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ゴミ箱同然の自民党〔および下駄の▼ソ創価学会公明党との合体〕政権がとうとう軍事オタクまがいの「2世議員」石破 茂を総理大臣に選んだ,これで日本の政治がよくなる見通しがつくわけはなく,総裁選に敗れた高市早苗は国家社会主義日本労働者党でも結成してさっさと党外に飛翔したらよい

 ※-1「意趣返し? 岸田首相も憂う『鬱憤晴らす』石破政権の“無派閥”人事 深掘り」『毎日新聞』2024年9月30日 21:07,更新 23:03,https://mainichi.jp/articles/20240930/k00/00m/010/291000c

女性大臣は2人
〔三原じゅん子?〕

 「派閥なき総裁選」を経て誕生する石破政権だが,派閥解消の流れは閣僚人事にどう反映されたのか。目を引くのは無派閥議員の多さだ。新内閣で20人の閣僚のうち,12人に及んだ。他に麻生派と二階派が各2人,茂木派,旧岸田派,旧森山派が各1人だった。

 2021年10月の岸田文雄政権発足時の派閥別(名称は当時)の構成は,

  岸田派3人  竹下派4人  細田派4人
  麻生派3人  二階派2人

と,派閥均衡で起用された。一方,無派閥は3人に過ぎなかった。

 今回は最大勢力となった無派閥は,総裁選で石破氏や小泉進次郎元環境相を推した議員らで構成される。ただし,実態は旧石破グループと小泉氏を支援した菅 義偉前首相のグループが多くを占める。岸田文雄政権での非主流派が,石破体制で主流派に転じたといえる。

村上誠一郎に注目

 安全保障政策に詳しい「国防族」が目立つのも特徴だ。入閣する防衛相経験者は石破氏を含め,岩屋 毅,中谷元,林 芳正の計4氏を数える。安全保障担当の首相補佐官には長島昭久元副防衛相を起用する。

 党側でも,政調会長に就いた小野寺五典氏や衆院議院運営委員長に就く予定の浜田靖一前国対委員長が防衛相を務めた。石破氏は国防族の代表格だが,党内の人脈は乏しい。みずからと個人的な親交がある議員を起用した結果とみられる。

派閥基準での説明はまだ必要


 これに対し,派閥の政治資金パーティー裏金事件の舞台となった最大派閥・安倍派(解散を決定)からの入閣はなかった。関係者によると,石破氏支持にまわり裏金作りにかかわっていなかった奥野信亮元副法相に法相を打診したものの,本人が固辞したという。

 安倍派関係者は「事件の責任があるから仕方がない。選挙が終わるまでは登用しづらいのは当然だ」と指摘しつつ,「派内からは『いままで干されていた石破氏の仕返しだ』と批判する人間が出てくるかもしれない」と語った。

 補注)安倍晋三が首相であった時期,このボクちんがどのくらい〈低質の悪業〉を重ねてきたかを想起すれば,石破 茂が首相になったここまでの過程をとらえて,このように描写するのは新聞記事としては当然であったとしても,それほど「均衡(公平さ)のとれた言及」だったとはいえない。

〔記事に戻る→〕 女性閣僚の登用は進まなかった。昨秋に発足した第2次岸田再改造内閣は歴代内閣で過去最多タイの5人が入閣したが,今回は,こども政策担当相に起用される三原じゅん子元副厚生労働相と,文部科学相に就く阿部俊子副文科相の2人のみ。

 〔9月〕29日のフジテレビ番組では,石破氏が女性登用の重要性については強調しつつ「そもそも我が党の議員に占める女性の数が少ないので,なかなかしんどい」と苦しい胸の内も明かした。

 補注)日本のジェンダーギャップはひどい状況になる。先進国などを気取る理由などなんらありえないその実情があった。

だいたいこのところ継続して100以下とは
なんともダラシない「非先進国事情」

 今回の人事を特別な思いでみつめていたのが,岸田首相だ。8月14日に「自民党が変わったということを示す第一歩」として総裁選への不出馬を表明し,そのさい,「主流派も反主流派もなく,新総裁のもとで真のドリームチームを作ってもらいたい」と訴えていた。

