お茶図家

アニメ・マンガ・ゲームなどサブカルチャーをこよなく愛する暇人。

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最近の記事

台詞に頼らないアニメーションで魅せる「きみの色」

「きみの色」とは「きみの色」は、アニメーション監督 山田尚子氏によるオリジナルアニメ映画である。山田尚子監督が手掛けた作品をピックアップしていくと「けいおん!」や「聲の形」、「平家物語」など多彩であることが窺える。特に、私は少女二人の複雑な感情を丁寧な動きや演出で紡いでいる「リズと青い鳥」という作品がお気に入りだ。 そんな監督さんの完全オリジナル長編作品である今作は音楽×青春という組み合わせで展開される。制作会社は奇抜な演出と丁寧なアニメーションに定評のあるサイエンスSARU

    • 1話が重すぎるぜ......アニメ「琴浦さん」感想

      皆さんはアニメ「琴浦さん」をご存じですか? お恥ずかしながら、今更本作を知り今回一気に全話視聴しました。 本作を知った経緯も謎な道をたどっているのでそこも話していければと思います。 「琴浦さん」とは作者えのづきさんによる漫画作品であり、2011年10月から2015年3月まで連載されました。ジャンルは学園ファンタジーラブコメであり、2013年にテレビアニメ化され全12話放送されました。 スタッフは「干物妹!うまるちゃん」でおなじみの太田雅彦さんが監督を手掛けており、アニメーシ

      • 「響け!ユーフォニアム3」がやっぱり最高であったと叫びたい

        2024年春アニメの中で丁寧な人物描写と心抉る生々しい人間同士の関係性をこれでもかと描き切った作品「響け!ユーフォニアム3」に心を鷲掴みにされた。 これまでの1期、2期、劇場版も素晴らしかったが、3期はこれまでの黄前久美子の歩みと成長を肌で感じることができる最高のフィナーレで目頭が熱くなった。 彼女の歩みをアニメという媒体を通して追体験していた視聴者は誰もが感動で打ち震えてしまうだろう。自分は全国大会でユーフォのソロを誰が吹くかオーディションを行ったシーンで自然と涙が零れて

        • 明治大正漂う ロマン映画 アニメ「クラユカバ」感想

          巷では今年、祝日が重なり最大10日のゴールデンウィーク。 旅行日和だとかなんとか言われておりますが、私は大して変わらない毎日を送っております。人の往来が増える現在、人混みを避ける習性のある私はあまり外出に出向くことは少なくなっております。 それにしたってお天道様を久しく拝んで無いなと思い映画でも観に行こうと思った次第なのでした。最近観た映画と言ったら人でごった返すことを見越してゴールデンウィーク前に行った「名探偵コナン100万ドルの五稜郭」くらいでしょうか。今作は爆発やアク

          樋口真嗣×岡田磨里 アニメ「ひそねとまそたん」の感想+α

          突然ですが、TVアニメ「ひそねとまそたん」をご存じですか? 「ひそねとまそたん」とはBONES制作のテレビアニメでオリジナル作品です。 スタッフは、「シン・ゴジラ」でも知られる樋口真嗣氏が総監督を務めており、シリーズ構成に「アリスとテレスのまぼろし工場」や「あの日見た花の名前を僕たちはまだ知らない。」などの作品を手掛けた岡田磨里氏が起用されています。 ここで特撮で有名な樋口真嗣氏がテレビアニメに携わっていたということにびっくりされる方もいらっしゃると思いますが、私もその一人

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          二十そこらがガンダム SEED+DESTINYを全話見て劇場版を見に行った感想

          劇場版への興味機動戦士ガンダム SEEDの続編、劇場版が公開されるとツイッターや口コミで大きなうねりを見せるが如くレビューが書かれ、多くの絶賛コメントが後を絶たない。アニメ映画をこよなく愛するものとして、続編ものであるが否が応でも気になり、興味を惹かれる。話を聞いてみると約20年ぶりであり、かなりの難産というか、紆余曲折あり公開されたと知って計98話のテレビシリーズ+外伝を見るしかないと覚悟を決めることとなる。 私のガンダム歴ここで私のガンダム歴を話していきたい。 始めて触

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          今期のダークホース「勇気爆発バーンブレイバーン」第一話 見た感想

          勇気爆発バーンブレイバーン 企画Cygames、監督大張正己、制作会社CygamesPicturesによるオリジナルアニメである。 今期のダークホース「勇気爆発バーンブレイバーン」の感想 何気なしに今作を観たのだが、あまりのパワーに圧倒され、終始興奮が収まらない。私の好みを打ち抜く、ドストライクの作品で毎週の楽しみが増えました。もし、まだ見ていない人はぜひとも「勇気爆発バーンブレイバーン」を視聴してほしい。 今時、古風すぎないかってくらいのビジュアル(dアニメストアの

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          眠る前の思考のドリブンで眠れない……

          寝ようとベットに入ると、思考が回転してあれやこれやと取り止めのない考えが占拠する。すると、瞼は開かれ、見知っている天井を仰ぎ見て思う。「ああ、今日は眠れないやつだ」と嘆き、睡眠から遠ざかってしまった現状を憂う。 それは、明日朝から用事があって起きなければならないとき程、顕著にエンカウントしてしまい、余計思考がドリブンしてくる。 しかし、心のどこかで思案することは自分の思考レベルを上げるだとか、頭が良くなるだとか、冴えた考えが浮かぶのではないかと少し希望を持っているから歯止

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          無意識に現実と比較して虚構(アニメや漫画)を軽んじていないか?

