この国の未来が国家指導者の資質に欠ける岸田文雄に任されている恐怖,この国首相にめだつ軽薄さと自覚のなさ
米国のための日本総督府が実在する「この国の首相」岸田文雄は,「この国を壊した安倍晋三」の後継ぎにふさわしい「世襲3代目の政治屋」なのか,この「美しい国」を「醜い国」にしていくのに適役なのか。
付記)冒頭の画像は『タイム』誌,2023年5月9日号(電子版,雑誌版は5月22・29日号として発売)。
※-1「対米従属国家体制」下の日本
a) 民主党内閣が登場する以前からこの半国家日本には,某大国から「年次改革要望書」という,実際には半強制に近い「米国による日本国指導・通知」が伝達されていた。しかし,民主党内閣になってからはその必要も感じなくなったのか,いまではその通知はない。しかしながら,いまや実質では「米日服属・上下関係」は確固たる基盤の上に成立している。
分かりやすい事例(その指示の具体例)としては,週休2日制の問題があった。その要望書に沿って,働き過ぎだといわれてきた日本の労働者・サラリー生活者に対してほどこされたのが,土曜日の休日化という措置であった。それ以前の日本では一般的に,土曜日も午前中だけは勤務する形態を採っていた。学校も同じに授業があった。
要は,アメリカ側は日本が経済大国になってきたそれまでのこの国を実績をみてあせりだし,なんとかして日本の経済力を削っていくために,ともかくそれなりに「正当でもっともな理由」を探しだし,ひねり出しては,まるでイチャモンを突きつけるかっこうで,それも日本の国内問題に対してなのであったが,その「年次改革要望書」を突きつけては,いちいち口出しをしてきた。
さて,アメリカによる日本への『内政干渉であることは明確』であったとはいえ,あちら側の国に対するこちら側の国における「属国意識という点〔ポチぶり」〕という点でみれば,その上下関係に非常に忠実であった「日本側の立場であった」だけに,
まったくに皮肉ではなくて本当にバカ正直に,さらにいえば「昔風」にいうと半ドンで勤務が終えていた土曜日に関する日本側の慣習を,全日を休日に変更させるという実績を,アメリカ側は獲得したわけである。
だが,現状,低賃銀で働くほかない非正規雇用者たちにとって,つまりパートやアルバイト,契約社員や派遣労働で働く人びとにとってみれば,半ドンも日曜日あるものかといった日常的な労働生活を余儀なくされているゆえ,いろいろな観方があるとはいえ,アメリカは余計な「日本指導をしてくれた」というふうに理解もできなくはなかった。
b) 今週火曜日,2023年5月9日に発売された『タイム』誌は,日本国の首相岸田文雄をとりあげ,「属国日本の最高指導者である岸田文雄」の「世襲3代目の政治屋」であるゆえのボンボンぶり,そのみごとなまでの昼行灯的な行状を,昔の大相撲関取:高見山風のCM風にではないが,強調していた。
『タイム』誌は,高見山のCMの文句のように「防衛費,2倍,2倍・・・」といった,日本の軍事費予算の倍増策(NATO諸国並みにGDP比を2%にするともいう)を,国民の意思など完全に無視して決めた岸田文雄の「首相としての意思決定」をとりあげ,記事にしていた。
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日本国防衛省の自衛隊3軍が調達する主要の兵器・武器のうち,アメリからFMSを介して購入せざるをえないそれも,特定の高額な品目に関しては,それも前段で触れた年次改革要望の趣旨に即して説明するとしたら,アメリカ政府が日本政府からいいようにカネをぼったくる手段に悪用されている。
国会図書館の調査及び立法考査局外交防衛課・辻 晃士の説明によると,そのFMS(Foreign Military Sales)とは,つぎのように説明されている。
要は,FMSによるアメリカ政府からの兵器・武器の調達・購入は,体のいい,いってみれば旧来からの「年次改革要望」の,アメリカ側にとってみれば超・理想的な実現を意味している。
それは,アメリカ側の立場からすれば「中抜きしほうだい」で儲けられるし,つまり,日本政府にその兵器・武器(ミサイル・砲弾・弾薬など)を言い値どおりに買わせられる手段になっている。という関係のなかでは,こちら側の国は「ネギを背負った鴨」同然にしかみられていない。
いうなれば,われわれの血税がアメリカに貢がれるかたちでもって,まるでボッタクリ・バーでデタラメな会計を請求されているかのようにして,アメリカからバカ高い兵器・武器を買い入れつづけている。
そうした愚かな米日関係をとくに作ったのが,ほかの誰でもない,いまは故人の安倍晋三君であった。アメリカの大統領がトランプであった時期,前段に説明したごとき「兵器・武器の爆買い」を決めていたのである。
c) それでいて,最近はこういう記事が出ていた。
この程度の保険料引き上げは,アメリカからの兵器・武器爆買いに充てられる予算からすれば,たいした額ではない。この国はいつから「バターよりも大砲」の国になったのか?
