卵かけご飯を最高に美味しくする最強のダシ。
T・K・G
この言葉、一昔前までは聞くことはなかった。
卵かけご飯には醤油。それが当たり前だったからなのか、SNSの影響なのか。
安い、手軽、美味しい。この3つが最も当てはまる食事の1つであることは間違いない。
僕も幼い頃からよく食べてきた食事の1つで、醤油以外を掛けて食べるという発想はなかった。
醤油は醤油で美味しいのだが、最近では卵かけご飯に特化した専用のタレが存在し、様々な商品が販売されている。
僕も何商品か使ったことはあるのだが、美味しくても特にこれといった印象は残らなかった。
今では本当にいろんな食べ方があるTKG。
すき家のトッピングのように、好みの具材を追加すれば美味しくはなるのはもちろんだが、僕が求めているものとは少し違う。
冒頭でも話した通り、3つのメリットを崩したくないのだ。
ご飯と卵。この2つを常備することは簡単。
しかし、トッピングとしてそこに新たな具材となると、”手軽さ”という1つのメリットが外れてしまうのだ。(具材にもよるけど今回は無しとします)
だから僕はダシにこだわりたい。
ではどんなダシが最強なのか。その最強のダシとの出会いは、僕の学生時代まで遡ることとなる。
僕は大学時代、体育会系の厳しい寮生活を送っていた。
朝昼晩と食堂を綺麗に清掃した上で、各テーブルに食器や調味料を並べていくのが日課だった。
厄介なのが、この食器や調味料の配置や向きに決まりがあり、それらを間違えると先輩に酷く怒られるのだ。
テーブルは4人で1つ。7から8テーブル分の準備を丁寧に行っていく。
そして寮では1年生のルールが非常に厳しく、入寮して直ぐにノート約4ページ分のルールを箇条書きで書かされていた。
当然その中に、食事中のルールも多く含まれていたのだが、その中で ”1年生は◯◯使用禁止”という謎のルールがあったのだ。
そのため1年生のテーブルにのみ、その◯◯は置かれなかった。
とはいえ、数日前まで実家で生活をしていて、親の出す料理を当たり前のように食べていた自分としては、調味料が1つないことに何の不満も感じなかった。そもそもその調味料、当時の僕は使用用途がまったくわからなかったのだ。
しかし、寮生活での緊張が少しづつ落ち着いてきた数ヶ月後のこと。
先輩たちがその調味料を何に使っているのか、次第に気になっている自分がいた。
食事中に遠目で先輩達のテーブルを覗いた。そしてわかった。
TKGだったのだ。
卵かけご飯にかけていた。
そしてよく見ると、ほとんどの先輩が醤油ではなく、その調味料を掛けているではないか。
僕は次第にその味が気になっていった。
でも使うことは許されていない。
しかし、そのチャンスは突然やってきたのだ。
というよりも、今までは関心がなかっただけで、意識さえしていればチャンスなんて頻繁にやってくるものだと感じた。
朝練後の朝食は、部員がまとまって食事をしないため、後半組は先輩と同じテーブルで食事をすることがあるのだ。
そして、先輩が先に食事を済ませて部屋へ戻った。
先輩はいなくなったが、調味料は置かれたままという絶好のチャンスが現れたのだ。
周囲を確認し、その調味料を手に取り素早くTKGに掛けた。
『あぁっっ!!』
慌てて少し入れすぎてしまった。
本来は薄めて使うダシのため、味が非常に濃いのだ。
しかしそんなことを考えている余裕はない。
すかさず、TKG(最強のダシver)を口の中へかけ込んだ。
美味い!!!!
あまりの美味さに、当時18歳の僕はこの時とてつもない感動を経験した。
あの時の感動は今でも忘れていない。
知ってる人は知っている味なのかもしれないが、今のところこの味を超えるものには出会っていない。
ちなみにその最強のダシはこちら。
そもそもテーブルの真ん中に、各調味料と並んでこいつが置かれていることにかなりの違和感があった。
しかも右の大きいサイズだったのだ。
使用する際は、味が濃いので最初は少なめで。
ご飯、卵、昆布つゆ
この3つを揃えるだけで、
手軽、安い、美味い
この3つが揃う。
他の具材をトッピングして美味しくしようなんて思ってはダメです。
短期的な付き合いで終わります。
しかし、この最強のダシとの出会いは、”長期的な付き合い”となるでしょう。
とはいえ、食の好みは人それぞれなので保証はできませんが、どこのスーパーでも売っている安いダシなので、試してみる価値はあるかも?