2016年2月当時からしてすでに末期的症状すら通り過ぎていた安倍晋三政権の惨状は,反市民的・非国民的な政治・経済の運営ぶりが顕著で,その後8年経ったこの日本を没落一途にした
※-0 本稿は,本日:2024年9月18日に改訂補筆されているが,最初に執筆したのは2016年2月21日であった(この記述中では後半に集録された段落のこと)。
その当時からすでに,この国の末期的症状ですら「だいぶ以前に通り過ぎてしまった」がごとき体たらく状態になっており,いうまでもないが「安倍晋三の第2次政権」の惨状ばかりが目立つ世の中の諸相になっていた。
アベによる反市民的・非国民的な政治・経済の運営ぶりは,この日本国の未来を徐々に,そして確実に薄暗くしていく予兆しか示しえなかった。実際2024年も秋になったこの時節においては,本当に「夢も希望もなんにもないヤマト国」が出来上がりつつある。
当時,2016年2月の下旬に入ったころ痛切に感じたことは,その当時の安倍晋三にまつわる話題としてだったが,『もうすぐに春が来るはずだと期待したかったけれども,すでにこの政権の秋はモウ終わっている』とか,『安倍晋三政権の「とてもない乱痴気ぶりと腐乱的な狂乱ぶり」』とかなど形容するほかなかった。
このたび2024年9月に段階になったところで,17日に『朝日新聞』の朝刊1面が突如,こういう冒頭記事を掲載,報道した。
以下しばらくは,翌日2024年9月18日の時点で,さらに『朝日新聞』がこの特ダネ的な記事を報道した中身をめぐり記述する。
なお,この『朝日新聞』の報道については,他紙・他社のうちたとえば,『時事通信』はこのように後追いで報道していた。
※-1 2024年9月17日『朝日新聞』朝刊1面冒頭に掲載された前段「画像」のごとき記事は,「自民党が大勝した2013年の参院選。公示直前に安倍首相(党総裁)が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと党本部の総裁応接室で面談か」という「歴史の事実」を伝えようとするものであった。
本ブログ筆者は現在,『朝日新聞』は購読していないゆえ,ネット記事として無料で収集できる範囲で,2024年9月17日朝刊1面にトップ記事として朝日新聞社が報道した関連の内容を拾いながら記述していきたい。
安倍晋三の第2次政権期(2012年12月26日~2020年9月26日)における自民党政治の汚濁ぶり,それも統一教会との特段の腐れ縁は,外祖父・岸 信介の時代から連続されてきた安倍晋三の「反国民的・非民主主義的・反動形成的な〈世襲3代目の政治屋〉」の本性を,あらためて再考させる必要を指示したことになる。
【参考記事】 -『Samejima Times』2024年9月17日から-
1)「〈社説〉自民党と教団 『組織的な関係』検証を」『朝日新聞』2024年9月18日 朝刊
話は11年前にさかのぼる。自民党が大勝した2013年の参院選に関してであったが,公示直前に安倍首相(党総裁)が世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと党本部の総裁応接室で面談したとみられている(2013年7月21日,東京・永田町)。
以下が社説の本文。
2)「安倍氏,旧統一教会会長と面談か 2013年参院選直前,総裁応接室 萩生田氏・岸〔信夫〕氏も同席」『朝日新聞』2024年9月17日朝刊,https://www.asahi.com/articles/DA3S16035470.html?iref=pc_shimenDigest_top01
安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前,世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談していたとみられることが複数の関係者への取材でわかった。自民党の萩生田光一・元経済産業相や岸 信夫・元防衛相,教団の友好団体トップらが同席。朝日新聞は面談時とされる写真を入手した…(以下,有料記事)(当該の『朝日新聞』9月17日の紙面は※-0にかかげてあった)
3)「【解説人語】安倍氏と旧統一教会会長並ぶ写真 記者が語る取材と意味」『朝日新聞』2024年9月17日夕刊(編集委員・沢 伸也 動画制作・中村光),https://www.asahi.com/articles/ASS9K0SNSS9KDIFI001M.html?iref=comtop_list_02