 補注)岸田文雄のこのいいぶんは,中学生に模擬内閣を組閣させて公開する授業風景のごとき夢物語。

 首相として岸田が在任中におこなってきた采配ぶりは,内閣閣議決定によってたとえば,「原発の再稼働や新増設」「防衛費倍増」を好き勝手に決めるなど,完全に民主主義国家体制の根幹を腐食させる役割を存分に果たしてきた。

 そのさい「世襲3代目の政治屋」としてならばなおさら,いったいなにを恣意的に強行しているかのと非難された「自分の立場」さえ,どうやらよく知覚できていないボンクラぶりを記録していた。それゆえ,トンデモ度の次元でみれば安倍晋三といい勝負であったこの人が,「新総裁のもとで真のドリームチームを作ってもらいたい」などと,平然と口に出していえる神経の軽率さは,根柢から疑われて当然……。

 「真のドリーム」などとは,ここ30年以上も無縁であった国民・市民・庶民たちの目線から見上げるとなれば,そもそもこの「世襲3代目の政治屋」の岸田文雄は,「自国の現実相」のなにをどこから把握できていたつもりだったのか,疑問しか浮かばない。

 岸田文雄は,首相の任期を終えるに当たっては卒業旅行の思い出にでもしたかったのか,再度アメリカにいって,バイデンとうれしそうに笑顔を交わす機会をえていた。だが,まさに「われわれ的な庶民感覚」からだと,はるかに〈異次元的な中空〉にさまよったかのごとき「日本の国家最高責任者」としての演技をするだけで終わっていた「彼のその姿」は,ただにむなしくさえ感じさせていた。

「売り家と唐様で書く3代目」の世襲政治屋からすでに
小泉純一郎のような世襲4代目政治屋まで登場している

 要は,浮世離れした「世襲3代目の政治屋」の行動全般は,たいそう始末に悪いことに(安倍晋三もまったく御同類であったが),この国の政治・経済が現実に当面している困難を「困難そのもの」として認知できていなかった。というかそのように知覚できる触覚をもともと欠いていた。

 ともかく,その「困難」に接しえているこの自分が日本国の首相であるという「この地位に喜びじたい」を,いま感じられているる事実そのものが,とてもうれしいのであって,国民の生活がどうだこうだという次元の問題は彼に会っては白日夢をみているかのようにしか,現実には接しえていなかった。

 先月,水害に見舞われた,しかもすでにさきに,「元日には能登半島地震に直撃され大被害を受けていた」石川県民たちは,なんとか完全に復旧できるかどうかという時点まで少しはこぎつけたところへ再度,今回の水害に襲われ,多くの家屋が家中泥だらけにされるごときに甚大な被害に遭わされていたが,国会周辺とくに自民党本部周辺は,まるで他人事にしか感知しようとすらしていない様子であった。

 それに,石川県民からは「あのプロレスラー」と指称されている県知事の馳 浩の無能さかげんも,それはもひどいもので,「この人,いったいなんのために知事になったのか,さっぱり理解できない」という悪評が投じられていた。今回の豪雨被害に当たっても完全に存在感ゼロの県知事になっていた。

〔記事に戻る→〕 あれから1カ月半。人事の概要をしり,周囲に「12年間の鬱憤を晴らす人事って感じだな」と冷ややかにつぶやいた。石破氏は12年総裁選で安倍晋三氏に敗れ,第2次安倍政権の途中から非主流派暮らしが長く続いた。その意趣返しに映るという。(引用終わり)

 
 今日(2024年10月1日),新首相に就任する石破 茂は,内閣人事組閣のなかで総務大臣については,かつて「安倍晋三のことを〈国賊〉」と指称した村上誠一郎を置いた。

村上誠一郎はだいぶ以前国会の近くでその姿をみたことがあるが
たいそう肥満していた

 安倍晋三のことを,いまどきになってもまだ〈国賊〉だったとは,けっして思いたくないでいる「ネトウヨ的なエセ保守陣営に属する人びと」は,もちろんいくらでも存在する。けれども,岸田文雄までの自民党首相のなかで本当に国民のための政治を司ってきた人物など1人もいなかった。その意味あいでみれば,石破新首相にも対してあまり期待はかけないほうが賢明かもしれない。

「馬鹿な大将敵より怖い」という決めゼリフもあった
この画像資料にはリンクあり(出版情報)

