Vancouver留学の記録⑨:健康と調理の授業課題①

 こんにちは。すなです。今日は、前回の投稿で紹介した授業(健康と調理の授業)の課題①について、書きたいと思います。とてもスリリングでしたが、やっぱり、挑戦するということは自分にとって良いことだなとつくづく思います。その挑戦が成功しても失敗したーって思っても、都度都度考えて1歩ずつ進んでいれば、たとえ大失敗しちゃったと思っても、時間はかかっても、きっと経験が財産になると信じています(また話を大げさにしてしまいました)。

・個人で1品作って振り返りをする
 さて、この課題は、なんでもいいから自分で料理を1品作って、ガイドラインに沿って振り返りを文章にまとめるというものでした。今回は造って食べるまでのことを中心に書こうと思うので、ガイドラインの内容を先にさらっと書いておくと、例えば、なぜその料理を選んだか、その料理は、授業で学んだコンセプトの中で、どれに関係しているのか、味の感想(栄養学用語を用いること)、レシピの改善提案(あれば)などを書かなければなりませんでした。ちなみに、寮で作っても良いのですが、私は、学校のキッチンで、決められた日時に、作ることにしました。先生にお手伝いをお願いしたかったし、豊富な調味料を貸してもらえそうだったし、同じ課題をするクラスメイトたちともお互いの料理を味見できそうだったので。

・ミートローフの調理にたどり着くまで
 早速、私は、カナダの料理サイトを、おもしろい料理はないかなあと、どんどんチェックしていきました。せっかくなら、作ったことのない料理で、一人で作るのが難しそうな料理がいいなあと思いながら探して、見つけたのが、リンゴとセージのミートローフでした。日本の家庭にはなかなかないオーブンを使うことができるし、作ったことのない料理だし、ちょっと難しそうだし、珍しい料理ではないけどまあいいやと、ミートローフのレシピを見て即決しました(実は、パソコンを触りすぎてそろそろ疲れたからレシピ決めたいなと思ってたというのも事実です)。

・大変だった材料の準備
 準備は…難航しました。と私は思いました。まず、調理の日は月曜日、ミートローフのレシピを選んだのが調理する2日前の土曜でして、材料のリストを見ながら、先生に、学校のキッチンにどの材料があるか聞くために、メールしました(先生、休日なのにすみません…)。先生は、即レスしてくださって、しかも、キッチンには、かなり豊富に材料があることがわかり、物理的にも精神的にも、そして金銭的にもかなり助かりました。
 自分で準備しなければならない材料は、牛乳、ひき肉(1kg)、リンゴ、玉ねぎでした。日曜日に学内のお店に行って、リンゴと玉ねぎと牛乳は買いました。ただ、そこには、豚肉と言えば、ソーセージしか売っておらず!そのお店以外自力で行けない、友達もでき始めたばっかり、そして明日の朝9時にはキッチンに到着して、作り始めようともくろんでいた私は、本気で震え、とにかく日曜日の間に、どうすれば1kgの豚ひき肉を手に入れることができるのか、と言うことで頭がいっぱいでした。すでに、ウーバーいーつが自分のもとに届かなかった経験を数日前にしていた私は、ウーバーを頼る気にもなれませんでした。少なくともそのときは…。