安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前,世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部で面会したさいのものとされる写真を,朝日新聞が入手しました〔前段にも断わっているが,『朝日新聞』9月17日朝刊1面の写真のこと〕。
取材はどのように進められたのか。写真がもつ意味とは。安倍氏と自民党はなぜ,旧統一教会の力が必要だったのか。取材した沢 伸也・編集委員が解説します。(編集委員・沢 伸也,動画制作・中村光)
4)「独自 比例候補の当落協議,支援を確認 安倍首相と旧統一教会会長らの面談」『朝日新聞』(編集委員・沢 伸也 高島曜介),2024年9月18日 4時00分,https://www.asahi.com/articles/ASS9K35T6S9KUTIL01RM.html
安倍晋三首相(当時)が2013年の参院選直前,世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室でおこなったとされる面談では,自民党比例区候補の当落について協議があったと複数の関係者が取材に証言した。両者は選挙支援を確認。安倍氏は教団の歴史や活動の解説も受けたという。
なお,萩生田光一氏「写真は私」「記録ない」,岸 信夫氏側は「確認できず」とのこと。
関係者によると,面談は参院選公示4日前の2013年6月30日にあった。この日は日曜日で,首相動静欄には「(午後)1時9分,自民党の萩生田光一,岸 信夫両衆院議員」とある。安倍氏は1時45分に別の日程があり,面談はこの間だった。
面談で,安倍氏と教団の徳野英治会長や教団の友好団体で保守系政治団体「国際勝共連合」の太田洪量(ひろかず)会長らは,自民党比例区候補の北村経夫・現参院議員の当落予想のやりとりをした。安倍氏は教団側に支援を要請する言葉を伝えたという。
元産経新聞政治部長の北村〔経夫〕氏〔1955年,山口県田布施町生まれ〕は,初めての選挙で知名度に乏しく,票の積み上げが必要とされていた。教団票は6万とも10万とも言われる。〔この〕北村氏は同席せず 面談の意味合いは・・・・(以下からは有料記事ゆえ引用できず)
※-2 投稿者・達人が世直し「安倍晋三氏と旧統一教会会長,自民党本部で選挙支援確認か 写真入手(朝日新聞デジタル)」『阿修羅 掲示版』2024年9月17日 21:29:06,http://www.asyura2.com/24/senkyo295/msg/521.html
(『朝日新聞』の当該元記事は,https://www.asahi.com/articles/ASS9J2PWQS9JUTIL006M.html?iref=pc_extlink )
「教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった」。朝日新聞は面談時とされる写真を入手したという。写真の送り主については報じられていない。「取材源の秘匿」は,絶対に守るべき「ジャーナリズムの鉄則」だから・・・。
しかし,この写真の提供に関しては,旧統一教会関係者,しかもトップに近い筋からの指示で,組織的な狙いをもっての行動であることは容易に想像できる。
なぜいまなのか。その狙いはなにか。
以下に,この※-2の記事を途中までを転載する。(優良〔有料?〕記事なのに〔なので? 全文を引用できず〕残念〔という意味か〕)
--安倍晋三首相(当時)が2013年の参議院選挙直前,世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の会長らと自民党本部の総裁応接室で面談していたとみられることが,複数の関係者への取材でわかった。
自民党の萩生田光一・元経済産業相や岸 信夫・元防衛相,教団の友好団体トップらが同席。朝日新聞は面談時とされる写真を入手した。
面談は参院選公示4日前の2013年6月30日だったといい,複数の関係者は取材に「教団側による自民党候補者の選挙支援を確認する場だった」と証言した。
関係者によると,安倍氏が面談したのは,当時の教団会長の徳野英治氏や,教団関連団体「全国祝福家庭総連合会」総会長でその後に教団世界会長に就いた宋 龍天(ソン・ヨンチョン)氏,教団友好団体で保守系政治団体「国際勝共連合」会長の太田洪量(ひろかず)氏。勝共連合の幹部2人も同席した。自民党側は総裁の安倍氏のほか,党総裁特別補佐だった萩生田氏と,安倍氏実弟の岸氏が出席した。
