【R3.8.29】「開成町100人カイギ」聴講から地域の民芸品を思い描く。
(写真の魚が乗ってるグラタン皿、あとスープ皿は通っていた教室で作った作品。)
昨日開催された開成町100人カイギ(オンライン)に参加し、気になってたまにブログチェックなどしていた陶芸家の阿部邦子さん「工房 手土手」の話を聞くことができました。 しばしコロナのことなど厳しい現実を忘れました。^^ 前回は登壇者として参加した100人カイギです。 (←阿部さんは今回登壇なのもあり、聴いていたらしい!)
もう7,8年全く土に触れていないので特に周囲に話しませんが、学生時代から何か所か、そのときどきで住んでいる場所で通算10数年は行っていました。 今は地域活動や自治会活動など好き勝手しているので、さすがに陶芸までしていたら色々と回らない…と自粛して、近い将来の楽しみにしています。
作るのも見るのも好きで、有名な生産地や窯元を旅先に選ぶことも国内外でありました。
5名の登壇者の話がそれぞれ新鮮で、グループトークは和やかで楽しかったです。
今回は陶芸家がいるので、その工房からのロケを含めたオンライン開催でした。 会議場に集まるのとは違うオンラインの利点を生かした参加者が楽しめる運営で、コロナ危機をチャンスに変えた好例です。
オンラインのプレゼンが苦手な登壇者やトラブルも多いだろうに、運営スタッフの皆さんはニコニコ優しくてササッとアドバイスやフォローをしてくれます。 今回はとくに登壇者の紹介動画あり演奏場面ありと充実していました。
登壇者からは阿部さんの温かい「手土手」話のほか、エンジニアの坂崎さんは仕事上でぶつかる理想と現実の葛藤を視覚化してロジカルに説明していました。 職場で壁に当たって悩む人にとって、坂崎さんが調べまとめた症例は良いカウンセリングになりそうです。 陶器の町、多治見ご出身。 陶器施設も多く川も綺麗で良い町でした。 あと、優しいパパ・穏やかな人…という感じが滲み出ているタグラグビーの遠藤さん。 タックルが無い安全なラグビーは子供中心に広まっていますね。
となりの自治会の防災部長でお医者さんの岩淵さんはコロナ最前線からの貴重な話をしてくれました。 他のプライベートなエピソードから、地域と総合診療医としてのご活躍はお祖父さんの影響があるのだと知れました。 最後にアボリジニー楽器を演奏してくれた伊藤正臣さんは、ご自身の感受性に沿って生きているような人! 子ども達の職業紹介に一人こういう人がいたら夢が広がります
聞いたことのない楽器の音色に驚き、私は急いで子ども達をパソコン前に呼んで聴かせていました。
足柄焼の謎が解ける。 石は注目されやすいけれど?
ご近所に「足柄焼き」というところがあるので、開成町に越して来る前にも建物だけ見に来ていました。 今回の会議中、先代の方が地域の松や藁など植物を使った釉薬を作り、「足柄焼き」としていたのが始まりだという話が、雑談の中で出ていました。
地名のような名前なので、「その土地の何かを使っていて、他にも窯元があるのかな?」と疑問でしたが、「その土地のなにか」は釉薬の素材となる植物で、他に窯元があるのではなく個人窯だと分かりました。 (ウェブマガジン「アシガラッテ」上の紹介)
関東の有名どころは益子焼や常滑焼など。 世界的にも益子はバーナードリーチ(イギリス人)や濱田庄司など民芸運動家が活躍していたので、芸術史の分野でも有名です。 開成町の瀬戸屋敷入口のアトリエハッコには、その運動家の柳宗悦の作品があってすごい唐突な印象でした。
全国では勿論、有田焼や備前焼など。 「日本の~焼き」と言えばどこも100年以上の歴史が土地の文化と通じており、また、ある程度まとまった数の窯元があります。 釉薬で名高いところ、土の風合いが独特で貴重なところ、タヌキの信楽焼のように産物が特徴的なところ・・・と、「~焼き」といっても様々です。
この県西でまとまった「~焼き」が無いのは諸説あるので省きますが、丹沢という大自然があるので、植物だけでなく土(粘土)や石(釉薬)を生かした「丹沢焼き」があってもいいな~と思いました。
丹沢の「石」に注目する人は少なくない印象があり、調べるとすぐに多くの情報に行きつきます。
上記リンク先の写真にある一寸木肇先生から、代表を務めるASOBI隊の子ども達も酒匂川の石について楽しく学びました^^ (ちょうど新聞取材がありました。↓)
植物の他にも、釉薬の材料に丹沢の石を使ったり、粘土質の土を混ぜたりしたら名実ともに丹沢、足柄の特産物と感じがしますね。もう個々ではそういう作家さんが多いかもしれません。
会議後、そんなことを考えていました。 聞く人によって触れるアンテナがあり、いろんな方向に波及していくのが「100人カイギ」の効果みたいです。