さつきさん(仮名)44歳で転職する決意
私の親友さつきさん(仮)
時々、ランチしながら近況報告し合っていた。
「今、派遣で家政婦みたいな仕事してる」
「その、派遣先に直接雇われる事になった」
「今、その社長が経営をはじめたカラオケ喫茶の受付やってる」
「社長の娘夫婦の部屋の片付けしてる」
「その、娘夫婦の飼ってるペットの汚れ物洗いわされてる」
「娘夫婦のゴミ出し行かされてる」
「ホームパーティーの後片付けに呼び出された」
時間お構いなしで、電話がかかってくるらしい。会うたびに“えっ!そんなことまでやってんの!?”と…
振り回される事、かれこれ5年。
さつきさんは、感じが良くて人当たりも抜群。そんな彼女の良さをまったく無視した仕事ばかり。
彼女がそのストーリーを創り上げている。なんでだろう?
その時、彼女には好きでたまらない彼がいた。
彼の急な呼び出しにもすぐ答えられるように、時間の融通がきく家政婦を選んでいた。
これらから見えてきた彼女の人生ストーリーの設定。
いいように利用される。
彼にも、雇われ主にも。
彼とは疎遠になった今、自分をこき使う仕事だけが残っていた。
なぜいいように利用されてしまうのか?
私なんて何もできない。(自信がない)
こんな私だから、せめて人から嫌われないようにしよう。
だから、断る事ができない。なぜなら嫌われたくないから。
「もう無理…」
と、さすがのさつきさんも根をあげ出したタイミングと彼が離れたタイミングは同じ。
さつきさん❗️変わる時です‼️
あなたの人生の中で必要のない出来事は起きないのです。
あなたの目の前の人生はあなたが創り出している。
もしかして過去に何か自信を無くす事があったかもしれない。でも、その事で自分はダメだとレッテルを貼ったのはあなたなのです。だから剥がすのもあなたです。
利用される人間はもうやめよう。
(充分やってきた)
これからは、自分軸で生きてみようよ。
しかし、さつきさんにとって、社長に
「辞めます‼️」という事が最大の試練だった。
「怒ると怖い人なんだって」
「いいところもあったんだよね」
「やっぱり世話になってたからさぁ」
…etc
(誰一人にも嫌われたくないし、怒られる事で自尊心傷つかないようにするモード発動)
とりあえず私は彼女を半分連れ出してみた。私のいる会員制ゴルフクラブのフロント業務に。
メンバーシップなので、お客様はほとんど顔見知り。
「おっ、研修中❓頑張ってね」
「新しい方ですか❓よろしくお願いします」
全てに余裕のある人は、相手に配慮できる。
こんな穏やかな世界もあるんだと、さつきさんは楽しそう。
もともと、手際もいいし覚えも早いから、さつきさんはすぐに仕事に慣れてくれた。そうすると彼女の中のエネルギーが変わる。こき使われた職場にあっさり退職しますと言えた。あんなに言えないって躊躇してたのにね。
きっかけ(種)を心にそっと埋めたら、自信という栄養を少しづつ与えて育てていけば、新しい未来ができてくる。
まだ柔らかい新芽のうちに自分のエゴが枯らそうとするかもしれない。
暴風が直撃して折れるかもしれない。
何回でもやり直せばいい。人は学習することができるから。
さつきさんはセカンドライフで自立することを目指している。
子供達が一人前になって巣立った後、一人海の見える家で暮らして、週末はベンツに乗ったパートナーとデートする。そんな素敵な未来が描けた。
という事はその未来はもうそこに存在しているよ。
これはそのための第一歩。