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娘の決意

先日、中学受験をする予定の4年生の娘は、夫と一緒に志望校の説明会に参加した。


中学受験に関して夫と相談した結果、どこの中学校でもいいよと太っ腹な家庭でもないので、偏差値がある一定以上の中学校の受験しか認めないことを条件として決めており、それを娘にも伝えていた。
その時点で受験出来る中学校がかなり絞られ、今のところ、その中で娘は2校を志望校として挙げている。
1校は自宅から近く、バスを利用して30分で通える自由な校風の中学校。もう1校は電車を乗り継ぎ、通学に1時間弱かかる、カリキュラムがキッチリ組み込まれた中学校。

今回、説明会に参加したのは後者の中学校である。
のんびりして、朝は特にキビキビ動けない娘は、最初、後者の中学校は『遠い』という理由で希望していなかった。
が、塾の先生から授業のカリキュラムや応援体制がしっかりと組まれている中学校だよという話を聞き、キッチリしたい真面目な娘は興味を引いたらしい。

志望校を決め、後は頑張って勉強するのみ!
素晴らしく順調に中学受験の道のりを歩んでいるように見えるが…基本はのんびりした娘。
どちらの中学校も受験科目は四科目にも関わらず、未だに塾では国語と算数の二科目しか受講していない。理科と社会に関しては、小学校の授業のみの状態でいる。
日々、小学校の宿題と塾の宿題、その他の習い事の宿題が大変なため、理科と社会の塾の受講が増えることに娘は尻込みしていた。
こんな状態で2年後、本当に受験できるのかという不安はかなりあるが、娘の頑張りは知っているし、無理やり入れても爆発するだけだろうなと思い、四科目受講すると言ってくるのを待っていた。


そんなこんなで、タイミング良く開催された今回の説明会-

正直、まだ4年生だし、中学校生活をはっきりイメージすることは難しいだろうなと思ってはいたが、受験への意識を少しでも強めてほしいと参加を決めた。
中学校での生活やイベント、活動内容、受験情報を具体的に聞くことで、やる気スイッチが入るかも、という親の下心もあった。

参加後、詳しい内容は夫から後で聞くとして、まず娘に感想を聞いた。
娘は落ち着いた口調で「面白そうだし、通いたいと思った」と言った。
あまりにも落ち着いた様子だったので、言うほど興味を持てなかったのかな…と感じた私は、しつこくどういうところに興味を感じたのか聞き出そうとした。
娘は淡々と学校行事や留学制度、クラブ活動のことを話した。
思ってたのと違ったのかな…本当は別に受験しなくてもいいかなと感じたのかもしれない…私に気を遣って、当たり障りのない感想を言っているのでは…そんなことをグルグル考えてしまった。
別に受験しなくてもいいよ、公立の中学校も良いって評判だし、という言葉を言おうか考えていると-

突然、「ママ、理科と社会も塾に行かせて下さい」と娘が言った。
「ここの中学校は三科目受験も出来るらしいけど、四科目の方が有利そうだったから、私は四科目で受験するわ」と、受験戦略まで考えていた。
「けど、いきなり四科目受講は大変そうだから、まずは理科から申し込みをして」と、自分のペースでの計画まで立てていた。

説明会、恐るべし…
娘なりに話を聞いて、考えたのだろう。
どんな結果になっても、絶対に良い経験になることを私は確信した。
娘に「受験に向いてる思考をしてるね」と言うと、「そうかな~」とのんびり答えた。
けれど、私はそこに固い決意を感じた。
よし!!一緒に頑張るぞ!!

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