 安倍晋三のことを「初老の小学生・ペテン総理」だと断じたブログ主『くろねこの短語』は,本ブログ風に形容する場合だと「幼稚と傲慢・暗愚と無知・欺瞞と粗暴」だけであった「政治屋としての晋三」が,2010年代から本格的にこの日本という国を3流以下の「政治と経済」にまで蹴落としていながらも,この自分がなしとげた仕事の「真義」を,まったく認知できていなかった。

 すなわち,そうした「国家次元における悲劇相」の突出ぶりに関していえば,安倍晋三が石破 茂のことを毛嫌いしていた事実とも符合する「日本政治過程史の舞台」でのある出来事もあった。

 実際,この国のまつりごとをより低劣・悪質な中身にしていくしか能がなかった「安倍晋三の第2次政権」の存在そのものが,2010年代におけるその7年と8カ月もの長期間を通して,われわれの目前において否応なしにみせつけられてきた事実は,

 21世紀におけるこの国のこの先の展望を,ただただ暗くするだけのそれでしかなかった。つまり,「国家の幼稚化・私物化(私物化)」を意味したの「政権じたいのダメダメ化現象」は,彼の執権時においては,まったく止まるところがなかった。

 つぎに『日本経済新聞』から関連する参考図解を2点紹介しておく。

村上誠一郎は不出
高市はスピンアウトすべきか?
つぎの画像は参考のための資料
山田一成は「国家社会主義日本労働者党の代表」と名乗る

いうまでもないが「国家社会主義ドイツ労働者党(ナチ党)」の総統は
アドルフ・ヒトラーであった


 ※-2 田中真紀子の自民党総裁選「激辛批評」-『毎日新聞』2024年9月30日夕刊2面掲載,「田中真紀子さんが斬る 自民党総裁選 『政治,ますます遠くなった』」という記事が面白い

 このインタビュー記事は田中真紀子(元外相)流の辛辣だが絶妙に当をえた寸評がもりだくさんに披露する内容になっていた。吐いて捨てるほどいる政治評論家たちのとるに足らない贅言よりも,ヨリ本質面に迫った直言的な表現として具体的に語ってくれる内容である。

 以下に,田中真紀子の批評を引用しながら本ブログ筆者の注釈的な発言もはさみつつ記述する。

 石破 茂が首相になる自民党政権であっても,その本性に関してなんら変質が起きないかぎり,この政権はこれからもダラダラとだらしのない執権を継続させるいくに違いあるまい。そうした印象を抱かせてくれるような「真紀子オバサンのきびしい発言」が聴ける。以下に引用する。

 猛暑のころから延々と騒ぎ立てられた自民党総裁選が終わった。前評判が高かった小泉進次郎氏(43歳)は敗れ去り,10月1日〔今日〕には石破茂元幹事長(67歳)が新首相に指名される見通しだ。2001年に小泉純一郎内閣が発足したさいに「生みの母」と呼ばれた田中真紀子元外相(80歳)は,今回の総裁選をどうみたのか。

 「『コップの中の嵐』で,たくさんの人たちがコップの底にへばりついている総裁選でしたね」。9人もの宰相候補が全国各地やテレビ各局を駆けめぐったのに,真紀子さんは冷めていた。「メディアを通じて自己宣伝に陶酔している候補者の群れをみせつけられているうちに,政治がますます遠くなってしまったと感じました」

 補注)そのとおりであった。石破が首相になってからだが,果たして「裏金問題議員」を本当に本格的に党内で処罰にしないのであれば,その「罪と罰」に関した自浄作用が効いているというふうには,外部の人たちからはいっさい評価してもらえない。いまのところは「?」だらけのまま,石破政権が発足しそうである。

〔記事に戻る→〕 各候補者はどうだったか。まずは春先の時点で,日本初の女性首相になるかとみられていた上川陽子外相(71歳)。「日本の新しい景色を」と訴えた。真紀子さんは「秋の観光旅行のパンフレットじゃないんだから」と一刀両断だ〔とは真紀子一流の斬り捨て方!〕。

 加藤勝信元官房長官(68歳)がかかげた「所得倍増」は,高度成長期の池田勇人内閣のスローガンであったが,「無理だと国民に見抜かれてしまいました」。なぜなら,岸田文雄首相(67歳)も前回21年の総裁選で「所得倍増」を主張し,資産課税強化を打ち出したが実行できなかったからだ。

