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自由登校を見守る会「カスミソウ」、どんなところ?主催者に聞いてみた

自由登校を見守る会「カスミソウ」。不登校、行き渋りの子どもやその保護者同士で繋がりたいとスタートした団体です。東京都北区で立ち上がり、文京区・千葉県市原市まで活動の場が広がり、今では約80名の保護者が参加しています。今回は立ち上げメンバーの二村さん、小暮さんを紹介させていただきます。(左が二村さん、右が小暮さん)

自由登校を見守る会「カスミソウ」、立ち上げのきっかけ


ーーー2021年にスタートしたカスミソウ。何をきっかけに立ち上げたのでしょうか。

(小暮さん)3人の子どもが不登校を経験しているのですが、最初に上の子の不登校が始まった時、周りに相談できる人はいませんでした。子どもが学校に行かないことを親族に理解してもらえず、学校でも孤立し、八方塞がりのように感じていました。誰かに相談したいと思って、同じ小学校のママたちで同じ悩みを持っている人がいないか、声をかけたりしていました。そんな時、当時の北区議員のこまざき美紀さんに繋がって、不登校ママとして二村さんを紹介していただいたんです。

(二村さん)うちは3人の子どものうち、真ん中の娘と下の子が不登校の状況でした。小暮さんを紹介してもらって二人で近くの公園で話し込んだのを覚えています。一緒に議員さんに相談しに行ったりする中で、会を立ち上げることになったんです。


ーーー議員さんにどのような相談をしたのでしょうか。

(二村さん)北区の適応指導教室の拡充や子どもの居場所の提供、教育機会の確保についてです。周りの不登校のお母さんたちにヒアリングして要望を取りまとめて議員さんにお伝えしたこともありました。周りのお母さんたちに話を聞いていて、みんな同じようなことで悩んでいることを感じました。

カスミソウの多岐にわたる活動内容


親子での集まりの様子

ーーー実際に会を立ち上げてどのような活動をしてきたのでしょうか。

(小暮さん)最初は保護者同士で集まって悩みを話し合ったり、情報交換をすることが中心でした。子どもの不登校について悩みを相談したくても、周囲に理解してもらえず「親が甘い、子どもは甘えてる」と価値観を押し付けられてしまうこともあります。同じ立場の保護者同士で本音で話せる場は本当にありがたかったです。

最初は親子4~5人で集まっていたのが、一気に広まって今は約80名まで輪が広がっています。


東洋大学でのイベントの様子

(二村さん)保護者同士の親の会はオンラインと対面で定期的に開催しています。その他、東洋大学さんの協力の元、子どもたちが楽しく遊べるイベントを開催しています。時には外部の専門家をお招きして不登校の子どもの進路やキャリアなどのセミナーを実施することもあります。

カスミソウを立ち上げて良かったこと


インタビューの様子

ーーー不登校の保護者当事者としてカスミソウを運営してきた中で、良かったことはありますか?

(小暮さん)子どもの不登校が始まった時、家で子どもの気持ちに寄り添ったり、母子登校で学校に付き添ったりと、母と子だけの世界が多く、世界から孤立しているように感じました。もう病気になるんじゃないかと思うくらい悩んでいたこともありました。カスミソウで当事者と繋がることができて、本当に救ってもらったと感じます。

(二村さん)カスミソウでたくさんの人と知り合えて、一人一人の物語に触れていくのが、自分の学びになり、力になっていると感じます。我が子もなかなか外に出られない時期もありましたが、カスミソウの集まりには喜んで出かけ、楽しんでいる様子です。カスミソウの参加者や支援者はやさしい人が多いのでありがたいです。


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