岸田文雄の顔がこのように『タイム』誌にかかげられていたが,実に嫌らしい表情に撮れている写真を同誌は,あえて出したようである。
※-2 経済大国世界3位の日本だが,労働者階級(階層)の生活水準「実質・実態」は,はたして「何十何位」だと思うか,その実態ときたらひどい現状にあり,その惨憺たるザマといったら……
このごろは,「統一教会味の自民党」と「創価学会との政教分離原則など▲ソ食らえの公明党」との野合政権のなかに,盛んに与党になりたいと思っている国民民主党や日本維新の会(「野良犬」集団とも呼称される)なる野党が布陣した状況にある。
さらにはそこに,腰抜け状態のままである立憲民主党が中途半端な野党として存在する以外,あとは日本共産党とれいわ新選組がまともな野党として,それも少数政党として残るだけ。
そういった国会における議員勢力の分布状況のなかでは,「世襲3代目の政治屋」であり,子どものころから世間の諸事にうといまま育ってきたこの国の総理大臣岸田文雄(2021年10月4日日本国首相に就いた)は,その国会議員歴が長きにわたる割りには,自分なりの政治理念の保持や為政の実行のために必要である力量が不明快であった。
この人はいったいなにをやりたいと考えているのか,そもそもなにを考えている「つもり」であったのか,さっぱり正体不明であるというかその中身が不詳なのであった。
そうした意味あいで岸田文雄は,安倍晋三元首相に比較してみても,さっぱり要領をえないというか,常識人にはただに「異次元的な存在物」としてしか感じとれない「世襲3代目の政治屋」であった。
とりわけ,岸田文雄は首相になってから自分の発言をくるくる変えてきたが,その自覚などまったくない。政治家を辞めたほうが世のため,人のためになりそうだという印象しかもてない「世襲3代目の政治屋」であった。
※-3 安倍晋三第2次政権以来,日本政府の膨大なる無駄遣い(経済政策面)をしてきた事実,そして政治面での不当で面妖な現象(政治舞台面)の数々などを,思いだしうる範囲内に過ぎないが,以下にごく簡潔にだが列記してみたい
a) コロナ禍(新型コロナウイルス感染症)対策にかけた臨時特別会計の膨大な無駄遣いがあり,しかもこの未執行予算を軍事費に転用(悪用),使途のいい加減さ・デタラメなその采配などが,まずもって言語道断。
b) とくに軍事費(防衛費)の場合,をアメリカ政府から不当に過ぎる高価格が爆買いするトンデモない血税の浪費などは,民主政が司る行政とは無縁である。
c) 2020東京オリンピック(漢字を充てるならば「汚倫卑苦」)は,コロナ禍のなかでわざわざ1年順延させて開催したが,まさらに誤倫大会と呼ぶにふさわしい国家予算の乱費ぶりがめだち,いまだに,関連して「みなし国家公務員」たちが起こした違法行為は,かたがついていおらず,司直の捜査の必要性を遺している。その総親分が森 喜朗であることは周知の事実。
d) 統一教会(現・世界平和統一家庭連合)の問題は,ウヤムヤの状態のままやりすごそうとする,とくにバーベキューおとこ・萩生田紘一自民党政調会長をはじめ,自民党の国会議員から地方議会の各政党議員たちの統一教会との親密な関係性は,いまだに是正すらろくにされないまま,現状のままでごまかしていこうとする姿勢がありありである。
