100mile wilderness(160kmの未開地)
Day 85(7/16) 2,079ー*16*ー2,095 Long Pond Stream lean-to
再び豪華な朝食後、いよいよ100mile wildernessに向かいます。上の写真はトレイルヘッドで撮ったものです。第2便です。すぐにみんな先に消えてしまいました。
前回の記事で書いたように100マイル(160km)間補給する街がありません。速い人は1日25マイルで4日間、20マイルなら5日間です。一応1日20マイルで計画しました。単に6日分以上の食料を持って歩きたくないからです。アップダウンが少なくて皆1日20マイル歩くものだと思っていました。
補給する街がないけど、補給方法があるという事を他のハイカーから聞きました。歩いてわかったのですが、1日の行程中に1つ程度の車が通れる未舗装路を横切ります。例えば食料を受け取る場所や日時を決めて運んでもらうことができるのです。利用したハイカーに聞いたら、2人で利用して$85が運賃だそうです。彼らはビールも注文していました。Gi Giさんは、いくら高くても6日分以上の食料は持ちきれないので運んでもらうと言っていました。
歩き初めてすぐに線路を横切りました。wildernessとは人工的なものが何も無いと思っていたのでちょっと期待はずれです。未舗装路も横切りました。wilderness(未開地)のイメージを勝手に膨らませ過ぎたようです。
この日は予定のシェルターに7時近くになっての到着です。ちっとも平坦ではありません。初めの30マイルを過ぎると緩やかになるという情報を得ました。明日もハードになる予感がします。
Day 86(7/17) 2,095ー*13*ー2,108 East Chairback Pond
この日の予定は20マイル先のシェルターでしたが、とても歩ける気がしませんでした。地図アプリでは適当なテント場も見当たりません。休憩中のハイカーに聞くと13マイル先の地点に池があり、そこでテントが張れるらしいと教えてくれました。彼らもそこに泊まる予定だそうです。地図アプリのコメント欄まで調べるとそういう情報が見つけられる事を知りました。
先ほど会ったハイカーは私を追い越して、先にテントを張って寛いでいました。3人組で1人はMisiaさんです。
Day 87(7/18) 2,108ー*18*ー2,126 East Branch lean-to
出来るだけ予定のシェルターまで明るいうちに到着したいので、いつものように朝早くに出発しました。すぐに3人組のハイカーに抜かされました。彼らは歩く時は別々です。そして一緒にゆっくりと休憩します。彼らが休んでいる場所を休まず追い越して、すぐ追い越されるパターンが続きました。
山頂で彼らを追い越してすぐに岩場で転倒しました。結構出血しました。そして血を拭いている所に彼らが来て、殺菌して絆創膏を貼ってくれました。
Day 88(7/19) 2,126ー*20*ー2146 Potaywadjo Spring Lean-to
3人組と一緒に休憩している時にMisiaさんが”Are you enjoying your hike?”と聞いてきました。朝早くにスタートして、休憩も少ない状況を知っての質問です。答えるのが難しい質問です。日本の登山者に尋ねたら、「はあ〜?」と驚くと思います。
私も、トレイルを歩きたいからわざわざアメリカまで来ているのですが、歩き通した達成感を得るためで、道中は苦しくても淡々と歩けばいいと、苦しいことも楽しいと考えていました。ある意味修行的な感覚なんだと思います。
ただ、彼の言う”enjoy”は今この瞬間を言っていると思いました(現在進行形だし) 。
正直な話、速く歩ける人は、たっぷり休んでも、遅めに出発しても”enjoy”することが可能です。ズルいです。ビザの関係で6か月という期限が決まっているので、スルーハイク(トレイル全部を歩き切る)するには、それなりのスピードが要求されます。今のスピードはなんとかなるぐらいなので、つい頑張ってしまうのです。今までは、マイル数ばかり考えていたので、後半戦のテーマとして、心の余裕をもって”enjoy”することに重点を置きたいと思いました。
“Are you enjoying your hike?”
Day 89(7/20) 2,146ー*18*ー2,164 Rainbow Stream Lean-to
7月の終わりになるとメイン州ではブルーベリーが実を付けるという話は、ずっと前にEvaさんが言ってました。ブルーベリーについては特に女性ハイカーが話題にしていました。PCTではトレイル上にたくさん実を付けることは知っていました。アパラチアントレイルでも食べられることはアメリカに来てから知りました。
時期が少し早いのと、葉が枯れていたり、実が小さい種類なこともあり大して食べられませんでしたが、摘みながら食べることができました。ついつい足元よりも脇の草木が気になりよそ見ばかりで、摘みながらだとゆっくり進むことになりますが、食べると元気が出ました。