読書感想 コールド・リーディング-人の心を一瞬で掴む技術-
◎コールド・リーディングとは
久しぶりにドラマ「トリック」を見返していて、この言葉が出てきたとき本書のことを思い出した。読み忘れである。
コールド・リーディング=人を欺く心理テクニック
と本書には書いてある。
例としては、タロット占い・水晶・透視・降霊術・手相などもあげられていた。
要するに占いやオカルト、超能力の類として見られるテクニックのことだろう。
前述の「トリック」では 第1話「母の泉」編でコールド・リーディングの言葉が出てくる。
そこでは対象者の身体的特徴から推察して教えてもいないことを言い当てる行為を指していた。そのためコールド・リーディング=ホームズ的探偵能力のようなものだと思っていたが、どうやら違うらしい。
コールド・リーディングとは 対象者から情報を引き出しあたかも超能力で当てているように見せる技術
とのことだった。
◎コールドリーディングの内容
自分的に印象に残った方法を記していく。
具体的な方法がいくつも書かれていたので興味がある方は読んでいただくことを強く勧める。非常に面白かったので後悔はしないだろう。
リーディングの仕組み
協調的な解釈を促す=解釈は相手に委ねる
親密な雰囲気を作る=古典的な儀式めいたことが良いらしい
失敗したときの言い訳を用意しておく=笑ったが一番重要だろう
相手が最近リーディングを受けたか調べる
リーディングの方法
虹色の戦略
対象者の性格のある面を言い当て、その真逆の面も同時に言い当てる
細やかな気配りができる人だが時として他人を煩わしく思うこともある など
細やかな褒め言葉
大体誰でも自分の良い面と思っているようなことを褒める
誠実・勤勉・良心的・独立心がある など
隣の芝生
自分の選ばなかった生き方に未練を感じている と伝える
バーナムステートメント
大多数の人が自分のことと思うような事柄を述べる
人から好かれたい、尊敬されたいという欲求がある
独立心が強く、独自の考えを持っている
自分にはまだ使っていない能力がたくさんあるが
周囲には理解してもらえない など
◎本書を読み終わって
コールドリーディングの要素をかいつまんで抜粋した。
本書では著者が実際にコールドリーディングを行った内容も載っている。
読んでいて、「ここ虹色の戦略だな、ここバーナムだな」と理解できるので面白い。
読んでいて既視感を感じ、ある考えが頭をよぎった。
読後ここ2年ほど購入している、某有名占い師の2022年度版を手に取った。
さらに昨年度版も読み込む。
私が何を感じたかは本書を読んでいる方々であれば理解できるだろう。
ただ私は本書を読んだからと言って完全にアンチになったわけではない。
オカルトも占いも楽しむものであると思っているからだ。
そう楽しむものであり、身を委ねるものではない。
#読書の秋2022
#コールド・リーディング 人の心を一瞬でつかむ技術