e) LGBTQ(Q)法案の提出の仕方は,前項 d) の統一教会的な思考に汚染された自民党議員たちの妨害により,半熟以下の程度に仕上がっていた。
f) 公明党という宗教政党は,社会学者橋爪大三郎にいわせれば「公明党の主要人事が創価学会に握られているのは,公然の秘密だ」から,「宗教教団である創価学会がここまでの政治力をもつのは,民主主義原則を外れているのではないか」と疑問を突きつけている。この批判は,当然も当然であり,まったくそのとおりであった(橋爪大三郎『日本のカルトと自民党-政教分離を問い直す』集英社,2023年3月,345頁)。
g) 原発稼働をどうしても止めたなくない日本であるならば,まずもって「被爆国ウンヌン」の叫びもいっさい禁じるべきである。また,核(原子力)燃料サイクルは,成立するはずもない原発事業であった。
「核廃棄物」がゆきさきを決めえていない現状にある。「トイレのないマンション」と同じ状況になっている「自国の現状」を踏まえて考えれば,核兵器保有への願望と併せて,このさい,原発事業のいっさいを捨てるべきである。
ただし,いまただちに原発全基を廃炉にしたところで,半世紀から1世紀の単位でとりくむべき,その後の始末工程が残されている。このことも忘れてはいけない。
h) 日本流の世襲政治がひどすぎる。先日,岸 信介の「孫のその子どもだから,ひ孫に当たる岸信千代」が衆議院の補選に立候補したさい,信介からの家系図をかかげてツイートした。
つまり「お▲カなひ孫」なりの「狂想した選挙関連の地盤(血統関連の自慢)話」を,それも自分では社会に与えるその意味がよく理解できないままわざわざ公表してしまい,世間のヒンシュクを買っていた。
選挙供託金の飛び抜けて高い日本の選挙制度の問題は,本ブログ内ですでに議論したことがあるが,江戸時代の「藩制」以前であるかのように持続されている「選挙区の私権化・自家化現象」は,この国を,21世紀においてとなれば,なおさらのこと,先進国「失格」を自証させる〈歴然たる証拠〉になっている。
i) 以上のごときに,あれこれと数々になる日本における政治・経済の病理的に深刻な諸症状は,この国がいままさに溶融しつつある現状を反映している。この国はかつて「富国強兵」路線を突きすすみ,結局,大破局を迎えた。それにもまだ懲りずに(多分,すっかりその記憶をなくしているので),こんどは「貧国弱兵」の21世紀的な路線を舗装しているつもりらしい。
安倍晋三も愚かな「世襲3代目の政治屋」であったが,岸田文雄も「世襲3代目の政治屋」の仲間としては同列に並ぶ仲間の1人であった。彼らは,霊界と顕界の敷居をものともせずに,ともに手をたずさえてこの国を破壊しつつある。
さて,つぎの※-4からの記述は,岸田文雄や安倍晋三の自民党政権的な話題に深入りする記述となる。
※-4「軍事大国化が『日本の選択』 岸田首相,タイム誌表紙に」『共同通信』2023年5月11日,https://www.47news.jp/9307573.html
このような記事が出て,この人,うれしいのか? 宏池会(伝統的には自民党のリベラル派だとか!?)の会長を務めているらしいが,なにもかもを羊頭狗肉にする「看板会長」になっているでは?