・往復40分歩いてひき肉を一緒に買いに行ってくれた
 救いの手が差し伸べられ、私は、なんと恵まれているのだろうかと、思いました。日曜日の午後、農園に、初めてお手伝いに行きました(そう、友達についての投稿でちらっと書いた農園訪問、実現しました)。そこに居合わせた台湾人二人に、「どうしても今日中に豚ひき肉1kg必要で、スーパーに、一緒に行ってくれませんか。」とお願いしました。留学中、別件でさんざん断られて疲弊していた私でしたが(もちろん、断った人たちは、全く、悪くなんてないと思っています)、とりあえず、今の、ピンチを、何としてでも、どんな手を使ってでも打開しよう、との思いから、丁重に事情を説明し、お願いしたのです。すると、「ここから20分歩いたとこにスーパーあるよ。この後一緒に行けると思う。行く?」と、二人は言ってくれたのです!!今振り返って、あんなお願いする人もなかなかいないだろうな、私、かなり変なやつだったかもな、と思います。大感謝しながら、スーパー、往復してもらって、ついにひき肉、買いました!!!(笑)それだけでも頭上がらないのに、道すがらお互いのことを話す中で、私の留学経験に関して、「いやー、すなはすごいね、ほんとに!よくやってるよ!」と、たくさんほめてくれたのです。誰にだって苦労はあって、きっとみんな、自分なりに頑張っているタイミングがあるはずなのですが、留学生活の苦しさに耐え兼ねてきている時期でもあったので、かけてもらえた言葉の一つ一つがしみて、、心の支えになりました。ほんっとうにありがとう。私も、気付いたら人に寄り添っているような、自然と人の支えになれるような、そんな人になりたいです。

・調理本番
 さて、晴れて、月曜日に、朝からキッチンで調理を開始したわけですが、結局、片付けまで、4時間かかりました!!!やっぱり、初めてのことは、難しいですね…(言い訳するしかありません)。
 作り方は、材料を切って全部混ぜてそれをルーフパンに詰めてオーブンで焼く、ブイヨン、バター、玉ねぎでソースを作る、と、シンプルですが、まずは、混ぜるまでに時間がかかったんです。玉ねぎ、パセリ、リンゴなどをみじん切りにしなければならないし、パン粉代わりの🎉も、ひたすら粉々にしました。レシピが、玉ねぎやリンゴの分量を、1カップ、0.5カップなどと言う風に表しているため、これくらいかなあ、と、カップに材料を詰めながら、分量をチェックしてました。でもどんどん面倒くさくなって最後は適当になりました(笑)。ちなみに、この授業の先生、私は大好きでした!指示が明確だしはっきりご意見くださるし、必要だったら手を貸してくださって相談に乗ってくださって、時にはそっと見守ってくださるからです!そんな先生に甘えて、と言うか時間もなかったので、カップやスプーンで軽量する必要のある液体や調味料は全部、先生に軽量していただいてしまいました。
 混ぜるのは、気分爽快、としか言い表せませんね。たくさんの材料を混ぜ合わせるので、においもおもしろいし、触れた感覚もいろいろな感触があって楽しいし、こんな大量な材料を触る機会なんてめったになくて、すんごい気持ちよかったです!最初、先生に、混ぜるために何を使うか尋ねるところ「手だよ☺」と言われ、「ほー」となんとなく思っていましたが、手だと混ざりやすいし、触って混ざり具合がわかるし、触る前に手をきれいに洗ってさえいれば、手ごねは最高ですな!
 焼くのはオーブンが勝手にやってくれるのと、ソースづくりも、これまでのドタバタ劇に比べれば、滞りなく、終わりました。

・出来上がりと試食
 結局1時間以上ミートローフを焼いて、先生にミートローフの中心温度を確認していただいたところ、見事に160度となり、無事に、出来上がりました!大きなミートローフを手に持って写真を撮ってもらった時の感動が忘れられません。
 味は、とてもあっさりしていて、時々リンゴの果肉も感じられておいしかったです。クラスメイトたちや先生も、おいしいって言ってくれました。ほかのクラスメイトは、ベリーのマフィンやパンケーキ、シンプルな肉野菜炒めを作っていて、どれも、おいしかったです。

・おわりに
 たった一つの課題で、これだけのドラマがあるのもものすごい話だなと、他人ごとのような言い方ですが、そう思います。私の大げささが作り出したドラマなのかもしれませんが…。この一部始終のどこを振り返っても、間違いなく、財産になる経験だったなあ、と思います。手伝ってくれた皆さんに、大感謝しまくりました。

 今回もお読みいただきありがとうございました。長文になってしまいました…。 See you next time.

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