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少子化の大波が押し寄せ総人口が急減していくなかで防衛予算を倍増させる岸田文雄政権の愚行は「世襲3代目の政治屋」の迷走

 ※-1 少子化のさざ波はじわじわと寄せて大波になってきた,人口の回復などもう間に合わない

厚生労働省がとりまとめ公表した「2022年の人口動態統計(概数)」によれば,日本における出生数は7年連続で減少し,過去最少だった2021年を4万875人下回る77万747人となり,初めて80万人台を割りこんだ。 合計特殊出生率は過去最低の1. 26で前年の1. 30より0. 4ポイント低下した。

『毎日新聞』2023年6月2日朝刊

 そうした日本における少子化の趨勢は,いまでは絶対的な方向性として,もしかすると,どうしようもなくなった事態・局面に対峙したといってもいい。政治家は自分たちの個人的な利権のために,官僚は自分たちの天下り先確保のために,資本家・経営者は目先の利潤追求のためにだけ,それぞれ熱心である。
 付記)冒頭の画像は『東京新聞』2023年3月10日から借りた。なおつぎに,『東京新聞』からも類似の図表を引用しておくが,こちらのほうが表のなかに註記している語句が多い。

『東京新聞』2023年3月1日

第3次ベビーブームが来るはずだった
その「1997-2000年」における出生数は
それほど減少する傾向をみせなかった

しかし
第4次ベビーブームが来るはずだった
「2022-2025年」までには
すでに出生数は以前に比較して
明確に減少しだしていた

 つまり,彼らが立脚している価値観・世界観は「いまだけ・カネだけ・自分だけ」という観点からのみ,この世の中,日本の政治・経済をとらえているのであって,国利民福とかいった国民経済全体の発展と繁栄など,完全に「二の次」である。というよりももっと,ずっと後方に位置づけていた。国家じたいが衰退する方途が「彼らが誘導されてきた」といって過言ではない。

 このままいったら,昨今における日本の経済社会状況を踏まえていえば,多分,あと四半世紀も経つころには,この国,完全に後進国と化す可能性が大きい。もしかしたら,いまの時点においてすでに,「完封負け試合」の様相を呈しており,その輪郭も明解になっているた判断しても,なんらおかしくはない。それほどまでひどく,現状のこの国のヘタレ具合はひどい。

 岸田文雄という「世襲3代目の政治屋」に実際に首相をやらせてみたところ,1年と9ヶ月が経過した現時点でより明瞭になった事実は,首相としては最低レベルのレッテルを貼られた安倍晋三よりも,もっとひどい,貧相・劣悪な器にしか映らないところが,悲しい。

 つまり,「割れ鍋に綴じ蓋」の関係であっても,資質面でいえばともに品質不良であった「安倍晋三と岸田文雄」という2人同士は,単に,世襲の立場を利用できて国会議員になれ,首相にまで昇りつめた人間であったに過ぎない。国民・市民・庶民たちの生活と権利にとってみれば,まさにたいした役にもたたないどころか,有害無益の側面が剥き出しであった「ガラクタの政治屋」であったことになる。

 前掲した図表を載せていた『毎日新聞』2023年6月2日の記事「出生率1. 26,過去最低 出生数は80万人割れ 2022年人口動態」は,現状となってはもはや,その少子化という減少に歯止めをかけようにも,すでにかなわぬ時期になっている日本の人口問題を伝える報道として,こう述べていた。

 厚生労働省が〔6月〕2日に公表した2022年の人口動態統計によると,1人の女性が生涯に産む子どもの数に相当する合計特殊出生率は 1. 26だった。前年の 1. 30を下回り,2005年と並んで過去最低となった。

 低下は7年連続で,新型コロナウイルスの流行などが影響したとみられる。生まれた赤ちゃんの数(出生数)は前年より4万875人減少して77万747人となり,統計を取りはじめた1899年以降,初めて80万人を割った。