つぎの※-5は,安倍晋三銃殺事件の真相があらためてとりあげられるべき事情や背景を考えてみたい。
※-5「首を撃たれたのに,ほとんど出血していない安倍元首相 本当に射殺されたのか?」『阿修羅 掲示版』2022年7月14日 16:48:35,http://www.asyura2.com/22/senkyo287/msg/280.html
これ〔つぎに指示する動画のこと〕は,数日前〔2022年7月中〕に豪州ブリスベンの駅で起きたケンカで,若者が首を刺されて死ぬ様子を撮った動画である。凄惨な画像なので,苦手な人,気の弱い人はみないでください。
付記)つぎの3点の合成からなる画像資料は,2022年7月8日,奈良市において応援演説中に山上徹也に狙撃された直後のものある。
〔記事に戻る→〕 この写真は,凶弾に倒れた安倍元首相の姿が,あまりにも出血が少なくて不自然に思える。頸動脈に損傷がなかったからかもしれないが,それにしても出血が少ない。皮下出血ならそれほど出血しないという意見もあるが,白いシャツもきれいで,弾丸による穴や汚れ,ほつれもない。
前稿〔この記事を書いた人の「前稿」〕で,別の狙撃手が前方のビルから撃ったのではないかと書いたが,弾丸に撃たれた痕跡がまったくないのである。心臓マッサージもやったそうだが,それで血が噴き出したわけでもなさそうだ。みるかぎり,血溜まりもない。
本当に安倍元首相は射殺されたのだろうか? ひょっとしたら,別の方法で殺されたのかもしれない。あるいは,一部の人たちが主張するように,すべては茶番劇で,安倍氏は生きているという可能性も捨てきれない。
みなさんはどう思うだろうか?( 補注 ⇒ そのように問われてみる余地が十二分にあると判断できる)
※-6 孫崎 亮・稿「再び安倍元首相銃殺事件を考える 警察は国民の疑念に答える義務がある」『日刊ゲンダイ』2023/05/11 17:00 更新日:2023/05/11 17:00,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news
なお,孫崎 享は以前にもこの事件に関する寄稿を『日刊ゲンダイ』にしていた。その発信は,「安倍元首相を銃殺したのは山上被告なのか…犯人が別にいるのであれば,世紀の滑稽譚に」『日刊ゲンダイ』2023/04/13 17:00,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/321504 である。
--2022年7月8日,近畿日本鉄道大和西大寺駅北口付近で,参院選の応援演説をしていた安倍元首相が銃撃され死亡した。
事件後,約10カ月が経過した。「人の噂も七十五日」という。事件は国民の記憶から遠のきつつある。ある大手新聞は〔5月〕3日付で,「安倍氏銃撃『真犯人は別にいる』… ネットでいまだくすぶる陰謀論,背景を探る」と題した記事を掲載した。
さまざまな「陰謀論」を紹介し,なぜ陰謀論が広がるのかを考察した内容だった。私も,このコラムで,銃撃事件についてこう書いた。
銃撃当日の治療に従事した奈良県立医大付属病院での福島英賢教授は『頚部前の付け根付近で真ん中より少し右に2つの銃創があり,一つは左の肩から貫通して出たとみられる』と説明していた。
これを安倍氏と当時の山上被告の位置関係で考えてみる。きわめて単純な論である。1発目は安倍氏が前を向いて演説しているから,当たっても後ろである。
安倍氏は時計の反対回りで後ろを振り返っている。頚部前方の回転は90度以内である。山上被告の銃弾は角度からして安倍氏の頚部前の付け根付近には当たらない。
したがって「陰謀論」を否定する意味で掲載された大手新聞の記事がこの部分をどう扱っているか興味をもった。記事では,「安倍氏の搬送先の病院では医師が記者会見し,首の銃創の位置に言及している。司法解剖の実施前で,正確な状況が確認されていない段階だった」と書いていた。
治療にあたったのは奈良県立医大である。一国の元首相の蘇生を担当するという重大任務を奈良県立医大が担った。大学の名誉をかけて治療に当たったといえる。
初期段階で10人,最終的には約20人が治療に関与した。最初に確認するのは当然,銃弾の体内への入り口である。そして,福島英賢教授は100人程度の記者の前で数回,頚部前の付け根付近で真ん中より少し右に2つの銃創と述べていた。
この記者会見はいまでも動画で見られる。いままで,医療関係者で福島教授の判断に疑念を述べた人がいるかといえば,いないだろう。大手新聞の「司法解剖の実施前で,正確な状況が確認されていない段階だった」との記述は乱暴ではないだろうか。
国民の中に疑念がある以上,警察は答える義務があるだろう。(孫崎,引用終わり)
本ブログ筆者も同様な批判は提示してきた。本ブログ内では,2023年2月17日の記述の題名を