          「グリッドマンユニバース」を視聴して、改めて虚構の力、その存在について考えさせられた。 虚構は現実とは違い私たちの想像によって作られた作り物、まがい物である。現実そのものを変えるような、現実に置き換わるようなものでない。 どんなに魅力的で目を奪うような素晴らしいストーリーでもそれは現実の劣位に置かれる。 虚構は何もストーリーだけではない、現実に見えないもの、現象や感情のようなあやふやなもの、国家という私たちがなんとなくあるように感じるもの、観念的なものすべてである。 今回

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          二十そこらの若造がいまさらG線上の魔王をプレイしての感想

          「G線上の魔王」という作品をご存知であろうか? この記事を見ている多くは知っていてクリックしたものだと思うが説明させてほしい。 また、本記事は、エロゲーをプレイしてこなかった未プレイ者への布教という側面もある。 G線上の魔王とは2008年に発売されたエロゲー(アダルトゲーム)であり、優れたエロゲー作品に送られる賞である美少女ゲームアワード(現:萌えゲーアワード)2008年度の大賞を受賞した作品である。シナリオライターは、根強い人気のあるエロゲー「車輪の国、向日葵の少女」や漫

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          進撃の巨人 The Final Season 完結編を観て ~最高の作品をありがとう~

          TVアニメ「進撃の巨人」The Final Season完結編を観終わり、圧倒的満足度と少し息の上がった興奮冷めやらぬ気分を味わっています。充実感と大きな作品を観終わった喪失感が同居している不思議な感覚です。 進撃の巨人との出会い 私のファーストインプレッションはアニメ版「進撃の巨人」第一期であります。世間を進撃の巨人色に染めた、一代ムーブメントを巻き起こした時に私も例にもれず楽しませてもらいました。圧倒的映像美と立体起動装置のアクションシーンは今でも見劣りせず、聴く者を魅

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          葬送のフリーレンを観て

          最近、やっとこさ重い腰を上げてアニメ「葬送のフリーレン」を視聴しました。今期のアニメで観たい作品の本数が多く、それらに時間を割いていたので遅くなってしまっていました。 私は、アニメ化の前に二巻まで原作漫画を読んでおり、その知識でアニメを視聴したのですが、とても新鮮で心躍りながら楽しませてもらいました。もちろん、かなり前に漫画を読んでいたので内容についてところどころ忘れていた感は否めないですが、それでも原作を読み込み、丁寧に時間をかけてアニメに落とし込まれているとわかる仕上が

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          4DX版「劇場版 天元突破グレンラガン」が最高すぎた!!(紅蓮編)

           この記事は 4DX版「劇場版 天元突破グレンラガン 紅蓮篇」の感想を綴っている。 前半は内容に触れないネタバレなし、後半をネタバレありとしているので 気軽に読み進めても大丈夫なようにしているので安心してほしい。 初めに皆さんは「天元突破グレンラガン」というアニメをご存じだろうか? 天元突破グレンラガンとは アニメーション制作 GAINAX、監督 中嶋かずき氏が手掛けるロボットアニメであり、現在のアニメ制作会社TRIGGERに在籍している方々が多く加わっている。  テレ

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          俺的好きな曲(ボカロ多め)セレクション

           これまでYouTubeで見聞きした中で自分の感性に刺さった曲たちを紹介したい。 ただただ、好きな曲を垂れ流す、そんな記事でごぜーます。 ポストずんだロックなのだ この曲のジャンルは、ポエトリーリーディングといって、詩を朗読するような感じでメロディーに沿って歌う形態と珍しい。  特筆すべき点は、現代の鬱屈とした世界観を歌詞で絶妙なライン表現していまして、それをVOICEVOXのずんだもんに歌わせているのが最高にマッチしているんですね。  そして、後半の澄み切った青空の下を裸

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          見始めたら止まらない「宇宙パトロールルル子」を紹介したいぃ!

          はじめに 「宇宙パトロールルル子」鑑賞後に勢いで文章を書きなぐっている。この作品の良さを広めたい!!! 主人公であるルル子の可愛さや世界観、設定の面白さ、 ギャグ作品と思って見始めたら心に灯をともす熱い脚本、 アニメーション・構図・演出の面白さに魅了されてしまった。 OPのアニメーションと曲の中毒性により毎回飛ばさずに見(聴い)てしまっている。 そこで、物語の核心のネタバレはせず、私の思う面白い点を列挙する。 ↑超絶かわいい…… 宇宙パトロールルル子とはTRI

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