残念な・・・「100切り」
「贅沢言っていられる立場か。身の程を知れ!」
という声が聞こえてきそうだが、昨日のゴルフの感想を書くことにする。
何日か前にハーフ(前半の9ホール)で60をたたいた話を書いた。(拙稿 「あーあ」4連発 )あれからちょうど1週間が過ぎた。
今回は、元同僚たち「昭和おじさん仲間」とのラウンドである。
なかなか4人揃わなかったのだが、無理に日程を合わせてもらった方もいて久々に勢揃いできた。
「随縁カントリークラブキャニオン上野コース」という三重県のコースである。
コースの整備状況もスタッフの接客も素晴らしい。5950円というプレイフィーであるにも関わらず、セルフではない。クラブまでちゃんと拭いてくれる。さらに、なんと、今回はボール1ダースを全員にプレゼントと来た。スリクソンのディスタンス、同じボールが売店に2200円で売っていた。ランチ代1380円分も入っている。プレイ代自身は、2370円と言う計算になる。大丈夫なのかと心配になるくらいだ。
受付の女性が両手でボール4箱を持ってこられた時は、思わず
「ほんまにいいんですか?」
と聞いてしまった。
天気も最高、12月だというのに、汗ばむくらいの陽気、さらに山々の紅葉がちょうど見頃で美しい。竹内まりやの「人生の扉」を口ずさんでしまう。(🎵 〜満開の桜や 色づく山の紅葉を〜 ♫) おじさんたちも元気いっぱいだ。
スタートは、パー4の打ち下ろしのホールだった。朝イチのショットは失敗しがちな私が、2オンに成功した。これは、とてもレアな出来事である。残念ながら3パットしてしまい、ボギー始まりだったが、私は「目指せボギーゴルフ」なので、上々なのである。
この日は、調子がよく、ほぼボギーペースで回れていた。あがりの9番ホールではアプローチがあわやチップインというOKパーで、超ご機嫌でランチに向かうことができた。47というスコアだった。目標の50を3つも超えた。素晴らしい。
ゴルフは、エピソードの泉である。
今回も、「これ、家に帰ったら一番に嫁はんにしゃべるわ」と言ったのが次の出来事である。
ランチは、食いしん坊万歳の私にとって、とても楽しみな時間である。ゴルフ場ごとに趣向を凝らしたメニューが並んでいる。そして、いつも、「どれにしようかな」と迷う。迷う時間も楽しいのだが、前もってゴルフ場のHPで調べていくこともある。
散々、迷った挙句「バーディーランチ」と言うちょっと豪華なグリルメニューに決めた。なんと、ジャンボなエビフライに、デミグララスソースの乗ったハンバーグ、そして、男性にとってはうらやましくらいの(おっと、下ネタ失礼)ビッグなソーセージが皿に狭しと乗っている。ライスの大盛りは我慢した。
「バーディーランチの方」
とウェイトレスさんが運んできてくれた時、
「はい、私です。バーディーは取れてませんが・・・」
と言うと
「いえ、午後から取れるかもしれませんよーーー🧡」
とにっこり。
「わああい。そうですね。がんばりまああす」
なんと、嬉しい接客をしてくださるものか。口コミに書いておかねば。
午後のバックナインが始まる。
調子は崩れないまま進む。「いいぞ、今日は、アプローチがバッチリだ」と口に出すと悪いことが起こると言う経験を痛いほどしているので言いたいのを我慢してラウンドを続けていた。
圧巻は、12番ロングホール。ナイスショットが1打目、2打目と続きあわや2オンかと言うところまでボールが飛んていた。
さらに、こう言う時によくあるグリーン周りのミスもなく、3打目もワンピン内に寄せることができた。
「ちょっと、これ、決めたらほんまにバーディーやん。あのお姉さんが言うてはった通りになるやん。しもた、口に出してもうた・・あかんかも」
軽口がいっそう軽くなる私。
距離は、短いがやや下りの決して優しくはないパットである。
しかし、バーディーランチパワーか、ボールはカップにストンと入った。
ゴルフ歴は15年くらいあるが、バーディーなんて片手ほどもとったことはない私である。大袈裟だが歴史的な瞬間だったのだ。
私は、ともかく、他のメンバーも自分のことのように喜んでくれ、「ラウンド終わったら食堂行ってあのお姉さんに礼言わんなあかんで」と言われた。(もう帰っておられた。残念)
16番ホールが終了した時、81と言うスコアだった。残りは2ホール。パー5とパー4である。もし、どちらもボギーで上がれたら92じゃないか。作り話のようで本当の話なのだが、今朝、貴重品預けるローカーナンバーが92だったことを思い出した。「まあ、92で上がれることはないわなあ」とその時は思っていた。しかし、本当にそのゴールが見えた。
ありがたいことに他のメンバーも私が「集中モード」に入っていることを察してくれたのか、親父ギャグは封印してくれている。
しかし、口にしなくても、思っただけで体は反応するのか。
17番ホール、3打目で信じれないようなシャンク(大きく右に出るショット)を打ってしまい、この日、初めてのトリプルボギーを叩いた。スコアに「8」と入る。
そして、さらに悲劇が待っていた。
最終の18番、パー4。
この日、絶好調だったドライバーがまっすぐ左に出た。決して悪いショットではない。どちらかというと「いいあたり」だった。しかし、方向が悪かった。おそらく、気が動転していてアドレスを確認せずに打ってしまったのだろう。初めてのOBとなった。このホールもトリプルボギーで「7」がカート前面のタブレットに輝いた。
上がり2ホールで15打。トータル96と言う成績は、最近の自分のスコアではベストだ。太鼓たたいて喜んでいいスコアだ。
でも、嬉しくない。正直な気持ちだった。肩を落としてスタート室に戻った。
今日も、「これがゴルフだ」を思い知らされる。
そして、上がり3ホールの難しさを教えられた。
いいんだ。いいことも悪いこともあるからおもしろんだ。
これで終わりではない。
帰りの車は、同乗している友人とともに、気持ちは次のラウンドに向かっていた。