「昔,三浦和義という男性が関係した『疑惑の銃弾』という事件が世間を騒がせたが,安倍晋三の殺人事件では「疑問の捜査」という疑問が浮上している」『現代日本社会の諸相』https://note.com/brainy_turntable/n/ne567dcfb2578
として論じていた。
前段で孫崎 亮が指摘した疑問と同じことがらをとりあげ疑問を提示してみた。この指摘はそれほどむずかしくはなく,誰にもで簡単に気づけた疑問点である。
しかし,なにゆえ,孫崎 享も指摘した安倍晋三銃殺事件をめぐる「そのように明確な疑問」が,マスコミ・メディア側が全然といっていいくらい触れることさえしこなかったのは,いったいどうしてなのか?
こうなると「安倍晋三の殺人事件」に疑問を呈することは,単なる陰謀論に与して未熟な思考をめぐらすことしかできない者が唱えるそれだ,と決めつけていちがいに排除することは,とうていできない。
疑惑がありすぎるまま,今日まで放置されている特定の問題があった。
「疑惑の銃弾」はどこへいったのか? 安倍晋三の体内にのこされていたはずの,つまり「盲管銃創」となっていた弾丸がみつかていないという事実からして,疑惑を浮上させる要因である。
安倍晋三を銃撃した山上徹也が使用した手製の散弾銃の弾丸は球状である。もしも第3の狙撃者が介在したとしたら,こちらは通常の狙撃銃を使用するに決まっており,その弾丸の形状は球状であるわけがない。
だから,もしかしたらその弾丸がどこかで隠滅されたのか? それが本当に安倍晋三の体内に入っており,盲管銃創の状態でまだ残っていたならば,これを,安倍が奈良医科大学に搬送されるまでに救命救急措置を施されているあいだに,誰かがなんらかに手を出してその弾丸を隠したといえなくもない。
この程度の事件の内容なれば,捜査当局の立場からみて気づかないはずがない。ところが,警察側の司法解剖を同じ奈良医科大学の担当医がおこなっていながら,以上のごとき疑問はいっさい話題になっていなかった。おかしいことがあった,奇妙な経過があった事件だと感じ,疑問を抱く人がいても,なんら不思議はない。
つぎは,憲法学者小林 節がLGBTQ関連法案の問題をめぐり,自民党の19世紀的な石頭の国会議員たちが放った発言を批判する指摘に聞いてみたい。
※-7「〈ここがおかしい 小林節が斬る!〉LGBTの本質がまだ理解できていないのか 公的な差別は憲法14条違反だ」『日刊ゲンダイ』2023/05/12 06:00,https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/322789
LGBT理解増進法案が自民党内の抵抗で国会に提出もされていない(すでに提出されていた点は前述にあったが)。
LGBTの問題が典型的な人権問題であることは,科学の進歩の結果,もはや明白である。人権論とは,要するに,先天的に個性的な人間が,各人の個性の故に社会の中で多数派から卑しめられない,つまり,差別されないという公的保障である。
だから,先天的に(つまり自分では選択しようがなかった)与えられた個性(たとえば,女性であること,少数民族であること,LGBTであること,障害者であること等)により,他者と比較して不当に不利に扱われないことの保障が平等権である。
平等権は,自由権,法定適正手続きの保障,社会権(福祉受給権)と並んで人権の四本柱のひとつである。
LGBTは,これまではなにか「恥ずかしい」こととして社会から隠されてきたが,科学的にDNAの問題つまり先天的に決定されて本人が拒否しようのない事柄だと明らかになって以来,社会の理解は一気に進んだ。
だから,LGBTを理由に不利益に扱われたら,それは,人格権侵害として不法行為になるし,公的な差別は憲法14条違反になる。
現在は,いまだに同性婚制度が法的に認められていないために,扶養,税金,医療,相続,年金などでLGBTは明らかに差別されている。だから,人権救済のために立法は急務である。
■ 自民党議員はなにに抵抗している? ■
自民党内では,「差別禁止」と条文に書くと「差別を訴える訴訟が増える」と抵抗があるので,「『不当な』差別禁止」という修正案が出されたそうである。ふざけないでほしい。
法律用語として,(区別ならぬ)差別はみな,「不当な」扱いを意味している。差別を訴える訴訟が出しがたい現状こそが問題なのであり,立法による救済は急務である。
「性自認」という単語にも,「性は自分で選ぶものではない」という論難がある。しかし,LGBTは先天的に与えられたものではあるが,成長の過程で「自覚」が芽生えるものでそれを「自認」と正確に表現したまでのことである。
いつまで愚行を続けているのか。(引用終わり)
愚行?!