 合計特殊出生率は2005年に過去最低の1. 26となったあと,団塊ジュニア世代(1971~74年生まれ)の出産が増えたことなどを背景に回復し,2015年には1. 45までもちなおした。しかし,未婚化や晩婚化が進んだことなどで低下が続いていた。

 人口を維持するためには出生率は2.07が必要だとされる。政府は,子どもをもちたい人の希望がかなった場合にみこ込める出生率「希望出生率 1. 8」の実現を目標にかかげるが,差は大きい。

 2202年の合計特殊出生率を5歳ごとの年齢階級別にみると,出産の高齢化によって45~49歳は微増したものの,44歳以下はいずれも低下した。前年に比べ,もっとも減り幅が大きかったのは25~29歳だった。背景について,厚労省の担当者は「結婚や出産,子育ての実現を阻むさまざまな要因が複雑に絡み合っている」と指摘する。

 一方,婚姻件数は,戦後最少だった前年より3740組増えて,50万4878組だった。新型コロナウイルスの感染拡大以降は減少が目立っていたが,3年ぶりに増加に転じた。離婚件数は17万9096組で,前年より5288組減った。
 死亡数は156万8961人で,死亡数から出生数を引いた「自然減」は79万8214人で過去最大となり,16年連続の減少となった。

『毎日新聞』2023年6月2日

 『毎日新聞』が作成した上記の図表の原資料は,つぎの厚生労働省『令和4年(2022)人口動態統計月報年計(概数)の概況』 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/geppo/nengai22/index.html の「結果の概要」であった。こちらも,あらためて引用しておく。

厚生労働省の原図統計


 ※-2 岸田文雄が「世襲3代目の政治屋」として無思想・没理念であった基本的な難点

 1) 安倍晋三が事前にわざわざ敷いた軍拡路線であったFMS(Foreign Military Sales,アメリカ政府がおこなっている有償の対外軍事援助プログラム)という方法に依った「兵器・武器」の調達は,いってみればボッタリバーの要領で(そこのママは女装したバイデンか?),あるいは薬九層倍の仕方で,アメリカ政府が日本政府から軍事予算(防衛費)の名目で,国家次元において搾取するための「軍事関連での国際政治」を意味する。

 日本政府がアメリカ政府から兵器や武器を購入するその「対外有償軍事援助」の売買契約は,なにやかや上乗せされる金額が「管理費や梱包費などの手数料」のほかに「開発分担金」(開発費用を一部負担)まで重ねられて,いわば「屋上屋を架す」要領でもって請求される。

 そのさい,アメリカ政府の立場・利害にとってみれば,それらの費目が「打ち出の小槌」を提供する小道具になっているゆえ,それこそ「笑いが止まらない」ほど「オイシイ」政治的な商取引になっている。それでも日本政府側は安倍晋三の第2次政権時に,そういたFMSによる契約にしたがい,兵器・武器をアメリカから買うことを約束していた。

 岸田文雄の立場ときたらその路線をただ継承しているだけであって,国家予算を大事につかうとか節約するといった発想とは無縁の御仁である。安倍晋三はトランプが怖くてしかも自分が気に入ってほしいがために,アメリカ政府からそれこそ暴利をふっかけられてでも,兵器・武器の「爆買い」(▼カ買い?)を,そのFMSを結んで果たすことにした。

 岸田文雄も問題で,その路線を変更する気持ちなどは全然なく,2023年度から5年間を賭けてGDP比率・対1%である日本の軍事予算を倍増させ,NATO諸国並みの2%にまでもっていく点を,当然のように請け負っていた。しかもその過程では,43兆円もの予算を確保しなければならなくなっているのに,である。

 2)軍拡のための増税だけでなくてさらに,岸田文雄は「原発の新増設」まで決めていた。かといても,いまだに東電福島第1原発事故現場の後始末がついていないだけでなく,処理水という名の汚染水を太平洋にぶちまけてその「処理」を済ますとしたやり方でもって,事故原発現場からトリチウムだけでなく,ほかの核種も数種類まぜこぜにした状態で,つまり完全に除去できない状態のまま放出する手はずになっている。