 補注)岸田文雄はいうこと・やることが月単位でころころ変わる,それも逆さまに変わるところが特徴になってもいた。つまり,国民たちの気持ちや感情とは別次元(異次元の精神世界)において,平気の平左で食言常習犯でありえた。

 もともと,政治家としての哲学・理想・信念・確信などなにももちあわせない平々凡々「未満・以下」の,しかも俗物だと表現するにも値しない程度に軽々しい,つまり「世襲3代目の政治屋」であった面目ならば唯一,躍如させえてきた。要するに,ろくでもない自民党の世襲議員ばかりが主に日本の首相をつとめてきたのである。

 21世紀になってからこの国を首相を務めた人物を以下に一覧するが,途中の民主党政権の時期も含めて,世襲議員(国・地方自治体を含める)が圧倒的に多い。世襲は氏名を太字にしておく。

  森 喜朗  2000年7月4日-2001年4月26日(世襲3世)
  小泉純一郎 2001年4月26日-2006年9月26日(世襲3世)
  安倍晋三  2006年9月26日-2007年9月26日(世襲3世)
  福田康夫   2007年9月26日-2008年9月24日(世襲2世)
  麻生太郎  2008年9月24日-2009年9月16日(世襲3世)

  鳩山由紀夫 2009年9月16日-2010年6月8日(世襲3世)
  菅 直人  2010年6月8日-2011年9月2日
  野田佳彦   2011年9月2日-2012年12月26日

  安倍晋三  2012年12月26日-2020年9月16日(世襲3世)
  菅 義偉  2020年9月16日-2021年10月4日(世襲2世)
  岸田文雄  2021年10月4日-(本日,2024年10月1日,臨時国会にて新たな首班指名をおこなう予定)
  石破 茂  2024年10月1日(同上にしたがい本日首相になる予定)(世襲3世)

21世紀の歴代日本首相

 世襲政治のもっとも悪かった見本は,安倍晋三がみごとなまでその極悪だった実例を「歴史に残した」。だが,この事実はまさに日本の国恥であり国辱の記録となってしまった。

ここまでいわれてしまった安倍晋三

成蹊大時代の恩師・加藤節 名誉教授が喝!
=『FRIDAY』2016. 5. 15から=

 日本みたく(先進国かどうかも含めての話題となるが),このように世襲議員ばかりが幅を利かし,大きな顔をして闊歩する国はない。よその国々では,世襲の悪影響を出さない予防策を講じている場合もあるが,日本は世襲,世襲,そしてそのまた世襲(小泉進次郎がその実例であり4世,岸田文雄も自分の息子4世を国会議員にしたがっている)の存在に対して,初めから基本的に全然疑念すら抱いていない。

 菅 義偉は首相を1年間やっていたが,この人は世襲を嫌う人物であった。もっとも,菅の場合は父が地方自治体の議員を一時期選ばれていたが,この関係があっても,いちおうそのように,世襲の国会議員のありようを問題にとりあげていた。

 ともかく,21世紀に首相になってからというもの,民主党政権の時期も含めてとなるが,とりわけ,前掲した自民党首相の場合は,ひとまず狭義・広義も区別しない話として,全員が世襲であった。ネポティズム(縁故主義の政治態様)がまかり通る体質は昔からの伝統(因習)であったが,自民党内では「当然も当然の大前提」になっていた。

 安倍晋三の実弟に当たる岸 信夫は,国会議員を止めることにしたさい口にしたことばが,息子の「信千世に自分の議席を譲る」という発言をしていた。この種の発想じたいをなんの疑念もなく吐けるところが「異様であり問題がある」点など,いっさい感じてさえいなかったところに,世襲何世議員たちの「感覚マヒの非凡なる異常性」が潜んでいた。

 それでは,異常が正常であるから,正常がほうが異常とみなされるごとき「この日本の政治空間」が,いつまで経ってもなくならないはずである。

〔記事に戻る→〕 茂木敏充幹事長(68歳)は,防衛費倍増のために増税するという自党の決定を否定して「増税ゼロ」を打ち出した。「聞こえのいいことばかりいって,医療・介護・福祉の受益と負担はどうするのか,具体的にいってもらいたい」と手きびしい。