自民党と公明党の政権,これに色目を使いながらいちいち追従できる野党の国民民主党,自民党よりも粗雑なエセ野党的な「野良犬政党」だとまで指弾されている日本維新の会などは,この国の政治と経済をこれからも,ますます「4流国ならびに3流国」に貶めていくにちがいあるまい。
※-8 「タイム誌のトップに岸田首相 『岸田は数十年にわたる平和主義を捨て,真の軍事大国を目指そうとしている』」『情報速報ドットコム』2023年5月12日,https://johosokuhou.com/2023/05/12/67415/
〔2023年〕5月9日に発売されたアメリカの『タイム』誌(電子版で,通常版は22・25日号として発行)で,表紙のカラー写真が日本の岸田文雄首相になったとして大きな注目を浴びています。
『タイム誌』の表紙が日本の首相となるのは非常に珍しく,トップページには「岸田文雄首相は数十年にわたる平和主義を捨て,真の軍事大国をめざ指そうとしている」と強烈な言葉が書いてありました。
『タイム』誌の記事では岸田首相が世界情勢の変化から日本の防衛予算をGDP(国内総生産)比率で1%以上に増やす方針を決定したとして,長年の平和路線から軍事大国路線に舵を切ったと説明。
この日本の動きを「軍事力で大国に戻そうとしている」とも評価し,アメリカや中国,ロシアに並ぶような軍国家になる可能性を秘めているとしていました。
一方で,岸田首相が掲げている「核なき世界」の理念や日本の平和憲法との矛盾点があるとして,これからどのような政策をおこなうのか注目したいと締めくくっています。
岸田首相が巻頭カラーでトップになっているのは非常にインパクトが強く,日本の大手メディアも一斉に報道。SNSでも岸田首相やタイム誌がトレンド入りするほどに注目を集め,賛否両論の議論となっているところです。(引用終わり)
岸田文雄はこの『タイム』誌に写っている自分の顔写真を観て,いったいどのように感じたか?
岸田文雄が自民党の派閥宏池会の会長? 「笑わせる……」ネ!