入手した写真は複数あり,安倍氏が徳野氏らと並んで立つ姿や,安倍氏が着席して徳野氏らと話す場面だった。こうした写真は例がない。・・・・・
〔有料記事なので残念だが〕転載はここまでだが,ここではつぎの『X』のポストを参照しておきたい。
a)「こうした写真(これは冒頭に挙げてみた『朝日新聞』9月17日朝刊1面のそれ)は例がない」と,朝日新聞みずらが評価しているように,長年にわたる自民党と旧統一教会の密接な関係,組織的な関係,癒着を示す一級の証拠写真といえる。
いま,自民党総裁選挙がまさに佳境を迎えたところだ。序盤を終え,これから中盤,終盤にかけて,各陣営が追いこみをかける段階に入っている。新聞報道等によれば,下馬評の高かった石破氏,小泉氏,に対して高市氏が勢いを増しているとのことだ。
「なぜいまなのか」の答えは,これだろう。そして「その狙い」は,旧統一教会の存亡をかけての,自民党総裁選挙への介入。具体的には,「高市氏支援」
時同じくして,選挙プランナーの藤川晋之助氏が,自民党総裁選で高市氏の陣営に支援に入っていることを明らかにしている。「高市氏の国家観」に共鳴したという。
b) 藤川氏といえば,7月の東京都知事選で石丸伸二氏の選対事務局長を務めるなどし,その当時からすでに,旧統一教会との繋がりを指摘されていた人物だ。
「高市氏の国家観」は,安倍氏の影響を受け,旧統一教会の教義,思想と近い。そんな旧統一教会はいま,教団解散の淵に立たされている。
そのことを考慮すれば,旧統一教会が高市氏を総裁に押上ることを支援することで恩を売り,総理大臣としての影響力をもって,旧統一教会解散を阻止しようとの狙いが透けてみえる。
自民党と旧統一教会の深いつながりは,今回の写真がなくてもすでに明らかだった。したがって,「いまさら?」と思うところもある。・・・だとしたらなぜ。
金田一少年的に推理すれば,「自民党議員に対する脅し・・・。」
高市氏に投票しなければ,あんたの写った「あれを」,「これを」,そして「これも」,朝日新聞に送るぞ・・・と。直接いわず,「無言」なのが脅しの効果を高めるのだろう。・・・暗黙の脅し。
見方を変えれば,朝日新聞は「脅しの使い」として,旧統一教会に利用されたのかもしれない。
c) 政局に与える影響は・・・。
少し前には,麻生派の裏金犯罪の露呈,そしてこんどは旧統一教会と自民党のトップ同士の癒着の暴露。高市氏が,自民党の顔として総選挙を戦うことになれば,野党にとっては,これほどの追い風はない。
裏金議員に推薦され,旧統一教会関係議員に支援されてえた総理総裁の椅子。あろうことか,自民党の「膿」が濃縮され,それを体現したような人物が,選挙の顔として選挙カーの屋根に立つ。〔← この「屋根」とは最近では「?」の表現にも思えるが,ひとまずこのまま引用しておく〕〔「車上」と表現したほうが包括的に表現できるのでは?……〕
もしそうなれば,野党は,「旧統一教会との癒着」と「裏金の犯罪」を追求することで共闘できるのではないか。と思うのだが,その野党,一向にまとまる気配がみえない。
自公政権打倒の千載一遇のチャンスを前に,情けないというか,だらしないというか,不甲斐ないというか,なんというか・・・。
d) 国民が望んでいるのは,野党が力を合わせて自公政権を倒すことなのに・・・。
来たる総選挙で自公政権を打倒できなければ,その最大の責任は,いまはまだ野党第一党の立憲民主党にある。その時は,代表辞任は当然,さらに政治家を引退して支援した国民に詫びてもらわねばならない。
その覚悟をもって立憲民主党の代表選挙を戦っているだろうか。国民は決して高望みはしとらんよ。(引照終わり)
以上,※-0,※-1,※-2の記述は本日(2024年9月17日)からの『朝日新聞』がスクープ的に,統一教会と自民党との腐れ縁を報じたニュースを題材に記述してみた。
ところで,関連して本ブログ(旧ブログ)において,深く関連する記述をしていたことがあった。以上ここまでの記述は,アベノミクスとアベノポリティックスのうち,後者の政治問題次元における話題になっていたが,
以下の記述は,前者の経済問題次元における課題が,安倍晋三の第2次政権が進行していくなかで,いったいどれほど,平均的な庶民の生活とはかけ離れてしまい,つまり,アホノミクスを展開させるばかりで,時空的に迷走してきたかについて議論をしていた。
