投手
「投手WARは『識別』と『帰属』の問題が絡んでおり、評価が難しい部分があります。例えば、投手がdouble playを誘発した場合、その成功は投手の手柄なのか、守備の影響なのかという帰属の問題。
Baseball Referenceは投手のERA(アルカンタラ: 2.29)を基にし、投手以外の影響を調整します。一方、FangraphsはHR、BB、HBP、SOを基にするFIP(アルカンタラ: 2.99)を使用します。この違いにより、2022年のアルカンタラのWARはBaseball Referenceで8.0、Fangraphsでは5.7となっています。
また、wOBAは打者の結果に焦点を当て、アルカンタラのwOBAは.260で、リーグ平均が.310。これを基に推定ERAは2.70。さらに、xwOBA(.267)を使用する事で、野手の影響を排除した場合の推定ERAは2.92。最後に、FIPの派生指標であるFIPxはHRの代わりにxHRを使用し、アルカンタラのFIPxは3.10。
これらの5つの指標(ERA: 2.29、FIP: 2.99、FIPx: 3.10、wOBA: 2.70、xwOBA: 2.92)を単純平均すると、アルカンタラの推定ERAは2.80となり、WARは6.2程度になると推測。」
2.29 ERA(runとout)
2.99 Fip (SO、BB、HBP、HR)
3.10 FIPx(SO、BB、HBP、xHR)
2.70 wOBA(OUT、BB、HBP、1B、2B、3B、HR)
2.92 xwOBA(PA、BB、HBP、xwOBAcon)
投手WARを改良するために、捕手や野手の影響をどのように排除し、投手の純粋な貢献を評価するかが重要な課題。
#1 Tangotigerは『第6のパス』としてwOBAの派生形を提案したapproachでは、投手が野手の守備(+10)や捕手flaming(+5)から得た影響を取り除き、投手の純粋な貢献を評価。これは、xwOBAにも捕手flamingの影響を排除する必要があると指摘するもの。
Rally
打球処理における投手と野手の貢献を分けるapproachと、flamingに関しては捕手と投手の貢献を50/50に分ける暫定的解決策を提案。また、flaming dataを投手別に分析した場合、年次で安定した相関が見られる事や、ベテラン投手が審判に有利に扱われる可能性があると述べる。
Tangotiger
flamingにおける投手の影響を評価する必要性に言及し、『Pitcher Painting(投手の制球力)』を測定するdataを考慮している。更に、batterのstrike zoneを評価する『Batter Canvassing』という新しいメトリクスも提案し、これを芸術的なmetaphorに基づいてまとめるprojectを示唆。