※-9「岸田首相は何十年も続いた平和主義を捨て,日本を真の軍事大国にすることを望んでいる}(米『タイム』誌)・・・忖度どころか権力に迎合して憚らない日本のジャーナリズムではこうはいかない!!」『くろねこの短語』2023年5月12日,http://kuronekonotango.cocolog-nifty.com/blog/2023/05/post-ae9979.html
アメリカの『タイム』誌の表紙をヘタレ総理が飾りましたとさ。これが日本の雑誌ならとんだヨイショ記事が展開されるところなんだが,さすがアメリカのジャーナリズムは一筋縄ではいきません。
「日本の選択」と題された記事では,「首相は数十年の平和主義を捨て,自国を真の軍事大国にすることを望む」と紹介されている。
さらに,「世界第3の経済大国を,それにみあう軍事的影響力をもった大国に戻すことに着手した」とも論評する姿勢は,忖度どころか権力に迎合して憚らない日本のジャーナリズムにその爪の垢でも煎じて飲ませたくなってくる。
しょせん,この国のメディアの耳には,ジョージ・オーウェルの箴言は聞こえていないってことだ。
それにしても,『タイム』誌の表紙の写真,かなりの悪人面ってのもなかなか示唆に富んでいる。
そんなヘタレ総理の軍事大国化路線が露骨に現われたのが,入管法“改悪”案と同時に衆議院を通過した防衛産業強化法案だ。
国内の防衛産業を維持するためという名目のこの法案は,共産党がいうように,まさに「究極の軍事企業支援策だ。(戦前の旧陸海軍に直属し軍需品製造などをおこなった)工廠(こうしょう)の事実上の復活に道を開く」もので,その行き着く先には「殺傷能力のある武器輸出が解禁」がある。
でも,防衛産業強化法案について,日本のジャーナリズムはけっして『タイム』誌のように「軍事大国化への警鐘」を鳴らしたりはしない。それどころか,まるで政府広報のようにその事実だけを垂れ流すから始末におけない。
こんな法案に立憲も賛成してるんだよね。反対したのは共産党とれいわ新選組だけなんだからなにをかいわんやなのだ。(引用終わり)
2012年12月26日,安倍晋三第2次政権が発足してからというもの,この日本という国は,それでなくともすでに落日を感じさせる現象が多々発生してきたにもかかわらず,いまだにその深刻な事態に気づこうとしない。おそらく,みないのではなく,みたくないのである。
「殺傷能力のある武器輸出が解禁」があるというこちらの国からだと,地雷を除去するための兵器ならば輸出可能だという理屈が述べられているゆえ,もはや救いがたいほどに頭が悪い連中がいるというほかない。
地雷除去のあとには戦闘が待っており,こちらでは死者が出る。この話は連続しており,どこかで都合よく切り離すことはできない「戦争の実態」に関する中身同士である。
地雷除去作業のあいだに敵の攻撃がある可能性も否定できない。
以前,小泉純一郎が自衛隊がいるところは,戦闘地域ではないといったふうに,ふつうの論理学ではとても規定できない理屈が強弁されたことがあった。こういっていた。要は没論理であった。
※-10「原発稼働は人道に対する罪」『植草一秀の「知られざる真実」』2023年5月11日,http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2023/05/post-234f6e.html
〔断わり-引用では若干読みやすくするための補正あり〕
a) 近代的世界地図を世界で初めて作成したアブラハム・オルテリウス(1527-1598年)は,アメリカ大陸の東海岸とアフリカ大陸の西海岸の海岸線が似ていることに気づいたと伝えられている。
そして,ドイツの気象学者アルフレッド・ウェゲナーが「大陸移動説」を提唱したのは1912年。それより50年ほどさかのぼる1858年にフランスの地理学者アントニオ・スナイダー=ペレグリニが,アメリカ大陸とアフリカ大陸がかつて一つの大陸だったことを発表した。
しかし,大陸移動説に対する批判は強かった。1928年にイギリスの地質学者アーサー・ホームズがマントル対流説の原形となる学説を提唱。大陸移動説の根拠を提示した。
第2次世界大戦後,古地磁気学と海洋底観測の発展により,ヨーロッパ大陸と北米大陸がかつては一つであったものが2億年前から1億年前の間に大西洋を境に東西に分裂したことが明らかにされた。
その後,プレートテクトニクス理論が確立され,プレート運動の原動力が判明した。南アメリカ大陸とアフリカ大陸は一つの大陸だったが,2つのプレートの上に乗っていたため,プレートの動きによって離れた。