いまからだと8年ほど前の記述になるが,再度読みなおしながら復活させる文章であっても,いまさらのように,そのアホノミクス(ダメノミクス,ウソノミクス)の,本当に途方もなかったデタラメノミクス性がひしひしと伝わってくる。
※-3「国民泣かせの統計続々…それでも安倍政権「高支持率」の怪」(『日刊ゲンダイ』2016年2月19日,http://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/175558 )
最近世間を騒がせている「数字」は “庶民泣かせ” のものばかり。それなのに,読売新聞が〔2016年〕今〔2〕月12~14日に実施した世論調査では,安倍内閣の支持率は52%。前回調査から4ポイント減とはいえ,理解に苦しむ数字だ。
補注)参考にまでいえば,最近〔当時〕,他紙の実施した世論調査の結果はこうである。
◇-1 日本経済新聞社が2016年1月23・24日に実施した世論調査は,「内閣支持率,横ばい47%」「アベノミクス『評価』37%」であった。
◇-2 朝日新聞社が2016年2月13・14日に実施した世論調査は,「内閣支持率は40%」(前回1月調査は42%)「不支持率は38%」(同38%)であった。
◇-3 毎日新聞社が2016年1月30・31日に実施した世論調査は,安倍内閣の支持率は51%で,昨〔2015〕年12月の前回調査から8ポイント上昇した。支持率が5割を超えたのは2014年3月調査以来。不支持率は30%と前回より7ポイント低下した。
たとえば,預金金利。黒田日銀が “マイナス金利” なんて当たるわけもないバズーカをぶっ放したもんだから,三井住友銀行に続き,りそな銀行も2月18日から,普通預金の金利を年0.02%から0.001%に引き下げる。
〔なんと〕100万円を1年預けて,利息はたったの10円だ。2月9日の東京債券市場では,日本の長期金利の指標である10年国債利回りが一時マイナス金利に突入し,市場関係者に衝撃を与えた。
総務省が2月16日に発表した労働力調査(昨〔2015〕年10~12月期)によると,正規社員は前年同期比で26万人増の3307万人。非正規は12万人増の2015万人というが,ダマされちゃダメだ。
安倍政権が発足した2012年同期比では,正規は23万人減,非正規は172万人も増えている〔⇒「穏やかに増加している」。つまり,絶対数でもその比率でも「確実に増大してきた」のち「安定的に維持されている」〕。
これじゃあ財布のヒモが固くなるのも当然で,総務省が同日発表した家計調査によると,2人以上の世帯が昨年使ったお金は,月平均28万7373円。実質で前年比2.3%マイナスで,2年連続で前年を下回った。
当然ながら,2月15日に発表された昨〔2015〕年10~12月期の実質GDPは年率換算でマイナス1.4%と,2期ぶりにマイナス成長に。GDPの6割近くを占める個人消費が前期比マイナス0.8%になったことが響いている。
菅 義偉官房長官は「今後も景気は緩やかに回復がみこまれると考えている」などと強がっていたが,よくいうよ。ちなみに,前出の読売の調査では,77%が景気の回復を「実感していない」と回答した。政治家のような “上級国民” と庶民の温度差は激しい。
「マイナス金利は預金や国債頼みの高齢者を直撃し,個人消費はますます凍りつく。経営者のマインドも冷えいこみ,春闘での賃金アップも望み薄。ますます消費が冷え……という負の連鎖です。安倍政権もさることながら,野党にもっと頑張ってもらわないと」(経済評論家・荻原博子氏)。
さらに円高株安と,アベクロはやることなすこと裏目裏目。庶民殺しの政権を支持しているのは,いったい誰だ?(引用終わり)
※-4 「内憂外患……」(『山と土と樹を好きな漁師』2016/2/19 (金) 午前 8:25 )
a)「このままでは景気が後退する」。日本経済は「内憂外患」である。
2015年10~12月の実質国内総生産(GDP)速報値は,GDPの約6割を占める内需の柱である,個人消費の落ちこみを伝えている。働く人の実質賃金は2015年も前年を下回っていた。4年連続して減少しており,消費税増税や円安に伴う物価上昇に賃上げが追いついていない。家計の節約志向は依然として根強い。
安倍晋三がホラを吹くように語っていた〈幻の連鎖〉,すなわち「企業業績の好転⇒ 賃上げ⇒ 消費拡大」という経済の好循環は,ほとんど起きていない。