 つぎの説明は環境省の説明に替わるが,トリチウム以外の核種が完全に除去できるわけがない事実を,実質で説明している。

 ALPS等による浄化処理後の「ALPS処理水」では,希釈前の段階で,トリチウム以外の核種の多くは,検出限界値未満となります。セシウム134/137,コバルト60,ルテニウム106,アンチモン125,ストロンチウム90,ヨウ素129,テクネチウム99,炭素14などが検出される可能性はありますが,いずれも規制基準値未満です

 註記)「第6章 事故の状況 6.3 廃炉に向けた取組と進捗」「トリチウム以外の核種」『環境省』ホームページ,https://www.env.go.jp/chemi/rhm/r4kisoshiryo/r4kiso-06-03-08.html

汚染水から放射性物質の完全除去は不可能

 ところで,『原子力緊急事態宣言』(東電福島第1原発事故が発生した日に発令されていた)は,現在もなお発令中であり,解除されていない。解除できる見通しもついていない。いつになったら解除できるのか不詳である。

 それでも,この国が原発を「新増設するのだ」と性懲りもなくいいだした。現首相の岸田文雄が経済産業省の原子力ムラ所属の官僚たちにそそのかされてだが,そう決めたのである。この「世襲3代目の政治屋」がいかに暗愚の人物であるかは,一目瞭然である。

 なお,関西電力は最近,「2023年度の原発稼働率」が「東日本大震災前の水準に」戻したことにより,「ロシアのプーチン」によるウクライナ侵略戦争をきっかけに高騰してきた電気料金が,現状のなかでこの関電は,たとえば東電の3分の2まで下げることができた。

 つまり,関電は「火力発電所の燃料高騰などで2023年3月期は8期ぶりの最終赤字をみこむ」が「原発の稼働率向上で収支改善を急ぐ」と強調するとともに,電気料金を他の大手の電力会社よりもかなり低めに設定することで,原発の有用性を強調したものと判断できる。

 註記)この段落は『日本経済新聞』2022年12月15日 1:16 の記事「関西電力,23年度の原発稼働率 東日本大震災前の水準に」https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF146FH0U2A211C2000000/ を参照して書いた。

 しかし,原発による電力生産のコスト計算には,あれこれのカラクリや事実上のウソもあった。とりわけ,今後になって「廃炉工程に進んだ」あと,確実にその発生がみこまれる「未来費用」が,いかほどにまで莫大にその上昇をしていくかについては,「想定外」などと排除して逃げるわけにはいかない。

 にもかかわらず,あえて現時点にあっては,完全といいくらい「無視しておき,ともかく電力の生産単価を安めに計上する操作」をするマヤカシが,正面だって問題にされていない。

 未来費用といわなくとも現在費用としても,中間処理施設の未定状態や,東電のように原発事故に関連した被災者向けの補償問題も,原発による電力生産単価を,大きく高める要因として無視できない。

 ましてや,日本の原発にかぎらず,アジアでたとえば,韓国や中国の原発に仮にでも大事故が起きたら,日本にも甚大な損害が発生する恐れは現実の問題として予測できているし,恐れられている。

 正直いって,技術経済的には『鬼っ子に等しい電力生産方法』である原発を利用するあり方ゆえ,本来であれば,その双子の兄弟だ,といっても兄貴分に当たる原爆を並べてみれば即刻分かるように,「原発の事故」⇒「実質,核兵器の行使」となるゆえ,電力をえるために応用する技術体系ではありえなかった。

 現在も進行中である「プーチンのロシア」によるウクライナ侵略戦争の最中に,ウクライナ国内にある原発が非常に危険な施設になっている事実は,周知のとおりである。

 3)岸田文雄は,2023年度から5年間で軍事費(防衛予算)を2倍にすると決めていたが,そのための増税が今後はあらゆる方面・領域で追求される。

 つぎに出す画像資料,『東京新聞』2022年6月3日の記事は,こうした「パンやバターよりも兵器・弾薬」という日本政府の方針転換を,われわれの日常生活からまっとうに眺めてみると,軍事予算というものが「いかにムダばかりである事実」は,簡単に理解できるはずである。

