

 自民党議員の不祥事が目立つ背景としては,同党が圧勝した2012年や2014年の衆院選で,経験の浅い若手が「安倍チルドレン」として多く誕生した一方,派閥間の論争や,派閥の先輩による教育が劣化しているのではと指摘する。

 「かつての自民党では若手も先輩から手ほどきを受けて必死に政策を勉強していた。いまは党内に議論の場さえないから,議員としての質を下げている」と話す。

【人物紹介】 宮崎謙介衆院議員は東京都出身,2003年に早稲田大学商学部を卒業後,生命保険会社やインターネット会社に勤務し,2007年に学生の就職や起業を支援する会社を設立した。2012年12月の衆院選で,自民党公認候補として京都3区から立候補し初当選。2015年2月に金子氏と結婚した。

人物紹介

 しかし,2020年11月になると宮崎謙介は再び,不倫事件を発覚させていたとか。この種になる話題の勃起減少に関しては,全然世話は要らないのが,この人。


 「安倍晋三のチルドレン集団」がいまだに,国会あたりには大勢生き残っているが,当時からこれら集団を率いていた当人が,もともとチャイルドの好例・見本であったゆえ,話はそもそも初めからややこしい命題を提供されていたことになる。

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