日本からの新興国・米国向けの輸出は減少している。中国経済の減速は,需要不足を介して原油安・資源安を助長し,ほかの新興国や資源国にも波及している。 好調だった米国経済にまで影を落としはじめている。世界経済の減速ととも不安要因ばかりが絡みあい,国際金融市場の混乱を招いている。
市場を不安心理が覆うときは,安全資産として円が買われ,円高とともに株安も進む。こうなると経済環境は日本企業の心理をさらに冷やす。先ゆきが不安視されるなか,経済の好循環に欠かせない春闘での大幅な賃上げや,積極的な設備投資は期待できそうにない。
補注)さて,アベノミクスが強調していたが,つぎのような現象(トリクルダウン)は,ほとんど起きていなかった。
アベノミクスの支えは,大規模金融緩和が演出した円安と株高であった。前述のように,円安で輸出企業大手の業績を押し上げ,賃上げをうながし,株高と相まって大企業の設備投資や個人消費を盛り上げる。そして,その恩恵を中小企業や地方,非正規労働者にまで及ぼす〔といきたかったが,そうは問屋は下ろさなかった〕。
ところが〔つまりは〕,その循環がさっぱり機能していなかった。いまや,円安も株高も反転傾向にある。反転を促そうと日銀が決めた奇手,マイナス金利導入も効果は一瞬であったが,逆効果のほうが優勢である。
b)「安倍晋三のアベノミクスの失敗」
本来,現在の局面で問われるべきは,安倍政権が再生をめざす「強い経済」が,どれだけとり戻せたかである。本当に強い経済ならば,国際経済環境の影響があっても,株価の下落は最小限にとどまり,円高に立ち向かえるはずであった。
ところが,要となる成長戦略を国会で問われた安倍晋三は「まだ結果は出ていない」と明確に答えた。時間を要するにしても,政権発足後3年以上経つのに,依然と成果なしである。要は,安倍晋三のアベノミクスは完全に失敗し,国民諸層からは失望の声が上がっている。
〔記事に戻る→〕 大企業優先から働く人の4割に及ぶ非正規労働者らの家計支援重視へ軸足を移す。不安・失望を反転させるためには,そのことを含めて,アベノミクスを根幹から見直すべきである。ところが,安倍晋三はバカのひとつ覚えのように〈経済の好循環〉=「企業業績の好転⇒賃上げ⇒消費拡大」しかいわない。
註記)以上,本文部分は,http://blogs.yahoo.co.jp/sasaootako/MYBLOG/yblog.html 〔このリンク先住所も現在は削除〕を参照したが,引用者なりに相当手を入れ,補正してある。
※-5 若干の検討
アベノミクス(「アホノミクス × アベコベミクス × アベノポリティックス」=結局『アベノリスク』)に対しては,当初から批判されていたあれこれの問題点があったが,おおよそでの基本は,以上に批判されているとおりであった。
経済学者浜 矩子は2013年時点からすでに,アホノミクスと蔑称したこの経済政策路線について,しょせん「一部分しか暖まらない(「熱くならない」ではない)ホットプレート」だと批判していた。
安倍晋三政権の3年間,経済問題の推移模様はといえば,まったくそのとおりに,ただへたりこんでいくかのような格好にしかなりえなかった。
2012年12月26日に安倍晋三の第2次内閣が発足していた。そのさい,アベノミクスというアドバルーン(紙風船)が揚げられた(飛ばされた? 流された?)つもりであった。
だが,いつまでも経ってもこのちゃっちぃ風船は,たいして浮かびもせず,実際には「安倍君がしゃべるときの口調によく似て,とても軽かった」ためか,地面の上をフワフワとあちこちに転がりまわり,泥だらけになるだけであった。
そうした経過をたどったのが,アホノミクスのその後における「3年と2ヶ月であった〔が,その後も安倍晋三が退任する2020年9月16日まで,なおもダラダラと維持されていった〕。
消費税はじわじわ上げてきたるが,法人税はさっさと下げている。正規労働者よりも非正規労働者の伸び率のほうが着実・順調であるから,その比率間の関係では,なおじりじりと後者が増えつづけていくほかない。
21世紀のいまどきにあってもなお,安倍晋三の立場・思想である固定観念は「家・家族〔制度主義〕中心」の「旧套的・封建的な国家社会観」を高揚させたかった。だが。これは実に愚かな時代錯誤を地でいっていた。
「お一人様の若者」たちにとってみれば,現在日本の経済社会環境のなかでは,1人ひとりが独立してまともに生きていくことじたいが,非常に困難な境遇になっている。