 補注)最近耳にした話は,健康保険で病院でかかるさい,後期高齢者であっても,その自己負担率(会計窓口での支払い)は,いままでの2割から3割に上げる(戻す)といいだした。

 前年であったがすでに,後期高齢者のうちでもいくらか年収の高めである一部の彼らにかぎっては,自己負担率が「1割から2割に」その負担率を上げていたが,ちょうどこの「アゲ,アゲ」の時期に跨って生きてきた後期高齢者(そのあたりの年齢層)の人たちにとってみれば,「オレたち・ワタシたち」は「病気にはならずに早く死ね!」ということかと受けとれるような仕打ち……。

〔記事に戻る→〕 河野太郎デジタル相(61歳)とは家族ぐるみの長い付き合いだ。父の角栄元首相と暮らした東京都内の旧邸宅「目白御殿」が今〔2024期比年1月に全焼すると,河野氏の父,洋平元総裁(87歳)は見舞いの食事会を開いて真紀子さん夫妻を元気づけた。

 自社さ連立政権で村山富市内閣を支えたにもかかわらず,自身は首相になれなかった洋平さん。「父の一郎先生もなれなかったし,息子の太郎ちゃんを首相にしたい気持ちは強かったと思いますよ」と真紀子さんは胸中を推しはかる。

インタビューに応じる田中真紀子

 その河野氏,前回は決選投票に進んだが,今回は8位に沈んだ。異端の持論だった「脱原発」を封印し,「核融合,リプレース(原発建て替え)も選択肢」と宗旨替えしたものの,党内の支持は広がらなかった。

 補注)河野太郎のように,たとえ政治家(政治屋!)であっても,「反原発」であった自身の立場・信念を,首相になりたいがためか,それはもういとも簡単に宗旨替えした「転向ぶり」には,呆れかえるという以前に,この政治屋はもう絶対に信頼が置けない,という印象を抱くほかなくなった。

 河野太郎は原発問題に関してはつぎの単著と共著を執筆していたが,今回の自民党総裁選も終わったことだし,再び反原発の立場に戻る気でもあるのか?

 つぎの2冊は【参考文献の紹介:アマゾン通販】からの紹介となる。


〔記事に戻る→〕 1回目の投票で1位だった高市早苗経済安全保障担当相(63歳)は,靖国神社で「内閣総理大臣・高市早苗」と記帳して参拝すると明言し,中国にも強硬姿勢を示した。安倍晋三元首相を支持する岩盤保守層に支えられた。

 それでも,真紀子さんは「隣の中国が嫌いだからといっても引っ越しはできません。長年,貿易も人的交流もあるわけですから,日本は米国のいいなりでなく,外交努力で領海侵犯されない関係をつくらなくてはなりません」と強調した。1972年,角栄首相(当時)が訪中して国交正常化をなしとげたときの苦労を思ったようだ。

 補注)田中角栄が中国との国交正常化交渉のために訪中したときは,それこそ決死の覚悟の挑んでいた。しかし,その後のいままで日本の政治屋,それも首相になった人間をみまわしてみるに,この角栄の気力の何万分の1すらも備えていないような,超小物で微細な総理大臣しか存在しえなくなっていた。

 「外交のアベ」は「地球儀を俯瞰する外交」だとかいわれ,さらには「外交の岸田」という表現もあったが,いずれも,ほとんど冗談以外には受けとれなかった。角栄の実現してきた首相の仕事に比較したら,晋三や文雄のたずさわった政治は「こどもの遊び」であった。あるいは,できもしないことをホラった文雄の戯れ言が,直近に首相を務めた人物のいいぐさとして,記憶に残る程度。

〔記事に戻る→〕 そもそも,真紀子さんは「自民党の総裁選びは,安倍,岸田の両内閣の総括をしていません」とみる。派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件では真相解明や責任追及をしない。世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との癒着が明るみに出ても実態を明らかにしない。半面,キングメーカーたちがいつまでも影響力を残そうとする。これらが念頭にあるとみられる。

 補注)まったくそのとおり。裏金問題,統一教会問題をはじめ,とくに安倍晋三の第2次政権期に犯してきた「モリ・かけ・桜」「文書捏造・統計改編」問題などは,いまだになにも反省していないどころか,その後始末からしてとなれば,

