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【観劇レポ】モーツァルト!



私にとっての『モーツァルト!』が韓国版基準になってまして、ところどころ韓国版と比較する部分がありますが、どちらがいいということではないです!話の流れは同じなのに全然印象が違って、国や演出が違うとこんなにも違った印象になるんだなーと不思議な感覚で観てました。
前回あげた『三銃士』は韓国版を観ていないので、今度機会があれば韓国版を観てどう違うのか比べてみたいなと思っています!

今回、初日本版モーツァルトをきょもさんで観劇しました。韓国版のが数年前だから記憶がちょっと怪しい。でも日本版は全体的に穏やかな感じだった印象。たぶん韓国版が激しすぎる…

去年から友人のきょも担と話していた、そろそろモーツァルトしても良いんじゃないかっていうのがあっさりと叶ってしまってビックリ。歌のうまさで言えば絶対に古川さんとか歴代のキャストが良いんだけど、音楽が好きで狂おしいほどの情熱を表すモーツァルトという人物をきょもさんにやって欲しかったのです。

配役について

・モーツァルト

きょもツァルト(になるのか?)を実際に観てみて。予想通り良かった!可愛らしいモーツァルトだったし衣装も全部似合っていた。自分が親ならめためたに甘やかしてしまう自信がある!
ただ、厳しいことを言えば予想以上ではなかったし、後半の重さや苦悩さが少し足らないのかなという印象。少年から抜け出せないピータパンみたいな?感じでした。でも本当にキラキラしてて、音楽が大好きなのに何で皆んな分かってくれないのー!と大声でいう感じが凄く好き。可愛い。
モーツァルトの少年っぽさもパパの毒親っぷりが薄いのも含め、あくまで“モーツァルトの一生”という演出なのかな?他のキャストで見たら違うのかも知れないけど…
色々言ったけど、きょもツァルトは私の想像するモーツァルトにピッタリではある。今後があるなら成長に期待したいです。と同時にあまりアレンジせずノーマルモーツァルト?がきょもさんには合ってそうな感じがするので、深く考えずまっすぐなモーツァルトを演じていって欲しいなとも思います。

・コンスタンツェ

コンスタンツェ役の真彩さんは1年ぶりでした。正直、品の良いお嬢さんというイメージがあるのでコンスタンツェ?と思ったんですが、二幕のソロ曲「ダンスはやめられない」が非常に良かったですね。あんな強くて苦しげな歌い方できるんだーと。あまり知らないのに見た目で判断してました。ごめんなさい。

・ナンネール

モーツァルトの姉ナンネール役の大塚さん。本当に久しぶりですね。昔、映像で見ていたイメージですがとてもしっかりミュージカルの方でしたね。今はそちらの方に進んでるのかな?お芝居と歌声にビックリしました。今後も見たい。

・ヴァルトシュテッテン男爵夫人

男爵夫人役の涼風真世さん久しぶり。見た目も声も記憶している涼風さんのままでしたね。ソロ曲「星から降る金」も大変素敵でした。皆んながひれ伏す感じの神々しさと強さが半端ない。衣装も相まって宝塚感が凄くあったw その時の男性陣の演技も注目したかったのですが、涼風さんの圧が予想を上回って来まして男性陣そっちのけで見てました。

・レオポルト

市村レオポルトは過保護、過干渉な毒親一歩手前な感じでした。あくまでモーツァルトの才能を信じ、もっと出来るのになぜしない!?とイライラモヤモヤしている感じなのかな?韓国版と比べるとモーツァルトへの毒親っぷりが低めだった気がします。親子のターンではどうしてもきょもツァルトを見ちゃうので、もうちょっとこの市村レオポルトをしっかり見たかったな。せめてもう一回観れてれば感想も違ったかもしれない。