『東京新聞』2022年6月3日

 

 ※-3 軍事予算はとりあえず平和のためだが,本来の目的である戦争のための経費となれば破壊を意味するだけ

 なにに対してでも同じであるが,建設にはいちいちに千や万の手間がかかっても,その破壊になると「1の力」で簡単に実現できる。ウクライナ侵略戦争の現状は毎日,われわれがテレビやネットで手に取るように観察させられている。

 『東京新聞』は2022年12月31日の朝刊では,「防衛費5年間で大幅増の43兆円,実際は60兆円近くに膨張 そのわけは…」という見出しを付した記事で,つぎのように説明していた。

43兆円の使途
ローンまで使う軍事費

 政府が2023〜27年度の5年間の次期計画で打ち出した防衛費の大幅増に関し,実際の規模は60兆円近くに膨れ上がることが分かった。

 政府は5年間の規模を43兆円としているが,それ以外にも,期間中に新規契約する装備品購入費で2028年度以降にローンで支払う額が16兆5000億円あるためだ。

 保有を決めた敵基地攻撃能力(反撃能力)向けのミサイルや戦闘機などの高額兵器を一気に増やすことが影響しており,防衛費のさらなる膨張や予算の硬直化につながる恐れがある。

【関連記事】 防衛費5年で43兆円,GDP比「2%」到達ありきで財源確保は後回し…当面国債発行で数年後に増税か 国民負担は必至

関連記事・表記

  ◆ 2028年度以降のローン支払いが16兆5000億円にも ◆

 5年間で43兆円という金額は,政府が今月〔2022年12月〕に閣議決定した安全保障関連文書の一つ「防衛力整備計画」で示した。現計画の1. 6倍近い大幅増となる。内訳は自衛隊員の給与や食費など「人件・糧食費」11兆円,新たなローン契約額のうち27年度までの支払額27兆円,22年度までに契約したローンの残額5兆円となっている。

 補注)この「契約したローン:16. 5兆円」の支払先はいうまでもなく,FMSによって発生した相手国のアメリカ政府であった。日本政府は,防衛予算の倍増を正当化できる理由・事情を,まともに説明しきれていない。

 台湾有事を騒ぎたてた前首相の安倍晋三などは,国際政治や軍事情勢の分析が,まるできていなかった。どうみてもこの総理大臣は,本当に稚拙な思考回路しか頭中に備えていなかった「世襲3代目の政治屋」であった。

 ちなみに,日本もアメリカも中国と台湾の関係では正式に,中国を認め台湾を認めていない。そういう国交関係を維持してきた。ところが,その台湾のために発生する有事を日本が想定したうえ,しかもアメリカ側の言い値での,馬鹿高い価格にもかかわらず,それも在庫一掃セールに応じるかたちで,

 おまけに,旧式の型落ちした兵器・武器を調達・購入するというのだから,それこそ本当に「▼カ・丸出しの愚行」になっていた。しかもまだ,現在進行形として開始したばかりの米日間の取引である。2023年度から5年間にわたって起きる事実に関した話題である。

 以下に『東京新聞』の説明を続けて聞きたい。前掲した図表をみなおしてほしい。

 5年間に組む新たなローンの総額は,現計画の17兆円から43兆5000億円へ2.5倍にはね上がる。2027年度までに支払う27兆円を差し引くと,16兆5000億円が2028年度以降のローン払いで,政府が5年間の規模とする43兆円と合わせれば,59兆5000億円になる計算だ。

 国の予算は,その年の支出はその年の収入や借金を充てる単年度主義が原則だが,高額な装備品や大型公共事業は1年で賄えないため「後年度負担」と呼ばれる分割でのローン払いが認められている。安倍政権はこの仕組みを使って,米国製兵器の購入を大幅に拡大させ,岸田政権も「防衛力の抜本強化」をかかげてその流れを加速させた。