 たとえば,学校法人「森友学園」(大阪市)をめぐる補助金の不正受給事件については,詐欺などの罪で懲役5年の実刑が確定した元理事長の籠池泰典と,懲役2年6カ月の実刑が確定した妻の諄子氏を刑務所に封じこめておくことで,本当の悪者であった安倍晋三の罪業を棚上げにしていた。

 この「世襲3代目の政治屋」がいまは故人になっているとはいえ,その国策捜査ないし国策裁判を悪用してきた国民イジメの様相は,籠池夫婦側になんら非がないとはいえない事件の性格があったにせよ,あまりにも権力者側だけを贔屓した司法の扱いになってもいた。

〔記事に戻る→〕 たとえば河野氏が所属する麻生派を率いる麻生太郎元首相(84歳)しかり,小泉氏を支えた菅 義偉前首相(75歳)しかり。「陰で応援していればいいのに街頭演説で隣に立って,進次郎さんも迷惑そうな顔でしたよ。ひも付きだとバレてしまって」

 キングメーカーをめざすと目される人はまだいる。「岸田君もいったん退いて,あわよくばもう1回,番が回ってくると思っているふしがある。安倍政治の弊害までつぎの内閣にそのまま引き継ぐのかしら」

 補注)安倍晋三や麻生太郎にさんざん虐められてきた石破 茂が首相となるからといって,自民党という保守的な政党そのものの「デタラメに一貫したこれまでの為政」,この国をすっかり「衰退途上国」にしてきた責任が蒸発することなどありえない。

 岸田文雄は多分,オレが今後は長老格の自民党国会議員として,麻生太郎や森 喜朗のように「院政を敷ける人物になりたい」のかもしれない。だが,そもそもこの太郎や善朗のような旧来型の自民党老害議員に「ロクな人間はいなかった」。

 なんといても,老害などといった生やさしい弊害どころか,日本の政治そのものを蝕む最大の原因になっていたこの2人のごとき政治屋が,いまでも遅くはない,ただちに政界から追放しておく必要がある。

〔記事に戻る→〕 キングメーカーといえば「目白の闇将軍」の話題も避けては通れまい。退陣後も大平正芳内閣や中曽根康弘内閣を誕生させ,陰で権勢を振るったとされる角栄元首相について,水を向けてみた。

 「父は,あきれ返ってましたよ。後援会の越山会は県議や村議らのピラミッドがしっかりできていた。盆暮れになると『氷代・餅代』を求めて彼らが押しかけてくる。そういう政治風土が全国にあった。今回も派閥解消とかいってるけど,怪しいものです」

 裏金事件が表面化したのは昨年秋のこと。候補者たちは「政治とカネ」について明確な決意を語らなかった。真紀子さんは「企業・団体献金をやめる,政治資金は全面公開する,それくらいの覚悟を示せる候補者は1人もいなかった」と残念がる。

 補注)だとすれば,現行のごとき日本の政治のありようを抜本から変革していこうとする努力・試みが必要であるが,現状の国会議員たちには与野党を問わずその勇気も気力もうかがえない。

 21世紀になっていよいよ,マスマス落ちぼれていく自国の状態を目前にして,「国会に勤務する選良たち」は,いったい自分がなにをめざして生きているのか,さっぱり「明確ではない連中」しかいない。愛国心? 問題外であったのでは……。

〔記事に戻る→〕 ところで,石破氏が「政治の師」と仰ぐのは角栄元首相だ。父の石破二朗元自治相が死去し,葬儀委員長を務めた角栄氏に政界入りを勧められ,衆院選に出る前に田中派の事務局で修業したとされる。真紀子さんも目白御殿で会っていたはずだ。

 が,浮かない顔である。新内閣や自民党幹部の人事構想をしり,「防衛族がうちそろって,戦争ごっこを始めてしまうのではないかと心配です」という。

 岩屋 毅氏(67歳)が外相,中谷 元氏(66歳)が防衛相,小野寺五典氏(64歳)が党政調会長。石破氏を含む4人もの元防衛相が要職に就く見通しだからだ。

 「防衛オタクたちが『台湾有事』だのと危機感をあおって,恐ろしいことにならなければいいのですが……」

 補注)なかでも中谷 元は要注意の人物であった。顔に似合わずけっこう武闘派であるからで,ものごとに関した思考回路がどだい,「ドンパチを基本にして」すでに,できあがっていた。

 いま「宇露戦争」が2年と7ヶ月も過ぎていながらいまだに終結しない状況のなかで,1発の砲弾,1発のミサイルを射ったら,いったいいかほどの予算が(本質的には)費消されていくか考えたことがあるか?