インドはいまよりもずっと南に位置していたがプレートの動きによってユーラシアプレートとぶつかり,ヒマラヤ山脈を形成した。プレートは大陸を離したり,ヒマラヤ山脈を形成したりするほどのエネルギーをもつ。
そのプレートとプレートの境目で地震が起こる。
b) 日本は4つのプレートの境目に存在する世界で唯一の国。世界の10分の1以上の地震が日本で発生し,国内に地震の空白地帯はない。
〔2023年〕5月5日午後2時42分に石川県珠洲市で震度6強の地震が発生した。地震の規模を示すマグニチュードは6.5。石川県珠洲市は2020年から群発地震に見舞われている。この5月5日の地震は一連の群発地震のなかで最大規模のもの。その後も震度4以上の地震が多数回発生している。
こうしたなかで5月6日午前2時47分に青森県東方沖を震源とする震度4の地震,5月11日午前4時16分に千葉県南部を震源とする震度5強の地震が発生した。
石川県珠洲市はユーラシアプレートと北米プレートの境界に近い。千葉県南部は北米プレートとフィリピンプレートの境界に近い。
武蔵野学院大学の島村英紀特任教授は千葉県南部を震源とする地震について,フィリピン海プレートの内部で生じた内陸直下型とみられ,規模がさらに大きくなれば,いわゆる首都直下地震の1つになると指摘している。
プレートのゆがみから生じた地震とみられるが,今回の地震でエネルギーを出し切っておらず,大きな揺れに警戒しなければならない,と述べている。
石川県珠洲市を震源とする地震について立命館大学環太平洋文明研究センターの高橋 学特任教授は,「能登地方の地震は太平洋プレートの活発化が大本の原因とみている」としている。
千葉県南部を震源とする地震について高橋特任教授は,「フィリピン海プレートを南から押す力が強いとみられるのが従来の首都圏の地震と異なる点。太平洋プレートだけでなく,フィリピン海プレートにもかなりひずみがたまっていると推測できる。
c) 関東大震災を起こしたメカニズムに近い。相模トラフにからむ首都圏や南海トラフ,沖縄方面の琉球海溝の大地震が連動するリスクが高まっている」としている。
2023年は関東大震災から100年にあたる。世界で唯一,4つのプレートの境界線上に位置する日本。巨大地震はプレートの境界線上で発生することが多い。日本列島のどこでも巨大地震が発生しうる。
辛坊治郎氏が「マスコミも地震学者もいい加減にしろ」と持論を述べたと伝えられている。辛坊氏は「日本に住んでいるかぎり,どこでも地震が起きるということを前提にして耐震診断を受けて,耐震補強をしてくださいね,それが死なないためのコツですよといいつづけてきた」と述べた。
珍しく正論を示しているが,このことを認識して対応を決めなければならないのが原発政策。4つのプレートがぶつかりあっているのが日本の地底,海底である。原発に合理性はなく,私たちは巨大地震発生に備えることが必要不可欠だ。(引用終わり)
ところで,最後に「南海トラフ巨大地震,40年以内の発生確率『90%程度』に引き上げ」『読売新聞』2022/01/13 20:31 の記事を,画像資料で紹介しておく。
もしもこの超大地震が発生したときは,いま自民党政権(日本維新の会も同列)がもくろんでいる憲法を破壊するための「緊急事態宣言」という悪巧みすらも,一瞬にしてすっ飛ばされるような原発事故が起きるかもしれない。
一番に危険が心配されているのは,中部電力の浜岡原発である。
仮に,たった1基であっても原発に事故が起きたぶんには,この記述の※-9まで言及してきた諸問題そのものからして,宇宙空間のどこかに向けて放出されてしまい,雲散霧消してしまうかもしれない。
「日本沈没」などといったなまやさしいそれではなく,ただちに「日本消滅」を意味するような大異変が起きるかもしれないのである。
岸田文雄は2022年8月下旬時点で,わざわざ日本の「原発の新増設」を決めていた。安倍晋三と同じかそれ以上の愚宰相が登場している。日本という国に超大地震が発生したとき,この「世襲3代目の政治屋」は対応できるのか。
心配,不安がいっぱいである。
くわばら,くわばら,……としか祈るほかないのか?
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【参考記事】ー『リテラ』2023年5月13日など-
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