『東京新聞』2022年12月31日朝刊

 補注)要は,あの安倍晋三が軍事費のために支出する「国家財政の運営管理の方法」を,乱雑にあつかい,デタラメにした。しかも金銭問題であって,われわれ庶民がマイホームを建築するための「後年度負担」⇒「ローンの残債支払い」の問題とは異なり,国家次元でのきわめてズサンな予算編成だとなれば,ずいぶんいい気なものである。

 専門家は,台湾有事が起こる可能性は低いとみなしているのに,いやそうではない,近いうちにありうるかもしれないから,日本の軍事費は大幅に増大させねばならないと短絡的にいうのは,国際政治的に合理的な判断とはいえない。

アメリカ政府・軍部がどのような意図で
日本の自衛隊3軍を動かしているか?
まるでアメリカ軍の傭兵でありフンドシ担ぎでもあるが,
結局,最前線に配置されている

 ここで一言断っておく。あらゆる軍事費に関して妥当する話となる。生産性という意味あいを前提に置いたうえで,戦争という問題を俎上に上げたならば,これに積極的な理解はありえない。

 現にウクライナ戦争においては,作戦上の都合でとくにロシア側がウクライナ側の公共基盤を破壊する攻撃や,民間人の住居を意図的に標的にして狙った残虐行為がまかり通っている。

 戦争事態の進行そのものに伴い,膨大に発生するその種の破壊行為を,日本国首相の岸田文雄はどういう気持ちで眺めているのか?
 
 しかも,この首相は広島県の出身であり,広島市を中心とする自分の選挙区から国会に送りこまれている人物であった。

〔記事に戻る→〕 積み残しの16兆5000億円は2028年度以降に返済を迫られ,仮に2028年度から5年間の防衛費が同規模の43兆円とすれば,4割弱をローン払いが占めることになる。その場合,新たに必要となる装備品購入にしわ寄せがいくが,防衛省の担当者は「試算では大丈夫だ」と主張する。

  ◆財務省「通常あり得ない」 防衛省,全体像示さず ◆

 一方,予算を査定する財務省幹部は「これだけ期間外のローン払いが膨らむのは異例で,通常はありえない」と懸念。防衛費の次期計画の上限額を前提とせずに,必要性を精査して圧縮していくべきだと訴える。

 防衛省がホームページで公表する防衛力整備計画は,〔2022年12月〕30日時点で,16兆5000億円に関する記述がなく,国民に説明責任を果たそうという姿勢はみえない。 

 一橋大の佐藤主光教授(財政学)はローンが重荷となり,「つぎの計画で新しく買うべき装備品が買えなくなる可能性がある。そうでなければ,年間の防衛費が国内総生産(GDP)比2%を超えて膨張する恐れもある」と指摘。ローンの財源や年1兆円強の増税方針について「政府は国民に全体像を丁寧に説明すべきだ」としている。(引用終わり)

 以下には,本ブログ2023年6月23日の記述からつぎの段落・図表を,最後紹介しておくことにした。

軍事費をこれほど急に増大させることは
いままでなかった
軍事費は破壊のための予算
国を守るとはいっても膨大な破壊をともなう
43兆円の内訳説明「一例」
戦争⇔増税は歴史的な法則である

 

※-4 本日のこの記述はそもそも,少子化問題から議論を開始していた

 第2次世界大戦中の話題となるが,大東亜・太平洋戦争にまで突きすすんだ旧大日本帝国は,当時のお父さん・お母さんたちに向かい,兵隊さんの数を増やさねばならない,徴兵するために若者(男性)が大勢必要だから(とはいっても20歳になるのを待つわけだったが),子どもをたくさん「産めよ殖やせよ!」と督励していた。

 人が戦争に動員され戦場にいったら命を落とす点は,確率論的にも絶対に覚悟しておかねばならない。その場合,自分の子どもが戦争にいかされて戦死したりして喜ぶ,とくに母親などいない。

 彼女たちが自分の腹を痛めて産んで育てて,ようやく20歳にまで成長した若い男が,戦場ですぐに死んだりしたら,その母親がどのくらい嘆くか。もっとも,そういう事態が起こらないように政治をするのが,日本の首相であれ,よその国の大統領であれ,最大の役目のひとつである。