 ユーチューブ動画サイトには,それはもうたくさんの「戦闘画面」が提供されている。けれども,そのなかで浪費される金銭の莫大さには恐怖を抱くほどに甚大,膨大である。戦争ほどおカネのかかる出来事はほかにない。

 いわく「死の商人」

〔記事に戻る→〕 ★ 進次郎氏に「風」吹かず ★

 さて,初代首相の伊藤博文より若い「史上最年少の小泉進次郎首相」は幻となった。今回,親子2代の宰相になれなかった理由はなんだろう。

 かつて小渕恵三,梶山静六の両氏と純一郎氏が争った1998年の総裁選を「凡人,軍人,変人」の戦いと評した真紀子さんは,つぎの2001年の総裁選で「変人」の純一郎氏を応援し,総裁に押し上げた。

 「目新しい人に代えなくてはと思ったし,『変人』を生んだ責任もあって,見張っていないといけませんでした」

 純一郎氏は「自民党をぶっ壊す」というキャッチフレーズで旋風を巻き起こした。あの時は刷新感に満ちていた。しかし,外相に就任した真紀子さんが9カ月後に更迭され,内閣支持率は急低下した。

 ところが2005年の郵政解散を経て,純一郎氏は衆院選で自民党を大勝に導いた。「ぶっ壊しませんでしたね」と真紀子さん。結果的に自民党はパワーアップして延命した。

 補注)そう,ぶっ壊したのは「日本国」そのものであって,自民党じたいでなかった。その意味で小泉純一郎は大失敗した。以降,自民党がろくでもない政党でありつづけていく素因:基盤を提供した。だから,息子の進次郎が自民党総裁選に出馬しては,トンデモな発言をしたあげく,他の8名の後者たちから白い目でみられる始末になっていた。

〔記事に戻る→〕 今回,小泉氏がいい出した「解雇規制の見直し」は,党の内外から大反発を受けた。純一郎氏と竹中平蔵氏が中心となって推進した派遣労働の規制緩和をはじめとする「聖域なき構造改革」は,非正規雇用の増加,実質賃金の切り下げ,可処分所得減少による長期のデフレを招き,少子・高齢化を加速させたとも指摘される。

 補注)竹中平蔵は経済学者出身の政治屋であったが,21世紀における日本の労働社会をたいそう劣化・弱体化させるのに,それはもうたいそう大きな貢献(負の)を果たしてきた。

 アメリカの手先みたいになって「年次改革要望」(U. S. A. )の期待するとおりに,日本側の舎弟になって立ちまわるのが,平蔵のもっとも重要な任務であった。だから,この国に21世紀的な衰退化現象に拍車がかけられてきたのは,当然かつ必然のなりゆきであった。

ちなみに小泉純一郎は経済問題はまったく理解できていなかったから,平蔵が跳梁跋扈するこの国になってもいた。

〔記事に戻る→〕 「非正規の人は雇用不安,お年寄りは介護や年金の将来不安。お金を使える状態ではありません。現実の国民の生活を分かっていたのかしらと気になります」。このあたりの「論戦力の不安」が,小泉ブーム再来とならなかった要因か。

 補注)お米がこの2024年の8月になってから急に品薄になっていた。そもそも,農林水産省の態度は,煮え切らないどころか自省の拙政をごまかす対応しかみせなかった。

 いまとなって(9月下旬あたりから)店頭に並んだ米,一般の消費者が買うその価格は,2割程度以上値上げされていた。営業用の米のそれは平均的には3割以上だと日経が報道していた。とりわけ,仲卸方面では手ぐすね引いてだが,どのくらい値を上げられるか「期待=画策」していたような気配すらあった。

 ついでいっておけば「世襲3代目の政治屋」たちは,お米の店頭価格がいくらであるかといった,生活経済上の現実的な問題からは別世界に住んでいる連中だと形容するほかない。石破 茂はカレーライスが好きだと聞くが,お米の値段など無頓着にいつも〔オイシク〕食しているのかなどと,勝手に想像してみる。

