実験! 進化思考 / 名著 進化思考のLogicを 実験で確かめる(その1:序章)
始めに
皆様、あの名著 進化思考を御存知だろうか…
私は 2021年、Newspicksの New-School講座で 著者の太刀川英輔氏から直接指導を受けて 物・事の進化の過程が解明できる事を知り、
「この仕組みを いつの日か プログラミングして解明したい!」という衝動に駆られていた。
つまり、Logicは解っているので、それを プログラミングで再現する事が出来れば、無限に 発明が出来るのではないか!
という単純な発想である。
事実、同様な事を Tryされた方もいらして、そのスピーディな行動に感銘を受けたが、もっと深く このLogicを 自分の手で再現したい と考えていた。
社会人現役の時は、忙しいふりをして その実現に着手出来ていなかったが、幸いな事に この度、定年退職の機会を得たので これを期に 少しずつ着手し、その記録を残して行こう と思い立った訳であります。
世の中の変化
そうこうしているうちに、世の中の技術が大きく変化し、特に 2022年以降、Chat-GPT3、4の出現により、簡単な入力情報により それらしい outputが いとも簡単に生成できる様になり、一瞬 進化思考も不要な物になったのか!? と強い衝撃を受けた。
生成AIは、「ある入力情報から 自明である outputを生成する」事は、その成り立ちからして(そもそも 答えのある物を学習した結果を出力している)大の得意であり、人知を超えているのは御承知の通り。
事実、定形の仕様から その答えを再現するソースコードは 既に プロが使うレベルで実現されている。
では、これは 発明なのであろうか?
発明の定義が、「今までに無い価値を 新たに創造する」のであれば、
答えは「否」となる。
生成AIは、かつてどこかで作られた事を再現する様に作られているし、それをユーザーから期待されている。
例えば、契約書の雛形作成を御願いしたのにも関わらず、トレンドに乗った楽曲の作詞をoutputされても 評価される結果には値しない。
が、進化思考では、この事自体が 大いなる転移として許容どころか 推奨されている。それが 新しい進化・価値を生む可能性が有るからだ。
つまり、現状のAIに対しては「進化思考の価値は守られている」事になる。
…と言う事で、このテーマに取り組む意義を再確認した所で、明日からは 先ずは簡単な実験で 進化の過程を検証・再現する事に取り組んで行きたい。
展開方針
この実験の展開方針は おおまかには以下の4つ。
(1) ソースは Wikipediaを使う
これから様々な情報の組み合わせを試行するが、そのソースは 基本 Wikipediaを活用させて頂く。
これは 前出の太刀川先生の講座でも参照文献として活用されていたので同様の展開を試みる。
(2) I/F(インターフェース)を設定する
各単語と単語の組み合わせを試行するが、その時に その単語が持つ特徴から 他方との接続I/Fの設定が必要と予測。
例えば "犬" と "ソリ" を組み合わせる場合、その「接点」が有る訳で、「ソリに必要な駆動力」をI/Fとして 犬と融合が成立する。
このI/Fの先は 駆動力を発揮するものであれば 無限に存在し得る訳で、進化として必要な機能を探索するには重要な設定項目となる。
基本的には それも Wikipediaの内容から設定してみる予定。(そもそも「ソリ」ってどういう定義? から設定)
(3) 評価関数を設定する
ある物同士を組み合わせた結果、それが進化なのか? 進化レベルは どうなのか?
を評価する事が必要となる。
これを 何らかの評価関数として表現する事を試みる。
ここが この実験の「肝」の部分になる予想で、難易度は高く、実験の成否を握っている と考えられる。
(4) 強化学習を活用する
進化の過程を最も近似していると思われる強化学習 をこの進化実験に用いる。
具体的には、テーマ方針と材料を準備したら 強化学習にて ひたすらTryし、評価関数で 評価して 強化の方向性を導く(導きたい)。
とは考えていながらも、具体的に何かアイディアを持っている訳で無く、その時になったら 悩みながら試行して行こう… というかなり楽観的な思考で しばらくは進めてみる。