きよ

どうしたことか最近、自分がこの世に存在しているうちに、感じたことや考えたことを書いておきたいと思うようになりました。何かと不慣れですが、書きたい気持ちだけでゆっくり進んでみようと思います。好きなものは、ひと、いきもの、風、空気、木立に差し込む光など。

きよ

どうしたことか最近、自分がこの世に存在しているうちに、感じたことや考えたことを書いておきたいと思うようになりました。何かと不慣れですが、書きたい気持ちだけでゆっくり進んでみようと思います。好きなものは、ひと、いきもの、風、空気、木立に差し込む光など。

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「我的朋友」 静かな短編の奥に広がる世界。中国映画

主演は周迅、王一博。監督は張大磊。変わらぬ日々の奥に広がる世界。2023年ベルリン国際映画祭短編部門参加作品。 中題  「我的朋友」 Wo de peng you 英題   All Tomorrow's Parties 監督   張大磊    中華人民共和国 撮影年  2022年 主演   周迅 王一博 上映時間 24分 制作会社 FIRST International Film Festival XINING 制作   Bingchi Pictures #映画感想文 #

    • 映画館レポート - 映画「熱烈」 TOHOシネマズ東京各館、テアトルシネマ系列館

      中国映画「熱烈」(原題: 熱烈 英題: One and Only) 監督 大鵬 (ダー・ポン)Da Peng 本国公開年 2023年 日本公開2024年9月 シネマスコープ 1:2.35 124分 映画の日本公開からほぼ一ヶ月。TOHO、イオン系列にユナイテッド・シネマや地方館も加わり、9月6日から全国上映がスタート。初動の客足が伸びず客席はガラガラ状態が続いたものの、映画館に足を運んだ観客からの熱い評価を得て徐々に盛り返し、10月10日現在も細々と上映が続いている。 こ

      • 映画「無名」のエピソードを二つ、調べてみた - 江小姐 - 大山公爵

        トニー・レオン(梁朝偉)とワン・イーボー(王一博)の主演映画「無名」に描かれる時代を知りたくて、少しずつ資料を探して読んでいる。 中国映画「無名」(英題: Hidden Blade) 監督 程耳 Chen Er 本国公開年 2023年 日本公開2024年5月 この作品の時代背景をもっと理解してから映画を見てみたい、と思うようになった。当時の歴史の勉強は簡単にはいかない。ある程度整理がついたら書いてみたいと思うものの、けっこう時間がかかりそう。 なので「無名」のエピソード

        • 映画「ボーン・トゥ・フライ 」(原題 長空之王) 雑感

          少し前から注目している王一博の主演作が日本でも公開になり見に行ったのだが、書くかどうかしばらく迷った。考えたことを備忘録も兼ねて書いてみる。前半は映画の雑感、後半は時事問題について。 本国公開2023年 日本公開2024年6月28日 鑑賞スクリーン:TOHO日本橋Sc8 TOHO新宿Sc7 イオン川口Sc9 スクリーンを変えて3か所見た中で、一番体感がよかったTOHO日本橋のTCX。湾曲した大きなスクリーンとDolby Atmos対応の音響設備が、戦闘機特有の飛行シーンに

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          映画「無名」と「花様年華」のひそかなつながりについて。一つの仮説、あるいは妄想

          先日初めて、ウォン・カーウァイ監督の「花様年華」を映画館で見た。監督がこだわって作ったという4Kレストア版。美しい色合いとテクスチャー。マギー・チャンのため息の出るような数々のチャイナドレス姿、スクリーンいっぱいにあふれ出す鮮やかな色彩、対象をカメラのレンズからあえて外して登場人物たちの心模様を語る手並みの鮮やかさ。主演のトニー・レオンはこの作品で第53回カンヌ国際映画祭、最優秀主演男優賞を受賞。 物語は一見、時系列にそっているように見えて、そうなっていない。あの時はこうだ

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          気になる台詞に思いを馳せて 中国映画「無名」

          中国映画「無名」(英題: Hidden Blade) 監督 程耳 Chen Er 公開年 2023年 日本公開2024年5月 映画の備忘録として、自分用にnoteに書いておくことにした。映画を未見の方にはネタバレあります。くれぐれも閲覧ご注意ください。 映画のクライマックス。王一博演じる葉先生(Mr. Ye)と、森博之演じる特務機関の責任者、渡部(わたべ)との会話は日本語で行われる。純中国国産映画であるにも関わらず、映画全体の鍵となるクライマックスでの会話は、純然たる日本

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          「陳情令」で読む老子 - テーマ1 黒と白。善と信。(上善若水)

          陳情令の登場人物たちが葛藤する問い、友とは何か、信じるとは何か。保立道久著、ちくま新書「現代語訳老子」で陳情令を考えるのは楽しいがまとめるのに苦労した。テーマ編は記事を分け、今回は黒と白、そして善と信(上善若水)について書いてみる。 黒と白:世界の調和について前回の記事で魏嬰と藍湛の衣装の色、黒と白について書いたが、この二色は太極を表す組み合わせ。ということは、彼ら二人の奮闘は、世界の調和のための奮闘ということになる。 この白黒の衣装は第38、39話の「義城」エピソードの

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          中国ドラマ「陳情令」から読む老子 - 運命を背負う主人公たち

          陳情令から読む「老子」今回は魏嬰と藍湛の運命に関係する章を。このほか、物語のテーマ編と番外編的なのを別に書けたらいいなと思っている。 前回も書いたけれど「陳情令」脳で「老子」を読むと、ドラマのシーンが自然に頭に浮かんでくる。陳情令わかる感がぐっと増す感じで面白い。 つい150年ほど前まで、この列島では長い間、中国古典思想を教養の共通言語にしていたのが、今やこうして一生懸命調べないと見えないほど遠い世界になってしまったのは(私だけ?)ちょっともったいない感じがする。 学生時

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          中国ドラマ「陳情令」と老子 - 主人公の名前の由来

          中国ドラマ「陳情令」を入り口に、中国の古典「老子」を読んでみたら面白かったので書いてみようと思う。大人気の肖戦と王一博を知ったのがこのドラマ。 老子道徳経 何気なく見始めた「陳情令」。信じるとは、友とは、善とは、とまるで哲学者のようにはまってしまい、全50話を何周もし、さらに情報を探していてとある中国のファンのYou Tube動画を見つけた。主人公の名前と字が老子道徳経に由来するという。 字幕から推測するに、どうやら主人公の一人魏嬰の「嬰」は赤ちゃんのことで、老子道徳経

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          「像阳光那样」王一博の踊りを味わいたくて歌詞を読み、長恨歌にたどりつく

          王一博の歌唱曲「像阳光那样」。歌詞を調べるうちに和漢朗詠集から長恨歌にたどりついたことを書いてみる。ちょっと長いです。 「像阳光那样」について作詞:唐恬 作曲:钱雷 歌唱:王一博 王一博が昨年暮れに出した中国のポップス曲。彼の地の年越しテレビ番組で、コンテンポラリーダンス作品にしたこの曲を、本人がはだしで踊って一部界隈で話題になった。 ダンスに詩情があり、とても素敵で、歌詞の内容を知りたいと思ったものの中国語がよくわからない。調べるうちに、和漢朗詠集から長恨歌に行き着い

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