〔記事に戻る→〕 石破氏は10月前半にも,衆院を解散するとみられる。野田佳彦・立憲民主党代表(67歳)を中心とする野党勢力か,石破氏がいう「ルールを守る自民党」か。「政治が遠くなった」としても,審判を下すのは国民だ。真紀子さんはそう訴える。(引用終わり)

 真紀子がそうはいったところで,ともかく「日本の国民:有権者たちはおとなしい」,とてもおとなしい。怒るべきときにほとんど怒らないで済ませられるという高貴な民生精神を保持できている。だからか,行動を起こすべきときに起こさない。けれども結局,世襲政治屋たちに舐められてきた。今後もそうでありつづけるのかという予想しかできない。

 さて,10月27日には衆議院の解散総選挙を実施すると石破 茂(新首相)は明言していた。日本の有権者諸氏はどのような判断を下すのか? 安倍晋三の第2次政権以来,自民党はすでに12年近く執権してきた。これだけの年数が経過したら腐敗のひとつやふたつ,ものかずではないほど,その腐敗は増繁殖していて当たりまえであった。

 実際,安倍晋三の第2次政権は,この「美しいはずの日本」を破壊していくだけの為政しかしなかった(できなかった)。

 なぜか? 要は子ども風のぞんざいな政治しかできるはずがなかった「世襲3代目の政治屋」のボンボンに,生半可にもこの国の舵取りをやらせたものだから,おかしな方途に向かわないはずがなった。選んだほうにも基本の責任,その一般はあった。

 ■人物略歴 田中真紀子(たなか・まきこ)さん

 1944年生まれ。早稲田大第1商学部卒。1993年の衆院選で旧新潟3区から初当選。小選挙区の新潟5区で当選5回。1994年,村山富市内閣で科学技術庁長官。2001年,小泉純一郎内閣で外相。2012年,野田佳彦内閣で文部科学相。同年の衆院選で議席を失う。

人物紹介

 

 ※-3 補材-『毎日新聞』2024年10月1日「社説」-

 これでは党利党略を優先して豹変したといわざるをえない。国民に信を問うというのであれば,判断材料となる与野党の国会論戦を尽くすべきだ。自民党の石破茂総裁は,10月27日投開票の日程で衆院選を実施すると表明した。9日に衆院を解散する見通しだ。

 衆院解散の時期は,総裁選の主要な論点だった。「できるだけ早期に」と訴えた小泉進次郎元環境相に対し,石破氏は「国民が判断する材料を提供するのは新しい首相の責任だ」と述べ,一問一答で論戦を交わす予算委員会開催の必要性を強調していた。

 新政権の誕生にあたり,国民の審判を受ける意義は否定しない。しかし,石破氏が示す日程では,充実した国会論戦はとうてい望めない。解散前に予算委を開くべきだ。議論が深まり政権の方向性がより具体的に伝わるからだ。

 国会論戦を軽視するようでは,新内閣の支持率が高いうちに,解散に踏み切ろうとしているとみられても仕方がない。元日の地震や豪雨で被害を受けた能登半島の自治体にとって,選挙準備が負担になる恐れもある。

 新しく就任した党執行部に求められるのは,派閥裏金事件のけじめを付けて,国民の信頼を取りもどすことだ。石破氏は出馬時に「ルールを守る政治を確立することで,自民党は国民にもう一度信頼してもらえる」と語っていた。

 だが,党執行部の顔ぶれをみると,本気で改革に取り組もうという意欲はうかがえない。森山裕幹事長は裏金事件について,党幹部として聞き取り調査にかかわったものの,裏金作りの経緯や使途など全容の解明には至らなかった。

 石破氏は当初,裏金に関与した議員に関し,次期衆院選で公認するかどうか「徹底的に議論する」と明言していた。対応に納得していない国民に対して説明責任を果たすとも述べた。

 このまま早期解散に踏み切れば,公認の再検討も,説明を尽くすことも時間的にむずかしい。

 石破氏が長年,世論の支持をえてきたのは「党内野党」として執行部批判もいとわない姿勢があったからだ。国会をないがしろにして解散・総選挙を急ぐようでは,国民の期待を裏切ることになる。(引用終わり)

【参考記事】


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