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バナナフィッシュと出会った(ネタバレ含みます)

遅ればせながらバナナフィッシュ(アニメ)を見た。

感想を先に。

視聴者はアッシュ・リンクスを愛し、英二はアスラン・ジェイド・カーレンリースを愛したのだと思う。名前ではなく、本質的なところで。


見ようと思ったきっかけは、全く別のnoteの記事でバナナフィッシュの話題が出ていたこと。その記事を書いた方の手腕で、なんか面白そう、と思ってHuluで調べたら配信中だった。やったね。

見る前に下調べ…。

たくさんの記事の中で、どれも寝込むとか鬱になるとかそういうことが書かれていて、ああこれはメリバなんだなと感じとっていた。

結果2日で2シーズン全て見た。眠い眠い。

平日だったけど睡魔と乱闘した。面白すぎて。

アニメを見る前、何年か前にタイトルだけは知っていた程度で深く作品に触れたのは今回が初めてだった。

もうハマりにハマった。なんと原作マンガは30年ほど前だとか。ウソやろ。

3話の時、あっ、これって公式BLなん?じゃあこの先二人の濡れ場があるんだ…ぐへへ。って思っていた。ところがどっこい、あれ以降キスはおろか手すら繋がないとは。物語が進むにつれ、もうそれどころの話ではなかった。抱きしめ合いはしたけど。

実は結末はもう知っていた。主人公が最後死ぬとかね。

自分はネタバレオールOKな性分で、ネタバレしてほしくないというよりはネタバレ済のまま、ストーリーがどう動くかの過程を見る方が好き。どうなってネタバレのとこまでいくのかを見る方が面白く感じる。

だから最小限の負傷で済んだとも言える。

見終わって、アッシュのあの最期は彼の人生を形作る上で意味があったと納得している。みんなアッシュに幸せになってほしかったから(死なずにね)、鬱になってしまったんだろう。アッシュの愛した英二と幸せになってほしかったんだろう。私もそう思うよ。


アニメ…

とにかく動くアッシュが美しい。

圧倒的美。

タコやブタの気持ちが痛いほどわかる。英二、アッシュを目の前にして二人きりになってんのにあんたは聖女や。

マンガから入ったら声のイメージが声優さんと違うことがよくあるけど、見ていて全然気にならなかった。強いて言うなら英二のキャラデザはマンガ版を見ていなくても気になった。予想通りマンガ版の英二とは違った。自分はなよなよ系の足引っ張るキャラが苦手なので、マンガの方で補完したいと思う。

アッシュの死を受け入れられない人は光の庭という後日談を見ると浄化されるとのことで、早速マンガを買って、いの一番にそこを見た。すでに浄化されていたが…。

シンがデカくなってる!英二がロン毛に!

一体何が?

いろいろ言いたいことはあるけど、アッシュの幸を願うばかりで、英二の苦しみを追った人は少ないんじゃないかと思う。そのようなnoteをあまり見かけないので。

英二がどれほど苦しんだだろうか。アニメ見た時は、アッシュの足引っ張るただの日本人だとさほど感情移入しなかったけど(さっさと日本に帰れよと思っていた)、光の庭を見て英二の苦しさが伝わってくるようだった。

シンが、あんたは永遠に英二を手に入れたから満足だろうと言う場面があるけど、それに尽きる。アッシュは英二の感情を手に入れたけど、英二は…。英二はずっとアッシュの影を見て苦しみ、あの時の後悔に苛まれ続けるのだろうと思う。傷が少しは癒えたとしても。

アッシュはひどい男だ、愛した人をずっと苦しませるなんて。残酷な男だと思った。自分の幸福を英二に見つけたのに、英二はアッシュを忘れることもできず、後悔が消えることもない。そしてもう二度と会えないなんて、なんて残酷なんだろう。どちらかの心情に思いを馳せるたび、心がぎゅっと掴まれる。苦しくなる。アッシュが英二を愛したように、英二もまたアッシュを愛したのだから。


アッシュの最期を見届けたあと、泣かなかった。結末を知っていたのもあるけど、アッシュは自分の生涯を賭けて幸福を掴み取ったのだとあの涙を見て感じた。リアルに真顔で、心の中がじぃんと沁みた。

そしてnoteを読み漁った。

自分は考察を見るのが好き。わからなかったとこを補ってくれるとすごく高揚する。ああ!それそれ!ってなる。今回も例に漏れず読み漁った。それでも飽き足らず、YouTubeにも手を伸ばした。的外れなこともあるけど、あそこのコメントは見ていて飽きない。

その中に自分が得た答えの一つがあった。アッシュの人生はPrayer X のアンサーだったんだ、と。何度も問いかける歌詞があるけど、その全てに答えを教えてくれている気がする。

アッシュ。英二の苦悩と引き換えにした光を見つけて、さぞ幸せだろう。図書館へ引き戻したことも、その席に座り、最期はケンカした時の英二の姿を横から見ていたのだろうということも(YouTubeより)、私達は覚えておくよ。

英二がそうであったように、アッシュの一生懸命生きた時間に触れられたことを誇りに思う。


孤高で、気高く、美しい獣だったアッシュ。最期は愛に触れ、その愛に包まれて逝ったのだと信じてやまない。






アッシュの香水買っちゃった。


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