・コロレド大司教

山口さん初めまして?圧倒的な存在感と歌声でした。だがしかしコロレドってあんなだっけ?だいぶ怪しい人だった。そりゃあんな司教の元では働きたくないよ。全体的に大司教のターンが一番違和感あったかな。でも山口さん凄いから大司教のターンないと困る。でもモーツァルトいじめるから嫌だ。ずっとこんな気持ちだったな。


セットと演出について

・セット

気になったのはピアノと銀橋です。

ピアノの形を模したメインのセットが可愛かったし万能でした。表と裏というのでしょうか?それぞれ違った面があるし、開いたり閉じたりして色々使い勝手の良いセットだなと思いました。
銀橋は横はもちろんオーケストラピットの上も歩くスタイル?(表現が下手くそすぎる)。私が座った2階2列目の位置からは銀橋がギリギリ全部見えました。あれはどの辺りの席から見えづらくなるんだろう。あそこで何度もお芝居するので見えなかったら困りますね。1階一番前の席の方は銀橋があることでメインのステージが見えにくいとかないのかしら?

・演出

私が演出を語るなんておこがましい!
だがしかし気になったところを書くw

モーツァルトが男爵夫人に背中を押されて父親の元を旅立つシーン。韓国版の父親は執着心や支配欲みたいなのが強めに表現されていたので、自分の意思だけでは到底自立することが出来ないモーツァルト、という感じがしたのですが、日本版はマイルドになっていたので意外と背中押されなくても自立できそうな感じがしちゃったのです。

(というかあの圧強めな涼風男爵夫人の「星から降る金」聞いたら太刀打ちできなくない?この男爵夫人に逆らうこと出来なくない?って思って見てた)

私は市村レオポルトに根本的な父性を感じたのですが、韓国版は本当に、モーツァルトを「才能の受け皿」としてしか見ていない感じがしてました。なので日本版はパパ優しいと思ったんですよね。

モーツァルトはパパとの関係が一番辛くて苦しい。コンスタンツェは愛してるけど音楽を超えることはない存在。でもパパは音楽と共にいる人。逃げたくても逃げられなくて、切り離なすことも、手放すこともできない人。モーツァルトの中にはアマデが、外にはパパがいて。モーツァルトの最後はアマデもパパもいない。“モーツァルト”と“アマデ”と“パパ”と“天才”の部分にフォーカスを当てて、劇的に描こうと思えば出来るだろうけど、今回のミュージカルは思いのほか静かに、ただモーツァルトの一生として描かれてるなというのが最終的な印象。韓国版はその劇的感を出すのが得意だし好きなタイプなのですね。まぁ観ていて分かりやすいのは韓国版かも。日本版は色々な要素が少しづつ散りばめられているのかな?日本らしい演出なのかも。

今回は本当に大塚さんのナンネールにビックリなんですよね。才能があってもモーツァルトのように目をかけてもらえず、嫁いで子どもを産んでもその子が父親にモーツァルトの代わりにされ、それでも色々な感情をぐっと押し殺しているような静かに怒るタイプのナンネール。出番は少なかったけど結構重要な役だよな。今回観た中では一番気になった役でした。

最後に

欲を言えば古川モーツァルトを是非とも観たいのですが、きっとこれは無理だなぁ。日程とか色々あって無理だわー悲しいなぁ。きっと古川さんのを観たらまた違った感想になるだろうに…でもなんかちょっと一回で満足しちゃった感じも無きにしもあらず…良い作品だったですよ。良い作品だったのですがね、なんかもうちょっと欲しかったな、何かが。

でも
きょもツァルトはキラキラ輝いていた。
それで十分かもしれない。


ボヤキと決意

観たい作品が下半期に固まりすぎ!大本命の『Les Misérables』をありがたいことに12月に早速観られるのだけれど、その前に別に4作品観ることになってる。
遠征に次ぐ遠征。出費に出費を重ね浪費しまくり。延々に終わらない観劇スケジュール調整と休暇申請と支払い。それでも年明けから観劇予定入ってるぞ!我慢はしない!
とりあえずは次の4作品も楽しみすぎる!!!


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