英会話卒業試験は先生の恋愛相談がトピックだった
私は、仕事柄、外国に行くチャンスが色々有った。
そんな中、国際交流にも興味がありホストファミリーとして今まで15人程の若い外国人のお世話をしてきた。
その中の数人は、今だに交流がある。
最も古いのは1986年位から続いているドイツの奥様だ。
ドイツに行くとその方の自宅に、日本に来ると我が家にお迎えして良い関係を築けたと思っている。
ヨーロッパ演奏旅行でドイツ公演のお膳立てをして下さった方だ。
アメリカの男性は我が家に滞在し経済学を早稲田大学で学んだ。
今だに、私をお父さんと呼ぶ。
結婚式にも招待された。
イギリスのお嬢さんは、ジャーナリストで、起業する為の来日で我が家に半年、滞在した。
令和6年秋に再び来日し、仕事をする計画だ。
外国人とのコミュニケーションの為に、英語の必要性を常に感じていたので、この年齢で英会話学校に通った。
結果はどうであれ、楽しい毎日であった。
当然、この学校にも卒業があった。
卒業検定の日、年甲斐もなく、かなり緊張したのを覚えている。
さあ開始となり、先生と一対一の英会話が始まった。
そのテーマに私はとても驚いた。
それはこうであった。
彼には、日本人のガールフレンドがいる。
彼の父親が癌になってしまった。
かなり弱ってしまっている。
私はどうすれば良いか?が卒業検定のテーマだった。
答は明白と私の中では思え、苛立ちが、少し有った。
彼女が待っててくれるかが、とても心配だったらしい。
エッ 何?
これはノンフィクションでなく、学校が作り上げた卒業検定の設問モデルとも思ったが、余りの真剣さに、実際の人生相談担当者として答える自分を見た。
私は、「貴方の親でしょう?」
そんな事を聞くの?
父親が苦しんでいる。
日本人は誰でも、苦しんでいる人を見限り放置する事を嫌います。
是非、母国へ帰り、お父様を励まして下さい!
彼女にも、それを伝えれば、理解してくれ、「貴方の帰国を心待ちにするでしょう!」と答えた。
当然、彼女との面識は無いのだが、私は日本女性の心の温かさを知っている。
彼が父親を見捨てれば、彼女をも失うだろうと思った。
勿論、試験は合格。
この日のテーマが、彼に起こった本当の出来事なら、良い提案が出来、私自身本当に、嬉しい。
拙い文ですが、溢れ出る思いを、人に伝えたいと願っています。日常にある小さな出来事ばかりですが、その視点により皆が幸せになれると嬉しいです。何より読んで欲しいと切望しています。宜しくお願いしますね!