 しかし,それにしても,なにを「ボーット考えているのか」,あの岸田文雄という男は……。自分の息子を首相秘書官に取り立てる頭は素早く回転していた。どの親も同じに,自分の子どもだけは一番大事だという気持ちがあるのは当然であるとはいえ……。

 戦争など起こさせないようにすることが,国家最高指導者の最大・最高の任務だといってもいい。ところで,ロシアのプーチン政権の報道官ペスコフは,息子にニセ電話をかけてきたある者が,あなた(その息子)に向かい「君は徴集されています」などとカマをかけて聞いたところ,「オレはペスコフの子どもだから,徴兵などされない」と,それも堂々と答えていた。この話題は,だいぶ以前になるが実際に録音されていたその電話のやりとりが報道(公開)されていた。

 しかし,その後,つぎのような報道が出ていた。この記事を読むと,ペスコフの息子は,ワグネルの民間戦争会社の要員となっており,それなりのあつかいを受けているようにも読める。もっとも,ロシア軍に入隊していない点には,まだ裏事情があると疑ってもよい。

〔ここから再度,本論となり,日本の話題に戻る ↓ 〕 
 
 さてFMSの利用についていうが,安倍晋三の残した負の遺産である自国の国家予算の無駄づかいにしかならない「兵器・武器のアメリカ政府からの調達・購入」を,そのままつづけて「爆買いの要領」で,無反省に『無鉄砲にもおこないだした」のが,岸田文雄であった。

 そもそも「いざ有事になった」さい,その第1線:最前線に動員させられるのは,1兵卒(最下層の軍人)たちである。ところが,その兵卒になる若者の供給源に関する数値である出生数・合計特殊出生率は,日本では,いまなお低迷したまま,回復のメドは立っていない。

 そもそも,「ベビーブーム」というものが,「第3次ベビーブーム」(これは1997-2000年あたりに想定されていた)や「第4次ベビーブーム」(これは2022-2025年)としては減少しなった真因を理解しようともしないで,軍隊ゴッコのためにまず兵器・武器を,それもアメリカ政府の言い値りに,しかも安倍晋三が始めたように「爆買い」的に買うというのは,愚行であるよりも狂気の沙汰であった。

 いまの時代,男性の生涯未婚率が3割,女性のそれが2割ちかくにもなっている。結婚願望すら捨ててしまっている若者が増えている。子ども手当ウンヌンでもって満足に,なにかを対処できる時代ではなくなっている。

 この記述では触れられなかったが,以上に指摘した問題にくわえて「医療費」や「住宅確保」の問題が,いまでは重要な意味をもっている。お産の費用も高い。その公的な援助があっても,子育てするための社会環境がまだまだ不十分である。これで兵隊さんになれる若者が期待どおりに登場してくるわけなどない。しかも赤ちゃんからその歳を数えるとなると20年先の話題であった。

 自衛隊は定員に関して恒常的に欠員状態がつづいている。最近の自衛隊は,艦船の艦長や輸送機の機長,戦車の車長にも女性将校が進出している。いざ有事を迎えたさい,彼女らを戦争に本気で送りこめるのか?

 その覚悟はあるのか? できているのか?

 「ロシアのプーチン」によるウクライナ侵略戦争では,ウクライナ側の女性兵士がロシア側の捕虜になってもいて,のちに捕虜交換で帰還していた。ウクライナ軍兵士がロシアに拘束されていた時期にあっては,むろん相当に,いわば虐待に相当するイジの悪い待遇を受けていたと報告もある。その彼女の場合,性的な被害は受けなかったというが……。

 戦争を本気でする覚悟があるならば,女性兵士の分野でも捕虜関連の想定・対処が必要不可欠であるかもしれない。

 最後に,以上の議論を補足できる『東京新聞』2023年3月10日の記事を画像資料で紹介しておく。

具体的な根拠・内容の裏付けがあいまいなまま
軍事費枠組そのもののみが先行して膨らまされている
デタラメな国家予算

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