健康マインド(心に残る言葉❗)ヤス「コレが、コレなもので」
小指を立て、両手でお腹が大きい仕草を見せる。「女房が妊娠しているから、仕事を頑張らないと……」と言いたいのだ。ヤスはこのセリフを繰り返し、ケガを重ねながら次々に危険なスタントをこなす。
つかこうへい原作 深作欣二監督の映画「蒲田行進曲」の一場面です。
銀ちゃん(風間杜夫)・小夏(松坂慶子)・ヤス(平田満)の配役でした。
舞台では1980年 紀伊国屋ホールで初演。
銀ちゃん(加藤健一)・小夏(根岸季衣)・ヤス(柄本明)で
私が観たのは、1981年の再演で銀ちゃん(風間杜夫)で初演を見逃したのが残念でした。
1982年のつかこうへい事務所解散公演ではヤス(平田満)でしたので、映画の配役 ヤスは平田満のイメージが強い。
熱海殺人事件でデビューしたつかこうへいが何故古臭いストーリーのこの物語にたどり着いたのか❗当時の私には不満でした。
当時は(劇団を解散するので役者を売り出すため)と思っていました。
今でも脚本としては他のつかの作品に比べて不満ですが、8歳年長のつかこうへいには、前衛演劇の波に遅れてきた感覚があったのでしょうか❓
平田満の自虐的なセリフ
「コレが、コレなもので」は心に残りました。
銀ちゃんから払い下げられた女と、所帯を持とうとする男、死ぬかも知れない大階段落ち❗を出演者総出で盛り上げる構成には、つかこうへいのあの時代への鎮魂の物語の様に感じたからです。