そうである経済実態などそっちのけにしたまま,社会生活における「家族の模範的な存在形態」や「その絆」の必要性を,ただ観念面において大前提に据えたうえで,「世帯の経済(家計)」のあり方も想定したがる経済政策が,現実面において円滑に進行していくわけなどなかった。そしてまた,そのまともな成果を上げられるわけもなかったのである。
アベノミクスがぜひとも「出現を想定してみたかった経済の態様」に関していえば,実体経済〔 real economy ⇒「経済制度のうち消費財や投資財の生産・分配にかかわる部分」のこと〕としては,その具体的な実像をほとんど形成できないまま,今日まで来てしまった。
安倍晋三政権の経済政策はその意味では,打席ごとに空振り三振であちつづけた。あとは振り逃げができていたかどうか……。いずれにせよ,アベノミクスがカッコを付けて語った「3本の矢」も「新・3本の矢」も,完全に的外れであった。というよりは,途中で折れ落ちていたといったほうがいいかもしれない。
「アベクロ」という造語(略語的呼称)が当時,出没していた。アベノミクスとクロダ・ニチギニクスを合体的に呼称させて,そうした名称が登場したところには,安倍晋三が推進させてきたつもりの経済政策の実体:中身,要言すれば「ブラック・エコノミー」が待ちかまえていた。
さて,ブラック企業の特徴はたとえば,以下の11項目に整理されている。これらのさらなる積み重ね,つまり,これらの「全体政治経済次元での重層的な統合形態」とも呼ぶべきものが,アベノミクスの具体的な中身になっていた。
これでどうしたら,安倍晋三風に妄想するような「ふつうの国」「美しい国へ」,この国の労働者・サラリーマンたちが旅立つことができるというのか? 「旅支度」さえろくに整えられなかったというのに……。
現在(当時のこと)までの状況を回顧してみるに,アベノポリティクスにおいては端的に反映されていた点であるが,その思考不足(知的水準に問題あり)のせいで,ひたすら体力勝負に賭ける「体育会系のような〔社風⇒〕内閣」でしかなかった。それゆえか,最近(これも当時)はオマケに,失言を連発させたいらしい大臣・閣僚たちが,自分の出番を待っているかのような政権内部の状態・風景が浮上していた。
安倍晋三政権:自民党はすでに,たっぷりと末期的症状に恵まれていた。しかし,それでもダラダラとその後も4年間も(当時の区切り)この政権が続いた。民主党(これは当時の政党名)をはじめとする各野党が弱体であったために,この政権が本来からもっている欠陥は,まだあからさまにいぶし出されていなかった。つまり,いま(当時の現在)のところは,まだ「幸いにも,あまり表面化もしていなかったし,またひどく叩かれることもなしに済んでいた。
ともかくこの政権,国会内の議員数では圧倒的な勢力を与党として誇っていながら,その陣容の内実はトウフのように柔らかく,グニャグニャであり,つまり頼りがない。頼りがいがあるのは,安倍晋三君を先頭にした「極右的に乱暴な政治体質」の特性のみであった。
自民党の歴史を概観するに,安倍晋三政権ほど子どもっぽい内閣を組んで政治をおこなっている時期は,これまでなかった。自民党を支持する・しないにかかわらず,この自民党という政党の退廃・腐朽化現象は,日本国全体の生命力・活力そのものが衰弱・停滞してきた兆候を,真正直に物語っている。
前段まで文章は,2016年2月時点で書いていたこのブログの内容を形容したものになっていたが,相も変わらず,その8年後の現在になってもなにも変わりえなかったどころか,さらにどんどん悪化・劣後していくばかりのこの御国になっていた。
最初にとりあげた問題,自民党側にとくにめだっていた「統一教会と腐れ縁になる」,ある種の「同衾関係」が深く実在していただけに,いまごろにもなってからとはいえ,統一教会(世界平和統一家庭連合)側から「実はこの子は間違いなくアナタの種だったのよ(⇒アナタだって本当はよくしっていたでしょう!)」という〈種明かし〉が,逐次暴露されはじめている。
いまごろその標的に狙われた自民党の該当人物は戦々恐々である。しかしながら,このような事態が起きるかもしれないという雲行きに関しては,事情にくわしい識者がすでに,事前に的確に予測していた。
【参考記事】
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